281. 夫婦交換騒動
《ネタバレ》 「夫婦交換騒動(メーベルとチャップリン)」。 「逢引きの場所(他人の外套)」で夫婦を演じたコンビが違う組み合わせ。 ブスとイケメン、美女とデブ。 スカートをまくってしまう杖、雑木林でやり過ごすおいかけっこ、振り回される警官は災難だ。 元通り尻に敷かれる立場に戻るチャップリン。 [DVD(字幕)] 8点(2014-12-23 23:20:06) |
282. チャップリンの改悟
《ネタバレ》 「悔悟(改心/改悟/泥棒騒ぎ)」。 刑務所から出所したチャップリンが偽の牧師に騙されて金を巻き上げられてしまう。 チャップリンはこの後も「偽牧師」や「モダン・タイムズ」で再び警察の世話になっている。「偽牧師」はチャップリンそのものが「偽牧師」になってしまう。 「悔悟」は「偽牧師」同様、泥棒と遭遇して一騒動起きる話でもある。 髭で涙をふいたり、店先の食べ物をヒョイヒョイつまみ食いしたり、また現れた牧師を突き飛ばしたり、警官を杖でスッ転ばせたり。 暗黒街に居そうなギャングと仲良くなって一緒に強盗をする事に。 窓の格子?を壊そうと悪戦苦闘するが、ドアはあっさり開いてしまい先にソッチのチェックをするんだった。 金庫かと思ったらピアノ、密かに警察に知らせ「仲良くしましょう」とばかりに油断させ時間を稼ぐ女性、最後の最後までケンカ、ケツにまで火がつきアチアチ、もっと不憫な殴られまくる警官のオッチャン、階段を利用して仲違いしたギャングをボッボコ、駆けつけた警官隊をやり過ごし、チャップリンはあてのない道へと消えていく・・・と思ったら例の警官がチャップリンを見つけて追ってくるのであった。 [DVD(字幕)] 8点(2014-12-23 23:18:53) |
283. チャップリンとパン屋
《ネタバレ》 パン屋での騒動と職人達のストライキをめぐる内容。 ストライキは「舞台裏」でも描かれる。 転んで生地を頭に落とす、ケーキが方々に飛ぶ、布巾も飛ぶ、上から生地も降り注ぐ、殴る蹴るで皿も割れまくる、シャベルで粉まみれの厨房から生地を掬う、小麦粉が弾ければオーブンもダイナマイトで木っ端微塵。 [DVD(字幕)] 8点(2014-12-23 23:16:16) |
284. アルコール先生 原始時代の巻
《ネタバレ》 いわゆる夢オチの部類に入る作品だが、正確に言えば最初からチャップリンが居眠りした先で見た“夢”だし(「担え銃」をよく見ればそうだと解る)、最後も悪夢から目覚める形式だ。チャップリンと警官が絡む作品は大抵チャップリンを追う敵になるが、今回は悪夢から一応彼を“救う”形となるのが面白い。 しかし夢の中でも山高帽といつもの杖を持参しているのが凄い。それ以外の格好は原始人のものだけど。 嬉しくないパンチラ、落とされる原始人たちの王者、一瞬のハーレムと王の帰還、頭を石で打たれる瞬間と警官が警棒で頭をつつく瞬間が結びつく。 劇中のチャップリンにはそれほどの重さと痛みを感じるものだったのだろうか。 [DVD(字幕)] 8点(2014-12-23 18:21:19) |
285. 一日の行楽
《ネタバレ》 同時期の「キッド」に力が入れられた代わりに、急ごしらえで作られたこの作品はファンからも評価が低いと聞く。 でも、俺は結構楽しませてもらったぜ。 車、手回しでエンジンをかけようとするが中々かからない、かかったと思い乗ろうとすれば止まり、また回すと付くの繰り返し、遂にはショート。つうか車が揺れすぎてていつか爆発してしまうのではないかとソッチの方が心配に。 スタジオの従業員が偶然映ってしまう“気のゆるみ”も、コメディではギャグとして受け入れられる。 船で行く事になった家族、駆け込んできて転んでしまった女性、それを“橋”にしてしまうチャップリンが酷いwww この頃のチャップリンはよく人を踏み台にするなあ。 船が揺れる感覚は「移民」や「船乗り生活」。 「移民」みたいに自分で揺れているのだろうか? トロンボーンのパイプギャグ、陽気で乗客だけでなく楽団まで夢の中に。 折りたたみ式のイスはガタガタ、毛布をかけてあげる船員の優しさ、ボクシングの姿勢でノックアウト。 船を降りた帰り道、交通整理員とのやり取りも面白い。 道が混んで命令もイライラ、バックした瞬間に後ろの荷が崩れたり、コール・タールがブチまけられベッタベタ、手が中々とれない、その粘着力でマンホールまで取れてしまい落ちる落ちる。 「舞台裏」は舞台装置で役者が何人も落とされていたが、今回はマンホールだったようだ。 警官を尻目に去っていくチャップリン一行。末っ子の内の一人は後の「キッド」でも共演したジャッキー・クーガン。 [DVD(字幕)] 8点(2014-12-23 00:11:14) |
286. チャップリンの駆け落ち
《ネタバレ》 チャップリンとエドナが駆落ちして車に乗って逃げ去ろうとする映画。 最初は二人の男女が駆落するまでの時間を描く。 手紙で「駆落しませんか」と誘い、テラスの上と玄関近くの下、パンを回しながら・・・まるでリンゴの皮でも剥くように切っていく、胡椒のかけすぎでクシャミ、お茶を飲むと煙る、現れる伯爵の来訪により蹴飛ばされてチャップリンは一旦去る。 巻き煙草、偶然再会した公園から脱出、レンガの投擲、終盤のカーチェイス、一旦車を戻してまで後続を突き飛ばし、海に叩き落す。 [DVD(字幕)] 8点(2014-12-23 00:08:25) |
287. 犬の生活
《ネタバレ》 チャップリンの短編は傑作が多いけど、その中でも最高の1本がコレになると思う。 エドナ・パーヴァイアンスにとっても「キッド」と並ぶ最高傑作! なんかヴィットリオ・デ・シーカの「ウンベルト・D」にも繋がる部分も多いんだよなあ。 ボロボロになった木の壁、気持ち良さそうに眠るチャップリン、隙間風を布を丸めて塞ぐ。 警官との追いかけっこはキーストン時代から変わらず面白い。 今回は壁を使って警官たちを翻弄するシーンに爆笑。 チャップリンがソーセージを盗むシーンもちゃっかりマスタードまで盗み細かい。 犬同士の奪い合いに乱入、争奪戦に参加するかと思ったら小さな犬を助け出して退散。 犬に追い回されまくり店に突っ込んだりして大騒動。 牛乳瓶にわずかに残ったミルクを犬に飲ませる優しさ。 バーでつまみ食いをするシーンはいや気付こうぜマスター・・・w 「ペットお断り」なのでズボンに犬を突っ込んで入店、後ろから尻尾がはみ出てて可愛い。 感動の曲で演奏者まで泣きじゃくり演奏にならねえ。オバサンが泣きすぎて洪水、チャップリンだけ何故か泣かないwww 一つの財布をめぐり泥棒コンビへの“反撃”、店の人涙目な銃撃戦、チャップリンも犬もハッピーエンドでめでたしめでたし。子犬も可愛いな~。 [DVD(字幕)] 9点(2014-12-23 00:05:44) |
288. チャップリンの寄席見物
《ネタバレ》 チャップリンが酔っ払って劇場で一騒動起こす話だけど、今回は二階桟敷の酔っ払い(何とコレもチャップリン!気付かなかった)と巨躯のイタズラ小僧も混ざり大騒動に。 さっそく二回の酔っ払いが落ちそうになったり、チャップリンも人の頭で着火、ゴミが楽器に詰まる、席もアッチ行ったりコッチ行ったり、指揮者の腕がチャップリンにぶつかりチャップリンもキレちゃって張り倒したり、楽器のパイプが外れたり、夫人を噴水に突き飛ばしたり、視界の邪魔だから羽をむしりとったり、劇場の幕もいきなり降りてしまったり、蛇使いが蛇を会場に落としてしまい大騒動、平然としているチャップリンは相当」酔ってます。 歌が酷いからってトマトを投げつけられてしまいちょっと可哀想、マジシャンが火のマジックをしようものなら消化ホースで放水して会場は水浸しに。 [DVD(字幕)] 8点(2014-12-23 00:03:33) |
289. チャップリンの消防夫
《ネタバレ》 今回のチャップリンは結構体を張ったアクションに挑んでいる。といっても、それは終盤のお楽しみだが。 火事だというのに中々起きようとしないチャップリン、バックドロップでポールから落下、この時代の消防車は馬力、消防車がバックするシーンは前進している部分を逆回しにでもしているのか滑らか。アレを本当にやっているのならたまげたもんだ(消防署員もズッコケているし)。 そういや馬に乗ったままバックするという荒業を「エル・ドラド」でジョン・ウェインがやっていたねえ。大分後の話だけど。 さて話を「消防夫」に戻そう。 冒頭から火事が起きているのにのんびりバタバタやって早く来てくれ頼むから、とりあえず斧をハンマーのように振り回すな危ない(笑) 角に当たっただけでも大惨事になりそう。 食事用に消防車のタンクから水を抜くのはその水じゃねえww スープもこぼしまくり、チェスをやりたいから火災警報まで止めちゃう、登ろうとして落ちまくる署長、火災現場で暴れるようにのたうつホース、保険金目当てで放火、クライマックスでチャップリンが窓づたいにグングン登っていく救出劇のシーンが凄い。キートンやハロルド・ロイドを思い出すぜ。 [DVD(字幕)] 9点(2014-12-23 00:01:55) |
290. チャップリンの女装
《ネタバレ》 文字通りチャップリンがいつものアイシャドウを取って女装してしまう映画。 女性用の毛皮コートとマフラー、スカートをまとって男たちから逃れる。 ちょっとおネエな気もするが、それでもチャップリンがイケメンだったという事がよく解る。こりゃ何度も結婚するほどモテるわなあ。 ただその髭を剃るのか剃らないのかちょっとハラハラしてしまった。それを見て爆笑す共演女優は本当に笑っていそう。 ただ、前半の女装にいたるまでの経過は少し長め。 芝生のスプリンクラーが霧のよう。 風でスカートがなびく、杖を脚に引っ掛けてスライド移動、杖で警官を投げ飛ばす、グルグル回ってズボンが脱げる。 女装をするのは後半から。 しかし100年前から今の「ボンッキュッボン」の流れだったんだなあやっぱり。 話は反れるが、昔からミュジドラとかアネット・ケラーマンとかナイスバストでスタイルもそれなりつうかかなり整ったタイプの美人は結構いたからねえ。少数派ってだけで。それをあのスタイルの良いマネキンが悉く物語ってくれているのです。 [DVD(字幕)] 8点(2014-12-23 00:00:25) |
291. チャップリンのお仕事
《ネタバレ》 何やら色々な材木を積んだトラクターを引かされているチャップリン。親方がチャップリンを馬のようにコキ使う。ここでも杖はムチのように振るわれる。 必死に坂を登ろうとするが、それが坂道を何度も下ってしまい電車に轢かれそうになるのには爆笑。言わんこっちゃない。 内装業が遅い事に苛立つ家ではコンロも爆発しまくる。やっと付いた二人も親方が落とされたりペンキをぶっかけられたりでペンキまみれの親方を“シェービング”、壁紙も全然付かずのりが四方に飛ぶ、メイドも家の住人もペンキまみれ、自称フランス人の怪しい伯爵もペンキにまみれ発砲・大爆破。 [DVD(字幕)] 8点(2014-12-22 23:57:56) |
292. チャップリンのカルメン
《ネタバレ》 バスター・キートンが「恋愛三代記」で「イントレランス」や「ベン・ハー」のパロディをしたように、それに先駆けてチャップリンもラオール・ウォルシュやセシル・B・デミルの「カルメン」をパロディした本作を撮った。 少なくともウォルシュのゼダ・バラやデミルのジェラルディン・ファーラーよりもエドナ・パーヴァイアンスの方が魅力を感じる。ストーリーはデミル版とそっくり。 でも抜いたサーベルが折れていたり、それをナイフ代わりにツンツンやったり、手の叩きあい、踊り、門の戸口でカルメンではなく男とブチュッとやってしまう、カルメンとやっとキスできるかと思ったら部下や住人が次々に来て中々情事を行えない、キャットファイトがボクシングに発展、石頭で曲がってしまうサーベル、踊るような殺陣、背負い投げ、レスリングにターザン、マタドール。 ラストも「これはコメディですから」という具合にデミル版と違う結末。 しかしその直前まで本当にシリアスな空気が流れていたからなあ。切り替えの凄さはやはり役者。 [DVD(字幕)] 8点(2014-12-22 23:56:13) |
293. チャップリンの掃除夫
《ネタバレ》 俺としてはチャップリンの短編の中では「犬の生活」や「偽牧師」辺りに匹敵する傑作の一つだと思う。 キーストンのドタバタ喜劇から、チャップリン特有の笑いに進化しつつあった転換点とも言える作品。 チャップリンが銀行に来ると、金庫を開けて取り出したのは何とバケツとモップ。船員の服装に着替えて銀行の掃除にあたる。船の舵みたいな金庫のハンドル。 それを意味ありげな無表情で黙々とやるんだから(キートンかおのれは)。 つうか金庫をロッカー代わりに使うなよ・・・安全だけどさ。この件だけでも大爆笑。 ビショビショのモップは鞭のように掃除夫仲間を襲う、ゴミの押し付け合い、殴り合い、プレス機?か何かで手を挟んでしまう、手紙が入らないから破って入れる(せめてハサミで切れよw)、つうか船員の格好をした意味は何なんだよ。 クライマックスで押し入った強盗と格闘・撃退してしまうチャップリン。この頃のチャップリンは戦闘能力が高い。 金庫に閉じ込めてしまう、エドナに言い寄っていた男は逃げ腰でだらしない、チャップリンに惚れ直すエドナ。この作品のエドナはいつもよりちょっと勝手な印象。 確かにいつものエドナに比べると可愛げがないけど、それでもこのエドナがブスだとほざく奴はテメエの見る眼の無い眼球をほじくり出した方が速い。 まあ、あの“オチ”の後にエドナを見るとちょっと殴りたくもなるけどさ・・・w [DVD(字幕)] 9点(2014-12-22 23:53:05) |
294. アルコール夜通し転宅
《ネタバレ》 チャップリンとエドナが初共演を果たした作品。 酔っ払いの仲間とともにフラフラ歩くチャップリン、杖はいつも通り鞭のようにしなる、手当たり次第突き飛ばし、生えた草で歯磨き、噴水でうがい、千鳥足で蹴りまくり、杖と首をグイとやられるのは痛いし苦しい、穴から覗き、酔いつぶれた友達をイスにする、階段特に段差で転ぶのは凄い痛い。角に当たると特に。 段差でコケる、必殺兵器レンガの四連打、クイを打つようにレンガで殴る&投擲、エドナの寝巻き姿はちょっと色っポイ、チャップリンもズボンが落ちれば窓から落ちる。何で生きてんだよww この頃のチャップリンはたまにキートン地味た事をするねえ。 歯ブラシで靴磨き。何と言っていいのやら・・・。でも髪の“ブラシ”じゃねえ! 犬が隣の部屋から侵入、奥さんもべッドの下から出現。 酔っ払い同士の殴り合い再び、風呂にドボーンッ [DVD(字幕)] 8点(2014-12-22 23:50:41) |
295. チャップリンの醜女の深情け
《ネタバレ》 もう100年も前の映画だが、この頃から現代の映画に繋がる洗練された笑いが完成されつつあったと・・・それを味わえるだけでも充分感動。 本作は「キーストン・コップス」物のドタバタ喜劇の傑作の一つだと思っている。 「醜女の深情」はチャップリンのために書き下ろされた作品ではあるが、チャップリンに完全な主導権はない。何処まで行ってもマック・セネットとキーストン・コップスの狂騒が待ち構えているのです。 ラストまで出番が無い「キーストン・コップス」の面々も暴れる瞬間を待ちに待っている。 本作に散りばめられたギャグは本当に下品なネタが多い(褒めてる)。 画面上で小刻みにギャグを挟んでくるやり取りはジワジワした笑いが来る。 終盤でコップスの面々が次々に海中に落ちる場面は笑いを通り越して彼らの安否を気遣ってしまうほどだ。サイレント映画の狂気地味たスピードよ! チャップリンが太った彼女と美人の彼女の間でコロコロ揺れ動く様子が面白い。 初期のチャップリンは本当小悪党だな~。 キートン、チャップリン、ロイドを制覇する前に是非とも見ておきたい作品です。 [DVD(字幕)] 9点(2014-12-21 22:43:55) |
296. 遠い国
《ネタバレ》 ガンファイトよりもドラマが一番の見所と言える作品。 ゴールドラッシュに沸く山間という舞台は後の「ペイルライダー」を連想させる。 ワイオミングからアラスカへと牛を運ぶ男二人。 西部で育てた牛を寒冷地で力強く育てようというフロンティア魂を強く感じる。 一人でもやってやるぞと孤独な危ういステュアート、それを支えるお喋りだが老獪なブレナン爺さん。 船員を銃で打ち下ろして逃亡、上陸後に牛に乗って脱出するステュアートが面白い。 街に付いた二人は街を治めるギャノン一味と関わり合ってしまう。 酒場の女主人と主人公を慕う女性二人の対照的なキャラも魅力的。 雪に覆われた雄大な自然、 追っ手との銃撃戦、 雪崩で別れる運命(雪崩にして随分デカイ塊があったような・・・)、 珍しく重傷を負うステュアート(奇襲とはいえ主人公補正のステュアートはともかく、ブレナン爺さんに傷を負わせるとは相当の手練。「荒野の決闘」のワード・ボンド並みの実力者か。) そしてラストの馬と鈴を利用した奇襲と決着。 ブレナン爺さんのため、街の人々のため、自分のために引き金を引く覚悟を決めたステュアートが力強い。 見事な決着だが、あのタイミングであの人が死ぬのはいささか腑に落ちない。 ブレナンは一足先に旅立つか、残していった“鈴”は最後までステュアートを助けてくれた。 [DVD(字幕)] 9点(2014-12-21 22:13:37) |
297. 彼奴(きやつ)は顔役だ!
《ネタバレ》 「白熱」ほどの凄まじさとパワーは無いが、ラオール・ウォルシュ特有のスピーディーな展開とドラマで一気に引き込まれる。 中盤における倉庫襲撃シーンは豪快だし、レストランにおける流れるようなアクションも見事。 極悪人の筈のキャグニーが持つ銃はあくまで「脅し」であり、この頃冷酷な殺し屋だったボガートの持つ銃は「殺人の道具」だ。 この映画のキャグニーは正に「汚れた顔の天使」なんだよな。表向きは極悪人だけど、本当は誰よりも優しさを持っている。 そんな彼が倒れるラストシーンは、とても切なく哀しい。 マイケル・カーティス&ベン・ヘクトの「汚れた顔の天使」もメッチャ良いです。 [DVD(字幕)] 9点(2014-12-21 21:48:40) |
298. 親子ねずみの不思議な旅
《ネタバレ》 フレッド・ウォルフ監督、歌詞に大林宣彦が関わっている作品。 ぜんまいを巻かないと動けないネズミのおもちゃの親子が、ある日トラブルでおもちゃ屋の外に出されて騒動に巻き込まれる話。 森でどぶねずみの帝国に遭遇したり、動物の兵隊が歌いながら行進してくるシーンが妙に焼きついている。 親子が(色んな意味で)バラバラにされちゃうんだけど、おもちゃだから治す人がいれば治る。 でも他の動物は生物だから一度死ねば生き返らない。 その辺が妙に記憶に残っていた。 結構楽しい映画だった。 [CS・衛星(吹替)] 8点(2014-12-21 21:46:21) |
299. 結婚哲学
《ネタバレ》 それぞれの夫婦がくっついたり離れたりする二転三転のストーリー展開で暴れ周り、ラストはキッチリ収まってしまう見事なシナリオで描かれるセックス・コメディ。 セックスといっても、直接的な描写をしなくともそのエロティックな仕草で魅せてくれるルビッチ。 小物を使った上品な笑いの連鎖もたまらない。 特に夫婦が握り締める“花”がその時々の喜怒哀楽を表現するのが面白い。 そういやスピルバーグの「E.T.」も“花”が印象的な場面があったね。花は生命の象徴にもなる。 他にも帽子とか、美味そうなゆで卵とコーヒーでとか・・・何処までも上品、何処までも哲学的。 色んな解釈が持てる非常に愛らしい作品です。 [DVD(字幕)] 9点(2014-12-21 21:42:45) |
300. オール・ユー・ニード・イズ・キル
《ネタバレ》 SFアクション好きはとにかく見ろ! そんでもってトム・クルーズ好きは見たほうが良い。 ダグ・リーマンは「ボーン・アイデンティティー」で好きな監督だけど、今回も面白かった。 日本の原作がハリウッドで映画化と聞いて「ま た ハ リ ウ ッ ド か」とネタ半分に見ようと思った一ヶ月くらい前。(小畑健の漫画で桜坂洋&安倍吉俊の「All You Need Is Kill」知りました) ・・・そう思っていたら何と「ボーン・アイデンティティー」のリーマン監督じゃありませんか! そしてトム・クルーズ。こりゃあ見るしかないじゃない!向こうで“ケイジ”だとニコラス・ケイジくらいか? この人本当に50のオッサン?アクション凄すぎバロス。この人の存在自体が一種のギャグ。 いや、キャスティングは良いと思うぜ。というより、髪型が良い! ヒロインも髪結んでて、激しい戦闘で「バサアッ」て感じだろ? very good. 俺は原作の「軍人のクセに髪多いんだよ 前髪邪魔だろうが」って部分だけ気に入らなかったから。(スイマセンね根性捻じ曲がってて) タイムリープものは小説だと「愚者の渡しの防御」とか「時をかける少女」、 映画だと「素晴らしき哉、人生!(リプレイ)」とか「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」「恋はデジャ・ブ」と色々あったね。 「清水港代参夢道中(續清水港)」とか「バック・トゥ・ザ・フューチャー」はタイムスリップで少し違うかな。 それと原題「Edge of Tomorrow」なのね。 ま ぎ ら わ し い 。 ストーリーはオリジナルの部分も多いけど、わりかし原作に沿ってる。 その分原作を読んだ人はサクサク楽しめるし、未読でも原作を読みたくなるくらい面白かった。 つうかヒロイン殺りすぎ(色んな意味で)。 シリアスとギャグのバランスも良い。 [DVD(字幕)] 9点(2014-12-21 21:36:16) |