121. ジェニファー8(エイト)
全体的に薄暗い雰囲気。殺人事件を追うお話なので霧の立ち込めた感じはあったけど、ストーリーにそこまで驚くべき部分がないので眠くなる。アンディ・ガルシアもおとなしい役柄もそれなりに似合うと思うけど、少し刑事にしては真剣な顔してドジがすぎる。自分が濡れ衣を着せられて緊迫感をあおる設定は面白かったけど、周りがどうしてそんなに彼に協力的ではないのか、彼の過去をもう少し掘り下げてほしかった。淡々と進み、ラストに。何じゃこりゃ?これでいいのか?最後まで真剣にドジかましてましたね…ユマ・サーマンがグラマラスだったので鼻血出しながら+1。 4点(2004-01-11 01:30:11) |
122. 告発
ホント、話に一本筋が通ってて、展開もスムーズであっという間に見終わった。歴史を塗り替えるためには通常踏み込まない部分に首を突っ込み、世間の常識を変えていかなければならない。単なる成功物語ではなくて、2人の友情に重きを置いているところが見所だと思う。 また、大物俳優の競演でしまりがあるね。素人のため、ケヴィン・ベーコンという人を初めて見たが、完全に役になりきってて鬼気迫る演技。役作りのために大幅減量したという役者魂にも感服した。クリスチャン・スレーターって演技派だったんだね。裁判のシーンはそのカメラワークとともに迫力があった。彼の作品では「トゥルー・ロマンス」の破天荒な演技しか知らなかったので新しい面を見られてよかった。 8点(2004-01-10 05:17:57) |
123. サイダーハウス・ルール
《ネタバレ》 普段映画では全く泣くことはない冷徹マシーンなのだが、この映画では自然と目に光るものがあった。 何でだろう…一言でいえば、「美しかった」からかな。 ハルストレム監督作品は2、3本見てきたけど、これが一番良かった。 美しい風景と美しく深い人間の感情描写は彼の作品の持つ魅力だけど、 この映画はさらに美しい音楽とともに、すごく余韻の残る作品になった。 ジョン・アーヴィングの脚本も原作を洗練させたものであるので、一人一人の役者さんがとても美しく見える。 人物の相関関係も簡潔で、それぞれの個性も強い。孤児院外での経験も重いけど、違和感がない。 また、ラーチ先生の、ホーマーを愛する気持ちが本当によく伝わってきた。 「人の役に立つべきことをせよ」という彼の教えに沿って、「ルールを破って」でも外に出て経験を積み、結局は孤児院に戻ってくる。 そういう思いにさせたのは、例の出来事で打ちのめされたから、って見方もできるけど、やっぱり今まで真に家族として育ててきてくれた先生のところに恩返しをしに戻りたかったからではないのかな。包容力のある愛の物語です。 (シャーリーズ・セロンはホント絶世の美女という感じだけど、今回のキャラは浮いてた。) 9点(2004-01-10 01:02:29) |
124. ヤングガン
《ネタバレ》 ほとんど見たことのない西部劇ということだったけど、時間が過ぎゆくごとにかなりハマっていった。けっこう新鮮で爽快! 別に犯罪を犯すために銃を用意してるのではなくて、日常にあふれすぎてて全く違和感がないというその世界観にまず驚いた。 登場人物が結構多いので整理しながら見てたけど、敵味方はっきり分かれてるので分かりやすい。ビリーのおっかない感じ、冷静なチャベス、ドクの正義感、チャーリーの家族愛など個性も際立ってるし、それぞれが持つサイドストーリーもスパイスになってる。みんなが主役って感じ。 四方から別々の敵に囲まれてるシーンは緊迫感があって面白かった。やっぱ銃撃戦が見所だと思うけど、その間が何とも言えず、さらに緊迫感を増長させていた。 一つ気になったのは、時々口にほおばっててた汁の出る食べ物、あれ何でしょうかね?タバコかなぁ。 7点(2004-01-08 20:39:14) |
125. ガタカ
《ネタバレ》 まずは舞台設定が面白い。しかし遺伝子を操作されて生まれた優秀な者が適格なんて、さらに貧富差が広がって、遺伝子が法律を凌駕しちゃうんだから、秩序とかめちゃくちゃじゃない?不適格者が入り交じる世界で犯罪なんて起こったらどうなるんだろう。不適格者=社会的弱者ということになり、社会から排除されてしまうんだろうね。ビンセントは真に宇宙に行きたかったのもあるけど、自分の決められた運命による限界をどうにかして打ち破りたい、そういう野心のある挑戦者だった。本物のジェロームは自分の代わりというより、ビンセントの挑戦に心から自分をそっくり預け、見守るすごく頼もしい男。階段を這って歩くあの熱演、かっこよかった。この2人の演技が光ったので、あんまアイリーンとの恋話はいらなかったかなとは思うけど。ユマには少し癖がなさすぎな役どころだったかなぁ。 7点(2004-01-07 23:39:50) |
126. ドラッグストア・カウボーイ
《ネタバレ》 ストレートにメッセージは伝わってきた。しかしヤク中のドロドロした雰囲気はもっと出してもよかったのでは。足を洗うと決めた時もなんだかはっきりとした要因はなく、いつの間にかカウンセリングを受けてたという感じ。でも彼の迷える脳内の様子を、牢獄や水中、ハットが舞う様子などで抽象的に表していたのでそのへんはうまいと思ったし、心の変化は見てとれた。警察に追われ、何とか追っ手をはぐらかし、モーテルを転々とするその道中だけ見れば面白かったけど。病院に入ってからは少し長く感じた。しかしあれだけ薬の知識があるんならもっと違うところに頭使えよなぁ。だいぶイッちゃってる仲間たちとは比べて彼には知的な感じがあったんだからね。そういうキャラの設定も含め、なんかもう一押しが足りなく思えた。 5点(2004-01-07 23:17:54) |
127. 初恋のきた道
ここまで純粋で壮大なラブストーリーってある?ホントその純粋さゆえに彼女のストーカーみたいな執着心(恋心ゆえの)が印象に残るのかもしれんが、歴史を隔てた夫婦愛、母子愛というのが道というひとつのレールに敷かれた上で描かれてるので、一貫性のある味わい深い映画だと思う。劇中もセリフは少ないし、壮大な風景が広がって静寂が続くんだけど、彼女の魂ここにあらずというのがチャン・ツィイーの表情からすごくつぶさに感じ取れた。はじめは彼女のプロモかよ!ってツッコミ入れちゃったけど、次第に無言の演技というのに引き込まれていった。何かが、心に残った。余談だけど、彼女、目もとのあたりが松雪泰子さんに似てません? 6点(2004-01-07 02:08:40) |
128. 摩天楼(ニューヨーク)はバラ色に
マイケル・J・フォックスのエネルギーあふれる演技に脱帽!学生上がりの田舎者で、常識ではあり得ないけど、自由の国アメリカでは通用しちゃいそうなストーリー。世渡り上手ということではないと思うけど、出会いって恐いよな。でも彼がすごくアグレッシブで、フットワークが良くて、情熱のある若者だったからこそとんとん拍子に進んでいったと思う。軽快な音楽にのせて酸いも甘いも味わっていく若者の姿が効果的に表現されてる。私も少しくらい彼の力を分けてもらいたいもんだ。また大企業ならではの意思疎通の悪さを風刺しているようでこの点も痛快。ヘレン・スレイターという女優さんは最初登場した時はケバい印象だったけど、徐々に女性としての本能を見せ始めた頃から一気に色っぽく見えるようになった。キスシーンの横顔なんてドッキリしちゃった。 8点(2004-01-06 23:17:20) |
129. スウィンガーズ
《ネタバレ》 なんかテレビドラマでも十分いいって感じがした。ちょっと堅物で落ち込んだら立ち直るのに時間がかかるってのは私にも共感できる部分があって(?)、マイクには同情するとこもあったけどね。前の彼女が吹っ切れずにニッキに何度も留守電を入れるシーンなんかまさに置き場のない感情が表れている名シーンだと思った。周りの連中も、良くも悪くもいいやつばっかで、こういう友達がたくさん欲しい!と少し妬けたね。青春映画といっても彼ら24、5の設定でしょ?少し大人気ないなぁ(笑)。 4点(2004-01-06 14:43:22)(良:1票) |
130. ビートルジュース
死後の世界でも妙に宗教的なことを引っ張って来ず、どうぞ笑って下さいのファンタジー的要素をふんだんに盛り込んだ作品。ティム・バートン作品ではかなりライトに見られるのではないかな。マイケル・キートンのキャラがものすごいので、呆気にとられてしまった。ケーブルテレビで見たんだけど、字幕が変な大阪弁というか地域年代不特定の感じだったので、妙に笑えてしまった。人間なのにゴーストっぽいウィノナもVery Cute! 6点(2004-01-06 14:34:05) |
131. 猿の惑星
《ネタバレ》 初めて見たけど、斬新すぎて全く古さを感じない。むしろ新しいものとして見ることができた。 文明社会を支配する猿と、動物のように扱われる人間、いきなりこのシーンが出てきた時は結構衝撃的だったね。 自分さがしの過程で猿たちとのいろんなトラブルがあるわけだけど、 人間が滅びた理由が、なんか戦争とかで人類同士が争うことなどの現代社会の汚点を暗に警告しているメッセージ性の強いものである気がする。 猿の特殊メイクや、その歩き方など、視覚的にも時代のパイオニアとなった作品ではないでしょうか。 7点(2004-01-04 23:32:30) |
132. エバー・アフター
《ネタバレ》 まさにシンデレラ・ストーリー。最後立場が逆転した時のあの見下した顔!!ラストが決まっている上で、どんな過程でもっていくかなと思ってたけど、途中から明らかにダニエルの味方がどんどん増えていくようで、頼もしく思えた。いつまでも弱いものの味方だよーん(謎)。鬼才ダ・ヴィンチグッジョブ!ジプシーもいいやつばかりだ。しかし全般的に体張ってたね。馬上のシーンとかスタントなしの部分がほとんどだろうし、ダニエルも草原を走ったり、たまに王子を担ぎ上げてみたり…少々しまったドリュー・バリモアが見られます。 6点(2004-01-04 19:16:39) |
133. 200本のたばこ
《ネタバレ》 人物がよく整理できないまま突っ走って終わってしまったという感じ。20人くらいいたはず。しかしこの俳優さんたちはハタチそこらの設定だと思うんだけど、女の人が特に老けて見えた。化粧もそうだけど、早熟さをアピールしたかったのか??ジャックの元カノ(名前忘れた)がパーティーに誰も来なくて嘆いてるところと、ヴァルが道に迷っているシーンとが前半あって、結局これらみんな一堂に会するんじゃないのかなと思ってたけどやっぱそうだったね。一番バッドラックだったのはパーティーに招待した張本人とはね。んで、エルヴィス・コステロって誰?80年代のディスコシーンを飾ってた人なんだろうか。少し時代が分かりません。 3点(2004-01-02 21:21:53) |
134. ショコラ(2000)
《ネタバレ》 ラッセ・ハルストレム監督というのは、美しい情景とともに、微妙な人間関係の中から人間の本質というものを描き出すのがうまいと思うんだよな。新しい人間との出会いによって、古い因習から解放される、堅物のままじゃ人生楽しくないよ、と。これもおとぎ話みたいなんだけど、そういうところをつぶさに描き出されているので思うより深い映画だなと思う。しかしチリペッパー入りのホットチョコっておいしいんでしょうか。全般チョコ、チョコ、チョコ、だったので少し胸やけがしそうです。 あとジュリエット・ビノシュという女優さんを初めて見たけど、なんだかほんわかしてていいですね。他の作品も見てみよっと。 6点(2004-01-02 21:18:11) |
135. ジーア/悲劇のスーパーモデル<TVM>
《ネタバレ》 テーマはひっじょーに重いっすね。アンジェリーナ・ジョリーの熱のこもった、かつ自然体の演技が、ジアの苦しみ、悲しみ、心の葛藤を本当に息が詰まるくらい深く伝えている。 彼女はモデルで見せる表現力とともに、男性的な魅力もあるね。リンダとのシーンでは夫役の想定だったし、包容力も感じさせた。幅広い魅力のある女優さんと改めて知った。 ジアは淋しがりやというより、彼女は一人じゃ何もできない痛烈な孤独感・疎外感を感じていた。それでも彼女は家族とか人に恵まれてたんじゃないかな。最後ビデオカメラで若者にメッセージを伝えようとしてて、止められたわけだけど、なぜ彼女の望むままにさせてあげなかったんだろう。あれほど痛烈なメッセージはないと思うのだが。家族が彼女のマイナスの思い出だけを背負ってこれから生きたくなかったからかなぁ。 7点(2004-01-02 01:23:57) |
136. コヨーテ・アグリー
《ネタバレ》 まず酒場で流れるロックの雰囲気がいい!ヴァイオレットは歌唱力はイマイチだけど、曲作りでのポップのセンスはGoodだったね。 コヨーテのシーンでは、酒を浴び、客の髪を切り、カウンターでタップダンスを始める…めちゃくちゃだけど、一線は超えない。 客はバカだけど、店員は機転がよくきくというか、客がトラブっても煙に巻いちゃう、そんな雰囲気が良かった。(ロシアの小悪魔かわいい) オドネルをオークションして、損失補填するシーンは予想できちゃったけど、面白かった。 ヴァイオレットも空き巣に入られてあんな物騒なところでよく平気で作曲してられるな~とか思ったし、 バーであれだけはじけられるんだったら、なぜステージ恐怖症なのか… ラストをかっこよく決めたいのも分かるけど、それまでの彼女からしてあそこで一変するには決め手に欠けただけに、こじつけがましい感じに思えてしまった。 ラストもいきなり登場したのにバックバンドと息合いすぎ!と思ったしね。 世渡り上手でもないんだけど、やっぱ夢を持ってあきらめず行動に移した彼女の姿勢にはとりあえず拍手。 5点(2004-01-02 01:20:18)(良:1票) |
137. スチュアート・リトル
以前ハムスターを飼ってたこともあり、こういう小動物は自然と愛着がわく。いくら現実世界から逸脱してて、随所に突っ込みどころはあっても、現実にもこうなったらいいなぁという思いで見てるから、何でも許せてしまう。リトル夫妻やその親族も元気で団結力があるし、猫のスノーベルも憎めないキャラ。ニセの父母もスチュアートを食うくらいのキャラ立ち。CG技術もすごいし、猫を手なづけてあそこまでの演技をさせたのもすごいと思う。マイケル・J・フォックスの声には癒されるね。 5点(2004-01-01 00:43:43) |
138. シャイニング(1980)
《ネタバレ》 うーん、そこまで入り込めなかった。恐くもないし、核心が分かりづらい。1度見ただけじゃ理解できないのかも。キューブリック監督が時代を経てもまっったく色あせることのない映像を残してくれていることはすごいと感じたが…。 閉塞感と館に眠る呪いが彼の人格を切り刻んでしまったんだろうけど、バーのシーンとか、グレティのおっさんとダンスパーティーで逢うシーンとか、幻覚なのか現実なのかよく分からなかった。彼との出会いが結局さらに破滅させていくことになるのだが。彼は望んでそうしたのだろうか、自由が欲しかったのかな。ストーリーのキーとなる部分は大体分かったけど、もう少しジャックの心の動きの変化を細かく追って欲しかったなぁ。映像美とキャストの演技は納得できるものでした。特にジャック・ニコルソンは狼キャラがピッタリです。 5点(2004-01-01 00:42:02) |
139. デッドマン・ウォーキング
《ネタバレ》 死刑問題について考えさせられる作品。彼女がシスターであるからこそ、死刑について新しいアプローチの仕方が生まれたんだとも思う。「彼はモンスターだ。」と死刑執行を切に願う遺族たち、それに真摯に耳を傾けて涙を流す姿。また白人至上主義を謳う死刑囚にやさしく愛というものを思い出させ、家族と再び一緒につなげていく。さらに周りの目が冷たくなっているのを感じながらも、一人の人間に対して真実の告白をやんわりと促し、「これで人間の誇りをもって死ねる、あなたは神の子だ。」と最後にきちっと彼に人間的な姿を再生させる彼女の何ともいえない魅力に引き込まれた(彼女自身の葛藤も見逃せないが)。 これらの演技をスーザン・サランドン、ショーン・ペンと実力派の俳優が演じていたことで、脚本の素晴らしさをそのままフィルムに残すことができたと思う。あと印象に残るセリフが多かった。「死ぬ時になって初めて愛を知った。愛をありがとう。」なんて… 最後にひとつ、どうして彼は彼女に救いの手紙を送ってきたのか、そのきっかけだけ知りたかった。 8点(2003-12-30 22:02:41) |
140. ハイスクール白書/優等生ギャルに気をつけろ!
《ネタバレ》 少々お下劣な部分もあり、重い映画を見た後にちょいと見るにはいいかも。スクール内外でのビミョーな人間関係の連鎖が描かれていて面白い。結末もそれぞれ戻るべき鞘に収まった感じで、まあこんなもんかというところ。個人的にはタミーが一番幸せに終わったのかなと思う。正直者がバカを見ることはない、と。あと、リースの衣装にはちょっとダサすぎて幻滅。あんなダブダブのズボンはやめてくれー! 5点(2003-12-29 23:34:08) |