561. フィールド・オブ・ドリームス
《ネタバレ》 昔みたときは全然ピンと来なかったが、年を経て見直してみると良さがわかってきたような。 ファンタジーは好きなジャンルではないけど、親父とのキャッチボールは胸に迫るものがある。 自分の父が健在かそうでないかで受け止め方がかなり違ってきそう。 重なる部分があれば自然と感情移入することに。 夢を叶えた若きグラハムが少女を助けるためにフィールドから老医師に戻るシーンはなんとも切なくて美しい。 天の声に従って夢の叶う場所を目指して遠くまで連なるヘッドライトが印象的。 童心に戻って古き良き時代に浸る観衆の姿が目に浮かぶ。 泣けるファンタジー映画の傑作だ。 [DVD(吹替)] 9点(2013-11-23 19:10:40) |
562. ミッション:8ミニッツ
《ネタバレ》 死亡した男の脳が8分間過去の仮想空間にアクセスするだけではなく、リアルなパラレルワールドを作り出すアイデアはSFとして秀逸。 ただ、最後はストップモーションのところで終わったほうが余韻の強いものになった気がする。 皆が救われた奇跡のハッピーエンドに見えるが、ショーンの意識がコルターに上書きされたとしたら、乗っ取られたともいえるのでショーンだけが救われていないような。 それを考えても、奇跡が起きる前で終わったほうが哀しくも美しいラストできれいな締めくくりになったはず。 [DVD(吹替)] 7点(2013-11-22 20:22:39)(良:1票) |
563. 刑事コロンボ/闘牛士の栄光<TVM>
《ネタバレ》 今回は犯行動機を伏せてのストーリー展開で、動機の解明が最大のポイント。 ミステリーとしては凡作の部類か。 昔鳴らした名闘牛士という設定であれば、若い頃のつもりでやって動きが鈍くて失敗するというならわかる。 いくらブランクがあっても闘牛士の本能とプライドで少なくともアクションはするはずで、すくんで動けなくなるとは思えない。 仮にそうなったとしても、名誉回復の手段なら長年の相棒を殺すのではなく、命を懸けても牛とのリベンジマッチを選ぶはず。 ストーリーに無理があるので、すんなりと入ってこない。 ただ『ロンドンの傘』と同じく外国での事件なので、メキシコならでは異国情緒が味わえる。 ロンドンのダーク部長とのコンビもおもしろかったが、サンチェス警部とのコンビも楽しい。 闘牛といえばスペインのイメージが強かったけど、メキシコでも人気なんだな。 [DVD(吹替)] 6点(2013-11-22 20:20:44) |
564. 刑事コロンボ/仮面の男<TVM>
《ネタバレ》 二重スパイのCIAオペレーターが犯人となると面白くなりそうなのだが、それほどでもなかった。 犯人のアリバイ工作も稚拙で、口述テープに時計の針を操作したチャイムを入れるというもの。 時計の時報なんていくらでも操作できるものがアリバイ証明になるとは思えないし、案の定、ブラインドを閉める音や知るはずのない中国五輪不参加への言及から墓穴を掘ってしまった。 犯人が有能なCIAオペレーターという設定にしてはお粗末。 ラストの笑い話とやらもさっぱり。 CIAに尾行され盗聴されるコロンボは面白かったが。 [DVD(吹替)] 5点(2013-11-20 00:53:26) |
565. 刑事コロンボ/ハッサン・サラーの反逆<TVM>
《ネタバレ》 コロンボの傍若無人であつかましいふるまいにはハラハラ。 総領事代理の裾を踏んづけたり、高価な置き物を壊しかけたり、王様の料理をつまみ食いしようとしたり。 それでも、若く進歩的な王様には気に入られたことがラストの外交官特権の壁を突破しての逮捕劇につながった。 白旗を揚げて犯人を安心させながら本音を聞きだす手で、『殺人処方箋』では共犯者に盗み聞きさせたが、本作では絶対的な権力者に聞かせての解決。 言い逃れのできない立証をするミステリーの王道からは外れるが、たまにはこういうのもアリか。 [DVD(吹替)] 6点(2013-11-20 00:49:10) |
566. 刑事コロンボ/忘れられたスター<TVM>
《ネタバレ》 シリーズの中ではドラマ的要素が最も強い。 犯行手口や推理そのものよりも、しっかりと構成されたヒューマンドラマとして見るべきものがある。 スポットライトと昔の喝采を渇望する女優と、妻の体を気にかけて出資を拒む医学博士の老人、そして昔から女優を見守り続け密かに愛していた男。 人間模様が描かれる中で、コロンボの推理がドライに真相に迫るが、最後は情にほだされたかのように真犯人の逮捕には至らない。 女を庇う男の気持ちに報いた形でもあるが、コロンボファンとしてはあくまでも仕事に徹してほしい気持ちもあった。 犯人が病気とはいえ、虚栄心が強くてヒステリックで自己中の嫌な女にしか見えず、同情心は沸かなかったので。 それだったら『死者のメッセージ』のお婆さん作家を見逃してやれよと。 脇道エピソードがこのドラマの楽しみの一つだが、今回は射撃テストをサボっていたエピソードがいかにもコロンボらしくてツボだった。 [DVD(吹替)] 7点(2013-11-20 00:48:23) |
567. 刑事コロンボ/5時30分の目撃者<TVM>
《ネタバレ》 催眠術というと何やら見せ物的で胡散臭いイメージがあるが、医療の現場にも催眠療法として使われている。 それを悪用した事件なのだが、精神科医とコロンボの駆け引きが興味深い。 ヘッドライト、タイヤ痕、ライター石、ストッキングにくるめた貴金属、催眠導入剤…疑問を次々と犯人に投げかける相変わらずのねちっこさ。 医師仲間のパーティの席で、事件の推理を皆に披露するコロンボと、コロンボの注視の中で殺害暗示の電話をかける犯人は緊迫感があって見応えあり。 目撃者が盲人ということを逆手に取って、本当の目撃者は犯人自身とするオチはオシャレ。 作中、コロンボがおんぼろの愛車プジョーをフランス製の外車とやたら自慢していたのがおかしかった。 [DVD(吹替)] 7点(2013-11-20 00:47:28) |
568. バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3
マーティのラブストーリーに加えて、あのドクにまで彼女が。 おまけに舞台は西部で、エンターテイメント性はさすが。 ただ、突き抜けすぎたのか、1のようにはストーリーに乗れない。 おもしろいんだけど、シリーズものはどうしてもインパクトが薄れてくる。 [DVD(吹替)] 6点(2013-11-16 18:59:31) |
569. 刑事コロンボ/ビデオテープの証言<TVM>
《ネタバレ》 「私、悪い癖があってね。人が普段と違うことやると何かあるじゃないかと疑っちゃう」 このセリフに捜査の基本的なスタンスがうかがえる。 細かい観察と推理もなるほどと思わせる。 犯人の足跡が行きと帰りで歩幅や深さが同じなのは、殺人後は飛び降りたり走ったりするはずなのにおかしい。 そうした疑念の積み重ねが、犯人を心理的に追い詰める。 アリバイ工作に使ったビデオテープに、アリバイ崩しの証拠が映っていたのが皮肉。 画廊での聞き込みで、芸術にはチンプンカンプンのコロンボが見ものだ。 [DVD(吹替)] 6点(2013-11-16 18:57:53) |
570. 刑事コロンボ/歌声の消えた海<TVM>
《ネタバレ》 メキシコ行きの豪華客船でカミさんと旅行だったが、カミさんは出さないコンセプトは変わらず。 罪をなすりつけるために銃の領収書を手提げ金庫に入れるというのは下手な小細工。 他の領収書はすべて経費で落とせるものだったからコロンボに不審に思われてしまった。 船上での限られた捜査手法で、鉛筆を削って指紋採取するコロンボが楽しそうでいい。 [DVD(吹替)] 6点(2013-11-16 00:59:22) |
571. 刑事コロンボ/祝砲の挽歌<TVM>
《ネタバレ》 陸軍幼年学校という特殊な空間で起きた事件で、校長のキャラが魅力的。 犯人に存在感がある回はコロンボとの対決の構図が締まる。 白いと言えば黒いと答えるような天邪鬼な性格を利用した犯行も戦略的な知性を感じさせる。 リンゴ酒密造の目撃場所と時間の決め手は少しオチとしては弱いように感じたが、それ以外の魅力で補っている。 自白した後も、後悔はしていない、私は何度でもやるだろうと言い切る校長の揺るぎない信念がすごい。 ただ、自分の価値観にそぐわない人間を抹殺したり、生徒でさえも犯人に仕立てようとするあたりには狂気ものぞく。 それも含めて必要悪と肯定していることが、戦時や紛争下での論理につながるものがあるのかも。 [DVD(吹替)] 7点(2013-11-16 00:57:57) |
572. バック・トゥ・ザ・フューチャー
これぞエンターテイメント、万人が楽しめる映画。 マーティがタイムマシンで過去に戻り、自分の両親たちとも絡みながら奮戦する様子が楽しい。 久しぶりに見直してみると、伏線がしっかり張られて無駄のない構成に感心する。、 タイムマシンのパラドックスを巧妙にストーリーに組み入れているが、難解な解説抜きでわかりやすく話に乗っていけるように仕上げた手腕はすばらしい。 [ビデオ(吹替)] 8点(2013-11-14 20:09:16) |
573. 刑事コロンボ/逆転の構図<TVM>
《ネタバレ》 犯人の特性をつかんだコロンボの推理が冴える。 ダシュラーが暖炉で捨てたとされる被害者の写真を、実際に写真を捨てたカメラマンの犯人に見せて反応をうかがう。 写真としては失敗作だと批評するガレスコに、「ダシュラーは先生並み」に写真がわかるから捨てたのだろうと感心してみせる。 ダシュラーを犯人に仕立てたことを見抜きながら、真犯人にこうしたジャブを打っていくコロンボがいい。 最後の決定打ももちろん大事だが、それまでのジャブの質が作品の成否を占う重要なファクターになる。 犯人との攻防以外でお気に入りなのは、コロンボのキャラを生かしたユーモラスなシーン。 教会で恵まれない人だと思われて施しを受けそうになる場面が笑える。 教習所教官とのやりとりもそうだが、こうしたシーンはメインディッシュに欠かせない付け合わせになっていて、これがないとコロンボじゃないような。 ラストのネガ裏焼きのトラップも決まってニンマリ。 [DVD(吹替)] 8点(2013-11-13 21:01:39) |
574. バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2
1のほうがシンプルで話の流れに入りやすい。 名作の続編はどうしても見劣りしてしまうものが多い。 [DVD(吹替)] 6点(2013-11-13 21:00:27) |
575. 刑事コロンボ/自縛の紐<TVM>
《ネタバレ》 スポーツジム経営者が悪どい経営を暴かれそうになっての犯行。 コロンボが犯人に怒りを露にぶつけるのは珍しく『溶ける糸』以来か。 それほど嫌味で憎らしい奴として描かれているので、対決もそれだけ盛り上がる。 スタンフォードの電話は録音テープを利用して作ったものだったが、ジェシカに対して事務的なリアクションだったことから疑問を抱いたコロンボに見破られる。 その他にも革靴の跡、中華料理の出前、バーベルの重さ、スタッフォードの電話の内容など、細かい疑問や推理も見どころ。 このまとわりつくようなしつこさは、犯人が嫌な奴ほどおもしろい。 ユーモラスなシーンも散りばめられ、ビキニ美女にドギマギしたり、ランニングに付き合わされてヘロヘロになるコロンボが笑える。 ラストの決め手も論理的で、シリーズの特長がバランスよく味わえる佳作。 [DVD(吹替)] 8点(2013-11-11 21:28:49)(良:1票) |
576. おもいでの夏
《ネタバレ》 ストーリーもキャラクターもなんてことない。 それだけに自身と重ねやすい部分はあるかも。 ホットドッグプレスでの予習や避妊具購入のドキドキなど、この年頃の男子の頭の中は世代も国境も関係ないのだろう。 憧れのキレイなお姉さんとひと夏の初体験なんて、男目線の理想を具現化したかのよう。 夫を失った時の妻としてはありえる行動なのかがちょっと気になる。 [DVD(字幕)] 5点(2013-11-10 23:54:00) |
577. 刑事コロンボ/権力の墓穴<TVM>
《ネタバレ》 コロンボと警察の上司との対決が見どころ。 交換殺人はサスペンスとして珍しい手口でもないが、コロンボのキャラがあるので楽しめる。 衣装戸棚に夫人の指紋がなく枕の下にガウンを入れる普段の習慣も見られない、電話に夫人の指紋がなく通話したという証言と食い違うなど疑問を次々とぶつけるコロンボ。 それに対して上司の権限を振りかざしてミスリードしようとする犯人。その攻防が魅せてくれる。 窃盗犯の協力を得て高圧的な上司をワナにはめるラストは実に痛快。 [DVD(吹替)] 8点(2013-11-08 19:56:52) |
578. 刑事コロンボ/白鳥の歌<TVM>
《ネタバレ》 トミーに非があるとはいえあんな刺々しい妻なら殺意が沸くのもわかるような…。 大事なギターを別便で運んだこと、事故の一週間前にメリー・アン抜きの編曲を依頼していたことなど細かい質問責めで食い下がるコロンボ。 そこでの犯人との探り合いが作品の出来を左右するが、本作ではちゃんとシリーズの妙味が味わえる。 パラシュートのローブを作るおしゃべりなお婆さんがいいキャラで、コロンボとのやりとりが楽しい。 広い山の中から証拠品を発見するのに隠した本人から導き出すラストもスッキリ決まっている。 ストーリーの中で一番疑問に思ったのは、墜落した飛行機とその飛行機からパラシュートで降りた地点の距離。 犯人は足を骨折しながら歩いて墜落した飛行機のそばまで行っているが、着地地点をコントロールできるパラグライダーならともかく、それほどの近距離にあの規格外のパラシュートで落ちるのは不可能だと思うが。 [DVD(吹替)] 6点(2013-11-06 00:04:09) |
579. エクソシスト
大きな話題になった映画で、テレビで放映されても怖くてなかなか見れなかったほど。 でも、場面場面は怖いんだけど見終わってみるとあまり後に残らないというか…。 同時代のオカルトものでは『オーメン』のほうがストーリー性があって鮮明に頭に残っている。 [地上波(吹替)] 5点(2013-11-05 00:31:38) |
580. 刑事コロンボ/愛情の計算<TVM>
《ネタバレ》 今回の犯人は息子の論文盗用を隠蔽しようとした人工頭脳学研究所所長。 その息子への愛情を利用して息子逮捕の猿芝居で所長の自白を引き出すが、なんともスッキリしないラストでしらけてしまう。 本線からは外れるが、天才少年やロボットとコロンボのやりとりがいい。 名無しの愛犬のなまけぐせエピソードもニヤリとさせられる。 ミステリーとしてはグダグダだが、感情のしがらみはわかりやすく無理なくストーリーに入っていけるし、個性的なキャラの楽しさで救われている。 [DVD(吹替)] 5点(2013-11-05 00:30:19) |