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Yuki2Invyさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1631
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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361.  辻占恋慕 《ネタバレ》 
いちおう、監督の青春三部作のラストを飾る作品とゆーコトだそーで(一作目はちょっと私観れてないケド)。ただ、二作目にせよ今作にせよ(あるいは『アストラル・アブノーマル鈴木さん』とかにせよ)ごくごく夢・理想⇔現実の狭間で藻掻き抜き、そして敗れていった人々にスポットを当てている作品だとはまた感じ取れる、のですし、監督ってのはソレを(全体的には絶妙にアイロニックでルサンチマン溢れるややブラック・コメディ風な作品に纏め上げつつも)決して安易なハッピー・エンドで(ある種)誤魔化す…という映画作家では決してない様にも見えてました。そしてその意味では、今作はその面では更にラディカルみを(大いに)増していた…とゆーか、その「ままならなさ」を作中ごく抜群なキレ味でもってラストで「鮮烈」に描き出していた…という様には当然の如くにまた思われましたかね(⇒率直に、このラストは嫌いな人は結構嫌いなヤツだ…とも思いますのでね)。  ただコレもある種、その部分すらも当然の如くに吟味された「狙い」の一つなのだろうなあ…とは(個人的には)また大いに感じられたトコロであります。ナニせラスト間際まで、実に丁寧に丁寧に二人の若者?のジレンマ・葛藤を(コチラが大いに共感可能なモノとして)描きつつ…からのソレ!ではあったと思うのですし。そーいう「やるせなさ」・共感の「し切れなさ」・「イタさ」とかっていうごく高度にモヤモヤとした居心地の悪い感情、という意味では、実に極上なモノを(観終わった瞬間から)新鮮に感じ取れた、とも言えます。そしてその上で、本質的にそれこそが(多くの「敗北者」たちにとっての)青春そのものなのではないか…と思ったりなんかもしてね。結論、私の評点は(見た目)あまり高くはならないのですケド、それでも多くの人に観ていただきたい作品だとゆーのは間違い無いのですね(とは言え、このレビューもちょっと酒カッ喰らってから書いてますケドね)。引き続き今後の作品にも期待します。
[映画館(邦画)] 5点(2022-05-30 23:50:18)
362.  アフリカン・カンフー・ナチス 《ネタバレ》 
設定が少しアレすぎる故に日本では一部で物議すら醸したらしいですが、そんなにマジメに捉えるべくもないごくお気楽・暢気なコメディ・カンフーです(=内容はモ~無い様な)。カンフーとしての話の中身とて、最初にボッコボコにされたった!⇒修行!⇒リベンジ!という極めてオーソドックス・シンプルな系統ですし、主人公のスキルも蛇拳(影蛇拳とかって)+酔拳+鉄指拳(三指拳、的な)というコレもごくオーソドックスなモノだと思います。舞台がガーナというコトでヒトラーと東条英機以外は全員キャストが現地の方ぽいのですが、皆総じてしっかりした格闘技の素養があるとは決して思えない…一方で身体能力はまま相当に高そうでもあって、それ故にアクションもそこそこ観れなくもない程度には仕上がっている…かと思うのですね(二人ほどトンデモなくバッキバキなガタイしてるヤツが居たりして)。あと、音楽も現地産ぽいのですが、コレもノリが好くてまあまあ面白く興味深く聴けましたかね。  いちおう解説としては、日本在住のドイツ人の方が仕掛人で彼が監督+ヒトラー役も演じてます(+彼の知人の一般日本人男性が東条英機役をやってると)。で、このドイツ人がガーナ側の監督と本作を企画して現地で撮影した、というコトのよーですね。まあそもそも、ガーナ映画っての自体殆ど存在を聞いたコトもねーですし、今作ではその中で現地ガーナの様子もある程度映される(市場とか建物とか)ので、実は地味にその部分に一番観る価値が在ったかも…と思ったりもしますですね。珍品を求めて止まない方なら、是非。
[DVD(字幕)] 5点(2022-05-30 23:50:12)
363.  明け方の若者たち 《ネタバレ》 
二人とも大学(大学院)卒業してスグに就職したばっかですし、生活も健康的、かつ結構「意識高い」系な感じでもあるのですよね(でも意識「だけ」高い…て風に見えなくもない)。ただ、例えばソコでの二人での遊び方なんかはエラく無邪気であどけないとゆーか、諸々含めてもとにかくなんか「若いな~」つーか、もはや私も多少のジェネレーションギャップとゆーか(少なくとも恋愛映画としては)もう同じ目線では観れないかな…というごく残念なナニモノか、もワリと結構最初からしっかり感じ取れてはいたのですね(てか結局、単に私が老いたダケ)。  ところが本作、その上に実は軽い「叙述トリック」の類でして、この部分は率直に嫌いな人は嫌い~大嫌い(とゆーか「許せない」)というヤツだと思いますので、結論、率直に評価はバラつく方の作品だ、とは思われます。あとは諸々の要素(役者への好悪、音楽性、少しずつでも若者が成長してゆく…という物語性、他)の好み次第…てな感じとしか言えねーですかね。あくまで個人的には、やや好みからは外れたヤツでしたが。  ※とは言ったものの、ね~~~「少しは、好きで居てくれた?」「ごめんね」「本当に、ちゃんと好きだったよ」…て、そーいうコト訊いてんじゃねーよ!つーかさ。正直なハナシ、ワリと結構とんでもねータマだったな…とは思わざるを得なかった、てな感じすね。。。 ※あと、若者の恋愛映画だからソレ自体は別に全然悪くないのですケド、全体のごくライトな感じに比しても性描写が意外なまでにワリと結構しっかり在る…とゆーか、特に中盤の旅行夜のシーンとかはそのカメラ構図とかもなんか相当に生々しいモノだったりして、ソコら辺(個人的には)全体の雰囲気とはやや不整合かとも思いましたね(殊に主演の二人の元来の雰囲気とも合ってなかったかなぁ、と)。 ※もう一つ、コレも北村くんはそーいうお芝居が本領だとは思うのですケド、やっぱワリと結構「ドライ」ぽくも見えるとゆーか、だから終盤でふと打ち明けるホドに実は彼女に入れ込んでいた…とゆーのが序盤・中盤の様子からはあまり伝わって来なかったのですね。ソコはもう少し分かり易くして欲しかったかな…てのも思ってしまうトコロではあります。  ひとつ、随所で挿入されるポップ音楽の感じは確かに好かったと思います。キリンジの『エイリアンズ』は実は初めて聴きましたが素直に好い曲だと思いましたし、その場面にも(その時点の見かけとしても、そして歌詞を深く読み解くと最終的には更に)好く合っていたと思いますね。結局、世界と二人との間に在るのと同じ様に、二人の間にも「越えられぬ壁」が在った…という孤独さを描いたお話かと思いますので。
[インターネット(邦画)] 5点(2022-04-19 01:20:20)
364.  牛首村 《ネタバレ》 
シリーズ三作目にして、因習蔓延る肝心な「村」の設定面を含め、全体的な内容・大まかな流れは最も破綻無く(無難に)仕上がっており、普通に最後までそこそこ面白く観れた…とも感じた。多少のツッコミどころは無くはないもののホラーとしてはまま許容範囲かと(=あまりに隅々まで整合性が取れているとゆーのもホラーとしては逆に妙味が無い、とも思うし)。まあゆーて、高度にユニークだとか、ショック描写にパンチが効きまくってるとか或いはスゴく「怖かった」とかいう訳では更々ないのだケド、例えばキャストの面々とか、まず主演のKōki,ちゃんはスラっと長身な抜群のスタイルで見映えが好かったし演技も決して悪くはなかったし、男のコも素敵な若手を2人も揃えていたり、こーいう期待の若者さん達のキャリアの取っ掛かりになるならこの手のホラーも決して無意味な作品とは言えないのではないだろうか。甘めだがこの評価で。  ひとつだけ(敢えて)難癖を付けるとしたら、ホラー描写におけるヴィジュアル面、かねえ…『牛首村』とゆーのは、それこそ実際の『牛の首』という怪談にインスパイアされたモノなのでしょうケドも、作中でもこの「牛の首」は結構ふんだんに小道具として登場してくるのですよね。ただ、この首とゆーのは作中の設定としてもあくまで「つくりもの」で、だから終始「つくりもの」としてしか登場しない、そーするとやはり今どきどーしたってドンキホーテで売ってる例のヤツを何故か皆で被ってる…という様にしか見えなくて、結局あんまし怖いという感じにはなってなかった様に思いました。例えば1箇所だけでもそーではない生々しい・禍々しいモノとして出て来る場面があったりするとまた少しアクセントがついたかなあ、と。他にも本作、お話の中ではパラノーマルだという霊的存在の類(お婆ちゃんの妹?とか、終盤の双子軍団とか)を、あまり工夫無くソレを演じる俳優さんをただ撮ってただバーン!と出してくるシーンが多い…とも思えて、ソレってやっぱ結局あまり超常現象的に見えない(=だから怖くない)とも思うのですね。もうちょっと丁寧に見せ方や視覚効果的な面を工夫して欲しい…とは少しだけ苦言を呈したくなってしまいました。
[映画館(邦画)] 5点(2022-02-18 21:49:49)(良:1票)
365.  ハイサイゾンビ 《ネタバレ》 
沖縄産・インディーズゾンビ映画というコトですが、全体としては多分にコメディホラー的でありつつ、何故か西村喜廣なんて呼んでしまったが為にグロい部分は矢鱈と気合が入ってる(血飛沫はもうスプラッシュ!な)ので、その面を一粒で二度美味しい!と見做すか、アンマッチ!無駄!と見做すか、そこら辺は個々人の感性に依るのかも知れない、と思う。  ただ、よ~く観てゆくと意外とコンテンツ的には結構独自性があった様にも思われるのだね。  ・冒頭はコメディチックな小芝居で始まり ・突如本物のゾンビが登場してその場でしっかりスプラッタ(とは言えコメディ色も残しつつなヤツ) ・続けてゆる~いコメディ展開(物真似ゾンビ) ・なんだか知らんケド、ゾンビ相手に格闘技カマすシーン(沖縄空手?) ・大量のゾンビが沖縄の商店街に出没!で手斧で闘いまくる(狭い路地で長回しハンディカム) ・沖縄民謡に乗せてちょいエロ女ゾンビが「舞う」ちょっとアートなシーン ・オーラスは皆ゾンビになっちゃった!(でも映画は撮るぜ!)なコメディで締め  特にゾンビと格闘ごっこだとか、地方の商店街を舞台にしたゾンビシーンとか、沖縄民謡のシーンとかもそれなりに面白み・ユニークさが有って決して悪くなかったと思うのです。しかしながら、やはりもう少しだけでも「沖縄っぽさ」を大々的に押し出すよーな工夫は盛り込めなかったものかな、と思いますね(地元の方だとロケ地が近所で盛り上がる!的なのが大いにあったのかも、とは思うのですが)。良い点の方を最大限重視して、評価は甘めのこの点数にしておきます。  余談ですが、ヒロイン役の女優さん(川満彩杏ちゃん)はスタイルもイイし結構美形なのだけど、どっかで見たな…と思ったらいま東京で落語家に弟子入りしてる人ですねコレ。前座のうちは他業種の活動はおろかSNSも出来ないかと思いますが、もう少ししたら表舞台での活動再開されると思いますので(2023年くらいかねえ)ちょっと期待しておきましょう。
[インターネット(邦画)] 5点(2021-10-31 02:03:19)
366.  恋恋豆花 《ネタバレ》 
映画というよりは旅レポ・食レポ方面にだいぶん寄った質感で、とは言えその意味の範囲内では全然悪い作品でもないかなあ、と(キョウビの状況において台湾旅行したつもりで観る分には全然使えるとも思います)。しかし、映画としての体裁的な意味合いでいちおう人間ドラマ要素が無いワケではない、そしてその部分がむしろ少し中途半端で若干興を削ぐ様な、という悩ましい感じでもあるのですね。もう一つ、その旅レポ・食レポを実際に担うのはモトーラ世理奈ちゃんなのであり、このコに対する好みとゆーのも直に作品の評価に繋がってくるのは確かだろう、とは思います(私は正直、楽しそうな彼女の様子が観たくて本作鑑賞しましたのですね=なので特に問題は無かったですが)。  ただし、旅レポ・食レポにしてもその中で相当に食レポの方にまた寄ってはいるのであって(体感80%は「食」のシーンの様な)、じゃあモトーラちゃんがその食レポ(風)が達者かとゆーと決してそーでもない、とゆーのはやや頭の痛い点だと言えるかも知れませんですね。感じたのは単純に「そもそもこのコこんなに食わねーだろ」とゆーコトなのですよ。演技?の中でも「食」とゆーのは意外と誤魔化しの効かないトコロかな、とも思います(常人でも日に2・3回は必ずやってるチョー普遍的な行為ですからね)。その意味でゆーと前述どおりやや「無理」とゆーのも垣間見えたとゆーか、少なくともいっぱい食べて(完食して)満足満足…という様なシーンも無かった…かと。結論、本作のこのコンセプト(台湾の「食」におんぶにだっこ)なら、ソレを「食べる」主役はモトーラちゃんじゃなくても好かったカモ…とも思いますかね(残念ながら)。
[DVD(邦画)] 5点(2021-10-10 01:09:49)
367.  先生、私の隣に座っていただけませんか? 《ネタバレ》 
実質ヒモのクセに不倫してる、とゆーのなら、相手をどーしようもなく惚れさせてる、とゆーのでないと、いわゆる恋の「駆け引き」をするんだったら分が悪すぎるでしょ、と思います(=なら素直に謝れよ、とゆーのは黒木華に完全に同意ですね)。だから前半はまだソレと言えるのかも知れませんが、肝心の後半は実は駆け引きとかではなくて(黒木華の一方的な)量刑判断+刑の執行でしかないよーに見えるのですね。しかも、ソコで主に問題となるのはソコにまだ「愛があるか」ではなく、今この人と別れたらきっとこの人はダメになってしまう…という意味での憐憫からくる情けの「程度」の問題、でしかないと。うーん…どーなのでしょう?私としては、結局前半と後半どちらが面白かったかと訊かれれば、ノータイムで前半と答えますですね(要するに前述どおり、後半は駆け引き or 勝負になってないと感じるのですよね)。どちらかと言えば少しガッカリな終い方、かとも思います(この感触とゆーのにはいわゆる「男女差」があるのかも知れませんケドね)。  ただ、他にまずは感じたこととして、黒木華自体は見た目的に極めて魅力的であった、と(なんちゅーかエラく瑞々しいのですよね~正に「震い付きたくなる様な」つーか)。そんな彼女が口数少なくも軽~く致命傷の如くに「抉って」ゆく前半の会話の駆け引きは、率直に結構面白かったですよ。そして、一見はモテ男な柄本佑も(実は全編ほぼサンドバック状態ですが)中でもコメディリリーフとしての役割に関してはそこそこ上質だった、とも思えて、なのでやっぱ彼がもう少し木っ端微塵にされるのを観たかった、と言っても好いのかも知れません(取りも直さず、彼を木っ端微塵に「詰める」黒木華も同様にまた観たかった、とゆーことカモと)。
[映画館(邦画)] 5点(2021-09-25 18:41:19)
368.  閉鎖病棟-それぞれの朝- 《ネタバレ》 
群像劇的なので決してソレだけの話でもないとは思いますが(+キャストがワリと豪華なので尚更)結局このお話の中心に居るのは間違いなく鶴瓶さんであって、でその彼の「贖罪」がメインなお話だと(個人的には)感じたのですね。であれば、やはりあーいう手段を最後にまた選択してしまう…とゆーのはやっぱダメでしょ!としか言い様がないのですよね(コレは「絶対に」)。例え、相手があーいう相当なワルだったとしても、今回の場合なら他に幾らでもやり様はあった筈で(証拠も押さえているのだから)そもそも渋川清彦をそんな感じの「極端」なキャラとして描いているコトを含めても、一見は含蓄が在るよーで実に短絡的な話だな、と思いました。  精神疾患をキャラの下敷きにしているコト(⇒鶴瓶さんと小松菜奈ちゃんは、実際のトコロはそーでもない…のかも知れませんケド)を含め、役者さんの演技には総じて熱も籠もって居て(率直にかなり)好かったと思うので、他方のお話の出来映えがそこそこ以上に残念に思われましたです。ワリと期待してたのですケド……
[DVD(邦画)] 5点(2021-09-06 21:59:41)(良:1票)
369.  夏、至るころ 《ネタバレ》 
お話自体はごくシンプルに、少年の「自分探し」or「幸せってナンだろう」という問いかけを描いた作品である。そしてその少年(と彼の親友)もモチロン、登場する人々とゆーのは総じてその問いに対する明確な答えを持ち合わせて居ない、という様にも見える。好意的に解釈すれば、人生を掛けて追い求めるべきとある「道」の入口にようやく立ったひとりの人間を描いている、という様にも思われるし、そもそもソレが何なのか決して定かにはならない様なささやかで朧げなモノこそが真の幸福なのだ、というひとつの「主張」だとも思える。全体としてはごく静かで繊細で奥ゆかしい(好く言えば)という作品なのは確かかと思う(=分かり易い・共感し易い、とかって作品ではないかなあ…とも)。ただ、これはある意味「逆に」手堅いとも思えるし、個人的には率直にそもそも全然嫌いな作品というワケではないです。舞台は九州の片田舎で、そこら辺の田舎な風景・生活環境とゆーのは(コロナ禍で私自身が東京にカンヅメとゆーことも大いに影響してるのでしょーケド)なんか妙にノスタルジックで温かくも感じられ、それだけでもそこそこ心地好くなれた気もしますし。  でも、厳しい話をすれば、本作は例えばユニークさといった面については高度なソレを備えるとは到底言えないだろうし、作品に一貫性が在るが故に個々の構成要素(展開・演出・演技)が非常に有機的に結びついて「巧みに」構築できている、という作品でも多分ないだろうと思う。なんとゆーか(つまりナニが言いたいかとゆーと)初監督作品とゆーにはちょっと熱やこだわりや「気持ち」とゆーのを汲み取りにくい、とも感じるのだよね(ずっと前からコレが撮りたくて監督をやりたかった、という様なモノがどーも見当たらない、つーか)。これじゃあもう、少なくとも次回作も観てみないことにはナニも分からないよ、とでも言いましょーか。正直やや歯痒いすね。
[DVD(邦画)] 5点(2021-08-30 22:34:04)
370.  あの頃。 《ネタバレ》 
うーん、割とフツーの青春もの(ちょいフツーすぎ)という印象ですかね。ハロプロネタを全開にしたコメディ描写が前半はかなり笑えもするのですが、中盤以降はコメディ面は少しずつトーンダウンしてゆき、終盤はコズミンの病気エピソードに終始して笑える話ではなくなってゆく、そのビターな部分を含めて青年が大人になってゆく話だという意味でのごくありふれた青春映画かと。  出演者は総じてコメディ面を特に頑張ってる、という感じですが、一番頑張ってるのは何と言っても仲野太賀なワケです(松坂桃李を差し置いて、総合的には彼の映画だと言っても好いかも知れません)。ただ、そもそも彼が目立ち過ぎているとゆーコト自体、ソコはちょっとバランスが悪いという様にも思います(彼の死をクライマックスとしなければならない「縛り」があったとしても)。バランスという意味では、コメディとドラマだとか、喜怒哀楽だとか、その他の要素については逆に非常にバランスが整っている、否、整い過ぎている、という様にも感じます。つまり「突き抜けた」要素が無い(ハロプロものとしてさえ)が故に、逆に逆にまろやかに手堅くなり過ぎている、という様にも感じるのですね。原作付きではあるのでしょーが、もう少し何か「特化」した部分があった方が好かったのではないか、とも思いました(ソレこそ、ハロプロものとして、とか)。
[DVD(邦画)] 5点(2021-08-26 22:42:44)
371.  うみべの女の子 《ネタバレ》 
うーん、描写をそのままに解釈するなら、磯辺くんは死ぬつもりだったけどあの「うみべの女の子」に偶然出会えたからふと気が変わった、とゆーコトにしか見えんのですよね(写真のデータ消されて異常なホドにブチ切れたのも単純にソレがそもそも気に食わなかったからだ、としか)。「こんな楽しそうな磯辺なんて見たくなかった」とか小梅も言ってましたけど、私も完全に同意見です。コレの所為で、今作は非常に分かり難いお話になってもーてる、とゆーか、ホントにこんな話?とでもゆーか。流石に私個人としてはそーいう話ではないと信じたいので、もしソコに別の理由を捻り出すならば、ある種の罪(贖罪)の意識とか、或いは小梅に対する一種の「復讐心」とか、そーいったトコロの話なのではないかと思いたい…のですけど、重ねて全くそーは見えねーとゆー感じなのですよね(原作読まなきゃダメなヤツなんすかね)。  まあでも、小梅に比べれば多少マシとゆーだけで、磯辺も別に決してそこまで「大人」なワケでもない年相応のガキではあると思うのですよ。やってること自体をよく見りゃあ厨二病or性欲塗れの猿といった様なモンですから。彼の物語は前述どおり(恐らくは)ある程度の奥行きも在る話だと思うのですが、一方の小梅ちゃんの話は単純なアホの子の(ほんの微かな)成長物語だと思います。彼女はまたかなり酷いのですよね~とは言うものの、コレも中学生ぐらいって結構こんなモンじゃねーですかね~と思ったりもします。彼女は確かにまず中々高度にワガママ・自分勝手ではあるのですが、そーでもなく一見大人びて思いやりとかも持ち合わせてる様に見える同年代のコとゆーのも、別に本当の意味で人を思いやる・想いやるとゆーのがどーいうコトなのかを悟ってやってるというワケでもなくて、ただ「親の躾」の御蔭様、とゆーことの様だったとも感じたりもするのですよね(今から思えば)。  石川瑠華ちゃんは『猿楽町で会いましょう』に引き続きまーたヒッドい役をやらされてますが(オマケに若いのにまーた脱がされてますが)、この「頭空っぽ」感はある意味もはや絶品の域ですね。それ以外の部分も熱演も熱演で、演技は好かったと言ってよいのではないでしょーか(キャラに対する嫌悪感がどーにも評価を難しくする)。男の子もまだ若いですが(瑠華ちゃんより実は4つも下)、こちらも特にテンション上がるシーンのキレなんかは中々悪くなかったと思いました。まあでも役者で一番(好)印象強かったのは何と言っても中田青渚ですわ。かなりアレな登場人物が多い中、彼女の存在は正に天使!でこんなん絶対惚れてまうやろー!とでも言いますか(こーいうキャラが『猿楽町』には居らんかったから…)。
[映画館(邦画)] 5点(2021-08-24 18:13:33)
372.  残穢 -住んではいけない部屋- 《ネタバレ》 
うーん、そこそこ面白いよーな、そーでもないよーな…  とりあえず、普通のホラーとゆーよりは、9割がたがミステリー・謎解きの方に寄っているという作品で、その謎・呪いの根源を丹念に追っていく過程は(ミステリーとしては)そこそこ面白く観れるのは確かかと思う。ただ、その部分にしても中盤~終盤はやや単調で、少し盛り上がりに欠ける様に思うのもまた確か。そして、ほぼミステリーに寄っているという意味では、本作において純粋なホラーの側面とゆーのはもはや邪魔なのではないか、とすら感じるのですね。オーラスとかは正直、完全なる蛇足もイイ所だと思いました。まあ、あーでもしないと(あとはお祓いのシーンで終わるとかしか)オチが付けられない、という風に思えるのも更にまた確かですが。  橋本愛は美少女だし、竹内結子の翳の有る色っぽさも素晴らしかったし、本質的には彼女らの涼し気な風情を見事に活かした奥ゆかしい和ホラー(チック・ミステリー)だと思うのです。が重ねて、それなら(如何にもな)ホラー描写は思い切ってオミットしてしまっても好かったのではないか、などとも思いますですね(尺はちょっと短くなるでしょーケド)。
[インターネット(邦画)] 5点(2021-08-22 22:39:06)
373.  ジオラマボーイ・パノラマガール 《ネタバレ》 
漫画の映画化、それも、もう30年も昔の作品の、なのですね。確かに、描かれるモノとゆーのはどちらかと言えば普遍的な、という感じの若い2人のアレコレではありますね。  主人公2人共から受ける印象としては、とにかく若い・「青い」、言い方を変えれば若いと幼いの「中間」の様な、とでも言いますか。特に女の子の方はだいぶ幼くてまだややチャランポランな様にすら見えました。一目惚れっちゅうのは、私も経験あるので全否定はしませんケドも、何ちゅーか人体の構造的欠陥の一つとでも言いたくなるよーなモンだとも思います。その瞬間から理屈や常識から飛躍したとてつもない弱点を抱える羽目になる訳で、女の子の方もソレに最後まで翻弄されっぱなしですし(まあ実は男の子の方も、今作では結局似た様な状況なのかとも思いますケド)。  女の子の話はひたすらに片思い・すれ違いであって、男の子の話は別の恋愛、とも言い難い曖昧で微妙な感じの話で、そして彼女と彼の物語はひたすら平行線を辿るので、ごく終盤までは件の「若さ」をそれぞれに描くことがテーマな作品に見えてもいまして、ただその観点からは2人の演技は決して悪くもなくて、結果まあまあと言って好い作品かなァと思ってましたです(やや薄味すぎるとも思いましたが)。しかしラスト、唐突に2人の物語は(色々な意味で)交わります。個人的には率直に、ココの描き方には不満があります。出し抜けにセックスを描くコト自体は別に好しともしますケド(渋々)、だったらソコにまつわる感情とゆーのはもっとチャンと描くべきではないのですかね。正直、少なくともこの映画版においてはその「行為」だけが浮いちゃってる様にも思いました。ソコだけは少し残念ですかね。
[DVD(邦画)] 5点(2021-08-05 22:53:56)
374.  甘いお酒でうがい 《ネタバレ》 
元ネタは芸人(中年男)が自分で演じるためにつくったキャラ(が付けているという設定の日記体の小説)で、要はキャラクターを描く作品である。その40代OLのキャラのつくり込み自体は、少し狙い過ぎな感もなくもないもののそこそこ好く考え抜かれていると思うし、映画の中の個々のシーンについても決してセンスが物足りないor平凡すぎる、とかでもなく、どれもまずまず面白く・興味を持って観れるレベルにはなってはいると思うし、松雪泰子もまあまあハマってるとも思われるし。序盤が暗めのシーンが多くてちと世知辛めではあったが、中盤からはホッコリもでき、少し笑えもする、という悪くない雰囲気になってゆくし。  ただ、こーいう人が居る・居ないとかいう話を超えて、本質的にこのキャラクターに共感できるかというと、個人的には少しそこまでは至らない、という感じでもあった。おひとり様な人って、おひとり様なりにもうチョイ生きがいを見つけて楽しくやってるモンだと思いますよ。この女性はちょっと受動的すぎるとゆーか、いくらなんでも人任せすぎやしませんかね?結局今作はお話としては、人に任せっきりの主人公が後輩のお膳立てで若い男のコと付き合えてめでたしめでたし…てソイツはいくら何でもリアリティが欠片もねーよとゆーか、ハッキリ疑問しかありません(仕事が物凄く忙しくてそっちに掛かりっ切り、だとかゆーならまだしもさ、世の中そんな風に無為で居たならそんなに上手くいくもんじゃねーのよさ、とゆーことは年相応にチャンと悟ったうえでですね、それでもおひとり様で楽しく過ごしてるっつーなら全然共感できるのだケドもね、つーか)。その点で、個人的にはいくぶんイマイチに思いましたね。
[DVD(邦画)] 5点(2021-07-11 22:03:27)
375.  おとなの事情 スマホをのぞいたら 《ネタバレ》 
我慢して最後まで観ると合点はゆく、という感じですが、ラストはごくごく穏便に終わらせている、その為にとゆーか、思ったホド発生するハプニングとゆーのは深刻化してはいかないのですね(浮気絡みの諸々は決して「笑って許せる」というレベルでもないカモ?と思いますケド)。その所為もあり、コメディとしては非常にローテンション・ローテンポで、好く言えば大人向け、悪く言えば正直退屈です。  ワンシチュエーションの密室劇で、要は演技が勘所、という作品だとも思いますが、その演技自体はそれぞれまあまあ悪くもないのが多少救いにはなっているかと。酒でも飲みながらカップルでまったり観たりすると、多少スパイシーな効果も生まれたりして好いカモね、なんて思ったりも。
[DVD(邦画)] 5点(2021-07-01 23:39:27)
376.  のぼる小寺さん 《ネタバレ》 
例えば『寝ても覚めても』という映画なんかは、私も初見時はかなり好い作品だと思いましたし、その頃は世評も全然悪くなかったと記憶しています。しかし最近は(とゆーか例の「事件」以降は)各所で木っ端微塵に酷評されていて、でもソレって強ち間違ったコトでもないよなあ…なんて思ったりもね。役者とゆーのはある面では自分の「色」を消し、ソコに作品で必要なキャラクターを纏ってゆくものだと思いますが、その一方で消し様が無い「個性」とゆーのを備えている…てのがそもそも存在価値なのだと思います。ソレがふと崩れてしまったならば、当然観るひとに与えるトータルの印象(=演技者としての端的なクオリティ)は変化・劣化せざるを得ない…というコトでしかないのかな、と。  その意味でゆーと今作は、実質主役なのがコレも「例の」伊藤健太郎だ、てのが(悪い意味での)ポイントになってしまうかなあ…と思いましたよね。そもそも彼が演じる近藤というキャラは、率直に言って(特に前半は)相当に印象の芳しくない、正直気持ちの悪い男のコだ、ということなのですよ。その部分を「純朴・純粋」とかゆう別の属性に読み替えられるか…という段になって、でも演じてるの「あの」伊藤健太郎だよ?となってしまう様にどーしたって感じるのですよね。例の件で彼の人間性が露になった後では、どーにもソコに「つくりもの感」がプンプン臭い立つとゆーか、何つーか表現として上っ面で浅薄な様にも見えてくる、とゆーか。コレも率直に本作は、最初は何だかよく分からないケドも次第に何となく朧げな「カタチ」が見えてくる…という類のごく繊細で奥ゆかしい作品だと思うのですよ。ソコにのっけから差し挿まれるこの「疑念」とゆーのが、個人的にはだいぶ致命的にも思えますのですよね。  小寺さん役の工藤遥ちゃんに関しては相当に頑張ってたと思いますよ(ホントにほぼ「のぼってる」だけでしたケド)。彼女のボルダリングのシーンはたぶん完全にガチでしたね。コレがスポーツ的にどの程度までスゴいモノなのかは私には分からんのですケド、全くスゴくないというモノでもないのは何となく分かる…とゆーかね。そして、少なくともその部分は決して「紛いもの」ではないのだろう、ともね。
[DVD(邦画)] 5点(2021-06-26 00:20:46)
377.  はるヲうるひと 《ネタバレ》 
「架空の」売春島のとある置屋を舞台にした…という時点で、すわ群像劇か!と思いきや、明確に主人公と言えるのがソコの経営者の(腹違い含む)兄弟+妹だ、という話でした。この三人とゆーのは率直にかなり「奇怪な」人物造形がされており、その部分のユニークさ、そしてそれを表現する演者三人の仕事ぶりも決して全く悪くはなかったというか、演技の仕事としては正直観ていてかなり面白かった、とも言えるかと思うのですね。  ただあくまで個人的には、若干ながらの上滑り感を覚えるというか、地に足が付いてないというか、端的に「何故にそこまでそーなっちゃってるの?」という部分に少し疑問があった、と言いますか。いちおう、とある過去の事件とゆーのが彼らの人生&人格形成にドス黒い影を落としており…というのが話のメインで、その事件の真相が明かされる、とゆーのがクライマックスにもなっているのだけれども、ハッキリ言ってこの三人、全員人格破綻者or廃人にも近いよーなドラスティックな描かれ方で、そもそも全員マトモに社会生活を送れるっちゅうレベルでねーとすら思われる、と(特に佐藤二朗と仲里依紗は)。なんちゅーか、舞台が舞台だけにちと極端な方にはしり過ぎた、とでも言いますでしょうか(ソコにはやっぱりそこはかとなく、この業界の関係者なんてみんな頭オカシイ、という一種の偏見の様なモノまで感じ取れる、つーかね)。  そのナニが好くないといって、主人公の三人が三人ともそーいう感じのちょっとなかなか感情移入してゆけない様なキャラクターなので、どーにも作品に入り込めなかった、というコトですね。もちろん一方で、置屋の女郎たちの中にはホッとさせてくれる様なキャラも居るし、それこそ少し落ち着いた姉御肌で話を纏めて運んでゆける様なキャラも居なくはないのですが、彼女らは(三人と比べて)それホド目立っている訳でもないし、そもそも明確に主人公ではないし、という。結論、ややバランスの悪い映画だ、と思いましたです。はい。
[映画館(邦画)] 5点(2021-06-16 21:45:06)
378.  人数の町 《ネタバレ》 
タイトルと、テーマである「町」の実情が暗示するモノはと言えば、少しばかり民主主義・多数決主義への批判的視野を内包する、とでも言うか、非常に意味ありげではある。ただ、SFとしての本作は全体的に非常にシンプルなストーリーを擁しており、一見は「理想郷」な町と、そこへの潜入・脱出を描くというメイン部分は、率直にかなり在り来りな展開だとも思えた。そして肝心のラストに至ってはどちらかと言うと意味不明の部類に属する様な代物であり、ココはハッキリ残念だ、と言及しておきたい。  全編を通して非常にまったりとした空気感で抑揚も欠くので、いくぶん「観る人を選ぶ」方の作品だ、とも言えるかと思う。その不可思議な雰囲気に観る価値を見出すか、あるいは役者の仕事を念入りに観てゆくか、視点をそちらの方向にシフトしてゆけるなら「観て損した」とまではならないのかも知れない。普通に娯楽としての映画鑑賞に供するというのなら、他の作品の方が好いであろう。
[DVD(邦画)] 5点(2021-05-27 21:22:16)
379.  デイアンドナイト 《ネタバレ》 
「なにが正義なのか」というのは確かに難しい問題で、世の中の凡そ大半のコトというのは、白黒を付けるのが想像よりも遥かに容易くないとも常々考えている。この映画の中でも、養護施設の維持の為とは言え犯罪を犯してもよいのか、とか、愛する人の命を奪った人間を殺すことが許されるのか、とかはそーいう類いの話だろう。そういった「灰色」の業を背負う主人公側の人々が幸せになり切れずに物語が終わってゆくコトには、ままならない世界の一種の儚さを感じるというか、ある程度の得心はゆく、と言い切っても間違いではないと感じている。  しかし、自動車会社の件は別だ。彼らには罰が下されるのが間違いなく正義だ。これでは、罪を犯しつつも反省する心を持つ善人だけが罰せられ、ハナから罪の意識など無い悪だけが世にのさばるという話ではないか。こーいう人間の世界に「絶望」した風を装う映画というのは、個人的にはハッキリ嫌いですね。映画自体の質・個々の演技等はかなり高水準だったので、この評価は全てテーマに対する個人の好みの問題です。
[インターネット(邦画)] 5点(2021-04-15 12:03:13)
380.  グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~ 《ネタバレ》 
中々に古風、というかコテコテに古臭い感じのコメディで、登場人物は基本的にゲタゲタと笑い飛ばせる様なレトロ喜劇的キャラクターばかりです。中でも際立っていたのが小池栄子で、大泉洋を差し置いてこれは完全に彼女の映画だと言ってよいでしょう(元ネタの舞台版から彼女だけは引っ張ってきた、ということらしく)。よく見ると(よく見なくても)とても美人ですし、それでいて実にコメディ向きの容貌だしで正にこの主役にピッタリ適任です。大きくて特徴的な目が秀逸なのですよね。もちろん美しく色気も湛えていますケド、ギロッと光らせれば何ともずる賢そうで、この目を駆使したコメディ演技は文句無しに出色でした。大泉洋も彼は彼で流石の百戦錬磨で、随所でクスリと笑えるコメディとしての仕上がりはまずまずだと言ってよいと思います。  ただ、如何せんコメディ以外の全体を通しての話の内容が少し弱すぎます。タイトルである『(女たちとの)グッド・バイ』というトコロのメインの筋も途中でどーでもよくなってしまいますし、そこから大泉洋と栄子ちゃんが結局はくっついちゃう、というのもちと陳腐に過ぎるでしょう。要所要所を切り抜いた舞台劇から、自由度の高い映画に話を拡張したことで、見所・勘所が散漫になった、という風に感じました。  もう一つ、話が若干チープだからかも知れませんが、なんか演出・画面の出来も安っぽいのですよね。ラストの大泉洋と栄子ちゃんが再会するクライマックスなシーン、何故にここを手持ちカメラで撮るのでしょうか。一番肝心なシーンなんだから、もっと丁寧にカット割って勝負してほしかった、と思いますね。
[DVD(邦画)] 5点(2021-03-16 21:42:32)
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