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まさかずきゅーぶりっくさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 848
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 思春期の学生時代、何気なく見た水曜ロードショー「ローマの休日」でアン王女との運命的な出会いをしてからウン十年、ひたすら好きな映画を何十回観るような偏食家です。

ホラー&感動映画&難解映画大好き♪ホラー映画も好き!監督別にも観ます。キューブリック、リンチの2人は別格!スピルバーグも大好き!ホドロフスキーもナタリも好き!ハネケは苦手!

レビュー点は相対的に甘めです(ボーダーは6点)。期待に背き大ハズレ、虐待モノ、悪意を感じるバッドエンドな作品には低い点も付けますがよっぽどです。逆に最高点は9点に設定し、10点は人生観を変えられる程大好きな作品だけにしてます。人生であと何本10点の映画に出会えるか、ワクワクしてます♪

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41.  安城家の舞踏会
ラストの父と娘(敦子)のダンスする足元からカメラが左に向かっていき、カーテンの裾がヒラヒラして、さもカーテンまでがダンスしてるかのように魅せる演出を、戦後間もなくの作品で行った監督さん凄いと思いました。綺麗すぎる気もするが、出演陣が個性派揃いの中、見事90分にまとめたなーと。殿山さんがなかなかのご馳走役。しかしこのあとどうやって食っていくんだろう?身体一貫で稼いだ金で安城家を救った遠山に頼るのかな?ちょっと遠山を演じた役者さんの雰囲気がバナナマンの設楽に似てて可愛かったです(笑)
[CS・衛星(邦画)] 7点(2011-12-12 10:01:33)
42.  もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
映画というコンテンツの決定的な短所は、2時間余で起承転結はからなければならないので、明確なテーマがあってもそれが大きすぎるとどうしてもダイジェスト的展開で駆け足になります。登場人物の数が多すぎても個性が埋没してしまいます。この作品も「弱小野球チームを一冊のマネジメント本をきっかけに甲子園に連れていく」という軸こそぶれてませんが、本来はもう少し展開に時間をかけ、映画ではなくドラマのほうが、より野球部員の個性やみなみのマネジメントにかける本心を紐解けたのではないかと思います。  ドラッカーのベストセラーをきっかけにしていますが、「もしドラ」自体エッセンシャル本で、この映画はさらにそれのエッセンシャル版ですので、ドラッカーのマネジメントエッセンスは(この映画でマネジメントを理解しようとする人はあまりいないでしょうが)ごく微量です。うなぎパイ食って「やっぱりうなぎ食うと精力つくなー」というくらいの感覚です(笑)ただドラッカーという人物の存在や提唱をそれまで全く聞いた事がなかった方が、この作品をきっかけに知れ渡ったという意味では非常に大きかったのではないでしょうか。エッセンスの中でも「定義」「マネジメント」「イノベーション」といった単語が出てきて、それらを高校野球のマネージャーというわかりやすいテーマに置き換える心地良さは、近年池上先生がニュースをわかりやすく解説して人気を博したことと似ていて1つのブームなのではないかと思います。  主演の前田敦子さんは映画初出演にも関わらずナチュラルで瑞々しい演技がとても良かったと思います。あっちゃん好きな方が観たら総じて満足度は高く、彼女の魅力満載でとっても心地よい2時間です。あっちゃんファンの方は「Everyday、カチューシャ」でAKB選挙で上位にくるように彼女に投票するために複数枚買いするくらいなら「もしドラ」観に劇場に足を運んであげるほうがよっぽど彼女のためになるような気もしたり・・・。彼女は今度も映画やドラマにどんどんチャレンジしていけるだけの人気がありますし、今回の「もしドラ」でもその期待を裏切らない演技だったと思います。こういう青春ドラマで「そんなムチャな・・・」と強引な展開にまともにツッコミを入れたり、身銭切って観てない批評家連中が封切日に大人気なくケチつけるのは野暮。もっと単純に青春映画を楽しみたい方のための1本かと思います。
[映画館(邦画)] 7点(2011-06-05 14:34:12)(笑:1票)
43.  デトロイト・メタル・シティ 《ネタバレ》 
松ケンの憑依っぷりは本当に素晴らしいですね。この作品での弾け方は「セクシーボイスアンドロボ」を彷彿とさせますし、観ていて笑顔になれます。松ケンに限らず、出演者の皆さんが凄く楽しそうに演じているのもいいですね。ドラム役のロバート秋山の風貌もすごく可愛かった(笑)本当に作品全体に愛があるなぁ…。  原作をまったく知らないのですが、多少の中だるみはあるものの、上手くまとめています。素性を隠して有名になり、その葛藤に悩むという形の作品は決して珍しくはないのですが、笑える場面が多いのがいい。DMCのファンの皆さんが常にファンに徹してるのがまたいい。肝心の場面であの曲を唄っちゃって、それでも「クラウザーさんが俺達を試してるんだ・・・」ってどんだけ熱狂的なんだよ(笑)でも理想的なファンですね。  あと加藤ローサさんはまさに典型的な理想の彼女を演じており、普段の根岸君とぴったりマッチしてて可愛らしかったです。彼女は「シムソンズ」といいこれといい、芸幅が狭いって意味ではなく、普通の女の子の役が一番活きます。それと松雪さんに「○○じゃあ濡れねえんだよ!!!」って言わせちゃうのも素晴らしい。あの役者魂に感服。  肩肘張らずに観られる娯楽作です。松ケン好きなので+1点です。
[地上波(邦画)] 7点(2010-01-24 22:23:58)
44.  口裂け女2 《ネタバレ》 
これは隠れた良作ですね。非常に面白かったです。皆さんも書かれている様にかの有名な都市伝説の「口裂け女」のルーツとなった悲劇という設定で見せる事により、物語自体はシリアスな悲劇のドラマでありながら、観終わった後に(そういう事で口裂け女の噂が広まったんだー)と納得できる形で、非常に起承転結しっかりしていました。  姉の代わりに元彼の逆恨みで硫酸をかけられてしまう真弓を演じた飛鳥凛さんは、全編マスクで口を覆い、しかも前髪を下げているので顔の見える部分が非常に少なく、不気味さを漂わせる反面、演技面で自由のきく幅が狭く難しいところでしたが、その中においても物悲しさと悔しさを同居させたかのような目の演技が秀逸で、最後の最後に戦慄させるような表情で締めるまで被害者と加害者両方の面を見事に演じ切ったと思います。  先輩に恋心を抱く穏やかな前半と、幸せが崩れてゆく中盤以降の恐怖の展開との対比も上手く、その効果もあり恐怖がなお膨れ上がりました、演出・構成も見事です。ただのスプラッターホラーではなく、サスペンス悲劇なので、多くの方が楽しめるのではないでしょうか?斉藤洋介等の芸達者や、川村ゆきえ、岩佐真悠子が狂言回しの位置にいることで、作品の一定のクオリティも維持されていました。  ただ1つ意見するなら、真弓が自身、親、憧れの先輩の裏切り等様々な不幸を重ねていきましたが、その中でいかにして憎悪の念が膨らみ復讐の鬼が誕生したのか、そのプロセスをもう少し丁寧に描いて欲しかった気もします。そこを差し引いても良作です。  私は「口裂け女」の都市伝説をタイムリーに知らなかったのですが、もろ同じ年代の親も「うまい!」と唸っていました。エンディングテーマの飛鳥凛さんの歌声も透き通ってて綺麗で良かったです。
[DVD(邦画)] 7点(2009-11-22 23:06:17)(良:3票)
45.  ひぐらしのなく頃に 《ネタバレ》 
コミックもゲームも未経験です。確かに主要キャストの演技力は不足していますし、わざとらしい演出などが気になる部分もありますが、閉鎖的な村というコミュニティの中での秘密の共有や、外部の人間が狙われていくというシチュエーションは非常に怖いなと思いました。そこに神的なものが絡んでくるので、まさに日本的なホラーに仕上がっていると思います。主役の森山未来似の男の子も、過去にいじめられていた経験から村に越し、再び外部の人間として自らが首を突っ込んだことにより孤立してゆく恐怖を絡めて、なかなか頑張っていたと思います。しかし下に書いてる方もいるように色気のある美少女が沢山出ていて、いい雰囲気になる所でお預けくってばかりなので実に悶々としますね(笑)オチも含めてシナリオとして破綻している部分も多く、観終わっても「結局何が事実で誰が犯人?」というのも分からず終い。霊的なものも絡むのか人的なものだけなのか、そこらへんは次作で明らかになるのでしょうか?ロケーション、OPの映像共に雰囲気があり、この1作だけでは評価しずらい部分も多いのですが、次作への期待を込めて、7点をつけます。誰にも聞かれてませんが個人的には巫女役の子が好きです。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-09-12 13:21:22)(良:1票)
46.  續・姿三四郎 《ネタバレ》 
これまた三四郎のバカ素直な生き様を心地よく感じる佳作であり快作です。あまり黒澤を意識しないで見れば、単純に終戦間近に公開されたこの作品の映画価値を感じます。前作と違って異種格闘技になる意味での安っぽさはありますが、主要キャストの憎めない演技力で飽きさせない流れになってます。源之助と鉄心の2役を演じ分けた月形龍之介は特に素晴らしく、ギラギラしてただけの前作よりもずっと人間味が増していいです。負けを負けと認める潔さってなかなか持てないですけどね(前作の志村喬先生も良かったけど)。  最後の雪降る峠での格闘は、わざと鉄心の気迫だけを押し出すために露出を変えて顔を落としたのかな?とか考えすぎてみたり(笑)姑息にも寝込みを襲おうとした弟が、小夜との夢を観てるであろう三四郎の笑顔に、まさに人間的にも完全敗北する瞬間のあの笑顔が強烈に印象に残りました。格闘技の強い弱いではなく、人間としての度量をはかる映画だったなあと。  小夜とのロマンスのシーンも数少ないけどいいシーン多かった。お父さんのお墓参りのシーンの後姿、小夜に片想いしてた源之助が車に乗る時の微妙な寂しげな顔と三四郎・小夜の表情、そして神社で、別れを言った後も何度も何度もお辞儀をしあう姿。あれがほのかな愛ってやつなんだなーと。戦争中に「笑った相手に負けたな」なんて映画を作っちゃった黒澤監督はやっぱりタダモノではないです。甘いけど前作と同じく7点!
[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-05-07 23:53:42)
47.  姿三四郎(1943)
20分ほどのフィルム消失、15%ほどの場面での音声の聞き取れなさを除いてもなかなか面白いです。気楽に見られます。とても戦時中に作ったとも思えないくらい軽い感じです。三四郎は己の壁に何度もぶつかりますが、本当にバカがつくくらい真っ直ぐで好感が持てます。  柔道のシーンはおまけかな?それよりも60年以上前の映画の作り方、黒澤天皇のデビュー作、意外と言っちゃ失礼だが三四郎と小夜のロマンスのシーンの丁寧な演出(緒を替えるシーンが秀逸)、最後の決闘シーンの雰囲気の盛り上げ方(雲の動きと風の轟音がカッコいい)、どれを取っても一級品であり、映画芸術の1つとして保存する価値があるのではないでしょうか?しかしあの花井蘭子さんのきつい睨み・・・、気の強い女性が好きな小生、おもわずぐっときてしまいました。しかし志村喬先生はこの時から既に老け役ですか(^^;
[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-05-07 23:41:48)
48.  ブラック・レイン 《ネタバレ》 
直ぐに頭に血が昇るマイケル・ダグラスと、人情的な高倉健という全く正反対の刑事が、お互いに刺激を受けて少しずつ認めていく過程が良かったです。日本人のキャストも非常に好演していましたし、20年前の少し懐かしい日本も観られて面白かったです。少し過度で強引な演出(日本のヤクザの描き方がありがちすぎ)と、厚みを感じない脚本には難がありますが、全体的に観れば、当時低迷していたリドリー・スコットが復活のきっかけを掴んだのも納得です。あと松田優作演じる佐藤を敢えて殺さずに逮捕したのは、ニックが松本と知り合って、自分の中の正義についての考えが何か変わったというのを見せたかったからだと思うし、あれで良かったと思います。個人的には若山富三郎とガッツが特に好演してたと思います。内田裕也はちょっと出番が少なくて気の毒でしたが・・・。別れの所で健さんが偽札の版型を貰った事に気づいて声をかけて、ニックとお互いに微笑むシーンがなんとも好きです!
[地上波(吹替)] 7点(2008-02-03 19:09:44)
49.  DEATH NOTE デスノート(2006) 《ネタバレ》 
原作との比較対象で損をしてるような作品でしょうけど(尤も原作が漫画で、原作よりいいなんて評価される映画ほとんどないでしょうけど)、単体でこの作品を観て、しかも尻切れトンボな事を前提に見たら、なるほど結構良く出来ている作品だなと思います。お互いが(こいつが最大のライバルだ)とわかっていつつ、たまに探りを入れたり、色々先手を打って主導権を奪い合ったりする心理戦にゾクゾクします。ポテチの中でのデスノートの切れっ端、同じ銘柄のポテチを食いながら颯爽と登場したL。後編と続けて観たら、この前編の評価も少し上がった気がしました。松山ケンイチという才能をブレークさせただけでも価値を感じてしまいました。
[地上波(邦画)] 7点(2007-04-22 19:17:04)
50.  ジョゼと虎と魚たち(2003) 《ネタバレ》 
これは男性的視点からすれば、わがままだけどマッタリできる癒し系の女の子と一緒にいたいという気持ちと、障害者だしやっぱり面倒くさい(重いし)という現実の葛藤が凄く理解できる内容ですが、女性(ジョゼ)的視点だとさらに物悲しい話だと思います。彼女の心は常に孤独で、いずれは捨てられる事を見据えながらの恋愛(初恋だし)でありながら、今の幸せをめいっぱい楽しもうという姿勢がひしひしと伝わり非常に痛いです。それもこれもジョゼを演じた池脇千鶴の静かながら完璧な演技の賜物だと思います。ラスト、ジョゼから逃げる形で別れた恒夫が、道端で突然涙するのは本当にリアルだし、男はジョゼを愛し続けられる程大物ではない事を早い段階で悟っていた香苗の台詞が的を得すぎていて、複雑な気持ちになりました。ただ、ジョゼの祖母があんなに世間離れしたキャラである必要があったんですかね?個人的には帰らないで欲しいと上目遣いで引き止めるジョゼの可愛さは尋常ではなかったですね。いい作品ですがジョゼのほうに感情移入すると痛くて辛い映画です。
[DVD(邦画)] 7点(2007-01-02 18:24:33)
51.  リリイ・シュシュのすべて 《ネタバレ》 
この作品(というかこの監督)に関してはレビュー点の付けようがないなあと思ってずっと避けてたんですが、レビュー500本近くなってきたので踏み込もうと決意。もう何度も観てる作品なんですが、「映像だけで作品を語れる術」を持っているのは、北野武と岩井俊二だけだと思います。セリフや音楽一切無しでも魅力的な映画を魅せられるのは実力だと思いますし、素人のようなカメラワークは、逆に見ている側もまるでそのコミュニティにいるかのような錯覚を感じさせます。この作品も、まるで現在のいじめ社会を象徴するかのようなリアリズムで観ていてとっても痛いのですが、田舎の綺麗な風景と残酷なまでのイジメ、逃げられない中学生という狭いコミュニティでの窮屈さと、田園の中で目をつぶり、リリィ・シュシュの音楽を聴きながら現実逃避する対比。マジメで優等生で男子にも人気のある伊藤歩演じる生徒がレイプされ丸坊主になったり、岩井監督映画の象徴とも言うべき蒼井優演じる女性も、売春を繰りかえしながら必死に自分の存在意義を求める。灰色の日発足後(犬伏の前でナイフを見せた教室のあの日)忍成君演じる星野の世界になった灰色を、最後は市原君演じる蓮見が、同じようにライブ会場外でナイフで決着を着ける。全てがリアルであり、それでいて無味乾燥な映像に、もう数回観てるのにまた胃が痛くなりました。とは言ってもこんな作品、他の実力の無い映画監督ではとても撮れないし、この監督特有の、まるでカメラの前に霧をかけたかのような「残酷なメルヘン」の世界は日本に留まらず海外での評価も肯けます。わざと嫌悪感を持たせる作品ながら、役作りとは思えない登場人物のセリフ回しも相まって、本当のリアルがここにあるんだなと今回も感じました。いじめや理解の無い大人の多い世界に苦しむティーンエイジャーにとって、この作品のように、共感できる歌手に救いを求められたら、不幸中の幸いだと思います。ラスト、まるで市原君が首をくくって自害したかのように見せるカメラワークは、岩井監督としては希有なユーモアセンスある演出を感じました。
[ビデオ(邦画)] 7点(2006-12-17 19:53:37)
52.  回路
この作品をそれほど深いテーマ性があるとは思いませんが、単純に先の展開がとても気になるホラー映画としてレベルが高いと思います。音楽もオーソドックスな驚かし方で恐怖を助長しているし、出演者が淡々と演じている部分にもリアルなものを感じました。解釈は色々あるみたいですが、インターネットを介してあちら側の人間がこちらに入ってきてしまうという設定は斬新ですし、「あかずの間の作り方」への流れは少し強引な気もしますが、死んだ場所に出来る黒い影の使い方も面白く、怖がらせ方だけをみれば清水崇監督より上だと思います。ただ終盤の締め方が、説明を投げ出してしまったかのような感じで残念でした。ゴーストタウン化した街並みと色褪せ方が最高だっただけに、それに負けないようなエンディングをもう一ひねり欲しかったです。それでも全体的に見れば非常によくできたホラー映画です。
[地上波(邦画)] 7点(2006-09-18 11:30:42)(良:2票)
53.  白痴(1951) 《ネタバレ》 
原節子さんの物凄い存在感と演技力、白痴を演じた森雅之さんの上手さに加え、ギラギラしている三船先生に久我美子さんと、4人それぞれが役になりきっていてとても良かったです。しかも166分という長編(それでも大分カットされているが)でありながら、まとまりのあるシナリオに助けられ一気に見せる力のある作品です。黒澤監督らしくないメロドラマではありますが、白痴の主人公の純粋さゆえに振り回される恋と人間模様が痛かったです。やはり人間は、純粋なだけではない、ずる賢い部分もあってこそなのかなと思いました。でもあのラスト、何も殺さなくても、とちょっと引きました。しかも殺したお前も死んじゃうのかよと。勿論悪意は無いのに結果振り回した主人公は悪化したものの生きているなんて何とも不条理だなあとか少し嫌な気分になりました。この作品の千秋実さんは失恋王ですね、何だか親近感を覚えました。
[DVD(邦画)] 7点(2006-08-15 00:34:59)(笑:1票)
54.  野良犬(1949) 《ネタバレ》 
「羅生門」以前の黒澤監督の作品は基本的にワンカットが長く説明が丁寧ですね。観ていて「果たしていつになったら核心に迫るんだろう?」とか思い、少し中だるみを感じてしまいました。志村喬演じる刑事が犯人に撃たれたあたりからはさすがに緊張感が増し、駅のシーンで向かい合った犯人と三船先生演じる村上刑事の2人が目の合うシーン等の雰囲気は最高ですが、いかんせんそれまでが長い・・・。同じく犯人を追う「天国と地獄」の終盤の張り込みのシーン程の緊張感が保てなかったのは、変に多くの周りのキャラの描写を細かくしすぎたからなのかなと思いました(その割りに犯人の描写は薄い)。若い熱血刑事と、ベテラン刑事の組み合わせというと「踊る大捜査線」「セブン」と重なる方も多いみたいですが、私も志村喬が時折モーガン・フリーマンに見えてしまいました(笑)
[DVD(邦画)] 7点(2006-08-05 11:48:23)
55.  酔いどれ天使 《ネタバレ》 
志村喬のギラギラした医者っぷり、さらにギラギラした三船先生の尖りっぷり。黒澤映画を象徴するこの二人のガップリ四つの演技合戦に心から酔えました。かつての自分もエリート街道に進めず、ヤクザの松永に若かりし日の自分を重ね、何とか結核を治してやりたいと思いながら、お互い素直になれないサマは、何となく理解できるなあって思いました。ヤクザの兄弟分の人とか、親分の陰がほとほと薄かったのは、それだけ主役二人が物凄かったって事だと思います。しかしながら私はまだ30前の男ですが、こんな男に心から憧れます。空虚な心ながら尖らざるを得ない生き様って凄いなあって。それと昭和20年代を思わせるあの町並み、何ともレトロで微笑ましかったです。黒澤先生は時代劇も現代劇も天才的な演出をされる方なんだなあと今更ながら再認識しました。面白かったです。
[DVD(邦画)] 7点(2006-07-30 18:39:12)
56.  NANA
原作の漫画がこれだけメガヒットしたものを実写化するのは本当に勇気がいったと思います。アニメですら声優さんの声がイメージと違うってだけで苦情がきたりする部分を、生身の人間が体現するわけですし。私は基本的に、原作と映画はベツモノの性質のものだと思うので、その2つを比べる議論、つまり原作ごもっともで、限られた尺で物語を完成させる必要のある映画と比較する議論が大嫌いなのですが、こと漫画のようにイメージが具体的に描かれているものに関しては、原作のファンが「イメージと違う」というのも無理がないかもしれません。この映画もストーリーも原作をなぞっているだろうし、キャラの設定もまるっきりそのままとなると、このレビューの辛い点も納得です。皆さんのレビューを読んでいると特に男性陣がミスキャストだという声が大きいようです。私は原作をほとんど未読ですが、やっぱりカッコいい設定の男性出演者を添えるのは難しいながらも、ちょっと顔ぶれが弱い気もしました。個人的にはレンを演じた松田龍平のポッコリお腹が許せませんでしたが(笑)ただ、割り切って見て、例えば主演の2人が、自分で役を作り上げるのはではなく、逆の作り方、すなわち「漫画のキャラに近付く」という設定で演じたと考えれば、これは非常に難しい挑戦をこなしたと思います。2人のNANAはめいいっぱいの体現で、少なくとも演技力がイマイチだった男性陣に比べると、熱演と感じました。また、ずっと続いている長編の漫画を「ここまでの物語で映画化する」となると、どうしても中途半端感が否めなくて当然であるにも関わらず、2時間の尺で一応の起承転結をさせている作品と考えれば、これはこれで及第点をあげたいです。主題歌も挿入歌も○。もし「NANA2」を作るなら、キャストを代えるべきは、ハチ(宮崎あおいちゃん)ではなく男性陣だと思います。偉大なる原作の壁に敢えて挑戦した根性にやっぱりNANA点献上w
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-07-24 11:57:42)
57.  羅生門(1950) 《ネタバレ》 
3度目の鑑賞。ミフネ先生演じる犯人は、自分が殺したと主張。妻は自分が殺したと主張、志村喬演じる男が真相を最後に語るんですが、中々人間のエゴイズムを感じるというか、人間は皆ワガワガなんだなあと再認識。ミフネ先生は「グワハハハハ!」と、まるでDQN(笑)京マチ子は艶めいてて印象的。あと撮影が上手いなあって思いました。前進移動ってキューブリック以前にもう黒澤先生がガッツリやられてたんだなあって、改めて偉大さを思い知らされました。光と陰のコントラスト(人間の顔へのあて方が絶妙)、音楽の使い方(必要最小限!)、寄りの使い方、全てカンペキですね。  文学性は強いけど、決して娯楽性も失っていない。そこらへんが黒澤の凄い所だと思います。最後に羅生門に捨てられてた赤ちゃんを引き取りたいと志村演じる男が言った時、巻き込まれたくなかった故にウソの証言をしてた彼を疑う僧の台詞が凄く胸に響きました。この映画にハマりすぎると人間不信になりそうで怖いですね・・・。
[DVD(字幕)] 7点(2006-06-19 14:58:44)
58.  バトル・ロワイアル
別に映画全てにメッセージ性を求めなくてもいい。子供達が暴走したので大人が見せしめ(ストレス発散?)に殺し合いをさせるというフィクション。さっきまで友達だった仲間を殺しあう人間の醜さ。その中においても「自分が本当に守りたいもの」を貫く主人公とヒロイン。その2人に過去の自分を投影し力になる男。殺し合いが主か、その中で生まれる人間性の訴えが主かは観た人個々人が捉えればいい事だと思う。男の俺から見ても山本太郎が本当にカッコよかった。藤原君が一生懸命だった、前田亜季ちゃんが可愛かった。それで十分じゃないだろうか?似たような殺し合いの事件が起きたとしても、それをこういう映画の責任にしても仕方ないし、何も解決しないのではないだろうか?
[DVD(字幕)] 7点(2006-05-25 11:06:57)
59.  バトル・ロワイアル 特別編
たった8分位の後付けエピソードなら、初めから本編に入れといてこっちをオリジナルにしても良かったのでは?そしたら「特別編」なんて名前で再発売して「あ、追加はこれだけ?」みたい不満を持たれないのだろうけど・・・。多分映画のテンポとか上映の回転を上げるとか、DVD発売時の二次売上や話題性が計算されていると思うのですけどね。でも典子と北野の夢とか、仲が良かった頃のクラスのバスケの追加シーンは良かったと思う。特にバスケのシーンは「2」でも短からず本編の最初にクラスのラグビーのシーンを入れてる事からも、そのクラスの普段の仲の良さの演出が、残酷な殺し合いの描写の対比による緊迫感も増したのではないかと思った。元々が結構面白い映画なので特別編にも7点献上。「R-15」表示もぶった切って深作先生の魂も感じるし。
[DVD(字幕)] 7点(2006-05-25 11:00:44)
60.  陽はまた昇る(2002)
ツタヤで中古ビデオが100円で売られていた時「時代はDVDにうつっているんだなあ」と思ったが、同時にこの映画の事を思い出しました。VHSビデオが誕生するまでの実話ですが、勿論脚色もされていると思います。それでも技術者のビデオデッキ製作にかける情熱みたいなものがひしひしと伝わってきて感動しました。西田敏行、渡辺謙をはじめとしたキャスティングも皆見事だったと思います。企業に入るといかに上の堅い考え方を曲げるのが大変な事かが分かりました。改めて敬意を評したい。佐々部監督の作品はヒューマン物が多いが、これが1番好きです。カシオのデジカメ誕生秘話の映画も観てみたい!
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-11-30 14:31:53)(良:1票)
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