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コメント数 238
性別 男性
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1.  メビウス(2013/韓国) 《ネタバレ》 
映画史上最強最悪の家族愛憎劇と思ったが、もっと純粋に性にまつわる苦悩を凝縮した映画であるように感じた。  母親演ずるイ・ウヌの錯乱ぶりに圧倒される開始10数分だったが、ドラマはギドク監督作常連の父役チョ・ジェヒョンと若干15歳の息子役ソ・ヨンジュの迫真の演技で進む。  やはり家族愛憎劇と呼ぶにはラストがキツイ。息子の拝む場面はギドクの祈りであって、本編に関係が無いように感じる。本編はやはり息子が自分の息子に〇〇〇〇をつきつけて、の場面で終了していると。   それにしても秀逸なのは、最初にあれだけインパクトのある場面を用意したにもかかわらず、その後に核のあるドラマがしっかりと用意されていたことである。感心した。  ただ、今回はギドク監督ちょっと無理していないかい?特有のこだわり芸術映像もあまり入らず。仏を拝んだり、仏の中からナイフ…、それぐらいかな。なんだかおりこうさんの作る映像のように感じて。  破天荒なドラマを作るために、破天荒な自分の個性を消したのかな?それなら残念。私はあのギドクワールドが好きなのだよ。
[DVD(字幕)] 8点(2015-10-28 11:47:01)
2.  ハン・ゴンジュ 17歳の涙 《ネタバレ》 
誰も最後まで彼女に寄り添えないのか。家を提供したり、友達になったり、多少優しく接したとしても、彼女の本質を理解する人は誰も出てこない。彼女のほのかな望みは「プールの縦幅を泳げるようになる(25メートル)」ことだけ。   韓国で実際にあった、密陽女子中学生集団性暴行事件の映画化。43人。43人から(>_<)  元の担任の先生が、強引に先生の実家にハンゴンジュという名の女の子を預ける。体と心に大きく傷つけられた女の子。先生の母親が預かり、少女の悲惨な事件を誰も知らない学校に転校することに。  そして…。セカンド的なものがやってきます。  でも、もし私がハンゴンジュだったら、彼女と同じように抵抗もできず、ただただ受け入れるしかないかも(>_<)。韓国社会の裁判がらんだ大勢の自分本位の大きな塊が私を圧倒してしまって…。  ラストは…、完全にプラスの方向で観ました。誰もがマイナスの方向で読むような気もしますが、あれは彼女の彼女なりの覚醒なんだと信じたいです。   本当に綺麗な映像で、本当に上手な回想シーンの入れ方で、本当にえげつないこと描くなぁと(>_<)
[DVD(字幕)] 7点(2015-09-13 23:23:42)
3.  レッド・ファミリー 《ネタバレ》 
キムギドク脚本。   素晴らしい。愛に満ちている。家族とは何なのか。非常に重たい背景を、家族を思う愛が打ち破っている。   国を超え、愛しい家族への思いを胸に偽装家族として暮らす北朝鮮工作員の4人。その4人が肩を寄せ合い、喧嘩ばかり繰り返す隣の韓国家族を軽蔑し、次第に惹かれていく。   韓国が悪いのか?北朝鮮がそんなに厳しいのか?そんな南北朝鮮問題を吹っ飛ばすくらいのミニマムな世界で、4人は愛について正しい判断を探す。ツツジ班と呼ばれる4人…。  ラスト。船の上。素晴らしい演技だった。本当に素晴らしい。1人、また1人と、あんな、隣人のくだらない日常を、自分たちの憧憬として、泣きながら、笑いながら、演じる、完璧に。素晴らしい。それは家族のごとく。  キムギドクの才能の素晴らしさについて今更語っても。ただ、こんな完全フィクションという形にわざと作品を作ることによって、浮かび上がる愛があるなんて。リアルを追求することでしか何も表すことができない人たちを嘲笑うようだ。  ラストのラストは、すべての観客を救うには十分すぎる。  ああ、エンターテイメント^ ^
[DVD(字幕)] 8点(2015-09-13 23:20:57)
4.  ただ君だけ 《ネタバレ》 
ソ・ジソブ狙い&韓国ラブストーリーにハズレはない、との思いから鑑賞。   全てを失ったボクサーと目の見えない女の子のラブストーリー。  ソ・ジソブかっこいい。相手の女優さん、可愛い。  んで…。これが信じられないことに面白くない。んー、こんなこともあるか、あるよね(^_^;)おんぶのシーンとかリスのパンツのシーンとかよかったんだけどなー。   以上(*_*)
[DVD(字幕)] 5点(2015-09-13 23:19:54)(良:1票)
5.  プンサンケ 《ネタバレ》 
南北朝鮮をその肉体をフルに使って行き来する男の吸うタバコは北朝鮮モノの「プンサンケ」。男も次第にそう呼ばれる。男はウルとピョンヤンを3時間で行き来する運び屋。ときに脱北者のビデオレターを、ときに遺品を、そしてときに人間を。  キムギドク総指揮による、ギドクエンターテイメントの始まり。今までのギドク作品とは一線を画した、まるでスパイ映画のような始まり。  しかし、やはり、そりゃそうだ!途中からギドク旋風吹き荒れる!いやー、本当に悪い意味で期待を裏切らないなー(≧∇≦)さすが。  ヒロインのしに方なんてけちょんけちょんσ(^_^;)参った。参りましたm(_ _)m  また、ヒロインがしんでからが長い^ ^いつの間にか北の工作員と南の諜報員が一つ屋根の下に(≧∇≦)レザボアドッグス狙ってるのかと。フルメタルジャケットの壁が崩れるシーン狙ってるのかと^ ^いや、ギドクは何も狙ってない。   例によって喋らない主人公。すごい体の主人公。ラストは観てくださいm(_ _)m続編は無いなと。
[DVD(字幕)] 7点(2015-09-13 23:15:33)
6.  悲夢(ヒム) 《ネタバレ》 
オダジョー主演。韓国語と日本語が翻訳全く入らずとも全く説明も何もなしでお話は進みますさすがギドク(≧∇≦)   夢に関わるお話。片や彼女に振られた男。夢を見る。  片や憎む男のいる女。男の夢で男がしたことの通りに夢遊病のように実際に行ってしまう。  2人は正反対。オダジョーの彫刻に「白と黒」の文字が描かれるのですが、まさに2人は白と黒。そして、2人が頼る夢遊病に関わる先生が言う。白と黒は表裏一体。まさに一体。2人がこのまま愛し合えばいいのにと…。   男の元彼女と女の憎む男は現在付き合っている。  ああ、もうこれ以上かけない。かけるとすれば2人は寝てはいけない地獄におちいるということだけ。  ギドクワールド全開マックスだが、いつものギドクよりもより大衆に寄り添ったか?しかしキーとなるアイテムや伏線は張りまくられている。1度の鑑賞では全てに気づくのは無理だろう。ハンコ、家の中、蝶、電子ロック、ドアノブ、エレベーター、ラストシーンの手。   複雑かつわかりやすくかつ、ラストが凡庸なのが残念。
[DVD(字幕)] 6点(2015-09-13 23:12:30)
7.  テロ,ライブ 《ネタバレ》 
この映画…、面白いかもしれない(≧∇≦)まず1番大切なこと書きますね。90分以上ハ・ジョンウを見続けられる‼️これだけでも最高☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆  で、お話を軽く。   落ち目だが実力抜群のキャスターの男が主人公。そこに大事件が。自分の番組の電話コーナーにテロ予告が。しかもそのテロたるや半端ない。巨大な橋を爆破するは、キャスターの耳のイヤホンに爆薬仕掛けるは…(^_^;)もちろんもっとすごいことに。  そこにキャスターの思惑や上役の思惑。その他大勢の人間の命を含めた犯人とのやりとりが発生していきます。  いやー、個人的感想で…、途中までならフォーンブース超えてるm(_ _)m!!!  超えていなくても、あんな感じの閉ざされた空間をとてもうまく使った映画ですね(^O^)/  ツッコミどころは満載です。でも野暮なことは言いっこ無しで^ ^警察長官のイカれっぷりと散りっぷりでご勘弁を^ ^  ところでキーワードは「謝罪」なんですよね。なんだか思い当たる国家問題が(^_^;)  あと、途中のハングルが読めないおかげで面白さアップ!
[DVD(字幕)] 6点(2015-09-13 23:11:30)
8.  ユア・マイ・サンシャイン 《ネタバレ》 
純愛映画。心からの純愛映画。それに娼婦的なことやHIV的なこと、HIVが元になる差別的なことが絡んだとしても。  観てよかった。韓国特有の反則的な事故とか病気とかがドラマチックすぎる形ででてくるメロドラマじゃない。もっともっとレベルの高い愛の映画。  面会のシーンは感涙(>_<)。  好きになった相手は譲れない純情な男と、世界を憎みきれない傷ついた女の実話ストーリー。こんな恋愛が実話ベースとは…´д` ;      個人的に。ファン・ジョンミン大好き^ ^作中であんなに体重落として大丈夫なのかな?チョン・チョンだ!「新しき世界」の。
[DVD(字幕)] 8点(2015-08-28 22:06:59)
9.  JSA 《ネタバレ》 
南北朝鮮を分断する38度線にある監視小屋。ある日南の兵士が地雷を踏み動けなくなる。それを助けた北の兵士。以来南の歩哨と北の歩哨の奇妙な友情が芽生える。そして起きる事件…  シュリで圧倒された私が当時その次に観た韓国映画。これまた韓国では観客動員数記録を突破する大ヒット映画になったとのこと。今をときめくT−1000もまだ若いですね(≧∇≦)なんとも言えないキュートな演技を見せてくれています、イ・ビョンホン!REDリターンでの役柄もとても好きです^ ^  そして、そして、ソン・ガンホ(≧∇≦)  渋くて切ない、ありえないけど納得させられた映画でした。好きです^ ^
[DVD(吹替)] 8点(2015-08-28 22:05:47)
10.  シュリ 《ネタバレ》 
私にとってはこの映画が韓国映画の第1作だと思います。 内容的には、南北朝鮮の武力統一を企てる北特殊部隊と戦う南情報局といったところ。ここに悲恋の物語が絡みます。そしてお魚さん。  目をみはる銃撃戦と、情念溢れる人間模様。素晴らしい脚本と演者によって当時の韓国での社会現象を巻き起こすまでの大ヒットを飛ばした映画です。  何度観てもまた観たくなる^ ^  えーっ、ファン・ジョンミンででたのー!
[DVD(吹替)] 7点(2015-08-28 22:01:42)
11.  グエムル/漢江の怪物 《ネタバレ》 
サイエンティストの流してしまった毒薬で突然変異してしまった怪獣が、韓国漢江中心に暴れまくる。娘を怪獣にさらわれたさえない父親中心に家族が結束して怪獣に立ち向かう。  ソンガンホ、愛してます。ペデュナ、最高。オダルス、声だけ(≧∇≦)  日本では興行的に失敗とのことですが本国韓国ではウルトラヒットの怪獣モノ。観る価値アリ!怪獣モノで、実際に怪獣が出てきて面白い映画は私の中ではエイリアンと遊星からの物体Xと本作ぐらいしか思い出せません(ゴジラとウルトラマンはちょっと別でσ(^_^;))。  久しぶりの鑑賞、かなり良い映画ですm(_ _)m
[DVD(吹替)] 8点(2015-08-28 21:56:53)
12.  新しき世界 《ネタバレ》 
 絶対観なきゃ!と強くオススメでございますm(_ _)m   マフィア潜入モノ。この一言であらすじは全てカットしたい。韓国…、やるなあ!レベルが高い!最後の最後で、テーマは男の友情とみた。が、途中に描かれる苦悩や葛藤、組織の非情さなどは完全な形でリアルに観ている者に浮かび上がること必至。   そんな私の印象は…、恋愛要素と種明かし要素を排除したイースタンプロミスにプラス2点ぐらいの素晴らしさ!渋く軽快に韓国の中で生きる華僑のヤクザ男たちのドラマが展開します。   書きたいことがありすぎるが、なんといってもチョン・チョン!チョン・チョン!チョン・チョン!この最悪すぎる兄貴分はイースタンプロミスでいうところのヴァンサンカッセルに位置するキャラ。が、完全に主役を食いちぎる魅力を爆発させる。あー、こんなに主役を食うキャラ久しぶりだ。最初と最後でこんなに魅力を増すのは、ユージュアルサスペクツのヴァーバル・キント(あのときのアカデミー賞、ケヴィン・スペイシーは助演男優賞ですもんね、主演に見えますがσ(^_^;))以来ではないのか?   恥ずかしげもなく大絶賛!
[DVD(字幕)] 9点(2015-08-07 21:18:27)(良:2票)
13.  ブレス 《ネタバレ》 
 積み上げる愛も描くのか。ギドク。   絶対の愛や本作では性描写も抑えられ、上品なムードさえ漂う。そんな本作では丁寧に積み上げる愛が描かれる。死刑囚と女。女と旦那。死刑囚と同房の男。   今までのギドク作品があまりにも積み下げる愛ばかりを描いていたので本作やうつせみは異質に感じる。本作もまたハッピーじゃないハッピーエンドだが。   歌う女。なぜか園子温監督作品、「恋の罪」の神楽坂恵の鏡のシーンを思い出した。
[DVD(字幕)] 6点(2015-08-07 08:33:40)
14.  絶対の愛 《ネタバレ》 
 整形社会を題材に愛を描く。かたや女。自分を愛してくれる男の愛を疑う。自分のへの愛の揺らぎを自分の容姿に対する飽きだと考える。かたや男。付き合って2年の女を愛してはいるものの、女の自分に対する愛への心配に多少の嫌気を感じる。  女は自分自身を作り変え、男の愛を確認しようとする…。   こんな映画が撮れるなんて…。脱帽。間違いなくかなりの低予算。しかし力のある監督がいればここまで持ってくることができるんだなと。一歩間違えればかなりのキワモノホラー&サスペンス映画だが、狂おしいまでのラブストーリーに仕上がっている。キムギドクに本当の意味での愛がわかっているのかどうかは定かではなかったのだが、主演2人の愛の心模様がとてもよく伝わってきた。ギドクの愛、あなどれじ。主演、イカれた2人に違いないが互いに本当に必要としているというこんな形の描写はもう他の監督には撮れない。   ただ絶対の愛という邦題には残念。原題の通り「TIME」でいいのでは。主題は男女の愛だととらえたのだろうが、本作では、「時間の経過における愛」というのが正しい主題だと考えると…。あと絶対的な愛は、悪い男やうつせみで十分に味わった。原題に込めたギドク監督の思いは悪い男やうつせみに託した愛ではないだろうに、その心意気を無にする邦題にしてはと…。
[DVD(字幕)] 6点(2015-08-07 00:48:39)
15.  コースト・ガード 《ネタバレ》 
夜7時を越え、その金網の奥の海辺に行くと撃たれても仕方がない場所が韓国に。北からのスパイの上陸に備えて日々訓練する沿岸警備隊。2枚目大スターチャン・ドンゴン演じるカン上等兵は他の隊員が遊んでいる中でも訓練する熱血漢。1人、闇にまぎれるため顔も塗る。そんなある夜、警戒態勢の中に忍び込んだカップル。カン上等兵は男を撃ち手榴弾をも使いころす。軍では表彰され、男の仲間や家族からは石を投げつけられる。   ここから気がふれる2人。1人はころしたカン上等兵。1人は目の前で恋人をころされた女。 この映画のすごいところはここから。本当にふれているのはこの2人だけなのか?本当は違うんじゃないか描写の連続。  兵役とは?  戦う相手はだれなのか?  国家の分断。  深夜に沿岸警備隊が襲われる場面の緊張感は凄まじい。   ギドク監督の海軍従軍経験もおおいに盛り込まれているのだろう。狂気を演出という点ではフルメタルジャケットに軍配があがるような気がするが、ギドク監督作品の中でも最も救いがないんじゃないかという展開と、帯びた強烈な社会性が作品を一つ上のランクに押し上げていると感じた。   グッジョブギドク。
[DVD(字幕)] 6点(2015-08-03 23:30:45)
16.  映画は映画だ 《ネタバレ》 
キムギドク監督の弟子、チャン・フン監督デビュー作。キムギドク監督が原案&製作。師弟関係が作った名作。しかしこの後、2人は劇的なお別れをするのだが(>_<)   とにかくガンペを演じるソ・ジソブの死んだ目が最高にいい。この目に尽きる。   ストーリーは、素直に間延びを感じた。ガチ殴り合いのはずが、あまりにも顔に当たってなくて醒めた。でもこれをキムギドク監督が撮ってたらまたまたとんでもなくマニアックな世界に飛び込んでしまっただろうと考えると、チャン・フン監督がエンターテインメント性を吹き込んだと観るのが正しいのかも。途中だれたが、そこそこ男同士の熱い話に仕上がっている。   ただ…、男2人が互いに高め合う要素がもう少しあればと無い物ねだりしてしまう。   ラストは…、これこそ韓国映画の魅力。
[DVD(字幕)] 6点(2015-08-02 17:39:09)
17.  うつせみ 《ネタバレ》 
 人が消える。消えて消えて育む愛。あの決定的なキスシーンに皆さん、本作を観ながらたどり着いてほしい。ありえない、でも本作ではありえた奇跡の場面。心をつかまれた。   空き家を探す少年と呼ぶには少し大人な感じの主人公。家々に貼り紙をし、破れていない家は人がいないと確認し、迷わずピッキングする。侵入し、料理し、風呂に入り、ベッドでくつろぐ。家の壊れたものを修理する。そんな家の一つにいた女。顔があざだらけの女。夫のDVに耐えていた自己主張のできない女は侵入してきた主人公と行動を共にする。家や死人をも癒す主人公に惹かれる女。愛も。   3番アイアンは見落とせない。   シームレスにやってくる異次元の愛は、私としてはまるで村上春樹の小説のよう。暴力も性描写もあるがここは異次元。全く見たことのない愛の形、また見つけることができた。2人の愛は言葉がいらないようだ。   キムギドク。ここまできたか。
[DVD(字幕)] 8点(2015-07-29 22:47:47)
18.  息もできない 《ネタバレ》 
サンフン。愛されてるじゃん。たくさんの人に愛されてるじゃん。お前の愛はわかりにくくて伝わりにくいんだよ。お前が破滅的な人間なのならもっと早く破滅しないと。多くの人間の心に通うようなマネをしないで。逆に…、家族や仲間との愛に生きることを選んだのなら最後まで愛さないと。息もできなくしてるのはお前自身だけでよかったのに。ヨニの弟への責任も果たせず、暴力が暴力を生み出す構図の頂点にお前がいるよ。   サンフン。孤独な男。雇われヤクザ。今日も暴力ですべてを片付ける。ヨニ。孤独な女子高生。サンフンとの出会いは最低だが、サンフンとヨニは互いの境遇が似ているためか、交流が始まる。そんなサンフンにも姉や甥に対する彼なりの愛情が。刑務所から戻った父を憎みきれず。葛藤する暴力破滅男。原題曰く「糞蝿」。 サンフンのヤクザ事務所に新入りが。ヨニの弟。物語の展開はここから激動する。   主人公のサンフン演じるヤン・イクチョンが監督・脚本・制作・編集。各国で絶賛を受けた本作は本当に殴るし叫ぶし泣く。うるさい。好きな人にはたまらない韓国の傑作。あくまで好きな人にだけたまらない大傑作。
[DVD(字幕)] 8点(2015-07-29 22:42:59)
19.  
 キムギドク監督の映画の中でも寓話性の溢れるもの。性と倫理が戦う。老人も凄まじいまでの生き様を見せる。少女もその聖女性を実に繊細に失う。そして2人は弓を操る。大学生は狂言回し。老人と少女はセリフもなく全てを語る。   老人と少女の生き様から人生を俯瞰できるように感じる。放たれた矢のように。
[DVD(字幕)] 6点(2015-07-28 23:50:06)
20.  春夏秋冬そして春 《ネタバレ》 
 美しい。湖に浮かぶ寺。そこに住む和尚と少年。少年は魚やカエルやヘビに石をくくりつけて遊ぶ。朝起きると少年の体には和尚によって石がくくりつけられていた。和尚に言われる。明日、魚やカエルやヘビにくくりつけた石を外せと。もし一匹でも死んでいたならお前の心には一生石が残るであろうと…。   季節が過ぎるごとに年数が経過する。そして湖上の寺の風景とともに人間模様が繰り広げられる。   性と煩悩と死と生と。そしてまるで輪廻のような世界観。   何本か、キムギドク監督作品を観て、石井聰互・石井隆・北野武あたりに似てるものを感じるが、似て非なり。キムギドク監督の貫きすぎる他を寄せ付けない世界観はこの映画でも十二分に感じられる。   本作では音楽の美しさも十分に味わった。少しは作品作りにお金をかけることができるようになってきたのか、と感じた。そして韓国民謡アリラン。この曲か。これが後の超問題作「アリラン」につながるのか。   拳法の型を見せる監督は何を感じ何を演じたのか。わからない部分も多いが、覆面の女を推測し、残された子どもからやっと本映画の主題にせまることができたように感じた。
[DVD(字幕)] 6点(2015-07-27 23:37:53)
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