41. 踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!
《ネタバレ》 小道具や設定なども細かな所まで作り込まれていて、噛めば噛むほど味が出る映画ですね。公式ページには各キャラクターの細かな設定があって、一日では読みきれないかも。エンドロールでは、各キャラの裏設定の場面を映した写真がたくさん登場して、クスクス笑わせてくれます。このあたりは、ビデオでもう一度観た時に、細かなネタを楽しめますね。 前作では、映画『天国と地獄』(本作にも、押収品としてこのビデオが出てたり。)のオマージュネタがありましたが、今回は、映画『砂の器』(野村芳太郎監督)のオマージュネタが出てきます(「蒲田」のシーン)。他にもいろんな映画を彷彿させる小ネタがあってあきさせませんね。 青島の心の葛藤。事件に大きさなんてない、なんてのは、テレビシリーズ第4話『少女と涙と刑事のプライド』を思い起こさせるネタですね。沖田管理官を徹底的に「ヤ」な役に描くことで、様々な対立を上手く描いていたと思います。 湾岸署史上最悪の三連休、という割に、犯人グループがイマイチで、事件にすごみがないかも。ナイナイ岡村も脇役やし・・。最後、事件があっけなく解決した気も。これも室井さんの手腕の凄さを際立たせるため?レインボーブリッジ封鎖のネタもイマイチやし・・。まぁ、そんな物は他でいくらでもカバーできてるんですが・・ それにしても、出演者陣が豪華ですねぇ・・。脇役でも、犯人役にあの人がいたり、目覚ましテレビの軽部さんや高嶋ちさ子さんがいたり・・。小泉孝太郎はクレジットに出ていなかったら、絶対誰か分かりませんでした。 8点(2003-11-18 19:29:40) |
42. スパイ・ゾルゲ
冒頭、尾崎秀実とゾルゲがスパイ容疑で逮捕・・。取調べで尾崎とゾルゲが語るセリフからから、時間軸は過去にさかのぼって行きます。ここからは戦前から戦中にかけての昭和史。「二・二十六事件」の前後の流れってあんな感じだったんですね。 時間軸が冒頭に戻るシーンへの移行はさすが。最後は尾崎とゾルゲの死刑に向かっていきます(ここでなぜか『ダンサー・イン・ザ・ダーク』を思い出しました)。 日本史、昭和史の勉強になりました。 7点(2003-11-16 10:35:32) |
43. バトル・ロワイアルⅡ 【鎮魂歌】レクイエム
《ネタバレ》 スピルバーグの『プライベート・ライアン』を思い起こさせる上陸シーン。次々と死んでいく中学生たち・・。 中学生の方も、ワイルドセブンの方も、大したキャラクター紹介もないまま、どんどん死んでいくので、感情移入がしにくかったです。もっとも「戦争」とはそんなものなのかもしれませんが。前作に出ていた男子19番三村信史の父親が今回テロリストとして出てくるんですが、そのあたりはもっと触れて欲しかったですねぇ。観る前にある程度、主要人物は覚えていた方ががいいかも。 最初は目的があったゲームも、途中から、何がなんだか分からなくなる。それも映画のテーマなんでしょうけれど。首都爆破テロというものすごい事をされてるのに、まずは中学生を使ってゲーム、失敗したら特殊部隊投入、って最初から投入しとけよって。 冒頭の、世界貿易センタービル・テロを思い起こさせるツインタワーの爆破、アメリカに爆撃を受けた国の羅列、勝者として語られる「あの国」による爆撃、「日本はかつてあの国に12歳の少年に例えられた」と竹内力がマッカーサーの言葉を紹介、などなどドぎついアメリカ批判満載。スゴイっす。今度はアメリカ相手に「BR3」やるんでしょうか。 前作に出ていた前田亜季(なぜかチャドル姿)、ビートたけし達が一瞬だけ出演。 今回の主役は前田愛でしょうね。真剣な顔が格好よかったです。 竹内力が怪演。トライを決めるシーンは意味が分からなかったです(笑)。 ラスト10分はいらないなぁ・・。あそこのシーンで終わっておかないと・・。 「行ってこい!」ってセリフには爆笑しました。ひでぇ(笑) 5点(2003-11-16 10:32:56) |
44. 星に願いを。
好きな系統の話なのですが、突っ込みどころ満載。交通事故で失明・声を失った笙吾がさらに交通事故で死ぬなんて救いようがない気も・・(笑)。死んだ笙吾に話しかける”天使?”の声に、ちょっと脱力。パンフで読んで「あぁ、そうだったの?」って。 点字の日記やハーモニカの音色などの小ネタはなかなかいいかも。 竹内結子が上手い。また、竹内結子のお姉さん役で、牧瀬里穂が地味に出演。しゃべるまで牧瀬里穂と気づきませんでした。 オール函館ロケの映画。海岸(大森浜)のシーンは、『黄泉がえり』の海岸のシーンとだぶりました。 号泣するほどではないと思いますが、ほんのり温かい映画だと思います。 映画のテーマは「2人の心が通じ合う」なのに、タイトルバックのシーンは2人が一番すれ違っているシーンなんですよね。このあたり、深いなぁ、と思います。 8点(2003-11-16 10:14:48) |
45. 恋愛寫眞 Collage of our Life
《ネタバレ》 「アンアンアン」「サカナ引越しセンター」「ファイトもりもり」「謎ハスベテトケマシタ」など随所に堤監督お得意の小ネタも散りばめられていて、最初はこの映画のテーマには合わないんじゃないかと思いましたが、わりとストレートな、ちょっと悲しい物語に「らしさ」が混じって独特の映像になり、良かったのではないかと思い直しました。 印象的なシーン。誠人に写真を教えてもらった静流。2人で雑誌のカメラの新人賞に応募して、受賞したのは静流。これがキッカケで2人は別れる・・。馬鹿にしたかったのかよ・・違う世界の人・・一緒の世界にいたかったの・・なんだか哀しいシーンでした。 広末涼子はちょっと苦手だったのですが、この映画の中で、写真に映っている表情が上手くて、ちょっと見直しました。でも、セリフのしゃべり方はまだちょっと苦手かも。 松田龍平、何回もボコられて熱演。英語のナレーションが多くて変な感じ。あとは小池栄子の怪演も見モノ。小池栄子が出てくる最後の方のシーンはちょっとガッカリでしたが、途中までは良かった。 7点(2003-11-16 02:53:53) |
46. 13階段
《ネタバレ》 宮藤官九郎演じる冤罪の(?)死刑囚は、事故で、人を殺したとされる前後の記憶がなくなっており、ただ「事件当時、階段をのぼっていた」という記憶だけ蘇る。事件の起きた村の周辺に階段はない・・(そんなわけはないと思うけれど・・少なくともいろんな家の中に階段はあるだろう・・)。この「階段」は死刑台の「13階段」にかけているんですが、階段のオチが、おいおい・・ってモノで・・。 反町が誤って起こした殺人事件の事は、途中までは少ししか語られず、映像は最後の方まで出てこないんですが、わずかなシーンだけでも事前に散らばめていても良かったのでは。最後にバッとネタ晴らしされても感情移入しにくい。 映画の中で出てくる「斧」や「銀行の入金記録」の事を、警察が見逃しているのも、なんだか弱いかなぁ・・。あと、「金属探知機」にはおいおい、と思ってしまいました。 木内晶子は重要な役だと思うんですが、最後の方まで出てこないし。うーん・・という内容。 3点(2003-11-15 17:49:39) |
47. T.R.Y.
織田裕二演じる伊沢修は三流詐欺師ながらスーパーヒーロー。騙し騙されのストーリーは名作『スティング』(ジョージ・ロイ・ヒル監督)を思い出させるもの。渡辺謙演じる陸軍中将・東正信が強敵だからこそ、スリリングな展開が凄みを増していると思います。 クライマックスが、何となくハリウッド映画っぽくて、個人的にはどうかな、とも思ったのですが、日本映画であのシーンをバチっと決めるのは凄い事なのかも。 日本、中国、韓国、台湾などの各国の俳優の豪華共演が贅沢な映画。外国の俳優の片言の日本語で、ちょっと気が抜けた感じがしなくもないのですが・・。 それにしても、あの殺し屋すごすぎ・・。 6点(2003-11-15 10:59:09) |
48. 黄泉がえり
阿蘇山周辺で、死んだはずの人間が次々と黄泉がえって(蘇って)くるという、梶尾真治の小説の映画化。 非現実的な話が普通に展開され、突っ込みどころはいくつもあるのですが、一つ一つの小さなストーリーを丁寧に描いているので、何か心に訴えてくるものがありました。何人か登場する黄泉がえりのエピソードは、もうちょっと長めに描いてもいいのかな(特に別れのシーン)とも思いましたが、そうすると長い映画になるだろうし・・・ クライマックスで、柴崎コウ演じるミュージシャン・RUIのコンサートのシーンがあって、『月のしずく』『泪月』などのヒット曲を歌うのですが、ちょっとくどかったかな。歌は印象に残るんですけど、ずっと歌っているRUIを映しているので・・。逆に幻の歌手・RUIのヒット曲を劇中でくどいくらい何度も使ってラストのコンサートに持っていく、という方法も良かったのでは、とも思うのですが。 浜辺で、草彅剛、伊勢谷友介、竹内結子が順に登場するシーンの画面展開に思わず息を飲みました。インパクトの強いシーン。 クライマックスの草彅剛と竹内結子のやり取りも単純ながら印象に残りました。竹内結子の表情が上手い! 9点(2003-11-15 10:57:10) |
49. ゴジラ×メカゴジラ
何の脈絡もなく首相が女性だし、柳沢しんごや田中美里の出番が10秒くらいだし、釈由美子がなんで重要な任務を任せられるかわからないし、メカゴジラの名前が「機龍」だし、松井秀樹のセリフが棒読みだし、ラストがあれだし、と突っ込みどころが多し。 3点(2003-11-15 02:22:43) |
50. TRICK トリック 劇場版
トランプ、パズル、手品などが結構出てくるんですが、すぐに種明かししてしまって、それはそれで「お~」と思うんですけど、なんだかドキドキしない。竹中直人らが演じる3人の神様も、すぐに出番が終わってしまって、???という感じ。映画版らしくスケールの大きい敵役が欲しかったなぁ。テレビ+αが欲しかったなぁ、って。 矢部刑事(生瀬勝久)のヅラを使ったネタには、ちょっとクスクスさせられました。 「ぺいずりー」の模様を書くトリックはなかなか。二人が使う暗号は、ビデオで紙に書き留める事ができたら、もっと面白いのかも。でも、「しすらな」って何やねん(笑) 5点(2003-11-15 02:11:41) |
51. GO(2001・行定勲監督作品)
日本アカデミー賞作品賞受賞作。窪塚洋介が格好いい!でも、窪塚ってどのドラマや映画でも同じしゃべり方をしているような気が・・。 8点(2003-11-15 01:42:21) |
52. ターン/TURN
牧瀬里穂演じる主人公が交通事故にあい、気がつくと、事故の前日。しかし、その「世界」には誰もいなかった。そして事故の時間になると、また時間が戻って・・。 よくありがちな話だけれど、誰もいない「東京」の映像というのはなかなかすごい。 最後、よく分からないうちに終わってしまった。「タビビトノキ」とかをもっとうまく使えなかったかなぁ。 6点(2003-11-15 01:38:32) |
53. 冷静と情熱のあいだ
《ネタバレ》 フィレンツェの景色が綺麗。テンポはとてもゆっくりしているけど、変に「30歳の誕生日にフィレンツェのドゥオモのクーポラで会いましょう」という事を繰り返したりしていない所が好き。 エンヤの音楽も良いけれど、あのチェロのシーンも良いですよね。一番好きなシーンは、大学生の頃の2人が初めて順正の部屋に来て、キスしそうでしないところ。なんか初々しくて・・。 ラストの電車で追いついて・・のあたりは原作を読まないと意味が分からないかも。原作の終わり方より、映画の終わり方の方が好きです。 9点(2003-11-15 01:34:35) |
54. はつ恋(2000)
入院した母が24年前に出せなかったラブレターを偶然見つけた娘(田中麗奈)が、宛先の人を探し出して二人を引き合わせようとする、という内容。ラブレターの内容を普通なら読んでいる娘か、書いた母の声でナレーションを付けるようなシーンだと思うのですが、内容にはほとんど触れず。入院した母のカルテを見せられ、無言のお父さん・・。だまってオルゴールを直すお父さん。写真を見つめる宛先の男・・。しかし、説明がないからこそ、観る側はイメージをふくらませて物語に入り込んでしまうって事もあるんですね。 娘はダメ男になっていたラブレターの受取人(真田広之)を見つけ出し、身だしなみを整えさせて、思い出の「願い桜」の下で二人を引き合わせようとする・・。クライマックスの桜のシーンは、少し予想外で、せつなかった。ラストは、できれば違って欲しかったけれど、ものすごく余韻の残る終わり方・・。最後に流れるオルゴールの音色がいいのです・・。 9点(2003-11-15 01:27:49)(良:1票) |
55. Love Letter(1995)
中山美穂が若い・・。関西弁の明るい豊川悦司は貴重。北海道の雪景色が綺麗。映画の中で使われているワープロがルポというのに泣けてくる。「手紙」をうまく使った、ちょっとしんみりする良い映画。韓国でも大ヒットして、影響を与えたとか。 9点(2003-11-15 01:19:24) |
56. 溺れる魚
女装して動き回る窪塚洋介を見て唖然。 この映画の見せ場はやはりあの「キスシーン」? 5点(2003-11-15 01:08:35) |
57. OUT(2002)
《ネタバレ》 女たちによるバラバラ殺人というショッキングなテーマを描き、1998年の「このミステリーがすごい!」1位に輝いた桐野夏生の小説『OUT』の映画化。 原作もドラマも未見なんですけど、なかなか面白かったです。手首がいっぱい出て来るので、食事前には見ないほうがいいと思いますけど。 主演の女優4人がそれぞれの持ち味を出していて良い感じ。中でも雅子役の原田美枝子は主演女優賞モノでしょう。弥生役の西田尚美は好きな女優さんなんですけど、この映画の中ではムチャクチャにくらしかったです(笑)。なんでそこでラマーズ法やねん!?って笑えるシーンもありました。 ラストは『テルマ&ルイーズ』みたいにするのかな?と思っていたんですけど、違いましたね。エンドロールが出てくる瞬間のシーンは印象的でした。 7点(2003-11-14 20:33:53) |
58. RETURNER リターナー
鈴木杏が14歳ながら地球の未来を背負った女の子を演じていて、これが良いんですよ・・。金城武は素で演技していたみたいだけれど、格好よく見えてくる不思議。「シール爆弾」の一連の内容・セリフが個人的にはヒット。 宇宙船やら宇宙人やらのVFXは確かにすごいですけど、個人的にはそれよりストーリーが良かったと思います(飛行機の変身とかもすごいですけどね)。軽い伏線をうまく使った「ラスト」も観終わった後の感じが良し。 コレが初の悪役という岸谷五朗がとんでもないワルを熱演。『レオン』のゲイリー・オールドマンをほうふつさせるような狂いっぷりで映画に華を添えていました。ワキでは樹木希林の怪演がすごい・・ 8点(2003-11-14 20:25:49)(良:1票) |
59. 命
重いテーマながら、出産シーンまでこなした江角マキコと、体重を13キロ落として撮影に臨んだトヨエツの熱演に圧倒されました。私は泣きはしなかったですが、言葉を失ってしまいました。 ワキでは、樹木希林の怪演がすごい。岸谷五朗のセリフは全くなかったような・・。3番目に名前が出ている筧利夫の出番もほとんどなく、ほぼ二人の映画と言っても過言ではないかも。 奇しくも『石に泳ぐ魚』裁判がいろいろな意味で文学史上に残る作品となった作家・柳美里の生き様を垣間見れる映画。 7点(2003-11-13 20:30:41) |
60. 猫の恩返し
バロン「本当の名前はなんとかなんとか男爵」 ハル「だからバロン(男爵)なのね!」って、小さい子供は分からないかも(笑) 5点(2003-11-13 20:03:11) |