201. 殺しの烙印
【すぺるま】さん、ありがとうそんな経緯のある曰く付きの作品だったんですねえ。ピストルオペラの元ネタかあ、位の気持ちで見ていたんですが、もう一度本作と清順監督、木村威夫の組んでいる「ピストルオペラ」と見比べて見たくなりました。パロマはあからさまで絶対タイアップだと思いました。 7点(2004-03-01 13:01:17) |
202. ニンゲン合格
失われた時間、失われた家族を取り戻そうと躍起になる主人公。浦島太郎になって過去に囚われている彼を現実の世界へ引き戻し未来に目を向けさせてくれるのは、彼によって未来の無くなった亀である加害者でした。 7点(2004-02-28 13:08:28) |
203. お早よう
小津監督もこんなアホな映画を撮るとは・・・笑ってもうた。お父さんも甘いよ、テレビ買っちゃダメでしょ。まあ、笑いの中にも現代人への警鐘のように挨拶から始まる人間関係が良く描かれている。 7点(2004-02-26 22:21:07) |
204. 夜を賭けて
梁石日原作で在日や韓国人の方が製作に多数関わっているからでしょうか、割と正しく在日が描かれていると思いました。といっても当時を知っている訳では無いが、私の住んでいる町にはかつて兵器工廠があり、朝鮮人部落と呼ばれた地区があり、屑鉄屋を営む在日の方がいるし、以前建築会社に勤務していた時出会った下請の在日の土建屋社長や職人さん達を思い浮かべながら見ることが出来ました。少々鼻に付くところやキレイ過ぎる気もしますが「GO」より面白いと思います。 7点(2004-02-23 21:50:00) |
205. デルス・ウザーラ
大自然のルールを誰よりも知り尽くしたデルスが非常に魅力的で誰でもが引き込まれてしまう。そんな彼が街に出てからの姿が、田舎の祖母を私の家へ引き取った数ヶ月間のことを思い出させた涙が出そうになった。彼等には彼等のルールやリズムがあり、今更違った生活など出来る訳も無く、自然の掟に従って生きるのが一番なんでしょう。 7点(2004-02-23 21:28:09) |
206. わが青春に悔なし
見所は原節子のヨゴレ役ですね、白痴でも悪女に仕立て上げる黒澤監督、原節子って眼力あるしハキハキ喋るから意思の強い女性が似合います。思想の左右ってのは時代によって判断分かれますから、どちらが正しいというのは一概には言えないでしょう。ただ一点の悔いも残すことなく信念を貫くというのはなかなか出来る事ではない。そして戦争よりなにより一番恐ろしいのは思想もなにもない普通に生活している市民です。 7点(2004-02-14 01:21:51) |
207. 顔(1999)
ヒキコモリ的後ろ向き逃避行と殺人による前向きな?逃避行、社会から逃げながらも人間性を取り戻してゆく。また名優・藤山直美は全てにおいて真面目に演じている、これが何とも可笑しくて堪らない最高のコメディ。 7点(2004-02-06 16:03:12) |
208. 晩春
ストーリー自体は、その後こういった話しが数多く作られているので特別な想いもありませんが、出てくる絵には少々感動を覚えました。七里ガ浜や江ノ島、鶴岡八幡宮、観光客のまるでいない京都清水寺、極め付きは竜安寺石庭、石庭の荒涼とした向こうに見える修復前の傾きかけた土塀が侘び寂びを感じさせ、それを眺める父娘がなんとも決まってました。 7点(2004-02-03 01:06:23) |
209. 冬の日
芭蕉の連句「冬の日」を連句同様、内外のアニメーター達によって描いた連句アニメーション。それぞれ独自の解釈、独自の世界観が出ており、引き込まれました。後半は各人による解説的な部分もあるので、より深い意味を知る事が出来る。 7点(2004-01-29 22:02:30) |
210. 醜聞(1950)
言論の自由、名誉毀損、プライバシーの侵害これら問題が日本は未だに当時と変わらない状況であり、結局は泣き寝入り、人の噂は七十五日といった感がある。そんなスキャンダルな映画かと思いきや、実は苦悩に満ちた貧乏弁護士のスキャンダルとかかっており、しかし星が誕生する瞬間というきれいな表現で清々しさが残るスッキリとまとまったいい映画でした。 7点(2004-01-28 00:56:34) |
211. 頭山
落語「頭山」を題材にした短編アニメ。頭山のシュールでナンセンスな笑い、スケールの大きな宇宙観に感心。私は「千と千尋の神隠し」より好きですよ・・・負け惜しみに聞こえるなぁ。 7点(2004-01-22 10:50:23) |
212. ビリケン
豊田利晃&阪本順治コンビの新世界・通天閣に住むビリケンさんのファンタジックムービー。大阪人のえげつなさに嫌気がさしたり、大阪人の人情味にホロッと来たりで、新世界のようなコテコテの大阪が違って見えてやっぱ大阪ってええなァなんて思ったりします。 7点(2004-01-16 00:22:47) |
213. 王手
新世界を舞台にし真剣師と呼ばれる将棋指しの物語で、坂田三吉あたりを連想してしまうが、ラストの老真剣師との対決、巨大な将棋盤など興味が引かれる。豊田利晃&阪本順治コンビの作品で私的にはこのコンビ時代の作品が一番好き。 7点(2004-01-15 15:59:31) |
214. 濹東綺譚(1992)
永井荷風の自伝的小説の映画、荷風が主人公ではあるのだが、荷風に関わる女性たちの物語として描かれている。母親役の杉村春子、置屋の女将の乙羽信子はさすがの演技力。そしてなんといっても墨田ユキが可愛くも艶っぽくて良い。ラストでは文化勲章というキャリアでありながら落ちぶれてゆく荷風と対照的に戦後の新しい息吹の中、女郎上がりの彼女たち女性が生き生きと描かれ時代が変わったことを思い知らされる。 7点(2004-01-14 23:22:41) |
215. ラブホテル
ポルノで括るにはもったいない作品。さすが石井隆に相米慎二といったところか。破滅的で未来のない二人が偶然燃え上がった一夜、しかしその一夜は二度とない戻らない時間だった。 7点(2004-01-14 13:37:12) |
216. TATTOO<刺青>あり
大阪の三菱銀行北畠支店人質立てこもり事件をモデルに作られた映画。「30までにでかいことやったる」少年院上がりの主人公の自らに課した目標がやがて自らを追い込む。少年犯罪者の教育、更生、社会復帰の問題は現在でも根深く、さらに複雑な少年犯罪が増える昨今、大なり小なりこの主人公のような生き方しかできない人間もいるのだろう。 7点(2004-01-14 13:08:58) |
217. 金環蝕(1975)
コメディかと思うほど何十年経っても変わらない日本の政治、予算委員会?の場面など妙にリアルで迫力有るけど笑ってしまう。永田町界隈の時の流れは止まってますね。 7点(2003-12-30 14:27:02) |
218. 竜馬の妻とその夫と愛人
竜馬の人間の大きさとおりょうの愛情の深さが笑いの中からも感じられ、ラストのオチも三谷らしくて面白かった。 7点(2003-12-23 19:10:48) |
219. フランケンシュタイン(1994)
怪物映画として有名なフランケンシュタインだが本来のイメージはこんな感じなのでは?そこに現代的なアレンジやスピード感、切ないラブストーリーとして面白かった。 7点(2003-12-23 15:50:27) |
220. 人でなしの恋
原作は知りませんが、怪しげな雰囲気、人には言えないフェチズム、嫉妬する若く美しい嫁、話がコンパクトにまとまっていて楽しめました。 7点(2003-11-29 01:27:20) |