881. 夕陽に立つ保安官
《ネタバレ》 鉄格子も扉もない独房という超絶的なシュールさと、それを作中で正面から堂々と使用してしまう素晴らしさ!そんな美味しいネタを後々まできちんと引っ張ってくれる懇切さ!もうこの作品はここだけでOKです。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-05-28 03:21:18) |
882. 大西部への道
《ネタバレ》 全体の構造としては、ひたすら幌馬車隊が西に向かって行っているだけ。それはそれで1つの軸を通してはいるのだが、絞首シーンなどいくつかを除けば、そんなにドラマの上下動があるわけではないので、時折単調に感じてしまう。また、ダグラス・ミッチャム・ウィドマークの3本柱も、もうちょっと個性を立たせるなり、絡ませてぶつからせるなり、使い方はあったと思うけどな。それにしても、実はこれ目当てで見た若き日のサリー・フィールドは、何とも初々しく、この人がそうだと言われなければ絶対に分からない。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2014-05-17 04:25:20) |
883. 真昼の死闘
やっぱりイーストウッドにこんなコメディ路線は合わんなあ~。1つ1つの場面が妙に重たく、もっさりしている。本人も撮っていてそれを感じたのか、その後この方向に歩まなかったのは正解だ。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-05-13 01:44:58) |
884. 刑事マディガン
《ネタバレ》 冒頭のいかにも60's~な雰囲気は、これぞ刑事モノの王道と期待させるに十分だったのですが、その後がいかん。あのマディガンの妻のワガママっぷり(+不倫未遂!!)は、およそ刑事モノの刑事の妻としてあってはならんでしょう。そのくせ最後にいっちょまえに悲しまれても、何じゃそりゃ?と思うだけです。ヘンリー・フォンダのまわりにいろいろごちゃごちゃ起こってくるのも余計。こういうのは、格好良い刑事が、格好良い上司と組んで、格好良い悪役を追いつめればそれでいいんです。ウィドマークは渋味全開で適役だっただけに、さらに残念。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2014-05-09 00:52:30) |
885. ブラッディ・ガン
《ネタバレ》 銃や馬や砂漠という彩りは完全にウエスタンチックなのですが、舞台はオーストラリアです。主人公が拳銃ではなくライフルにこだわり、遠距離からでも一撃必中を誇り、なのでガンガン派手な撃ち合いをするわけでもないところが新鮮です。また、少し触れる程度とはいえ、白人による先住民虐殺をきちんと映像化している点も興味深いですね。そろそろ終わるかなというところでいきなり主人公が完全捕獲されてしまい、どうなるのかと思ってしまいましたが、そこからの落とし方も上手く決まりました。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-04-28 01:00:16) |
886. かぞくはじめました
やろうとしていることの難しさの割に、主人公二人の発想や行動が、いちいち幼稚で、かつ嘘っぽい。遺言で子供の後見人に指定されるほどの人なら、失敗はあるにしてももっといろいろ考えていると思うし、いきなり子供を押しつけられた難局面にしても、現実的な生活感のある課題・問題がいろいろ出てくるはず。その辺を突っ込まずに制作者が頭で考えただけの展開を追っているだけなので、面白みがないのです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-04-23 00:14:18) |
887. グレートレース
笑わそうとしている箇所ではさっぱり笑えないし、1つ1つのシーンがやたら長くてダラダラしているし、ヒロインはギャーギャーうるさいしで、どこを楽しめばよいのかほとんど分かりませんでした。普通にテンポよくやれば、1時間はカットできたのでは? [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-04-16 02:39:34) |
888. トランスポーター3 アンリミテッド
《ネタバレ》 映画史上最もそそられないラブシーンとして、この作品はランキングに名を残すだろう。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-04-10 00:32:24)(笑:1票) |
889. チャーリーとチョコレート工場
《ネタバレ》 チョコレート工場の見学という甘く楽しい設定が、毒々しい原色と悪意あふれる展開(子供に対してでも容赦なく制裁を下す)で彩られる中盤までは実に良かったのです。ところがその後、やっぱり家族は大切なんだみたいな優等生的なまとめ方で一気に収束してしまって、いきなり普通レベルになってしまいました。あの設定だったら、途中で消えた子供はそのまま帰ってこないくらいでもよかったと思うし、かりにチャーリーは家族を重視して家に帰るとしても、ウォンカは「だったら俺はそのまま引きこもるよ」と格好良く工場内に1人消えてほしいところでした。 [DVD(字幕)] 6点(2014-04-07 00:51:11) |
890. 大いなる西部
《ネタバレ》 ウエスタンでありながら主人公が銃を抜かず、逆に丸腰すら武器にしてしまうのは、新鮮であるとはいえる。ただ、全体に漂う教訓的というか優等生的雰囲気が、どうも逸脱性をなくしている気がして、面白みに欠けるのだな。尺ももっと短くできたと思う。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2014-03-25 02:07:06) |
891. フォー・ルームス
タランティーノ的ダラダラ感がそのエッセンスだけでも味わえるだけで、十分楽しめる。ただ、ティム・ロスのベルボーイの設定を少し変えるだけで、もっと面白くはなったと思う。ああいうクネクネアクションは、ずっとやり続けるんじゃなくて、ここぞというところだけでやるからこそ意味があるんだよ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-03-23 02:40:51) |
892. 愛する人
設定とキャスティング、それにオープニングでは十分期待していたんですが・・・母と娘のセットを何組か登場させるのが、いかにも「いろんな母娘を取りそろえて用意しましたよ~」というような作為的な感じで、そこから物語が広がっていかないのです。初期設定から想定される範囲内だけで話を終えてしまった印象。なので、せっかくのアネット・ベニングにもナオミ・ワッツにも、芝居の精彩がありません。 [DVD(字幕)] 4点(2014-03-23 02:04:06) |
893. パーティー・ナイトはダンステリア
《ネタバレ》 登場人物たちに何がしたいという欲求じみたものがさっぱり感じられないので、コメディの前提が成立していないのです。その場その場で誰かが思いついたとおりに適当に動いている感じ。で、音楽があえてトレヴァー・ホーンと聞けば、思いっきりZTTサウンド全開を期待するところなのですが、それもまったくなし。いろいろ出てくる挿入曲自体が、80'sというところからそのまんま思いつきそうな選曲ばかりで、当時の空気を映画として表現するための選曲ではなく、BGMとしての選曲のための選曲になってしまっています。 [DVD(字幕)] 2点(2014-03-12 00:46:29) |
894. 夜の道
びっくりするほどスリリングさがなく、困難ミッションならではの必死感というものがなくてえらくのんびりしている。脇役の絡め方も中途半端で、かえって主人公の足を引っ張っています。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-03-06 01:25:09) |
895. クール・ランニング
《ネタバレ》 実在の対象なんだから、もう少しディテールは突っ込まないといけないと思うのだが、こんな表層的な描写だけで済ませるんだったら、モデルに対しても失礼ではないのか?他チームや解説者が最初は露骨にバカにする→途中から改心するというのも実に安直で、それだったら、初出場のジャマイカにも選手として敬意を払う→しかしレースでは圧倒的な力を見せつける→それでも勝利を目指して必死で食い下がる、の方がよほど現実的だし、またスポーツそのものに対しても誠実。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2014-03-02 01:59:09) |
896. 恋のからさわぎ(1999)
導入部からしてもろに設定のための設定になってしまっているし、ジュリア・スタイルズもこの頃はまだ演技が未熟だったのか、ただ高飛車なだけで、全然魅力的に見えない。なので、いくら登場人物がいろいろ頑張っていても、最後が楽しみに感じられないのです。エンディングのLetters To Cleoの「甘い罠」のカヴァーは面白かった。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-02-25 01:57:28) |
897. あなたは私の婿になる
《ネタバレ》 この最悪な邦題からは予想もつかない、ちゃんとしたロマコメ。この種の作品ではやたらギャーギャー騒ぐことの多かったサンドラが、今回は細かいところでもきちんと心理状態を反映した演技をしているのが大きい。都会の激務で荒んでいた主人公が、田舎のいい人たちと接しているうちに素直な気持になって・・・というのはありがちパターンなはずなのだが、進行にもいろいろ気を遣っているので、定番筋を感じさせない作りになっている。いつも屈折して何か一癖ありそうなスティーンバージェン姐さんが、ひたすら満面の笑みニコニコのママというのも面白い。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-02-21 01:23:27) |
898. マリー・アントワネット(2006)
中途半端にシリアスっぽく、中途半端に前衛的。要するに、監督も自分が何をやりたいのか分かっていなかったのではないだろうか。結果、中身に何のテーマ性も存在せず、完全に衣装負けしてしまっている。大体、「ベルサイユのばら」というアントワネット関連芸術の金字塔を知っている日本人に、このレベルのものを見せてはいかんよ。 [DVD(字幕)] 4点(2014-02-20 00:21:13) |
899. バージニア・ウルフなんかこわくない
《ネタバレ》 何でこんな品のない夫婦喧嘩を延々と見せつけられなければならんのだ?と、見ているときは思っているわけです。しかし、終わってみると、あの罵り合いやけなし合いこそがこの夫婦の生来的コミュニケーションなのであり(それはあとの2人も本質的に同じ)、むしろ当事者はそこに平穏すら感じており、そのように精神的に病んでいる部分を壮大に展開していたことに気付かされる、怖い作品。 [DVD(字幕)] 6点(2014-02-18 03:43:01) |
900. After Sex アフターセックス
《ネタバレ》 タイトルどおり「セックスの後」に何をしているか、を合計8話描いたオムニバス作品。最初に3話くらいほぼ寝室の中だけで展開して、そのまま最後まで行くのか?と思わせたところでどんどん外に出て行くという構成がなかなか巧い。また、いろんな取り合わせからの会話群もなかなか凝っているのですが、やりとりを紡ぐだけで息切れしかかっているようなところも見えたりしたので、「セックスに至るまで」の背景については、それぞれもう少し作り込んでほしいところでした。なお、この作品を見たのは実は現在のジェーン・シーモアが見たかったからで、さすがに老け込んではいるものの、元気に動く姿が見られただけで嬉しい。 [DVD(字幕)] 6点(2014-02-15 00:56:49) |