1. 市民ケーン
もしかしたら、この映画に一番影響を受けているのはキューブリックなのかもしれない。ありとあらゆる技術を駆使し、観客を驚かすことに全力を注ぐその姿勢はともにご立派。さすがにこの映画に「古さを感じさせない」なんてお世辞はいえないが、結構面白かったのでこんなとこです。 [DVD(字幕)] 7点(2005-10-03 23:08:49) |
2. 宇宙戦争(2005)
《ネタバレ》 ジュラシックパークのレビューにも書いたけど、やっぱスピルバーグは怖い映画が一番うまい。最初のトライポッドが暴れまくるあたりまではわかっててもドキドキさせられまくりだった。ただ、その後からは「世界各地はいったいどうなっちゃってんの?」てなことが気になって気になって仕方なかった。でも結局最後まで見れずじまい。この手の映画で主役目線を貫くこだわりは悪くはないが、ラストのあっけなさだけはどうにかならなかったのだろうか(原作どうりらしいけど)。最近のスピルバーグの映画のバイオリズムが全部同じに感じて仕方がない。次回に期待しつつこんなもんで。 [映画館(吹替)] 7点(2005-07-12 20:59:11) |
3. ソウ
面白かったんだけど、この素直にほめられない気分って何なんだろう。やっぱり見た後の気分が良くなかったからなのだろうか。そういえば最近ほめた映画ってハッピーエンドばっかだったなあ。映画って見る人によってもそうだけど、そのときの気分でもずいぶん評価が違ってくるもんなんだなあと改めて感じてしまった。でもこの映画、出来はいいし、お勧めできる。くだらないホラーよりはずっと怖いようだし(一緒に見ていた嫁の反応で判断)。でもこの映画を見た後は、ハッピーになれる映画を口直しに見たほうがいい。 [ビデオ(吹替)] 7点(2005-04-14 20:54:57) |
4. ラブ・アクチュアリー
《ネタバレ》 こういうたくさんの登場人物にころころ視点を変えて見せるタイプの映画やドラマは実はあまり得意じゃないのだが、これはおもしろかった。きっと「愛」という一貫したテーマを真っ直ぐに貫いているからだろう。最近こういう素直に楽しめる作品がつぼにはまるのは現実の世界があまりにもどろどろしているからなのか、それとも単なる好みの変化か・・・。たくさんの登場人物のなかで私的には親友のお嫁さんに恋するせつない男、マークが一番のお気に入り。彼の最後の「大丈夫、報われた。」のせりふには図らずもジーンときた。来年のクリスマスにまた見ようと思いつつこの点で。 9点(2005-02-20 18:25:44) |
5. キル・ビル Vol.2
前作とはがらっと雰囲気が変わっていて最初はかなり抵抗があったんだけど、見終わった後に「本来のタランティーノの作風に戻ったのかも」と思えた。今回は「1」のテイストを引き継いでいるのが、「鬼刑事アイアンサイドのテーマ(抜粋)」だけだったと感じるほど。前作が深作監督にささげたのなら、今回はたぶんセルジオレオーネにささげられたのだろう。完結編として納得のいく内容だったが、個人的には「1」のハチャメチャ加減のほうがツボだったので、1点下がってこの点です。 8点(2004-05-05 23:46:43) |
6. キル・ビル Vol.1(日本版)
この映画を見た後、タランティーノって今まで結構まともな映画を作ってたのね、なんて思ってしまった。それほどまでに今回はまともじゃない。映画としての完成度なんかを語るのがもったいないくらいイっちゃってる。そしてこれはあくまでもほめ言葉だ。「バトルロワイアル」に多大な影響を受けて作り上げたこれでもかの血みどろバイオレンス、私的には実にハマッタ。相変わらずの音楽のセンスも今回はかっこいいばかりでなくかなり笑える選曲も多かったし、何より栗山千明、サイコー!この映画のすごさって、「マトリックス」と比較するとよくわかるけど、向こうは仮想現実という設定を利用して何でもありを映画のリアリズムの中にぶち込んでたけど、タランティーノははなから映画そのものが何でもありだという発想ですき放題やりたいことやってる感じがする。じゃなきゃ日本刀もって飛行機になんか乗れないって。映画に対する愛情の前に、くだらないリアリズムなど無用、そんなタラが大好きです。でもワイヤーワークは、ありえなくない程度のとびで抑えてるところにこだわりが垣間見える、そんなタラがすごいです。ホントは満点にしたいところだけど、ゴーゴー夕張以外(ブライドも含め)そんなに強く見えなかったのでー1点でこの点にしときます。 9点(2004-04-26 21:46:33) |
7. ターミネーター3
ある意味裏切られた。結構面白いじゃないの。アメリカ映画らしいどかどかの肉弾戦に、これでもかと破壊の限りを尽くすカーアクション。CGやワイヤーアクションにいい加減うんざりしていただけあって逆に新鮮だった。前2作の偉大なる遺産を大事にしつつ、たまにそれで遊んじゃうところなんか(星型サングラスなんか最高)素直に楽しませてもらった。ただやっぱりジョンコナーはエド君にやってもらいたかったなあ。ニックはイメージ違いすぎ。いろいろ言われてるラストシーンは、私的には納得できるものだった。ただ、更なる続編なんかは期待してないけど。監督が変わっての3作目にしては結構面白かったってのは、実は結構すごいことなんじゃないかと思いつつこの点にしときます。 7点(2004-04-20 22:42:49) |
8. マトリックス レボリューションズ
衝撃のラストなんていわれたら期待もしますよそりゃ。といってもあんまり説明じみた終わりかたされてもなんだし、これはこれでいいのかも。内容に関してはもはや言うことなし。「リローデット」まではアイデア勝負でいけたところもあったけど、物語に決着をつけるために作られたストーリーが見せ場を作ることすら許さなくなってしまった。今回ばかりはチャプターで見たいシーンすら浮かばない。あ、セラフのかっこよさはかなりいけてたか。映像のすごさがイコールエンタテイメントとはならないことが証明されたという意味で、今後の映画に影響を与えて欲しいと願いつつこの点で。 4点(2004-04-11 23:26:15) |
9. フットルース
わが青春の一本と言えば真っ先にこの映画を挙げますって言う映画。高校時代のメインテーマだった「フットルース」はいつ聞いてもリンリンくるなあ。映画としてはやはり時代を感じさせるところ多々ありでいま改めてみると「チョットこれは・・・」ってところが結構ありなのだが、音楽に関しては別。この映画のサントラは今でも十分に買う価値ありのお勧め。「フラッシュダンス」しかり、「トップガン」しかり、「ビバリーヒルズコップ」しかり、80年代の映画はホント音楽がいい。この映画の評価はほぼ音楽で決まりですってことでこの点で。 8点(2004-03-06 21:45:33) |
10. パルプ・フィクション
オープニングからぶっ飛びまくりで音楽もサイコー。Tシャツと半ズボンの二人が颯爽と店を後にするラストもむちゃくちゃかっこいいし、タランティーノってホント面白いセンスしてるなあって感心してしまう。逆にブルースウィリスが浮いちゃってる感じがしないでもない。洋画で一番ハマッた作品なので、文句なし満点。 10点(2004-02-12 22:01:38) |
11. マトリックス リローデッド
前作の発想の面白さが生かされていない、そんな印象が残った。特にザイオンのシーンになると、ネオとトリニティのラブラブぶりもふくめてなんともしらけてしまった。人類の危機なんじゃないのあんたらってつっこみのひとつもいれたくなる。でも、前作よりも多くなってパワーアップしたアクションシーンの見せ場の数々はやっぱりすごい。前作同様に、DVDのチャプターで好きなところだけ見ることになってしまった。でもこれって映画としてはいただけないかも。肝心のネオがCGになっちゃうと「キアヌがスタントなしでカンフーやってる」ありがたみもとんでっちゃった。完結編に少しの期待と多くの不安を抱きつつこの点を。 6点(2004-02-02 22:48:48) |
12. マトリックス
攻殻機動隊、ブレードランナー、カンフー映画などなど監督のお気に入りをこれでもかと押し込んだオタク節全開の映画なのに、エポックメイキングな扱いになってることが不思議でならない。新しいのは映像技術だけなのに・・・。でもこれだけやりたいことをガシッとやられると、また面白いものだから映画って不思議なものだ。ただ、どこをとってもオリジナルに比べて見劣りするところは否めない。(ジャッキーチェンのすごさをこの映画によって再認識した人、多いはず)ただし、ネタもとがどれも偉大な傑作ばかりだからしかたないけど。この映画がもたらした1番の功績はDVDの普及に多大な影響をもたらしたことにある。確かにこの映画、チャプターで好きなシーンだけ見るのが実にありがたいもので、私はNO29「ロビーの大乱射」ばっかり見ている次第。でもストーリーは結構面白いし、なにより仮想現実という設定を持ってきてやりたい放題やっちゃう監督の発想にやられたので、この点を。 8点(2004-02-02 22:18:36)(笑:1票) |
13. エイリアン2/完全版
続編の作り方に新たな可能性を提示した映画史上に残る傑作が、さらに完全版のあり方までも完璧な形で見せてくれた。キャメロンって実は商業主義な考えで上映時間を短くしようとするハリウッドのやり方に対する批判の意味を込めて完全版を出しまくっているのか?この映画はいろんな意味で革命的だったといえるし、なによりおもしろい!リプリーの活躍を<ダイハードばりの>と書いた本があったが、この映画はダイハードより2年前に作られてるのだ、なんてツッコミをこの場を借りしつつ、満点に。 10点(2004-01-10 22:08:30) |
14. ローマの休日
やっとでたDVD買いました。何度見ても面白いし、感動してしまう。オードリーもいいが、私的にはグレゴリーペックが実にいい。こんな男でありたい、いやなりたいと思わされる男性像を見事に演じきっている。そしてあのラストシーンであるからこそ、この映画が何年たっても色あせない名作であるのだと思う。たくさんの方々の賛辞に共感しつつ、満点を。 10点(2004-01-10 21:40:15)(良:1票) |
15. 2001年宇宙の旅
作品のテーマやストーリー、映像についてなんか皆さん賛否両論熱く語られているようで何より。それこそがこの映画の楽しみ方でありこの映画のすごさなんじゃないかと思ったりして。私的にはHALによって冷凍睡眠されている3人が殺されるシーンが私の知る限りの映画史上最も静かな殺人シーンとして非常に印象に残っている。派手さはないが、娯楽映画としても結構面白いと私は思うのですが。一番評価したいのはこの映画はキューブリック以外考えられないといえるオリジナリティであり、誰もがそれを踏まえた上で批評をしてしまっているという事実にある(意図せずとも)。マイナス1点ははじめてみたときに途中で寝てしまったことによってだが、またちゃんと見たくなるパワーに押されたのでこの点に。 ちなみに、猿人の投げた骨がカットが変わり宇宙船になるあの有名なシーン、あの宇宙船は実はミサイルを搭載した「武器」であるのだが、それを踏まえて見直すとまたより深くこの作品の奥深さを堪能できます。 9点(2003-12-16 00:09:45) |
16. ジュラシック・パーク
スピルバーグショックにつきる。楽しいイメージより、こわ面白い映画こそ彼の真骨頂だと思う(激突!とかジョーズとか)。本気で人に勧めた数少ない映画なのでこの点を。 9点(2003-12-05 23:02:22) |
17. タイタニック(1997)
キャメロン監督のいい所って、本当に自分のはまっている事に情熱を注ぎまくること。そしてそれが独りよがりにならず、きちんとエンターテインメントとして成立させていることだと思う。この映画に関して言えば、ラブストーリーこそ付け足しに過ぎず、タイタニックの再現とその末路の映像化こそがメインだといえるのではないか。ってことはビデオは下巻だけでもOK?ともあれ、面白く見れたことは確かなのでこの点で。 7点(2003-12-02 22:13:33) |
18. インデペンデンス・デイ
マトリックスなんかもそうなのだが、作る側のやりたいことがはっきりしている映画はやっぱりおもしろい。こういう作品を見ると映画館で見ることのありがたみを感じてしまう。大統領の演説のシーンは私的に名場面。UFOものは個人的にツボってこともありこの点で。 9点(2003-12-02 21:54:00) |