1. パール・ハーバー
やっぱり見る前から感じた通り、こういうやつはつまらんのだよなあ、こんな時間あったら他の観よう。という自分の「勘」具合を、時々、一応、再確認するためだけの作品のうちの一つ。 こういう作品とか、近年のドラマとかCM(!)の映画化モノとか、にですね、たとえ評価するためとはいえ、レンタルであろうと自分の金を払えるのがスゴいと思う。僕はとてもとても。金あまり? 爆。 新しいラーメン屋を試してみる、みたいな感覚か?化学調味料の店を旨い旨いと喜んで、デートに使うみたいなもんか? こういうのに使うレンタル代の数百円は文庫本に使って、入場料の1800円はまだ観た事ない「評価高いんだけど、手エ出しづらい作品」レンタルするとかすれば、ちょっとは勘も備わって、眼が肥えて、作品の質も上がると思うんですけど。だって映画ってた~ッくさん作品があって、一生かかっても全部なんて観れないのに。 マニアじゃない人こそ、吟味した方がいいと思います。大きなお世話ですねはいはい。 こういうやつはテレビでしか観ません。手にも取らない。放映されるまで待ち遠しくもないし。で、よかったら儲けモノ、くらいなもんで。一応「食わず嫌い」しないようにしてますけどね。この手のいちいち手出せないなあ。話題作とかって、知人の家にあったりして、結構目にするけど、似たり寄ったりで、全部はチェックしませんけど。 まあ、8点以上の方が多いのにも「!!!????」ですが。 というか、世界で一番ヒットしたのが日本なんですか? オオマイ菩薩... 小室哲哉はその昔、「Get Wild」作った時に、「さすがにまずいかなあ」と思ったところ、それがヒットして「なんだ、これでいいんだ」と悟り、あのような「事態」を招いたんですが。小室哲哉をブラッカイマーに置き換えると、私の申し上げる意味がわかるのではないかと思います。 「なんだチョロいな」と思わせちゃイカンですよ。 [地上波(吹替)] 0点(2005-11-02 14:05:45) |
2. プライベート・ライアン
《ネタバレ》 「引く描写」「描かないで語る」という事ができないんですね。 戦争の悲惨さ、哀しさ、矛盾、 それらを抱えて自分の中でなんとか消化して、あの戦場で前に進む、人を殺すということ。 それぞれの人間に語られないストーリーがある、ということ。 親の哀しみ、普通に生きるということの静かな輝き、はわかる、でしょ。 そりゃ。描写わかりやすいもの。ねえ。 で? と穿った見方をせずにいられません。 ドイツ兵の人間性が描かれないのはいわずもがな(マストではないにしても)、 はいはい、そこは差し引きましょう。でもね、、、 指令出す上層部からして「いい人」で、 あの時点で醒める... いっくら偽善も善である場合もある、としてもだなあ。 で、あの星条旗... 繰り返しますが、「引く描写」「描かないで語る」という事ができないんですね。 スピルバーグ先生、もう一度、小津を見直して下さい。 監督違うが、「ブエナビスタ~」のラスト、ライ・クーダーで画が止まるとこ思い出した。 (メンバー紹介最後から二番めがライの息子) 笑。 厚顔無恥。ヴェンダースの指示なのか?小津大好きじゃないのか! これも監督違いますが「パールハーバー」に世界一感動する日本の観客や、 ユダヤにはいいんでしょう。 「客=大衆に合わせた」んでしょう。 観客はそこまで馬鹿じゃないといいのだが、結構じっくり去勢されてるからなあ。 彼の映画は、例えばビートルズの歌の域までは行けない(彼らにも「差別」は存在したりするけど)。 スピルバーグという名に期待しなくなってスゴ~く長い時間が経っています。 あ、小学校のときだけか。子供騙し? 「リアル」な戦闘場面云々もねえ。そうなんだろうけど... 金かけて「リアル」を見せようとするだけの、 「入り口と出口が一緒」の映画、が世に溢れたが為に CGと特殊メイクに毒されている方々~! 例えば、「蜘蛛の巣城」ね。 あれ、本物の矢だよ。手だれを雇って、至近距離からびゅんびゅん放って撮ったんだよ。 本物の弾丸で撃てるわけないだろ、って話じゃないよ 笑 そういう議論じゃない 爆 世間的にパワフル、とされている人は、 責任と自覚を持って、もっとスゴい作品を作ってよ。 客を驚かせてよ という、いち客の無責任さから、この点数。 さもないと、どんどん衰退する。 実はもっと深い、の?ひょっとして 笑 [DVD(字幕)] 2点(2005-11-02 06:09:39)(良:1票) |
3. シンドラーのリスト
アカデミー狙い映画。 でも、騙されてもいいから身を委ねよう、という気にさせるパワーはありませんでしたね。 映画は、テーマが良ければいいというものではない 若人よ、本を探し、読み、博物館に行き、様々な情報を取捨選択して、自分の頭で考えよう。 [映画館(字幕)] 2点(2005-11-02 05:33:44) |
4. ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ
《ネタバレ》 音楽業界にいる人間として、素晴らしきキューバ音楽に世間の目を向けさせたという事には感謝。 あの中の某アーティストとも仕事させて頂きました。 この映画の前にも後にもキューバのアーティストは招聘しましたが、 あの映画以降、劇的な動員増加には結びついていません。 それはさておき、 この映画に対して一番言いたい事は.... 何故、映画の最後、コンサートでのメンバー紹介のラストから2番目がライの息子で、最後がライなのだ? しかもライの画面でストップして終わるとは!!!! ライ・クーダーのアルバムは、学生の頃から何枚か買いましたし、いいギタリスト/音楽家だと思っていました。Into The Purple Valleyとか、素晴らしい。 が、監督の指示か、自分のエゴか。どちらにしてもあんなことやるなよ。 その無神経さ、傲慢さにこの点数。 [映画館(字幕)] 2点(2005-11-01 12:50:37) |
5. スモーク(1995)
《ネタバレ》 そう、写真はゆっくり見た方がいい。 個人的には、最後の「再現フィルム」は、無い方が良かった。 [映画館(字幕)] 8点(2005-11-01 09:25:05) |
6. セント・オブ・ウーマン/夢の香り
これと、ゴッドファーザーの最初の二本で、 私的「男も惚れるいい男」ランキングの上位にアル・パチーノが入る事となりました。 ちなみに一位はチャーリー・ワッツ。 著名なアルト・サックス奏者である友人D.S氏が教えてくれた話を一つ。 彼がスティービー・ワンダーのメンバーとしてプレイしていた時、 リムジンに乗って寛いでいると、運転席から「右!左!前進!!」という叫び声が。 運転席を覗くと、ハンドルを握ったスティービーの横で、マネージャーが指示を出していましたとさ。 [ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-01 06:08:37) |
7. カイロの紫のバラ
《ネタバレ》 ラストシーンに似た様な経験を、音楽を通じてした事があります。 彼女と別れたその日、仕事場で触れた音楽が素晴らしく、 微笑む事が出来たのですよ これって、芸術や娯楽の素晴らしさの中の一つ、ですよね。 また、「その場面」がアステアのダンスと歌、というのも素晴らしい、です。 [ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-01 05:07:42)(良:2票) |
8. ダウン・バイ・ロー
《ネタバレ》 初めて観たときの衝撃と言ったら!!! そして何回観ても素晴らしい。 ジョン・ルーリーの電話を取る仕草 部屋をめちゃめちゃにするトム・ウエイツの彼女が 「あるもの」を投げそうになった時に言う 「それは、やめろ」 ロベルト・ベリーニが踊る "It's Raining" 悲しくて美しい世界 Coolというものの、一つの回答がここにあります。 We all scream for "Down By Law" [ビデオ(字幕)] 10点(2005-11-01 02:10:51) |
9. ラスト サムライ
飛行機の中で観ました。 感想。眠くはならないです。それ以上のものはございません。 映画には、いくら「突っ込みどころ」があってもいいと思います。 それをもってあまりある魅力があれば。 又,製作陣が最初に提示した「約束の線」を自ら超えなければ。 しかし... 例えば、黒澤明、宮崎駿、武満徹,小沢征爾等のインタビュー/対談、スタッフの話、等をお読み下さい。 作る側の心構え,最低ラインというもののご参考になるでしょう。 「突っ込みどころ満載だが、魅力溢れる作品」の代表格として、「太陽を盗んだ男」を挙げたい。 特典DVDもご覧になれば更に「なるほど」と思われるでしょう。 勿論私にとって、そうした資料は「後付け」のもので、 彼らの作品はそんなことを知らなくても楽しめる、とてつもないパワーを持った作品です。 その源泉を知りたくて、その一部に触れて、「成る程!」というわけです。 この作品からはそうしたパワーが感じられない。 何に対してであれ,感動できる心は素晴らしい。 しかし、客が育たねば,映画の質はますます衰退します。 同時に、提供する側の心構えや「ここでOK」というラインが下がれば,作られるものの質も下がる。 そうした作品が全体に占める割合が上がれば、全体が薄まる。 客はその中で相対的な判断を行う。 そしてその中の作品や監督を「目標」にしてプロになる者。 そして彼らの「目標」は「目標」で「最低基準」でないために、さらに質が低下したりする。 料理同様,芸術にも「口に合う,合わない」という要素は存在する。 例えばベジタリアンであっても、近江牛というものは良質のものなのだ、と認める心は持ち合わせておきたい。 この映画がここまで絶賛されてしまうのは、私たち客側にも問題あるのでしょう。 トム・クルーズは現代の大スターであり、ハリウッドの中で最もパワフルな人物の一人です。 彼に「ここでOK」と思わせてはいけない。もう一押し,ふた押しさせるのは、観客の眼です。 「ここで大丈夫と思ったら、もう一押し。それが映画だよ」 と その昔、黒澤明は言われたそうです。 このような現象は、音楽界、マンガ界においても非常に顕著なものですが。 [ビデオ(字幕)] 2点(2005-11-01 01:30:12)(良:3票) |