1. わさび(2016)
《ネタバレ》 芳根京子ちゃんが可愛いすね。可愛いだけでなく、年齢よりもしっかりして見えるとゆーか、要はこの娘、結構色々苦労を重ねて来たけどその都度健気に乗り越えてきたのよ、という根本部分の(省略された)キャラ設定は、狙い通りにスンナリ入って来る様にも思います。 ただ、結局コレって何を描きたかった話なんすかね?父子の絆?明日への前向きな一歩?(それは状況を俯瞰した時に「適切な」判断と言えるもの?)なんとゆーか、30分観てきてもそもそも何も積み上げた諸問題がクリアにはなっていない、という様に思えます。別に、空気感がメインディッシュです!みたいな短編も多いワケで、必ずしもお話がゴールに辿り着いてないことが許されない、というコトでもないとも思いますが、今作はソレにしちゃあゴチャゴチャとお話の構成要素を盛り沢山に詰め込んでいる、という様にも思いますし、個人的にはも少しポイントが分かり易いシンプルな短編の方が好みですね(監督に複雑な話をコンパクトに纏め上げる能力が有るとゆーなら別ですケド)。 [インターネット(邦画)] 4点(2021-08-11 19:00:13) |
2. 私がモテてどうすんだ
《ネタバレ》 太ってる→痩せてモテる→また太っちゃう→頑張ってまた痩せる→どーなっちゃうの?? 一番メインの筋書きはこんなよーな感じの青春ラブコメ(コメディ寄り)だが、見た目重視の恋愛の浅はかさを乗り越えて主人公の本質的な魅力に気づいてゆく、といった部分は青春恋愛ものとしては割と中身のある話だとも思うし、それ自体とても爽やかでもある。ただ、結局恋愛ものとしては(なんと)決着をつけないぜ!という結末も含めて、最後まで観るとやっぱしあんまり中身の無い(=あくまで原作の要素の一部だけを掬い取った)映画なのだと感じるし、そーなると今作の一番の見どころというものは結局、綺羅星の如く揃えたイケメン男子のめくるめくBL場面、ということなのかと思う。その意味では、私は恐らくこの映画の客ではなかったのであろう。 主演の女子は本業ダンサーなのですね。初っ端のダンスシーンのパフォーマンスがかなり高水準だったので、後半もミュージカル展開がバリバリ入ってくるかと期待したのですが、実際はそーいうワケでもありませんでした。というか、全体的に比較的リーズナブルな質感の映画で、演技・演出含めて総じてややB級寄り、といった感じかもしれません。特に、90分というそこそこコンパクトな映画なのに展開運び・各シーンの間合いが(急ごうともせずに)かなりゆったりで、むしろ少し間延びしているよーな気も…というのはあまり感心しません(主人公がそのオタク属性を炸裂させるハイテンションなシーンなんかが、全体のローテンションぶりと比べてちょっと浮いちゃってるよーな気がしちゃって、とでも言うか)。 [DVD(邦画)] 5点(2021-03-13 13:33:06) |
3. わたしに××しなさい!
《ネタバレ》 これもまた根本の部分は非常にベタなヤツではあるのだけど、話のまとまりが中々良好で、主人公のWeb小説家という属性、やや過剰に思える登場人物の多さなどもわりかし上手く使い切りつつ手軽に面白く観切れる作品に仕上がっていると思う。率直に、この手のではかなり楽しめる方ではないだろうか(本来のターゲット層が観たとしても)。 ただ、中盤以降は(アイデアもあって決してつまらなくはないのだけど)マジメにメインストーリーを運んでいく方にリソースが傾注されており、前半にあったオジサンがニヤニヤできるよーな場面がちょっと足りない、という気もする(ティナちゃんも深刻そーな表情が目立つというか)。ゆーてこちとらそんなにピュアな大人に育っているワケでは毛頭ないのですから、所詮ガキの恋愛沙汰なんぞどーでもよいのですよね(だからもっとティナちゃんに色々やらせちまえよ、とも思ったり)。ラストのキスシーンなんかも、散々勿体ぶった挙句としてはこれちょっとフレンチすぎるでしょ(主演2人仲悪かったんですかね?)。 しかし私のよーに玉城ティナ目当てで観た人にとっては、十二分にお値段以上な映画です(私なんか特にメガネ女子大好きだったりするもので)。このキラキラ具合は正に国宝級ですね。 [インターネット(邦画)] 6点(2020-12-31 12:45:04) |
4. わたしは光をにぎっている
《ネタバレ》 松本穂香があまりにもトロ臭くて、会話の間合いのタルさには若干(いやかなり)イラっとしながら観ていたのですけど、一方で映画自体の緩やかな「間」の取り方はとても心地好いのですよね(穂香ちゃんの間はそれに合わせているとも言えるかと)。そこに、失われつつある日本の生活空間や、あるいは自然の美しさだとかを乗せてゆく画づくりもまた、非常に味わい深かったです(特に好きなのは終盤の、湖を舞台にした幾つかのシーンとかですね)。 お話の方は本当にささやかなもんで、個人的には正直、空気感&映像の面白さに比べれば観るべき点はさほど無いかも、と思います。ラスト、穂香ちゃんは結局また銭湯で働いてるよーですが、あくまでワタシ的には「イヤイヤ、そーいうことじゃないジャン!」と思ったりもしますですね。 ただもう一つ、重ねてやはり、失われつつある日本の情景を映し出した作品、という部分にも観る価値・残す価値が大いにあるでしょう。単純に情景としても美しく、懐かしく、また興味深くもありますが、そういうモノに対する愛というものが画面から滲み出てくる様なというか、とても優しい映画だと思いますね。個人的にはかなり好きな部類の作品です。 [インターネット(邦画)] 7点(2020-12-20 01:42:55)(良:1票) |
5. 私をくいとめて
《ネタバレ》 ヒョ~のんちゃんスッゲー可愛かったぜイヤッッホォォォオオォオウ!!!今作でも不思議系女子(31歳だけど)にドハマリしていますが、なんつーかメディアで見るときより3割増で可愛く見えるのですよね(これが何らかの「腕前」というものなのでしょーか)。「おひとり様」で楽しそーに飲んだり食ったり遊んだりしてるのを観てるだけで満足、とは言え、今作では演技のバリエーションもかなり多彩で、のんちゃんファンなら死んでも観るべき作品になっていると言えるでしょう。 頭ン中に『寄生獣』のミギーみたいな奴が居る、という時点でコメディ方面に更に寄った作風なのかと思っていましたが、前半はその傾向もありつつも中盤以降は「おひとり様」の不安や焦り、孤独に馴れ切ったがための人間関係への更なる億劫さ、なども多く物語に取り込まれ、笑いの要素自体は少し減ってゆく様にも思います。それでも、メインの恋愛ばなしはごく微笑ましいゴールに辿り着きますし、コミカル・ロマンチック・ちょっぴりビター・ハートフル、と思ったよりも色々な味を楽しめる作品として捉えるべきでしょう。ただ、その「おひとり様」の生態という部分については(当然「A」という飛び道具を使っていることもあり)深く共感できる様なリアリティを醸しているというよりは、本質の部分はよりライトでシンプルな描き方になっている様にも思います(その部分の出来としては、私は『勝手にふるえてろ』の方が好みです)。 のんちゃん以外の役者さんの仕事も中々好かったですね。林遣都は若さ・瑞々しさよりは誠実さや思慮深さをより強く感じさせる魅力的な若者でしたし、臼田あさ美さんはコミカル芝居に関してはのんちゃんをも凌ぐというか、なんか絶品といってよい出来でした(NHKで鍛えて貰った甲斐がありましたね)。片桐はいりの(意外にも)キレのある存在感も好みです。 [映画館(邦画)] 7点(2020-12-19 13:28:06)(良:1票) |
6. ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!
《ネタバレ》 12軒のパブをハシゴするという部分と、途中から展開されるSFスリラー的な話と、主な筋が2本あるのだが、正直どちらもややよく分からないオチを迎えるというか、ラストまで観ての達成感があまり無い。じゃあ途中笑いに笑えたかというと、これもそーでもない(個人的にこの監督とはあまりコメディセンスのフィーリングが合わないってのも大いにあるケド)。面白かったのは率直にブランクとの格闘シーン(喧嘩において「質量は正義」と言わんばかりにデブのアンディが無双してるサマはある意味爽快だった)。 私も酒飲みとしては、酒絡みの無茶を昔取った杵柄でもう一度、という部分には大いにノスタルジィを感じるので、その部分に何か痛快なラストが観れたらそれだけでも良かったのになあ、という思いが強い(SFとかどーでもいいから)。UKパイントは568mlなので、12杯で約7リットル、生中14杯分である。昔なら一晩くれれば余裕だが、今では絶対に無理だ。 [DVD(字幕)] 4点(2020-06-21 23:24:27) |
7. ワイルド・スピード/スーパーコンボ
《ネタバレ》 ちょいちょい入るハゲ二人のコミカル小芝居は至極どうでもよい出来だが、アクションは相当に高水準。打撃&体術も迫力あるし、乗り物アクションも凝ってて良いし(久しぶりだっけ?と登場したニトロ爆走にもテンションはアゲアゲ)、ラストのヘリVSトラックは独創性も衝撃度も超抜群でそれだけで元は倍ぐらい取れてると思う。加えて、ヴァネッサ・カービーちゃんは演技もルックスもアクションも三拍子揃って素晴らしくて正に会心の出来映え(『アトミック・ブロンド』のセロン姐さんに匹敵する)。イドリス・エルバも見事な存在感で魅力タップリのグッドな悪役。少し尺が長い気もするが、絶対に楽しめる。 [映画館(字幕)] 7点(2019-12-14 02:56:50) |