101. 名探偵コナン 世紀末の魔術師
子供が見ている隣で見るともなく鑑賞。「バルシェ、肉買ったべか」で二人同時に「あ~! これ観た事あるわ!」思い出す。 今思うのは、ハラハラ感皆無でタイトル負けしている作品。 [地上波(邦画)] 5点(2019-03-23 23:31:03) |
102. 幻の湖
「この目で確かめたい」念願叶っての劇場鑑賞。「ムチャクチャにも限度があるで」と叫びたいストーリー並びにヒロインの小学校お遊戯会の如き台詞回し並びに「何時までやっとんじゃいっ(怒)」追いかけごっこシーン。「見届けなくては」の一念で睡魔に打ち勝つ(勝ったはこっちの台詞や)。「何が橋本忍に起こったか?」映画史に名を残す不朽の駄作。 [映画館(字幕)] 0点(2019-01-20 13:05:31)(笑:1票) |
103. 東京暗黒街・竹の家
国辱映画として名高い本作でしたが、まさしく掘り出し物の逸品で、何でも自分の目で確かめなきゃならんと改めて思う次第。室内描写は珍妙なものの悪意は感じられず許容範囲。私は昭和38年生まれですが、カラーで描かれた昭和30年の東京・横浜の街並みが感慨深く、デパート屋上での嬉しくて仕方がなかった記憶が甦りました。その舞台を背景にギャング団と潜入捜査官とマリコさんが繰り広げる物語も実に見応えあるもので、サンディ、エディ、グリフの三角関係が奥行きを与えていてサンディ役のロバート・ライアンが絶品でした。印象深い演出がてんこ盛りの中で圧巻はデパート屋上に於ける銃撃戦で何時までも記憶に残るであろう見事なシーンでした。 [DVD(字幕)] 8点(2019-01-19 19:39:47) |
104. 五瓣の椿
《ネタバレ》 原作未読。牢屋で針仕事をしている時の憑き物が落ちたような顔つきと丸梅の妻の自害に、復讐の虚しさを味わう事に。青木の人物像は山本周五郎作品ならではのものであり、「上意討ち拝領妻始末」に続いての加藤剛の若かりし姿に見惚れました。長さを感じさせない力作。 [DVD(邦画)] 8点(2018-11-28 02:31:40) |
105. 上意討ち 拝領妻始末
《ネタバレ》 掘られた穴に並ぶ息子夫婦の亡骸にすすり泣きが止まらなかった。二人の愛情に感動して信念を貫き通せと叱咤激励した父親だが、この結末を解っていただろうに、これでよかったのだろうか、生き長らえるほうがよかったのではなかろうか。そこから結末までの展開は、引導を渡すと思われた浅野が倒されて誰が勝てるのかと思った途端の鉄砲。場内から「何と!」と声が上がる。御家第一の名の下に於いて身勝手さ卑劣さで覆われた展開にため息しか出ない。三船敏郎は何時も通りの重厚感で見惚れるが最期の演出がくどかった。最も印象深かったのが御側用人演じる神山繁で酷薄さで三船敏郎も圧倒しており、その最期に本作で唯一溜飲が下がった。小林正樹・橋本忍、最強コンビ極上の作品。 [映画館(邦画)] 8点(2018-11-28 01:33:06)(良:1票) |
106. 黒い画集 第二話 寒流
《ネタバレ》 原作未読。遊び慣れていない生真面目支店長が融資先の女に溺れ、「惨めな人は嫌い(=常務より見劣りする)」と捨てられ、常務への私憤(大部分)公憤(ちょっぴり)入り混じった反撃も悪あがきに過ぎなかった。清張作品ならではのやるせなさを嫌と言うほど味わう事に。風間重吉のイメージがこびりついている池部良の奥歯噛み締めている惨めっぷりは見応え充分。銀行の恥部に触れた場面での丹波哲郎、志村喬は流石の存在感。特筆すべきは平田昭彦演ずる常務の厭らしさで、ジェームズ・メイソン顔負けの腹黒さ全開の送別会に於けるスピーチが圧巻。新珠三千代が奈美役が荷が重かった事を差し引いてもテルミンの不穏な音色に包まれるサスペンスの一級品。 [DVD(邦画)] 8点(2018-11-18 23:07:16)(良:1票) |
107. 中国の鳥人
《ネタバレ》 地球の広さを実感させられる雲南省の光景は一見の価値あるものの、ヘルツォーク作品に見られる狂気を孕んだ迫力は感じられない。貴石・鉱石をめぐるビジネスものかと期待を寄せたのですが。珍道中コメディ、ロマンス、自然と文明の共生の何れもが中途半端な描写であり、とってつけた感が強い暴力描写に辟易。♪♪きっと今は自由に空も飛べるはず♪♪ が浮かんだ鳥人伝説にも惹かれるものがなかった。一方で和田が30年後に妻子を連れて訪れたというエピローグに、商社マン若き日の物語の一つであり、他に幾つも物語を作って定年まで勤め上げたのだろうか。村の開発に残りの人生を捧げた氏家に何を感じたのだろうか。余韻が残ります。 [DVD(邦画)] 6点(2018-10-29 00:02:06) |
108. スモーク(1995)
14年間写真を撮り続ける理由が最後になってやっと分かる。映像だけで充分で語りは不必要だったと。消えない過ちを背負いながらも生きてゆくのに人情は不可欠な事を実感。不屈の苦労人 ハーヴェイ・カイテル 圧倒的な存在感の一品。 [DVD(字幕)] 6点(2018-09-17 08:24:39) |
109. 陸軍中野学校
《ネタバレ》 戸籍を捨て肉親との繋がりを絶った上で、非合法な任務に必要な知識を習得し不必要な人間味を捨て去る市川雷蔵が醸し出す狂気が理詰めなストーリーの中で映える。雪子を手にかける一部始終と「母は一人でも生きていける女です」と言い放つ姿にゾッとすると共に彼が後年自身の行いを後悔する事は消して無い事を思わされる。前途有望な若者達をこのようなスパイに仕立て上げた加藤大介の人柄の誠実さがかえってやりきれない。 [DVD(邦画)] 8点(2018-04-30 18:08:47) |
110. 沈黙 ーサイレンスー(2016)
信仰を貫いて死んだ百姓達を思うにつけ、転んで生き延びた宣教師2人に腸が煮えくり返る。ラストショットが怒りを更にかきたてる。長々と見せられた結末がこれかと思うとグッタリしてしまった。 [DVD(字幕)] 4点(2018-04-18 16:52:56) |
111. 炎上
《ネタバレ》 初見、原作未読。国の宝を焼失させるまでに至った青年の心模様が描かれています。溝口の劣等感と清くあって欲しいと願うものの濁った姿への思いを代弁している戸苅を演ずる仲代達也が圧巻。爽やかな部分が皆無の市川雷蔵は観るのが辛い重苦しさで救いの無い結末に胃が痛くなりました。多様な人物を演じ分ける役者魂で会社の猛反対をはねのけた市川雷蔵の早逝は、後年の仲代達也のような重厚さが観られたに違いないと思うと実に残念です。 [DVD(邦画)] 7点(2018-04-12 13:51:39) |
112. 歌行燈(1960)
お袖と喜多八の裏山での稽古の幻想的な美しさに美術の方々の気迫を感じます。能に何の造詣もないので解り辛いのですが、結末に見るように芸道の厳しさよりメロドラマに重きをおいた作品に感慨も今一つ。山本富士子の固い演技にも引いてしまいました。 [DVD(邦画)] 6点(2018-03-19 09:37:59) |
113. ひとり狼
《ネタバレ》 渡世の掟のみを心の拠り所に生きる伊佐蔵を演じる市川雷蔵に高倉健とは違う重みを感じる。父子の関わりがひとり狼にそぐわないのだが、決闘後に去って行く後ろ姿はさすがに切ないものがあった。美味しい役どころの長門勇の好演も印象的。 [DVD(邦画)] 7点(2018-03-07 15:45:49) |
114. ぼんち
暖簾を守る事が何よりも優先される船場の狭い世界の「しきたり」は考えられないものばかりで、祖母の一言一句に呆れ返る。喜久治は結婚はこりごりと何人も妾を作って放蕩するが、大店の主として商いも抜かりない。「気根性のあるぼんちになれ」という亡父の遺言は守ったと言える。男性はこういう人物に憧れるのだろうか。現代劇出演は初という市川雷蔵は絢爛豪華な女優達を従えての見事な演技であり、早逝が惜しいと改めて思う。 [DVD(邦画)] 8点(2018-02-28 00:49:42) |
115. 剣鬼
特異な出生に対する世間の蔑みに晒されて生きる斑平の突飛過ぎるキャラクターに唖然とするも、世間に対する妖気とお咲に対する爽やかさを併せ持つ姿に市川雷蔵ならではの味わいを感じる。手塩にかけた花を愛でて穏やかに暮らす事が叶わない決闘模様が切なかった。 [DVD(邦画)] 7点(2018-02-16 13:27:11)(良:1票) |
116. ハワーズ・エンド
《ネタバレ》 名優達の共演であっても、お粗末な脚本の中では何の輝きも放てないことを実感しました。マーガレットとヘンリーがあっさり結ばれるのには唖然茫然であり、偽善者が美しい舞台の中で気取っているだけの作品でした。 [DVD(字幕)] 4点(2017-09-28 16:03:33) |
117. 雪之丞変化(1963)
《ネタバレ》 両親の無念を晴らす復讐劇はテンポ良く進み結末のやるせなさが深い余韻を残します。絢爛豪華なキャストと暗闇に俳優が浮かび上がる映像の美しさに目を奪われました。長谷川一夫演ずる雪之丞がからだのゴツさに女形のたおやかさが感じられない点と、胸中を台詞で説明する無粋さが残念に思えました。 [映画館(邦画)] 8点(2017-06-05 15:27:45) |
118. 殿、利息でござる!
《ネタバレ》 桂福団治さんに演じてもらいたい人情話。父と息子、兄と弟、それぞれの確執が解ける件にホロリとさせられる。傲岸不遜な萱場が殿さんに叱られるところを見てみたかった。 [DVD(邦画)] 7点(2017-04-15 20:40:03) |
119. 本日休診
三雲先生の利他の精神はまさに神対応。ほのぼのとした雰囲気の中に垣間見る世相、価値観がほろ苦い。 [DVD(邦画)] 7点(2017-02-27 00:48:57) |
120. 秀子の車掌さん
何の盛りあがりも無い他愛のないお話で、タイトルが示す通り、高峰秀子のプロモーションビデオとしてファンの方が楽しむ作品に思えた。 [インターネット(字幕)] 4点(2017-01-05 02:07:50) |