1. シェイプ・オブ・ウォーター
《ネタバレ》 エログロ趣味はべつに構わない。 しかしこの監督には人間を描く力量がない。底が浅く、幼稚。 どちらかというと実際現実の人生経験よりも机上で(このオタ監督がよく親しんだマンガやアニメ文化で)身につけたステレオタイプな上っ面シミュレーションオタ脳で人間キャラを描いている印象。 この監督当人にその自覚は無いのが非常にタチ悪いところ。 その調子こいた脳内シミュレーションの浅い一面的な視野レベルで性的マイノリティやハンディキャップ世界など現実の人間社会における多面的センシティブな命題(オタ監督の机上の絵空事経験値では力量の及ばない題材)に身の程わきまえず手を出してるので結局、作り出せるのはせいぜいあのようなありきたりでベタで薄っぺらな展開、場面の数々。 今どきこんな野暮ったい演出ドヤ顔で入れてくる??ってな稚拙な場面の数々をデリカシーなくブッコんできたりが恥ずかしげもなくできてしまう。ファンタジー脳だから。 「ほらココ、痛快でしょ」「ほらココ、感動でしょ」という感覚センスがことごとく幼稚で中学生のよう。 主人公のキャラとしての幼稚ではなく、この監督の人間としての幼稚さ・浅い人間描写力の限界が露呈している。 真剣演出であれユーモア狙いであれ「手話でF・U・C・K」だのするお寒いくだりをドヤァーと差し込んでくるセンスにはさすがに席を立ちたくなった。 [映画館(字幕)] 1点(2019-05-19 11:10:45) |
2. のるかそるか
《ネタバレ》 個人的には日本語吹き替え版の白熱したセリフ量での笑える会話の応酬が絶品でぜひおススメしたいのだが今のところ過去VHSソフトでしか世に出ていないのが残念。 ※現在吹き替え版は完全廃盤で中古市場レンタル落ちビデオのみ入手可能。 血統馬の競技としてなどでなく率直に金欲ギャンブルとして競馬好きなタクシー運転手・リチャードドレイファスが展開していく「夢のような一日物語」はもう痛快の一言。 ラストもドラマ的ファンタジーとして最高の大団円。 主人公ドレイファスを取り巻くキャラクター達、競馬場の仲間達がなんとも秀逸で、彼らの織り成す数々のエピソードに思わず膝を叩いたり時には胸打たれる場面も。 若かりし頃の「SEX & THE CITY」のミランダも面白いキャラ娘で顔を出している。 ラストにはそれら登場キャラクター全員と一緒に歓喜したくなる大フィナーレ、そして愛すべき彼らにまた会いたくなってしまい、あのラストシーンを観たくなってまた観返してしまう。 競馬をよく知らない人でも充分楽しめること間違いなし、これぞ絶妙な手腕で作り上げられたコメディヒューマン感動ドラマ(?)の傑作! …と心からオススメしたい作品だけれど、そもそも賭け事・ギャンブルに対してネガティブな印象をお持ちの人は題材そのものに敬遠されるかもしれない。 そんな食わず嫌いもこの作品に関してだけは少々勿体ないと感じる。 使い古された言葉「一見の価値あり」この映画についてこそ言わせてもらいたい。 [ビデオ(吹替)] 9点(2014-07-10 21:45:41) |
3. 世界にひとつのプレイブック
《ネタバレ》 「とりとめのないストーリーを行き当たりばったりにまとまりなく進行させていって、気ままに終わらせました。どうとでも受け取って下さい」といったこういうラフな作りの映画がメジャー系でもやけに増えてきたが、こういうのは「金をわざわざ払ってまで見たいシロモノではない」のが正直な所。 とにかく最近過剰に評価されている若手「実力派女優さま」ジェニファーローレンスの偉大な「ご演技」が本作でも鼻につき(そもそもあの美人でもないのに不遜なツラ構え自体も)「にくらし可愛い」といった要素すらもない、彼女の特殊個性(皮肉)による高慢なクドい演技を見せられ続けるだけでストレス。 近年やけに賞レースで名前が挙がる彼女の演技が実際そこまで巧みとも全く感じない。個人的には過大評価も甚だしい。 数少ない唯一の見所はやはりデニーロの、画面に存在してくれるだけで味と空気を添えてくれる円熟圧巻のオーラと絶妙な力加減の仕事ぶり。 見る価値はせいぜいそこだけ。 [DVD(字幕)] 3点(2014-06-08 17:19:39) |
4. ワールド・ウォー Z
《ネタバレ》 最初この題名やキャスト・あらすじだけ見た時には、作品終盤にはブラピが1つの建物(研究所)空間内でただゲーム「バイオハザード」の如くゾンビ駆除に取り組む様子を延々ダラダラ「ゲーム観戦」させられるだけの退屈グダグダB級映画とは予想もできなかった。 [DVD(字幕)] 3点(2014-06-08 16:34:30)(良:1票) |
5. お買いもの中毒な私!
《ネタバレ》 面白い題材なのだがストーリー展開に粗が目立つ。構成・演出がコメディにしても雑過ぎる作り。大味な人物描写、行動心理に首をかしげる場面、説得力不足な場面が多々あり。 登場人物もそれなりに面白いキャラクターが揃っているだけに、料理の仕方が残念。 ブランドファッション、憧れの出版業界での仕事と恋のサクセスストーリー、題材世界的になんとなく秀作「プラダを着た悪魔」と比較してしまうが、あらゆるクオリティ面で対極。 [DVD(字幕)] 2点(2014-05-24 12:06:09) |