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ミスター・グレイさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 565
性別 男性
自己紹介 三度の飯より映画好きです。どうぞよろしく。
※匿名性ゆえの傲慢さに気を付けながらも、思った事、感じた事を率直に書いていますので、レビューによって矛盾が生じていたり、無知による残念な勘違いや独善的で訳分らん事を書いているかもしれませんが、大きな心でお許し下され。
※管理人様、お世話になっております。
※レビュワーの皆様、楽しく読ませて頂いております。

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61.  シャイニング(1980) 《ネタバレ》 
数本の映画を除いて〝怖っ〟と思ったことはまずなく、おそらく私にはホラー映画を見る資質が欠落しているのだと思いますので、なにぶん的ハズレな意見かもしれませんが…やっぱりこれもほとんどドキドキしなかったのです。  例えば、子供が三輪車で廊下を走りまくるシーンや、あるいはバスタブに裸の女が現われるシーンのカメラ移動の流麗さは特筆に値すると思いますが、だからと言ってそれは別段、恐怖にかられるようなものでもありません。 ジャック・ニコルソンの熱演もなかなかだと思う一方で、やり過ぎている感もあり、ホテル自体の恐怖を彼が奪ってしまっている面はマイナスだと思います。  結局のところ最もビビってしまったのは、めくれどもめくれども同一の文句が書かれている原稿のシーンで(わざわざ書式が変えられているのが良い)、シェリー・デュヴァルの恐れおののくの表情は、類を見ないほどホラー映画に相応しいです。
[ビデオ(字幕)] 6点(2010-10-13 18:21:43)
62.  西部の人 《ネタバレ》 
オーバーアクト気味ではあるもののリー・J・コッブが巧みに演じる悪役老人のキャラクター造型の素晴らしさであるとか、撃つ方も撃たれる方も同一の画面におさめてしまう銃撃戦の見せ方であるとか、秀逸なところはたくさんあるのですが、オーソドックスな娯楽劇を期待していた者には物寂しさを感じさせる作品でもあります。  例えばゲイリー・クーパーがおっかなビックリ汽車に乗る様子や隣に座ってくる口の達者な男を見て、これは喜劇調なのかと思っていましたが(馬に乗るには便利だったろうスラっとした長い脚も汽車では窮屈そうに畳まねばならない皮肉にも見える)、列車が襲われ悪党どもの小屋に着くや否や完全に空気が一変します。特にヒロインにストリップを強要するシーンの禍々しさは作中随一の出来だと思います。しかし、そんな禍々しさ全開の悪党どもも、憧れの銀行は既に潰れ街はゴーストタウンとなり、ワイルドバンチは過去の遺物となってしまった寂しさを漂わせており、特に全てを承知の上で老人に味方するジョン・デナー(かな?)を倒したクーパーが(この銃撃戦も見事)、彼の男気に憐れみを感じるかのように、はたまたワイルドバンチに別れを告げるように、死体の手を合わせて送ってやるのも物悲しいです。  しかし何と言っても共に苦難を乗り切ったヒーローとヒロインがめでたく結ばれず、片想いで終わってしまうというのが決定的に寂しいです。思えばマン映画のヒロインは既に決まった相手が存在していて、その男から勝ち取るものであり、フリーで登場する彼女は最初から対象外だったのかもしれません。ということで、なんだかもう「西部劇はこれでお終いだよ」と言っているような気がするのです。 
[ビデオ(字幕)] 8点(2010-09-30 18:13:21)
63.  ミスティック・リバー 《ネタバレ》 
ミステリーの筋書きとしては陳腐ですし、ケヴィン・ベーコンは子供の頃の事件に遭遇した3人のうちの1人である必要性が希薄だと思いますが…それでもイーストウッドが監督を務めれば、かくも重厚な出来になってしまうのですから驚きです。  出色なのは、とってつけたようでもある最後のパレードのシーンで(物語的には不快な残酷さを宿しており過酷ですが)、サングラスをかけて視線を遮り闇におちていくショーン・ペン、ただ見つめるだけのベーコン、もう不在のティム・ロビンス、夫を信じ切れず弱さを露呈するマーシャ・ゲイ・ハーデン(うろたえないでくれと心底願いたくなる!)、そして何より恐ろしいのは顔を背けることなく堂々とお天道様に照らされて表通りを見るローラ・リニー。華やかなパレードの中で巻き起こる人間の暗部のドラマが簡潔に描かれています。  ところで…どうでもいいことですが、なぜデイブは嫌な少年期を過ごしたボストンを大人になっても離れなかったのか?その答えは子供の頃からずっと被り続けている帽子にあります。彼は熱狂的なボストン・レッドソックスのファンだったんです。せめてバンビーノの呪いが解けたところを見られたら良かったのに…本当に憐れ。 
[DVD(字幕)] 8点(2010-09-22 18:20:10)(良:1票)
64.  ブラザーズ・グリム
グリム兄弟の魅力の無さ、森を案内するレナ・ヘディのつまらなさ、モニカ・ベルッチの登場シーンの少なさ、あるいは森のイメージの面白味の無さ…と、一向に満足できないものだったのですが、どうもテリー・ギリアム監督の興味もこれらのことには端から無かったように思えます。では一体、監督は何を見せたかったのか?それは良く分かりませんが、ピーター・ストーメアが最も活き活きしていたのは確かです。しかし何にせよ、彼が一番目立っているのは、映画が不調に終わっている証でもあるでしょう。
[DVD(字幕)] 5点(2010-09-13 18:21:12)
65.  エル・ドラド(1966) 《ネタバレ》 
格好の良い凄腕ガンマンの敵役・マクロードと対決するのに、利き腕がマヒしたジョン・ウェインとアル中のロバート・ミッチャムと銃が苦手なジェームズ・カーンと老人の頼りない面々。やっぱりヒーロー足る者はハンデを背負ってなきゃ面白くないのですが、同時に絶対にウェインが死んだりしないと思えるような安心感もあり、そのバランスが絶妙です。 教会での銃撃戦もさすがの出来栄えですし(ここで敵の居場所を教えてくれるだけの女も印象的だ)、ラストはウェインと彼女の仲睦まじい姿ではなく、ミッチャムとおそろいで松葉杖をつきながら仲良く並んで歩いているシーンで終わるとこなんぞ最高に洒落ています。  個人的には「リオ・ブラボー」よりこっちの方が好きなのですが、それはひとえにミッチャムが出ているからですね。
[DVD(字幕)] 8点(2010-09-08 18:11:46)
66.  特攻野郎Aチーム THE MOVIE 《ネタバレ》 
〝特攻野郎Aチーム〟についてほとんど知らないのですが、それでもあのテーマソングを聞いただけでワクワクと胸が踊ってしまう作品であることは確かなはずで、その期待を裏切らずハンニバル(リーアム・ニーソン)はこの上なく格好良く登場します。さらにチームが結成され、マードックが敵の追尾ミサイルをかわすためにヘリのエンジンを切るというあまりにクレイジーな荒技で困難を乗り切り、タイトルが出るまでは最高に楽しいです。が・・・オープニングまでで見所は全て見てしまった感じです。例えば、空中戦で戦車を使い砲撃により飛行進路を変更するという聞いただけでワクワクするようなブッ飛んだアイデアはあるものの、まさに聞いて楽しいものであって見て楽しいものにはなっておらず完全な消化不良です。それからラストの作戦をハンニバルではなくがフェイスが立てるのですが、プロフェッショナルなチームなのですから役割は明確に分担されていないと。それぞれの長所を最大限に活かし、短所はかばい合うのがチームプレイなのであって、ここで見たいのはノープランなフェイスが計画的になる成長物語などではなく、最高のチームの物語なのですから。
[映画館(字幕)] 6点(2010-09-03 18:17:23)
67.  月下の銃声 《ネタバレ》 
人を食ったような表情のロバート・ミッチャムがどこからともなく現われ、問答無用でヒロインに発砲され、折り合いが悪くなった友人と激しく取っ組み合う…と面白いところはありますが、ラストの見せ場でもある立て籠もりシーンに大いに不満が残ります。手傷を負ったミッチャムと女(銃を使える)と老人(ウォルター・ブレナンだ)の3人だけの状況で家を包囲されるのですが、敵も3人で数的優位にも立っていなければ、相手の不利な状況をついて強気に攻撃を仕掛ける様子もなく、挙句にミッチャム一人が家を飛び出して3人とも片付けてしまうというのでは期待外れもいいところです。しかし、このシーンは同時に愛を告白する良い場面もあります。不器用なミッチャムの代わりに老人が愛の存在を告げてやるのですが、それを聞いた時のヒロインの表情の美しさは格別です(しかもこの時まではっきり言って美しく見えない)。〝愛の告白〟は非常に美しいものであり、本作はその瞬間をしっかりと見せてくれます。
[ビデオ(字幕)] 7点(2010-08-31 18:35:07)
68.  脅迫者(1951) 《ネタバレ》 
本作は当初、ブレティン・ウィンダスト監督が指揮を執っていたようですが、途中からラオール・ウォルシュ監督に代わったとのこと。この手のミステリーは得てして活字の方が面白かったりしますが、例えば、証人のリコが階上の洗面所窓から逃亡を謀るシーンや、悪党の隠れ家でトランプをバラ撒いて「拾え」と言い力関係を示すところ、あるいは後半でいくつかある銃撃戦(ボギーにも電話ボックスを使った見せ場が用意されている)、それに誰もがビビりまくる黒幕の極悪人メンドーサの初登場シーンが殴られているところというのは面白く、この辺りはウォルシュの演出によるものと思われます。 ただ、中途参加ですので仕方ないのですが、ウォルシュの映画にはやっぱり女優さんが出てこないと物足りなさも覚えます。それでも、悪党たちの隠れ家になっている店の主人が女であるというのは、もともと男だったのを「男じゃつまらんだろ?」と変更したのでは・・・などと、勝手に想像を膨らませてみたりもしますが。
[DVD(字幕)] 7点(2010-08-23 18:10:51)
69.  ホンドー 《ネタバレ》 
母子の家にどこからともなくやって来るジョン・ウェイン。しかし馬にも乗らず犬を連れて現われるところが一風変わっています。他にもアパッチと遣り合いながら、その酋長と心を通わせたりするのも珍しいですが、これは父親を扱っている作品で、父親が不在の間に蹄鉄や斧がダメになっていたり、あるいは直接的に男親としての息子の教育にも触れておりウェインが「泳げない」という子供を川に放り投げてしまうという印象的なシーンがあります(ついでに母親も「泳げない」と口走ってしまい慌てて逃げてゆく姿が可笑しい)。  また、アパッチとの戦いで馬車で円陣を組み、それを俯瞰で捉えるシーンは同じくジョン・ウェイン主演、ラオール・ウォルシュ監督の「ビッグ・トレイル」を想起させます。さらに、これは3D映画だったらしいですがカメラに向かって発砲するのは「大列車強盗(1903)」を思わせ、やはり最初にするのはそういうことなんだと妙に納得してしまいます(いつ頃から立体映画が始まったのか存じませんが)。  ただ、ウェインのキャラクター設定はほとんど活かされていませんし、犬の使い方も中途半端な感じがします。
[DVD(字幕)] 7点(2010-08-13 18:22:25)
70.  ボー・ジェスト(1939) 《ネタバレ》 
死体が生きているように並ぶ不気味な無人砦から始まるサスペンス的面白さ、少年時代から見せる兄弟たちの微笑ましい姿、軍隊における軍曹の悪役っぷりの見事さ、そして兄弟が力を合わせて困難を乗り越え感動のラストへと…。こういう兄弟愛ものを感傷的になり過ぎずサラっと爽快に2時間足らずで描いてしまうところが凄いです。 ゲイリー・クーパーの長男と末弟のシーンが多く、現実と同じように?次男坊は損な役回りかと思っていましたら、終盤に次男坊の見せ場がしっかり用意されていて、敵の注意を引きつけるためラッパを吹き、撃たれ、砂漠で砂埃を巻き上げながらコロコロ転がってゆく様は最も印象深いシーンになっており、末弟が一生懸命それを追っかけて走ってゆく姿も感動的です。
[DVD(字幕)] 7点(2010-08-04 18:10:45)(良:1票)
71.  ボレロ 《ネタバレ》 
ラストのボレロを踊るシーンの力強さ、美しさは圧巻で、ダンスパートナーとの唇が重なり合いそうで触れない微妙な距離がストイックでありながら官能的です。そんな決してピッタリと寄り添うことの無い主人公とパートナーの映画であり、美しい女優たちが次々とピカピカフワフワ艶やかに着飾って出てくるのも見所で誰もが魅力的ですが(ヘレンこそブッ千切り美しくなきゃいけないのでは?とも思うが)、ベストカップル賞に選出したいのはラオールとその兄貴の男のコンビです。わざわざ異母兄弟という設定までついておりホモセクシャルな雰囲気はないものの、炭坑夫時代から戦時中まで行動を共にし、兄貴が欲しがっている指輪を買ってあげたり、喧嘩をすれば〝実家に帰らせていただきます〟とばかりに荷造りを始め、二人同時に謝り仲直りする様子は微笑ましく長年連れ添った夫婦のようで、ラオールにとっては兄貴が一番の理解者なのです。そう思って見てしまうと最も感動してしまうのは、兄貴が伯爵夫人となってしまったヘレンに無理を承知の上で弟と踊ってほしいと頼む場面で、ラオールから貰った指輪をいじりながら懇願する姿は胸に迫るものがあります。
[DVD(字幕)] 8点(2010-07-16 18:04:23)
72.  ビリー・ザ・キッド/21才の生涯 《ネタバレ》 
ジェームズ・コバーンがビリーを仕留めるまでの追跡劇かと思っていましたが、そうではなかったようです。ビリーは逃亡しているようで、ちっとも逃亡していませんし、コバーンもビリーを追っているようで、ちっとも急いてはいません。いつか必ずやってくるその時をお互い待っているかのように穏やかとすら言える時間がゆっくりと流れ(たとえ暴力シーンがあってもだ)、両者の行動を淡々と見せていきます。そして段々と切なくなってきたところで運命の時を向かえビリーは射殺されますが、ペキンパーの映画で、しかも裸であるにもかかわらずビリーは撃たれていないかのように出血せずに死ぬ。血が流れないということは生身の人間ではないということであり、ビリーは伝説的なアウトローとして神格化されています。対して射殺したコバーンには少年が石を投げつける。つまりやっぱりこれは男の子のロマンであり、川辺で最期の時を向かえるおじさんにしたって哀愁が漂いまくっているのです。
[DVD(字幕)] 8点(2010-07-09 18:43:44)
73.  プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂 《ネタバレ》 
ダスタンは軽業師の如き動きを見せますが、こういうアクロバティックなアクションこそ全体の構図が重要であるのに、ほとんどの場面で一つ一つの動作を大写しにしているだけなので、誰が何処で何をしているのかサッパリ分かりません。また、移動が多いのですが大移動も小移動も場所の感覚が全く出ておらず、距離感なども皆無に近いので、いきなり重要な場所で、いきなり関係者がフレームインしてくるという雑な有様です。  それからこれは、時を超えた愛の映画?らしいですが、嘘ツキのお姫様がダスタンを信じて真実を告げるシーンなどはもっと繊細に撮ってくれないと愛の存在など信じられません。さらに信じると言えば、兄貴も弟も証拠が提示されるまでお互いを信じておらんじゃないかと…。兄弟だからという理由で信じるということは、無条件で信頼するということですからね。
[映画館(字幕)] 4点(2010-06-30 18:34:24)
74.  第十一号監房の暴動 《ネタバレ》 
これぞ決定的に刑務所の映画だと思わせるのが、ズラッと並ぶ監房の前の一本スッーと細長くのびた閉塞感が漂う廊下の使い方です。オープニングショットからその廊下の表情が映し出され、まず最初に、監房から抜け出した囚人が看守を追い詰める場面でその力を発揮し、看守にグングン走り迫って行く囚人を後ろからハンディカムで捉え恐怖を感じさせます。そしてクライマックと言っても過言ではないのが爆破を中止させる電話をのシーンで、鳴り響く電話を取るために長い廊下の奥も奥から囚人たちが全速力でドッと駆けてくる…受話器を早く取らなければ爆破されてしまう一刻を争うドキドキの緊張感を、廊下の長さを使うことによって見事に表現しています。こういった単純に走る場面であっても見せ方により、実際に暴力シーンや派手な爆発シーンなど見せずとも十二分にスペクタクルを起こせるのです。まさに純度100%の紛れも無い刑務所の囚人のパワーを描いた映画。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2010-06-23 18:40:36)(良:2票)
75.  ザ・ウォーカー 《ネタバレ》 
本が何であったかなど映画にとってはどうでもよくて、最後にきて突如として饒舌になったのに目をつぶれば、これは純粋に楽しめる追跡劇なのです。  この映画は始まっても台詞がなかなか出てきません。懇切バカ丁寧に世界観を説明せずとも、ただただデンゼルの行動と荒廃した風景を黙々と見せるだけで、世界が破滅し長い年月が経ち、彼もこの生活に順応していることが分かり、見ているうちにちゃんと理解できるように出来ているのです。アクションも最近流行のアップで逃げきってしまうようなことはせず、一連の動作が分かるように、されど残酷になり過ぎぬようにシルエットで見せたりと工夫されていますし、何も目印がない荒野の旅も追跡者にしっかり同じ場所を通らせることによって移動している感じを出しています。ただ、信念を貫くデンゼルは止められないにしても、ゲイリー・オールドマンの狂気は年をとったせいか風船がしぼんだように失われてしまっているので、もっと見せ場を作ってほしかったです。もちろん、例えばソラーラが覚えたてのお祈りを捧げているのを聞き逃さず、ゲイリーの後頭部がピタッと止まり〝アーメン〟と言うあたりはさすがにゾクッっとさせてくれますが。
[映画館(字幕)] 7点(2010-06-21 18:14:47)(良:3票)
76.  ダイ・ハード3 《ネタバレ》 
鳴り響く公衆電話の受話器を急ぎ取らなければならない…というサスペンスの仕掛けを全く巧く利用できていませんし、例えば、マクレーンが銀行に行きエレベーターの中で四面楚歌状態になる場面などは、何がどうなってどうヤッつけたのか良く分からないですし、橋からワイヤーを使い船に乗り込み潜入していくところやラストのヘリとの対決なども、もっと面白く見せてほしいところです。つまるところ、全体的なアクションの撮り方にしても、マクレーンの悪態にしても、サミュエルとのコンビネーションにしても、ホリーの扱いにしても、ナイフを振り回してた残忍な女の使い方にしても、マクレーンの解決法以上に乱暴です。
[ビデオ(字幕)] 5点(2010-06-04 18:20:46)
77.  ダイ・ハード4.0 《ネタバレ》 
不死身の男マクレーン、しかも4作目ともなれば、もはや地球に隕石が降り注いだとしても死なないでしょう。ということで本作にはハラハラドキドキは求められず見せ場はド派手なアクションになるわけですが、これがなかなか工夫されていて面白いです。例えば、ヘリに襲われれば手始めに消火栓を破壊し反撃する。これは何とかしてヘリを撃ち落とすに違いないと思っていると、パトカーで撃墜するいう予想以上の離れ業をやってのけてくれます。あるいはマギー・Qに車ごと突っ込みブレーキなど決して踏まない。半ば自殺行為にもかかわらずマクレーンは自分でも不死身だと認識しているようで、その無茶苦茶さがノンストップのアクションを生み出しています。その究極が戦闘機との戦いであって、道路もぐちゃぐちゃになりターミネーターのシュワちゃんだって機械の部分をポロリと露出してしまいそうな激しい攻撃を受けることもマクレーンだからこそ可能なのです。生身の肉体の痛みは失われてしまった感はあるものの、シリーズとしての繰り返しを余儀なくされるのであれば、これぞまさに〝ダイ・ハード〟の続編だと思います。
[DVD(字幕)] 8点(2010-05-31 18:30:05)
78.  決斗!一対三 《ネタバレ》 
「決斗!一対三」などという邦題と僅か83分という短さから、ウォルシュのいつもながらの痛快娯楽活劇だろうと思っていたのですが、どんよりと雲がかかっているような印象で、「追跡」(1947)を想起させます(あれほど見事ではない)。この薄暗さは主人公を演じるロック・ハドソンがパッとしないのも一因ですが(老けメイクをした時の方が魅力的だ)、ムチを振り上げる厳格そうな髭親父も何とも不吉ですし、婚約者のジュリーが美しく見えないのも彼女が幸福なヒロインになれないのだと予感させるものです。しかしながら、酒場女のロジーがとびっきり美しく撮られて現われた瞬間、彼女こそが救いの女神であり真のヒロインで、この先どれだけ不運が続いたとしても決して悲劇だけでは終わらないのだと確信させてくれます。  決闘に関しては実際のところ一対三で行われませんが、砂埃と枯葉が舞う強風の中での対決は見所になっています。また、時の経つのを紙面を使って見せますが、西部時代ですから仕方がないとはいえ、輪転機ではなく活版印刷なので軽快さに欠けています。それでもロジーが突如としてあられもない格好で大胆に着替えていたりするのは時間の経過と共にサービスシーンとしても有効です。
[DVD(字幕)] 7点(2010-05-12 18:13:57)(良:1票)
79.  殺人捜査線 《ネタバレ》 
手際よいアクションシーンから始まり、湯気が立ち込めるサウナや鏡を使って見せる屋敷での見事な射殺シーン、高所からの二度の落下と見せ場には事欠きませんし、人物造型も秀逸の一言に尽きます。特に印象深いのはダンサー(イーライ・ウォラック)と髭の男(ロバート・キース)のコンビと運転手の絡みで(マイケル・マン監督の「コラテラル」はこれがモトかも?)、何気ない会話がとてつもなく面白いです。そして登場人物たちの各々の〝顔〟が良く、抜け目の無さそうな犯罪者たちや精悍な面構えの刑事たちはもちろんのこと、端役に到るまでバッチリ決まっていて、黒幕のマンは車椅子に座り無言で何食わぬ表情というだけの僅かな登場シーンながら、その恐ろしさは容赦ないダンサーたちが小悪党に見えてしまうほど強烈です。また、マンに死の宣告を受け顔面蒼白となったダンサーのもとに、望遠鏡のお礼を言いに来る満面の笑顔の少年を挿むところなど演出も冴え渡っています。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2010-05-10 18:07:49)(良:1票)
80.  タイタンの戦い(2010)
《2D版鑑賞》 とにもかくにも〝早い〟です。この目まぐるしいスピードは細部をうっちゃって強引に邁進していきます。雑も甚だしいのですが、ここまでやられるともはや気分爽快で賞賛したくなります。ピーター・ジャクソン監督なら2部作になってもおかしくないものを僅か106分にまとめあげてしまうコンパクトさ。もちろんスピードの代償として神話世界の重厚感や、場面場面の緊張感などは完全に失っており、例えばハデスが宴を強襲してくるシーンなどは酷いものです。しかし「インクレディブル・ハルク」を見た時にも思ったのですがルイ・レテリエ監督は、人物の役割が明確なので見ていて気持ちが良いです。漁師の息子は漁師の息子で、父親は父親で、古参兵は古参兵で、新兵は新兵で、守護者は守護者で、ハンターはハンターなのです。このぶれの無い人物設定こそがマッハのスピードを生み出す秘訣でしょう。  オリジナルのファンであるだけにオリジナルとの比較は控えておきますが、ただ一点だけ、怪物たちの魅力が無いのはあきらめたとしても、カリボスやジンがコスプレしている普通の人間にしか見えないのは問題です。特に歩いている姿はガックリくるもので、やっつけ仕事のように思えます。
[映画館(字幕)] 6点(2010-04-30 18:21:34)
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