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ヒナタカさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 252
性別 男性
ホームページ http://kagehinata64.blog71.fc2.com/
年齢 38歳
自己紹介 ブログを開設しました(2010年10月30日作成)。
映画と漫画のレビューブログです。
映画のレビューは一部抜粋して「みんなのシネマレビュー」にも載せています。


B級映画が大好きな20代前半、ヒナタカと申します。

かれこれ6~7年はみんなのシネマレビューを見ていたので、今回登録できて感激しています。(2010年7月11日登録)

好きな監督は
岩井俊二
クエンティン・タランティーノ
デヴィッド・リンチ
ティム・バートン
ロバート・ロドリゲス
などなど


↓自分の書いたレビューで特に気に入っているのは
・トイストーリー3
・クレヨンしんちゃん オトナ帝国
・死霊の盆踊り
・ジブリ作品の大体
です。

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61.  耳をすませば(1995) 《ネタバレ》 
これってスタンドバイミーと同じく、大人になってから良さがわかる映画なんじゃないかと思った。 だってこれ子どものころ観たらすげー恥ずかしいよ。そのポイントは数多いですが何といってもラストの「結婚してくれないか」「うん」「好きだー!」♪カントリーロード。この流れに顔がポーッとなって一緒に観ていた母親にニヤニヤされたのはトラウマ。 大人になって観てみると、恥ずかしさよりももう戻ってこない思春期の甘酸っぱさが際立って、幸せな気分に・・・ならねえよ!やっぱ!ちくしょうー! (赤面)
[ビデオ(邦画)] 7点(2010-11-19 22:18:19)(笑:1票) (良:1票)
62.  ルー=ガルー
あんまり評判のよくない作品ですが思いのほか楽しめました。 もっと哲学的だったり専門用語だらけの難解な作品だろうと思っていましたが、なかなか万人向けのSFサスペンスに仕上がっていると思います。 ストーリーにつっこみどころは(終盤の警備ロボとか)多くあるし、決め台詞が多すぎてちょっとくどいけど、キャラクターの魅力やテンポの良さで一気に魅せてくれるので、素直に観た後「面白かった!」と思えました。 某批評家の前なんとかさんの点数なぞ気にしなくていいから、アニメファンやSF好きはそれなりに期待して観ていいと思います。   
[映画館(邦画)] 7点(2010-10-17 18:22:38)
63.  崖の上のポニョ 《ネタバレ》 
劇場で観て本気で怖かった作品。 なんせいつも住んでいる場所が水没するのだ。もう普段の生活に戻れないかもしれないという考えが全く作中にないのもさらに怖い。これがエメリッヒ監督のディサスタームービーだったら住まいはぐちゃぐちゃ、主役級の登場人物の何人かは死んでいるはずだ。 また途中で出てくる赤ちゃんを連れた夫婦はパンフレットに「大正時代の人」と載っているそうである。死者があたりまえのように登場人物と会話しているのだ。 さらには、船の墓場、灯台からリサにメッセージを送った相手はわからずじまい、ポニョが怖がるトンネルも意味深と不安を煽る要素がフルスロットル。ここまでくるとあのポニョポニョ言ってる主題歌も狂気に満ちたものに感じられた。個人的にはホラー超大作です。 
[映画館(邦画)] 7点(2010-08-24 18:28:32)
64.  カラフル(2010) 《ネタバレ》 
原監督らしい、テーマが直球で伝わってくる作品でした。 アニメならではの表現はほとんどなし、コメディシーンもほとんどなしな上に、物語は中学生の自殺から始まり売春のシーンも出てくるという重い作品ですが、最後まで圧倒される出来映えです。 父親が「父さんも人間は嫌いだな」と言ったり、他人に無関心に見えても本当は弟想いの兄が主人公のために行動をしてくれたりする。登場人物がいい面ばかりを見せない人間くささが、なんとも愛おしい。 主人公が希望を見つけることができたのは、初めての友達ができたからということというのがいい。ただそれだけのことが主人公の心情を変えたのが伝わってきます。食卓で「同じ学校に行きたい」という涙ながらに語るのはたまらない。またこの友達が人間くさくて・・電車のゆかりの場所を一緒に歩くのは原作にないシーンらしいですが、重たい作中でほどよい清涼剤となっています。 ただ個人的に気になったのは、(佐野さんには謝ったけど)母親に謝るシーンと、援助交際をやめたのかどうかわかるシーンがなかったこと。 そういった罪や過ちを認めたりすることがないと、人を傷つけたりする悪いことをも容認しているように感じられてしまい、どうもすっきりしませんでした。もう少し細かい配慮が欲しかったというのが本音です。 でも監督のまなざしは優しい。「平凡すぎて・・」と主人公が語るシーンでは多くの方が自分にも当てはめて、考えることができる素晴らしいシーンです。誰にも思春期のころはいい子ばかりせずにどこか斜めに構えていたころがあると思います。そういう経験がある人たち、また今そのまっただ中の人たちにこのテーマは向けられています。 
[映画館(字幕)] 7点(2010-08-23 22:28:27)
65.  クレヨンしんちゃん 雲黒斎の野望 《ネタバレ》 
あれ評価低い。アクション描写がうまく、テンポがよく、終わったと思ってもまだ続く物語の構成などなかなかのものだと思うのですが。故・富山敬演じる悪役の気持ち悪さなんか最高です。 どうでもいいですが自分はこどものころ、下品なタイトルのおかげで「うんこくさいーうんこくさい借りたいよー探してよ」とレンタルビデオ屋で連呼して母親を困らせたことがあります。母ちゃんごめん。 
[ビデオ(邦画)] 7点(2010-08-03 22:51:50)
66.  宇宙ショーへようこそ
なんとも楽しい作品・奇想天外な宇宙人の造形や世界を見るだけで幸せになれます。特に宇宙人の「インク」の可愛さは半端なくて、「まかせとき!」という台詞で悶えること必死です。 惜しいと感じたのは悪役の描き方が中途半端で、伝わるものがなかったこと。説明不足なところは、月の裏側の世界がなぜ地球人にばれないのか、ということなどにも及んでいます。尺も長めなので子どもが劇場で観るのは少しつらいかも。 でもアニメーションならではの世界観を体験したいという方には文句なくおすすめできますし、楽しい修学旅行に行ってきたような感覚はなかなかのもの。もっと大規模で公開して欲しい! 劇中の子どもたちを、キャラクターとほぼ同年代の子役が演じていることにも驚きました。感情の入れ方が上手く、それを感じさせません。
[映画館(邦画)] 7点(2010-07-22 19:14:19)(良:1票)
67.  風立ちぬ(2013) 《ネタバレ》 
<超ネタばれ注意> 終盤、二郎は自身と菜穂子のことを「僕たちは1日1日をとても大切に生きているんだよ」と言い、黒川婦人は山に帰る菜穂子のことを「美しいところだけを好きな人に見てもらおうとしていたのね」と言いました。 菜穂子が出て行く前、二郎はタバコを吸うために外に出ようとしますが、菜穂子にここでよいと言われます。 このタバコのシーンは批判を浴びることも多いようですが、たとえタバコの害があっても「少しの間だけでもそばで寄り添うこと」「美しい自分を見ててほしいこと」を菜穂子が望んだ―と考えれば納得できます。  そして素晴らしかったのはラストシーン。 菜穂子は再会したあの日のように、パラソルを持ってそこにいます。 菜穂子は「あなたは生きて」と二郎に声をかけます。そして彼女は風のように消えていき、パラソルも消えました。カプローニは奈保子を「美しい風のような人だ」と表現しました。 二郎は、ただ美しい飛行機を作りたかった・・・しかし二郎が作った飛行機は、望んでいない戦争のために、やがて残骸になるものでした。 中盤に本庄が言った「矛盾」ということばは、二郎にも当てはまります。 菜穂子の「美しいところだけを見てほしかった」という想いは、二郎が最後に飛行機の醜い残骸を見たことと正反対のものです。 だからでこそ、菜穂子は二郎の前から姿を消したのでしょう。 そして彼女は最後まで「美しい風のような人」となったのです。 本作で戦争の描写が一切ないのも、観客に「美しいものだけ」を観てほしいという意向なのだと思います。  中盤の主人公が仕事をしている描写が全く面白くなかったのは残念ですが、晩年の宮崎駿の想い、そして美しさを感じられる作品です。
[映画館(邦画)] 6点(2013-07-25 20:20:45)(良:1票)
68.  虹色ほたる ~永遠の夏休み~
今作の魅力は、主人公と共に「子どもの頃の夏休み」を過ごせることにあります。 そこにはやれ環境破壊への批判だの、やれ憎たらしい悪役などは存在しません。 展開はとことん甘酸っぱく、なおかつ繊細に子どもたちの内面を描いているのです。 主人公の少年は昭和52年にタイムスリップしてしまい、そこで「ひと月だけ」の夏休みを過ごすことになります。 秀逸なのが、「時間制限」があることです。 もちろん夏休みがいつか終わってしまうのは当然のことなのですが、この主人公の場合はちょっと違います。 なにせ、今いる場所はいずれ「ダムの底に沈んでしまう」のです。 そこに住む人たちも、もうすぐここを離れないといけないことを知っていて「これが最後」と思い、今を楽しんでいるのです。 主人公は、はじめは「すぐ帰りたい」と思っているのですが、村に住む人たちと楽しい日々を過ごしているうちに、そうは思わなくなります。 ひと月の冒険を経て、「いつか終りを向かえてしまう」を知り、成長する主人公に、自分はすっかり感情移入をしてしまいました。 ノスタルジーに浸れる反面、本作に切なさを感じるのはこの「終わり」へのカウントダウン、焦燥感が描けているからでしょう。 また、サブタイトルは作品と相反するように「『永遠の』夏休み」となっています。 逆説的に思えるこのタイトルに、観たあとは想いを馳せてみるのもいいかもしれません。
[映画館(邦画)] 6点(2012-05-21 00:08:23)
69.  宇宙兄弟 《ネタバレ》 
原作ファンとしてはキャラとエピソードの省略が残念。時間の制約上しかたがないところもあるけれど、原作での重要な位置のキャラクター、エピソードを思えば、「なんとしてでも入れて欲しかった」ことがたくさんあります。映画では兄弟が夢を持つまでの説得力と、兄弟に向けられた多くの人の感情が見えにくくなってしまっています。母親が「ハッピーバースデーわったし~」とか歌うシーンは絶対いらなかったしなあ・・・。 ◆ラストも唐突に思う方が多いでしょうが、個人的には好きでした。 何故なら、ヒビトとムッタがやったことが、人類初の月面歩行や、スペースシャトルの打ち上げなどと同系列の、宇宙の歴史として描かれていたからです。 だからでこそ、ガガーリンの見たような「青い地球」に圧倒され、兄弟の誓いである「胸に手を当てる」シーンで切り上げたのだと思います。 ◆宇宙飛行士のバズ・オルドリンさんが本人役で出演されていました。 彼はニール・アームストロングとともに月面に降り立った人物です。 秀逸なのが、初めに月面歩行をしたのはアームストロングさんであり、彼は「2番目」であること。 ムッタの、(日本人初の)「月面歩行を他人に譲った」ということにおいて、同じなのです。
[映画館(字幕)] 6点(2012-05-08 17:42:42)(良:1票)
70.  わが母の記
正直気になったことが多かったです。 そのひとつがとにかく説明台詞が多すぎること。 映画の設定を事細かに、物語そのものを俳優の台詞で表現しているシーンがたくさんあります。 原作を読んでいないのではっきりとしたことは言えませんが、これは井上靖の文をそのまま表現したがための弊害だと思います。 主人公の独白なら良いのですが、日常的には言うことがないようなことばで登場人物がやりとりすることに、どうしても違和感があったのです。 もう少し映画ならではの表現で、物語を伝えて欲しかったです。 もうひとつが主人公の境遇です。 映画の設定にとやかく言うのもナンセンスですが、ブルジョアすぎる環境に全く共感を得れませんでした。 作家として大成功をおさめている。 介護をするために金銭的に悩んだり、自分の仕事を省みたりする場面は一切ない。 家族に主人公の娘3人、その妻、妹2人と、母の面倒をみてくれる人物がとても多い。 しかもこれらの描写は原作にはないそうです。 もちろんこの設定が効果的に働いている部分も大いにあります。 この環境だからでこそ、「親と子」の話が際立っていますす。 しかし「いくらなんでも」な恵まれ方は、観る人を選んでしまうと思うのです。  役者の皆さんの演技は素晴らしかった。 特に樹木希林は認知症をわずらい、さらにそれが日に日に悪化していくという難しい役どころ。 もう彼女のこの演技だけでも観る価値があります。 何をやっても面白くて、どうしてもクスクス笑ってしまいます。 それだけでなく、終盤には「症状の悪化」ということまで見事に表現しきってしまう。 見事ということばは足りない、素晴らしい名演でした。 また、香典帳を例に、「日本人は『貸借管理』の精神が根付いている」という洪作のことばが印象的でした。親孝行も、ひとつの「貸し借り」なのでしょうね。
[映画館(字幕)] 6点(2012-05-05 20:14:01)
71.  太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-
この映画を観て、思っていた内容と違う!と思う人は多いのではないでしょうか。 なぜかと言えば、日本軍側と、アメリカ軍側の描写を同時並行して描いているからです。 争いについての心情が全く正反対の彼らですので「どちらに感情移入すればいいの?」と戸惑う人も多いと思います。 げんに自分は頑固に意思を貫く日本軍側よりも、アメリカ軍側のクリス大尉や仲裁をする「元木さん(阿部サダヲ)」に感情移入してしまい、主人公であるはずの大場大尉にはなかなか共感を得れませんでした。 戦争における人間をヒロイックに描くのではなく、エゴイスティックな者のドラマなのだと思います。 「誇り高き日本人」の姿を観たかった人には、ちょっと肩すかしかもしれません。
[映画館(邦画)] 6点(2011-02-21 20:01:52)
72.  おもひでぽろぽろ
あれはなんだ。シワか。いや笑顔の時だけ、角度が変わる時だけ出てる。シワはいつも見えているものだ。 それならばえくぼか。いやそれは小さなくぼみなはずで、あんなラインが残るものではない。ていうか笑うごとに年寄りに見えるだけだ。意味があったのか。 監督は声優の今井美樹さんに「シワがあって可愛くないよ~」と言われたらしい。 それどころじゃない。恐いよ。 しかし今のインターネット社会のおかげで15年来の謎が解けた。 正解は「ほうれい線」。しかし何故これにゴーサインが出たのかは謎のままだった。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2011-02-09 21:03:06)
73.  猫の恩返し
他の方が言われている通り展開のいきあったりばったりな感は否めませんが、これはこれで楽しい作品。 しかし主人公は高校生でこの手のファンタジー映画としては年齢がぎりぎりですね。 一緒に観た友達は主人公のパンツの見えなさがぎりぎりだとか言っていました。 絶交してもよかった。
[映画館(邦画)] 6点(2010-12-05 00:50:05)
74.  パラノーマル・アクティビティ 第2章 TOKYO NIGHT
なんとも地雷臭のする本作ですが出来は悪くなく、ほどよく怖がれる作品に仕上がっています。退屈なシーンが前作より少なく感じたのも好感触。 ただ良くも悪くも前作を踏襲した内容なので新鮮さに欠けていたのは惜しいところ。もっと奇抜なアイディアが欲しかったです。 あと前作と大きく変わったところと言えば夫婦の設定が、仲の良い姉弟になったこと。この2人のやりとりが可愛くて萌えれます。思わぬ誤算でちょっと嬉しかった。 あとこのシリーズは「2」が日本版と本土アメリカ版の2バージョン存在するというややこしいことになってますが、正直2つも観る気は無くします。どっちかでよかったんじゃ?
[映画館(邦画)] 6点(2010-11-21 00:11:08)
75.  ファイナルファンタジー 《ネタバレ》 
個人的には好きな作品。 評価できるのはCGの出来うんぬんより、世界観だと思います。 人類がほぼ死滅した世界で生きる主人公たち。 この題材は人間をCGで描く映画に最もマッチしていたのだと思います。 なぜならモブ(群衆)を描く必要がない。また荒廃した世界は無機的なのでCGキャラクターに似合うのです。 ラストシーンの「鳥」は本当に美しかった。ただそれだけでも自分はこの映画が観れてよかったと思うのです。
[映画館(字幕)] 6点(2010-11-19 22:35:53)
76.  牙狼<GARO>~RED REQUIEM~
これは楽しかった。 TVシリーズをまったく知らなかったのに、「特撮もの」なのにPG12指定?という点だけが気になって観に行きました(仮面ライダーでも同じことがあったけど)。後から知ったのですがもともと深夜に放送されていたシリーズで、大人をターゲットにしていたものだったんですね。 確かに子ども向けじゃない怖い、またはエロスなシーンもありますが、これなら十分全年齢でも問題ないとは思います。親御さんをびっくりさせないように指定しているんじゃないか、程度。 むしろ大人が観るとセリフがいちいちクサくて、赤面したくなるポイントが多数。男の子が観ると格好よくて大興奮できる内容だと思うのでむしろPG12指定は勿体ないかも。 固有名詞は多いけど、ストーリー自体は非常に王道ですんなり理解できました。ただ終盤のバトルが抽象的すぎてよくわからない感じになってしまっているのは残念。 3Dも頑張っている、というよりかなりいい部類に入ると思います。 少年時代に観た特撮ものの記憶を呼び覚ましたい人にもお勧めです。
[映画館(邦画)] 6点(2010-11-07 12:16:15)
77.  スープ・オペラ 《ネタバレ》 
「愛のむきだし」で素晴らしい演技を見せたAAAの西島隆弘が見たくて鑑賞。 今回もなかなかはまり役でいい演技でしたが役どころはちょっと不満。いつもニコニコしているけど何かを抱えているというキャラクターなのですが、終盤では旅立ち、そのままフェードアウト気味だったのは残念。 ラストの「夢」のシーンはこっぱ恥ずかしかったですが画は素敵!でも主人公の幼少時のエピソードをからめたりして、もう少し感情移入できるようにして欲しかった。ちょっと唐突な感じは否めません。 「エジプトのバス」のエピソードや「好きのその先がない」という台詞は出色。それなりに不満もある作品ですが、登場人物たちの素朴さが心にしみる邦画の佳作でした。 個人的には平泉成のスケベオヤジを見れただけで結構嬉しかったりします。 
[映画館(邦画)] 6点(2010-10-21 18:29:32)
78.  リアル 完全なる首長竜の日
原作と全然違います。 原作小説と映画の違うところを範囲で書き出すと、こんな感じになります。 ・主要人物の2人は原作では姉弟だったが、映画では恋人になっている ・主役は原作では「敦美」だったが、映画では「浩市」になっている ・原作の重要人物だった「仲野泰子」が映画には登場しない。他にもキャラの改変が多い。 ・原作で引用として用いられた胡蝶の夢や、J・D・サリンジャーの「バナナフィッシュにうってつけの日」の話題は映画には出てこない ・作中に起こる悲劇の内容が違う ・「完全なる首長竜」が描かれた理由も違う ・どんでんがしの内容も異なる ・クライマックスも全く違う ・ホラー演出もほぼ映画オリジナル 共通しているのは相手の意識の中に入るという「センシング」という機器の概念、首長竜というモチーフ、ヒロインの敦美が漫画家という設定くらいのもんでしょうか。 ここまで原作と乖離があるのも、なかなか類を見ません。 黒沢清監督(脚本も兼任)は原作をそのまま映像化することに難しさを感じ、途方に暮れた末に大幅な改変をする決断をしたそうです。 原作者もこれに快諾されたようですが、原作の骨組みだけを残し重要な要素も改変してしまったこの映画は、原作のファンにとっては賛否両論のことでしょう。 原作と映画を見比べて違いを楽しむのも一興かもしれません。 そして出来上がったのは、もはや黒沢清監督の独壇場と言える映画作品でした。 本作には監督ならではのホラー演出が満載なのです。 いつの間にか恐怖の存在が画面に映り込み、世界が侵食されていくような感覚を得ます。 これは同監督の「回路」を思い出されるもので、見ごたえがありました。 原作にもホラー要素はわずかながらにもあるのですが、本作にある恐怖演出はほとんど映画オリジナルです。 明らかに黒沢清監督は好き勝手やっていますが、そこが映画の魅力になっているのだから、なんとも複雑な気持ちになります。 しかしクライマックスのつまらなさは想像を絶する勢いでした。無理に娯楽映画っぽくしなくてもいいのに・・・
[映画館(邦画)] 5点(2013-06-03 22:40:10)
79.  クロユリ団地
ホラーとしてはつまらないと思います。 本作が描いているのは、「死」というものに向き合う登場人物です。 作中では「孤独死」にかかわる話題が登場します。 主人公が介護の仕事を目指していたり、彼女を救おうとする男性が遺品整理の仕事をしているのも、そのような孤独死を迎える可能性がある現代社会に警笛を鳴らしているからなのでしょう。 タイトルであり、作中でイメージとして挿入される花「黒百合」の花言葉は「呪い」です。 主人公が「呪い」「死」のために葛藤し、そこにはどういう真相があるのか、彼女はどう行動するのかーそこが見所になっているのです。 どうもこのことは、観客が望むものと一致していない気がします。 この映画を観に来る若い観客は、恐がれて、面白くて、驚ける内容を期待していると思います。 しかし、肝心の内容は淡々としていて、登場人物の会話シーンが長くて、そしてあまり怖くないのです。 本作の評判があまりよくないのは、そうした作り手の目指していたものとの不一致があるからでしょう。 では、心理描写を描いたドラマと言えばどうか?と問われればそれも物足りませんでした。 「孤独死」のテーマは描ききれているようには思えないし、ちょっと常識では考えられない登場人物の行動もあったりしてどうにも煮え切りません。 結果的にホラー作品としても人間ドラマとしても中途半端になっているのは残念でした。 しかし、序盤から張った伏線、徐々に壊れていく日常の描写、そして明かされる真相は面白かったです。 映画のはじめは普通とは違うカメラワークになっているのですが、そのことにも意味があります。 そして作中で一番恐ろしかったのが「日常でもありえること」というのもよかった。 恐怖描写は凡庸なものが多かったのですが、ここは唸らされました。
[映画館(邦画)] 5点(2013-05-23 01:15:14)
80.  東京家族
「東京物語」は大好きなのですが、これはあまり好きにはなれませんでした。 最大の理由が、山田洋次監督の思い入れのためか、「主観」が入っている気がすることです。 本作は東北大震災を受けて脚本に変更を加えており「今の時代の厳しさ」について少しだけ言及するシーンがあります。 それはとても尊いことですが、本作品には「最近の若いモンは・・・」という内容の台詞もいくつか登場するのです。 「東京物語」は説教くささとは無縁で、人の悲しさ、喜び、エゴを客観的な立場から描き、それでいて「自分も家族のためを思って何かをしてあげたい」と思える作品でした。 しかし「東京家族」には少々押しつけがましさと、説教くささを感じてしまうのです。 本作品に感じたのは「このような若者(家族)がいなくなって久しい」という監督の郷愁にも思える願望でした。 若者や今の時代に対しての「嘆き」が描かれていることに、自分は居心地の悪さを覚えたのです。 また全編に「小津調」が用いられているためか、テンポも非常に悪く感じます。 上映時間が「東京物語」よりも長い2時間24分で、決してこの長さが必要だとも思えませんでした。 本作ならではの良さもあります。 そのひとつが最大の変更点でもある、「東京物語」で故人であった次男の「昌次」が本作品ではほぼ主役といってよいほどの役柄だったことです。 昌次は父とあまり仲が良くなく、そのことが新たなドラマを生んでいます。 「東京物語」では昌次が亡くなったのは戦争のためでした。 「東京家族」で昌次を物語の中心人物とすることで、昌次が戦争のなくなった現代に生まれていたらどんな人物であっただろう・・・というIFを実現したものに思えるのです。 このことには、監督ならではの優しさを感じます。
[映画館(邦画)] 5点(2013-02-17 15:22:09)
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