301. 朝日は輝く
フィルム・センターにて鑑賞。 観るだけで価値のある貴重な溝口作品。 こちらでの登録も、私めがさせて頂き光栄であります。 内容は語るほどのものではありません。 というか、ヒドイです。 朝日新聞社か何かの広告映画だったと思いますが、しょーもない作品でした。 [映画館(邦画)] 3点(2021-07-30 23:53:55) |
302. 四つの恋の物語(1947)
豊田四郎監督の第一話が圧倒的に良かった。 こういう純愛モノには弱い。 久我美子が若くてびっくり。 池部良も、相変わらず前髪が垂れていて良い。 二人のロマンスは、純情の極みで、観ていて清清しい気分になれる。 終り方も素晴らしく良い。 木暮実千代が魅力を発揮している成瀬巳喜男監督の第二話も、なかなかの出来栄え。 しかしながら、喜劇風な第三話やミステリーじかけの第四話は、「恋の物語」と銘打った本作からすると期待はずれ。 全体としては全くまとまりがないが、第一話が良かったので満足はできた。 改めて、豊田四郎監督の力量を感じたオムニバス作品であった。 そして、成瀬巳喜男監督の安定した底力を再確認できたのも、一つの収穫であった。 [ビデオ(邦画)] 7点(2021-07-30 23:52:32) |
303. 出来ごころ
いやー、凄い、とても良いお話だった。 小津の巧さもとことん冴え渡り、そして江戸っ子風情がビンビンに伝わってくる、まさに傑作! 小津のサイレントの中ではナンバー1かも。 若い女を演じた伏見信子が、これまた良かった。 現代日本では絶滅したであろう、本物の“古風で純情可憐な”女性なのだ。 そういった女性を実写にしたら、まさしくこれ、みたいな感じの女性。 それがこの伏見信子であろう。 そして飯田蝶子。 本作の時点では36歳のはずなのだが、何故だかおばあさんに見える! 「あの飯田蝶子の若かりし頃を見れる!」と意気込んで観てたのに、結局見れなかった。 いやはや、飯田蝶子にはやられました。 みなさん、「音が聞こえてきそうなサイレント」と本作を評していらっしゃいますが、まさにその通り。 サイレント作品は相当数観たが、本作ほど「音が聞こえてきそう」なサイレントは観たことがない。 つまり、本作は完成されたサイレント作品なのだ。 小津はやっぱり凄かった。 [ビデオ(邦画)] 8点(2021-07-30 23:51:43) |
304. お引越し
田畑智子という子役、どこかで見たことがあるなぁ・・・と思っていたら、現在も活躍している、あの「タレント」の田畑智子なんですね! 田畑智子のデビュー作ということで、何か掘り出し物を観たような気になれました。 しかし、鬼の様な長回しの連続ですなぁ。 すごい、すごすぎました。 溝口健二もビックリの気合いの入った長回しシーンの数々に感動しました。 しかも、当時まだ子供だった田畑智子を使っての、あれだけの長回し。 さぞかし厳しい演技指導を受けたのでしょうな。 田畑智子というタレント、いや、「女優」を見直しました。 単なる愛嬌のあるタレントではなかったんですね! [ビデオ(邦画)] 7点(2021-07-30 23:48:07)(良:2票) |
305. 鬼哭 KIKOKU
三池監督の、この手の作品は似た様なものが多く、観た後に全く区別がつきません・・・ [ビデオ(邦画)] 5点(2021-07-30 23:47:10) |
306. 黒の試走車(テストカー)
《ネタバレ》 企業スパイの話。 会社の為なら何でもする男。 それに嫌気がさし、会社を辞める男。 その対比が面白い。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2021-07-30 18:40:21) |
307. 半世界
《ネタバレ》 色々ひどい映画。 ひどい部分を列挙する気力も湧いてこないくらい、ひどい。 そんなひどさの中、一番ひどいのは主人公の死。 主人公を殺しておしまいにする映画は、個人的に大嫌い。 それが致命傷。 [インターネット(邦画)] 0点(2021-07-29 00:36:37) |
308. 赤ちょうちん
《ネタバレ》 途中まではそこそこ面白いんだけど、最後なんで気がふれたのかが腑に落ちない(夫がダメ男だからか?)。 70年代のテイストは嫌いではないが。 [インターネット(邦画)] 5点(2021-07-26 23:07:45) |
309. 殯の森
《ネタバレ》 私も尾野真千子に後ろから温められたい! その欲求でモヤモヤしたまま終了。 [インターネット(邦画)] 6点(2021-07-26 06:16:33) |
310. 何者
《ネタバレ》 これ、意外と好きかもしれない。 個人的に就活というものは、人生においてあまり重要ではないと思っているので(就職してからの方が大事)、見ている途中は「なんだかなぁ」と思っていたけど、終わってみると、色々考えさせられるなぁ、という感想に変わった。 頭の中で色々考えているよりも、不完全でもいいから、一歩を踏み出してみよう、まずは行動してみよう、そんなメッセージ。 動き出さなければ何も始まらない。 確かに、そうだ。 失敗を恐れずに、何かを実際に始めること。 そうすれば世界は広がり、未来はおのずと開かれる。 (P.S)エンドロールでながれる主題歌がとても良い! [インターネット(邦画)] 7点(2021-07-25 17:06:23) |
311. 百円の恋
《ネタバレ》 32歳、自堕落な生活を送り、負け犬の人生。 そんな中、ふとした事からボクシングを始める。 試合では負けた。 だけど、練習を必死にやり、試合もやりきった。 試合の後、勝ちたいよ!って、泣きじゃくる。 必死に何かにうちこんだからこそ、勝ちたい!って気持ちがわき起こったんだろね。 それまでのやる気の無かった人生では決して味わうことのなかったであろう、その気持ち。 結果が全てではなくて、生きてる実感のわく、その気持ちが大事。 安藤サクラの、女優としてのプロ根性に拍手。 [インターネット(邦画)] 7点(2021-07-24 01:12:26) |
312. 噂の女
久しぶりの溝口作品! それだけで既にワクワク。 オープニングも溝口作品らしく素敵。 しかしながら、内容的には突出したものは感じられず、少し不満あり。 溝口監督らしさは十分に出ていたと思うが、この不足感はいかんともし難い。 これで現存する溝口作品の全制覇まで、あと7作品となってしまった・・・ あー、寂しい。 [DVD(邦画)] 6点(2021-07-23 08:33:22) |
313. 未来予想図 ~ア・イ・シ・テ・ルのサイン~
登録、そしてレビュー第1号嬉しいです。 先に言っておきますと、本作はかなりベタベタな作品です。 観ていて恥ずかしいです。 ですが、意中の女性とデートで行くにはベストな作品かもしれません。 それ以上は何もないです。 バイクの後ろに女性が乗り、耳元で「ア・イ・シ・テ・ル」。 だけどエンジン音でよく聞こえず、もう一度「ア・イ・シ・テ・ル」。 これにはさすがにゾクゾクと寒気がしました。 ヘタなホラー映画よりゾクゾクすること請け合いです。 やっぱり主演の松下奈緒さんは、池谷幸雄氏に似てますよね? [映画館(邦画)] 7点(2021-07-23 08:30:56) |
314. 明治・大正・昭和 猟奇女犯罪史
本作は一連のキワモノ系石井輝男作品群の中にあっても、頭一つ出た面白さ。 そして、本物の阿部定を特別出演させるなど、過激性・話題性も十二分のサービス精神溢れる傑作である。 吉田輝雄が監察医の役で登場するが、相変わらずいい味を出している。 妙に真面目なイメージが、おふざけ石井輝男ワールドと不思議に融合しているのだ。 そして、歴史に残る連続レイプ犯である「小平義雄」を演じた小池朝雄。 舌なめずりして女性を襲うシーンがあったのだが、その緊迫感とは裏腹に思わず笑ってしまった。 あの舌なめずりは、かなりわざとらし過ぎである。 [映画館(邦画)] 7点(2021-07-23 08:27:52) |
315. バブルへGO!! タイムマシンはドラム式
いやいや、楽しめました。 理屈を捨てるところは捨て、時代考証などの部分はリアルさを追求する。 その辺りのバランスが優れていましたね。 広末涼子はかなり魅力を発揮していました。 胸元が白くて綺麗でした! そして阿部寛も相変わらずの怪気炎! 主役二人の演技がとても光っていました。 いやー、久しぶりに大笑いできた映画です。 それにしても、自動改札ではない有人改札が、あんなに懐かしく感じるとは思いませんでした。 それと、M.C.ハマーの、あの曲はサイコーですね。聴いてるだけで何故か笑みがこぼれてしまいます。 [DVD(邦画)] 8点(2021-07-23 08:22:41)(良:1票) |
316. 鰯雲
まず、この貴重なる成瀬監督の作品を観ることができたことに満足です。 まあ、それだけいいです。 話としては、村の中の血縁関係が複雑且つ入り組み過ぎていて、物語に入り込むのに時間を要します。 そして終盤近くで、どうにか大体の血縁関係が把握できました。 映画館を出た後、「あの二人(小林桂樹と司葉子)はどう考えても血がつながってませんか?種違いなんですよね??」と、見知らぬ方から質問を受けました。 結局、私もうまくその人に説明することはできませんでしたが、映画館を出た後のこうした見知らぬ映画好きの方との会話は、いいもんですね。 [映画館(邦画)] 5点(2021-07-23 08:21:51)(良:1票) |
317. BLUE FAKE ブルーフェイク
《ネタバレ》 椋木美羽の二本しかない映画出演作の残りの一つを鑑賞。 ツタヤ新宿店にすら在庫がなく、執念の“取り寄せリクエスト”にてやっとレンタル成功。 キャスト的にも不安が多いし、内容とレベルについては覚悟していたが、いやー予想通りヤバかった。 全体的に作りが雑だし、出演者の大半は棒読みを繰り返し、ほんとにヒドイ有様。 これが溝口健二没後50年経った進化したはずの日本映画かと思うと、泣けてくるがそれは言うまい。 何しろ、本作を観ようと思った動機は不純なのだから。 椋木美羽という女優を愛してやまない私は、それを覚悟で本作を観ようと決心したのだから・・・ 椋木美羽のもう一つの出演作である『Go!』の方が、作品としては上だと思うが、“椋木美羽がどれだけ魅力的に頻繁に画面に出てくるか”という観点でみれば、本作の方が圧倒的に上。 特に、中盤の浅草でのハッピを着てはしゃぐシーンは最高だった。 あまりにキュート過ぎて、改めて惚れ直したほどだ。 劇中の女性がレズ心でもって椋木美羽が演じる女性に惚れるのは心底理解できた。 さて作品自体に軽く触れておくとしよう。 有森也実と椋木美羽は二人とも探偵的な役回りで活躍。 その中、有森也実は必要以上に露出度が高い。 なんか肩を出しすぎだ。 ストーリー的には前述したように取るに足らない内容。 しかしそんな中、山本シュウ演じる“人気DJ”とやらが、劇中のラジオ番組の中で“都会に住む孤独な女性”からの電話相談に応じるシーンが何度となく出てくるのだが、これが最高に面白かった。 シモネタ的な相談やら、精神病的な深刻なものやら、はたまたストーカー的なものやら、DJに食ってかかる好戦的な女性やら、バラエティに富んでいるし、相談内容もとても面白い。 この電話相談シーンだけで映画1本撮った方がかえって面白くなったんじゃないかという皮肉な出色の出来栄え。 [ビデオ(邦画)] 5点(2021-07-23 08:20:57) |
318. 残酷・異常・虐待物語 元禄女系図
同じく石井輝男監督作品『徳川女刑罰史』と混同しがちな本作。 というか、自分が混同してるだけかも。 本作も橘ますみの魅力が全開! それを観れるだけでも十分だ。 [映画館(邦画)] 6点(2021-07-22 04:47:23) |
319. 2/デュオ
《ネタバレ》 男女の相互依存関係を寡黙に描いた内容。 実にリアリティがある。 最後で女は戻ってきてしまうのだけど、これがまさにリアリティだと感じる。 これこそが、まさに男女の腐れ縁。 この時点で男は定職に就いてはいるが、おそらくしばらくしたら、また仕事を辞めてしまい、元の関係に戻るだろう。 そうして、この相互依存の関係はどちらかが身体をおかしくするなり、死ぬまで続いていくことだろう。 男女の関係を理屈抜きに淡々と描いた本作は、90年代を代表する日本映画の一つであろう。 [インターネット(邦画)] 8点(2021-07-21 12:04:55) |
320. 恋文(1953)
《ネタバレ》 森雅之の待った5年間、そりゃあ辛かっただろうなぁ。 そして、パン助化したと知ったら、更につらい。 お気持ち、お察しします。 古本屋の娘役を演じた香川京子の笑顔にプラス1点! [CS・衛星(邦画)] 6点(2021-07-20 18:35:31) |