1441. ジャッキー・ブラウン
タランティーノならではのダラダラした会話術はなかなか心地よいのだが、その点を取り払うと、骨格はありがちなコン・ゲーム系でしかなく、作品としてのスリリングさはそんなにあるとはいえない。俳優陣では、ロバート・フォスターとブリジット・フォンダは意外なほどこの雰囲気にはまっているが、キートンとデ・ニーロは本領発揮の場面がなく、無駄遣いだった気がする。 [DVD(字幕)] 6点(2009-01-04 04:08:27) |
1442. ハリウッド的殺人事件
これってどうみてもお馬鹿アクション・コメディの設定ですよね?(邦題もそんな感じだし)何でこんなに、というかこんな中途半端に格好良さげに撮ろうとするの?いやその前に、この映像の汚さは何?これって笑わせようとしてるんだろうかという部分も含めて、何がしたかったのかさっぱり分かりませんでした。大体、この作品でハリソン君やハートネットというキャスティングがまずありえないでしょ。 [DVD(字幕)] 2点(2009-01-01 03:46:43) |
1443. 地上より永遠に(1953)
《ネタバレ》 特にひねった工夫があるわけではないのですが、殴り合いのシーンにしろシゴキのシーンにしろ女性絡みのシーンにしろ、対象を単純に忠実に写し撮っているのが良い。それによって、各俳優のキャラクターが生きています。陰湿な上官に対してもどこかで盛大に復讐、と思いきや、ごく淡々と組織的対処によって処分がなされるというのも、逆に目新しい。 [DVD(字幕)] 5点(2008-12-31 01:25:10) |
1444. アフリカの女王
ほとんどは川下りをしながら2人がああだこうだ喋っているシーンであって、これだったらわざわざ川まで行かなくても、室内劇でも成立しちゃうんじゃないだろうか。いろんな危機の類も、関連性なく流れているだけなので、スリリングさがありません。汚れた格好でも笑顔は眩しいキャサリン・ヘップバーンに4点。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-12-26 21:26:28) |
1445. セレンディピティ
キューザックとベッキンセールというキャスティングの時点で、この種の純心素朴ラブコメには合わないだろうなあという予想がついてしまうわけですが、はたしてそのとおりでした。というより、キャスティング以前の問題として、中身が手抜きすぎですね。2人が出会う過程のいい加減さだけで、その後が予測できてしまいます。運命の人を必死で探して回る2人というシチュエーションだけが作りたくて作っちゃったような感じ。探索の過程にも、描写も変化もありません。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2008-12-25 00:54:16) |
1446. ローマ帝国の滅亡
《ネタバレ》 やたら長かった・・・。いろんなところにお金や手間をかけているのはわかりますが、それを光らせるべき人物造形や内面の描写ができていないので、意味がありません。エキストラ大量投入の戦闘場面や行進場面も、どれも同じような感じ。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-12-22 00:11:37) |
1447. ブラック・レイン
日本代表選抜豪華キャストという点を脇に置けば、中身はよくあるアクションものと大して違いません。ただし、私にとってのこの作品の功績は、優作でも健さんでも富三郎でもなく、神山繁先生を遂にハリウッド・デビューさせてしまったこと。出番も意外に多かったので嬉しい。 [DVD(字幕)] 6点(2008-12-15 01:47:56) |
1448. Mr.インクレディブル
家族それぞれのキャラクターの作り込みがちゃんとできているのが良いし、ヒーローものの枠組をきちんと維持しながら、作品特有のテーマをきちんと絞り込んでいるのも良い。イラスティガールのセクシーさには、CGだと分かっていながらどきどきしてしまいますね。 [DVD(字幕)] 6点(2008-12-14 03:37:49) |
1449. バウンティフルへの旅
《ネタバレ》 何といっても、日常生活で起こりうる次元での「旅」「冒険」であるのが良い。わざとらしい大事件は何も起こらず、誰もがどこかで一度は体験したようなことの積み重ね。主人公も、回りくどいことを考えているわけではなく、純粋に一途に故郷を目指しているだけ。なのに(だからこそ)どきどきする。偶然出会うレベッカ・デモーネイも、もう少し何かあるかと思わせるところであっさりお別れ。この辺の引きの加減が心地よい。それらの集積は、朝の光の中でじっくりと撮られる朽廃した我が家で美しく結実する。見る側の心の奥にあるものを掘り起こし、共感を呼ぶ作品です。紛争の発端である息子の妻がうるさすぎるのが難点(特に導入部)。ここはもう少し抑えてほしかった。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-12-08 01:51:31) |
1450. ホワイトナイツ/白夜
亡命した一流ダンサーが不時着で故国に戻る羽目になったなんて、凄く面白いことになりそうな設定なのに、やってることというか作品の作り方は青春王道系そのまんまなんです。おまけに、挿入曲はベタベタの80'sUSミュージック丸出し。バレエシーンの入れ方はかなり強引。このミスマッチぶりがたまりません。素材の方向性に反して、重たさが足りなすぎるんですよね。ソ連人が100%一方的な悪役というのも、時代を感じさせます。 [DVD(字幕)] 5点(2008-12-07 02:05:29) |
1451. ワンダー・ボーイズ
えらく画面が暗いような気がしたのですが、気のせい?終始うじうじしたやりとりの描写ばかりで、目を引くところがありませんでした。マイケル・ダグラスも、こういう陰気な役とか考え込む役は合ってないですね。彼はやはり常にギラギラしていてほしいです。2000年にもなってディランがオスカー受賞という愉快なオプションに+1点。 [DVD(字幕)] 5点(2008-12-04 04:00:16) |
1452. ペテン師とサギ師/だまされてリビエラ
そんなに面白いとは思いませんでした。設定(目標)自体も設定のための設定という感じだし、何よりも、この種の作品に不可欠な、スピード感、テンポ、シャープさというものに欠けています。やたら長く感じました。 [DVD(字幕)] 4点(2008-12-03 01:41:55)(良:1票) |
1453. アイ・アム・デビッド
《ネタバレ》 難関が来たと思わせてすぐ次に行ってしまう急ぎ足の展開には少々面食らいましたが、よく考えたら、容量の少ない子供の視点から見た世界は、むしろそっちに近いのかもしれませんね。変にありがちな手法で引っ張られるより、よほど潔いです。また、目まぐるしい中にも過去を徐々に明らかにしていったり、それなりに伏線は張ってあったりして、意外に引き込まれます。ただ、ラストはやっぱり唐突すぎるよなあ。あそこだけはもうちょっと引っ張ってくれなくては。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2008-11-27 03:23:46) |
1454. バルジ大作戦
ひたすら両軍がぶつかり合っているだけで、そこにドラマがないので、感心はしても感動はしません。3時間近くも引っ張るべき作品ではないと思うけど・・・。戦車ずらりの構図にこだわった制作者の執念に4点。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-11-27 03:19:16) |
1455. ホット・ロック
盗賊ものの割には、話がえらくチマチマしていて拡がりがないし、何とか難関を突破するというようなハードルの設定も弱いような・・・。笑わせるのが目的なんであれば、そっちの方にきちんと重点を置いてほしいところでした。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-11-24 19:41:36) |
1456. グリフターズ/詐欺師たち
せっかくの詐欺師トリオなのに、こんなに盛り上がりないまま終わってしまうとは・・・。アンジェリカ・ヒューストンのじわっとした存在感が、軽快さを削いで、かえって裏目に出てしまった気がする。 [DVD(字幕)] 4点(2008-11-21 04:30:02) |
1457. 天使のくれた時間
《ネタバレ》 いかにもファンタジックでロマンチックな初期設定なのに、その後の展開ややりとりがえらくありがちで工夫がなく、平坦な描写になってしまった。元に戻るときの別れ方が切なくてよかったくらいかな。点数はそこに対して。やはり、この種の「現実にはありえない話」は、虚実を織り交ぜてうまく独自の世界をつくってくれないと、ひたれないんです。 [DVD(字幕)] 5点(2008-11-13 04:53:39) |
1458. セレナ
《ネタバレ》 何よりも、大量のエキストラの動員、各楽曲のほぼフルコーラスでの使用など、ライブシーンをきちんと再現しようという大きな努力があるのがよい。主人公はステージ上でこそ最も輝いていたわけで、そのイメージをありのままに映し出そうという誠実で真摯な姿勢は、必ず見る側の共感を呼ぶのです。ステージ部分に比べて私生活の部分は、描写が通り一遍で人間性の探究にまでは至っていないという気はしますが、基本のところがしっかりと押さえられているので、作品としての印象は良いです。対象に対する愛情を感じます。最後は一足飛びに記録映像が入ってきてちょっと驚きますが、あのシーンはスタッフたちも悲しさのあまり作ることができなかったんでしょうね。 [DVD(字幕)] 7点(2008-10-31 02:58:46) |
1459. ゴシカ
ただ暗いだけの虚仮威し映像が延々と続くだけで、一体何がやりたかったの?という感じ。ペネロペ・クルスの使い方もひどいね。 [DVD(字幕)] 3点(2008-10-29 23:58:14) |
1460. ザナドゥ
見事なくらい中身がまったくありません。というか、これはもうサントラ盤「ザナドゥ」のプロモ映像といった方が正確ですね。せっかくオリヴィア姫を出しておきながら、照明をちゃんと当ててあげようとか綺麗に撮ってあげようとかほとんど考えた形跡がないのも凄い。しかし、ELOの全盛期のセンスが炸裂し、サー・クリフ・リチャードまで必殺の甘口トロケ声で参戦してしまう楽曲群は、今聴いても、そこだけは身を乗り出させてしまう力があります。そっちの方に4点。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-10-27 01:43:05)(良:1票) |