1041. 早春物語
アイドル映画にあまり細かいことを言っても仕方ないのだが、それにしてもこの脚本はひどい。台詞が説明的とかいう以前に、そもそも言葉の会話になっていない。と思って脚本担当を見てみたら、この人でした。演技力のある仙道敦子なんて、台詞を言わされながら口元が苦しそうになっています。あちこちで長回しとか高速移動とかいろいろトライして頑張っているカメラ部隊に2点。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2014-11-13 00:35:59) |
1042. 武士の家計簿
《ネタバレ》 2分に1回くらいの割合で、明らかな現代語的言い回しが台詞にほいほい混じっている。って、この間もどこかのレビューで書いたな。それに加えて、算盤を題材としていながら、そのディテールにまったく踏み込まれていない。つまり、登場人物が算盤を「ただ弾いているだけ」。しかも後半はその話はどこかに消えてしまっているので、題材設定の意味がなくなっている。さらに加えれば、照明も音楽もあまりにも雑。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2014-10-25 23:53:06) |
1043. しあわせのパン
《ネタバレ》 わざとやっているとしか思えないくらい、中身何にもなしのすっかすかな作品。タイトルにまでパンと謳い、作中でもさんざんパンを出しておきながら、誰が何を考えてどのようにしてパンを作ったか、あるいはそれに付随する料理を作っているのかというディテールが一切ないので、パンは主題から外れたネタ以下の存在に貶められてしまっている。内装はさっきニトリで揃えたのかと思うくらい人工的でぴかぴかで、生活感もなければ使用感もない。したがって、主人公がそこで店を営んできたという設定や、そこでドラマが起こるという設えに説得力がまったくない(この点では「かもめ食堂」も大概ひどかったが、これははるかに上回っている)。そもそも、原田知世や大泉洋にあんな棒読み以下の演技をさせて平気な演出側の神経が理解できません。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2014-10-23 02:03:35) |
1044. ガメラ3 邪神<イリス>覚醒
ほとんどの登場人物が、状況に対し真剣に本気で危機感を持っているように見えないのです。なので、いくら特撮を頑張っても、まったく意味がありません。焦点が絞られていないだらけた脚本が、それに輪をかけています。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2014-09-21 01:55:23) |
1045. のぼうの城
2分に1回くらいの割合で、明らかな現代語的言い回しが台詞にほいほい混じっている。この脚本は考証に出さないまま使ってしまったのでしょう。したがって、作品の根本軸が存在しないので、それに基づいて誰が何をやっても意味がありません。もっとも、言葉の問題を抜きにしても、このグダグダの脚本とダラダラの演出では、役者も技術陣も相当辛かったと思いますが。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2014-08-24 00:04:39) |
1046. 怪獣大戦争
《ネタバレ》 謎のSFチックな部分がまったく機能しておらず、徹底的に足を引っ張っている。大体、怪獣がそんなに戦っているわけではないので、タイトルに偽りがありまくってるじゃん。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2014-08-01 03:07:55) |
1047. わが母の記
主演の3人のキャスティングが決まった段階で制作者が安心してしまい、その後の創造や表現を止めてしまったのがまる分かり。その3人以外の扱いの雑さ、1つ1つのシーンの妙な軽さなんかにも、そういったスタートの低さがもろに表れています。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2014-05-16 01:21:02)(良:2票) |
1048. みすゞ
《ネタバレ》 同年の松たか子主演のテレビ版に対して述べたところが、そのままこっちにも当てはまる。つまり、あえて金子みすゞを対象としていながら、彼女の言語感覚や観察力の醸成経緯、日常生活におけるその表れ、大正末期や昭和初期という時代背景におけるその存在意義というところがまるで意識されておらず、時折挿入される詩文だけで全部を済まそうとしている。結局は、その人物の人生や才能に迫ろうという気がなく、単に人目を引きそうなネタとして彼女を利用しただけなのです。まあ、中途半端に感傷的に盛り上げようとする作為的シーンがないだけ、まだあっちよりはマシ。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2014-05-04 02:53:22) |
1049. 映画女優(1987)
タイトルでここまで直球ど真ん中を投げておきながら、田中絹代という人物の、シナリオの読み方も、役作りのし方も、演技の組み立て方も、一切何にもふれていないのは一体どういうことなのか。映画というフォーマットでものを作っている人たちが、肝心の「映画女優」の何たるかについて何一つ表現をしていないのだから、これは全体が壮大なギャグとしか思えない。全シーンに徹底されている説明台詞の大行進や、二重ナレーション(しかも主観視点と客観視点の両方!)という作品破壊行為には、もはや突っ込む気力も起こりません。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2014-04-27 01:45:06) |
1050. 私は貝になりたい(2008)
《ネタバレ》 導入部は想像していたよりは良かったのですが、中盤までがあまりにもとんとん拍子に進んでしまい、しかも裁判のシーン以降は、今度はやたらテンポが悪くて緩すぎる。署名集めの下りなんて、仲間由紀恵の登場時間を稼ぐ以外に何の意味があったんでしょうか。そして、やはりそうなってしまいましたか、美術やメイクの安っぽいピカピカ・ツルツル具合が、作品の崩壊に輪をかけています。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2014-04-25 02:02:42) |
1051. メイン・テーマ
出てくる役者の誰1人としてまともな演技をしていない、凄まじい作品。スタッフは撮影していて何か疑問を感じなかったのだろうか。大体、それぞれ何しに沖縄に行ったのか、さっぱり分からないのだが。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2014-03-19 23:18:48)(笑:1票) |
1052. ホタル(2001)
戦時経験者の回想をもっともらしく映像化しよう、という程度の表現意欲だけで作られたプラスチック作品。テーマが何も存在しないし、全体を通じる安っぽい照明が象徴するかのように、すべて向こう側が透けて見える。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2014-03-07 21:33:58) |
1053. 零戦燃ゆ
主演若者3人の演技力がすでにどうしようもないんだが、実はその責任の7割くらいは、説明台詞と説明ナレーションしか書けない脚本家にあるのではないか。零戦という対象に対する敬意もなければ知識もない、上っ面だけのやりとりを延々と聞かせられた挙げ句、空中戦シーンはどのシーンも似たような角度から似たような絵しか撮っていない。これでは、見るべきところがありません。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2013-12-31 02:56:12) |
1054. 真夜中まで(1999)
《ネタバレ》 追いかけっこのシーンにしても悪玉との対決のシーンにしても、あまりにもスリリングさがなくてチマチマしているだけなのに唖然。危機の作り方も全体的に陳腐で、俳優陣もどう演技していいか困ったのではないだろうか。クラブの出番の空き時間に全部が進むという設定の面白さに2点。もっとも、その設定を生かし切っているかといえば、そうではないんだけど。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2013-06-22 01:58:55) |
1055. かあちゃん
もうとにかく、台詞の1つ1つが、最初から最後までいちいち説明的・直接的・文章的で、見ていて気恥ずかしくなり、いたたまれなくなり、身の毛がよだって悶え苦しんでしまう。この脚本を渡されても、役者としても何ともやりようがありません。何かを演じるとか表現するとかいう以前の問題。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2013-06-04 23:19:28) |
1056. 余命1ヶ月の花嫁
何だかもう、脚本の言葉選びも役者の演技も各場面の組み立ても、すべてが説明的であり、安っぽく、稚拙。制作側のものすごい限界を感じてしまう。これを実話だと言って広報してしまうのは、モデルに失礼なのではないだろうか。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2013-04-11 02:05:02) |
1057. 機関車先生(2004)
《ネタバレ》 子供たちや島の人たちのいかにも「純朴でいい人たちでしょ?」と言わんばかりのステレオタイプで凡庸な描き方(それは逆側の「よそ者排斥派」も同じ)も問題なのだが、それ以上に根本的な問題点が2つ。まず、口がきけないという設定でありながら、ではどのようにコミュニケートを行ったのかという点がまったく描かれていない。発声言語がないのであれば、表情、仕草、動作など、程度は別としても表現はしないといけないのでは?子供たちは主人公のどこから何を学んだの?また、教員を主人公としていながら、教壇で、あるいは教室で、何をしたのか、どういうメッセージを発したのかという点が、完全に無視されている。剣道の試合で優勝してめでたしめでたし、全部解決というのであれば、主人公が島に来た意義からして自ら全否定しちゃってるでしょ。なので、最後に「君たちから言葉を学びました」などと文面だけで言われても、何の説得力もなく、空っぽの虚しさが吹き上げてくるだけなのです。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2013-04-02 01:54:24) |
1058. 藏
《ネタバレ》 登場人物の頭にあることをそのまま吐かせることしか考えてない脚本がダメ。どの場面にどういう意義があるのかを全然考えてない演出がダメ。しょぼいセットをさらにしょぼく見せてしまう美術と照明がダメ(撮影も含めてクレジット上は信頼のある人たちなのですが、名前を貸しただけなのでは?と疑ってしまう)。役者の皆さんもどう見てもやる気をなくしています(最初から下手だと分かる人も数名いますが)。以上、何から何までげんなりなんですが、目が不自由だという設定の人がそういう演技を全然していないのと、酒蔵が舞台といいつつ酒造りのディテールを完全無視しているのは、もはや創作意欲の根本を問われるレベルです。 [DVD(邦画)] 2点(2013-03-14 00:09:08) |
1059. 長崎ぶらぶら節
《ネタバレ》 主人公の何を表現したかったのか、そのテーマが全然定まっていないので、見ていて面白みがまったくない。とりあえず吉永小百合を登場させておけばいい、などという使い方は、本人にとっても迷惑だろう。各シーンの意味も場当たり的で一貫性がないので、まわりの人たちも、渡哲也を筆頭に、どのように演技していいのか困っているのがありあり。あと、セットや照明のいい加減さにもげんなりですね。ドラマとして機能しているのは、お喜美とのすれ違いの部分くらい。高橋かおりはもう少し見たかった。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2013-01-22 02:26:07) |
1060. 阿修羅城の瞳
型を破って何かをしようとしたら、そもそも破るべき型が何であるかも把握していなかったので、結局何にもなりませんでした、というそのままの実例。いろんな要素の安っぽさだけが目についてしまいました。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2012-05-20 02:01:33) |