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コメント数 1963
性別 男性

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121.  血と砂(1965) 《ネタバレ》 
冒頭「聖者の行進」に乗って登場する13名の少年達、この少年達の眼を通して戦争の愚かさ、空しさみたいなものを描いているこの映画、岡本喜八監督による何とも斬新な試み、たたみ掛けるようにして繰り広げられる物凄く熱い男達の生き様とエネルギーの前に涙が止まらない。それもただ泣けるだけでない、しかも物凄く笑えて(葬儀屋の伊藤雄之助が思い切り笑わせてくれるのだ)泣ける何というエネルギーを感じるパワフルな戦争映画だ!三船敏郎の小杉曹長の命令に従いながら戦争の悲しさを音楽の力を持って謳い上げる若者達の姿があまりにも切なく悲しい。最後まで音楽をやり通して死んでいった少年達の思いとそれをユーモアをたっぷりと混ぜて描くことで、より戦争の悲しさが伝わる。敵陣に殺された小杉曹長の遺体を運ぶお春さん(団令子)の姿もこれまた悲しくてたまらない。戦争シーンの凄まじいほどの迫力と人間の愚かさ、悲しい部分も同時に描くこの岡本喜八監督の凄さに脱帽しました。そして、やはり最後まで鳴り響く「聖者の行進」はいつまでも耳に残りそうなほどの印象を与える。これは岡本喜八監督の代表的な傑作の一つだ!
[DVD(邦画)] 9点(2007-01-06 21:11:16)(良:1票)
122.  WEEKEND BLUES ウィークエンド・ブルース 《ネタバレ》 
ずっと前から噂には聞いていたけど、これ、物凄い面白かった。確かに映像としては自主制作映画なんで、時々、画面が暗かったり、揺れたりと見ずらくなるシーンもあるけど、この際、そんなことはどうでも良い。どんなにお金をかけても中身の無い薄っぺらい映画が山ほど存在する今の世の中、この時代にあって、例えお金がかかってなくてもこれだけ楽しめる。引き込まれる作品を撮る内田けんじというこの監督、若い才能、大いに評価してあげたいと思う。それだけの凄い面白うて、面白うて、何しろ脚本の素晴らしさとアイデアの素晴らしさ、更に出ている人達、特に山本君が最高です。見るからにいかにも人の良さそうな山本君が親友の健二がパチンコ屋からもらってきた謎の薬、飲めば気持ち良くなると言われて、ビールと一緒に一気に全部飲んでしまう時の笑顔、表情、観ていて本当に面白かった。その後、健二がチャットで知り会ったあゆみという女を巻き込んでの先の見えないストーリーにぐいぐいと引き込まれ、最後もおう!そう来たか!て終わり方も見事です。それにしても一番笑ったのは結婚相手から逃げ出したあゆみがその男に監禁されている所を助ける為にと小学校の校歌を電話しながらどの学校なのか確かめる場面で、気持ち良さそうに校歌を歌う山本君、いやあ、とにかく笑えること。笑えること。ここまで面白いとは想像以上の面白さに内田けんじ監督がこの後に撮った「運命じゃない人」も観たいと思ったし、よし、次は「運命じゃない人」を借りてこよう。決定です。そして、最後にもう少しだけ言わせて下さい。この映画をこのみんなのシネマレビューというサイトで私に教えてくれた皆さんに「ありかどう」と言いたい。
[DVD(邦画)] 9点(2006-12-03 11:58:16)(良:2票)
123.  武士の一分
改めて書き直します。やはりと言いますか、予想していた通り、酷評が多いが、私からしたらこの作品が山田洋次監督の時代劇三本の中では一番の傑作であると言いたい。この際、キムタクのことはどうでもいいのだ!この映画では私には時代劇としての完成度など求めてはいない。山田洋次ファンである以上に寅さんファンである者にとって、この映画で描かれているのは人間味溢れる優しさ、家族の物語、そこにこそ山田洋次監督の持ち味がある。少なくとも私はそう思う。俳優にしても脇を固める俳優、桃井かおりは駄目(生理的に受け付けない)として、キムタクの相手役の檀れいの素晴らしさ、夫を愛するということはこういうことなんだと素直に見たいし、また笹野高史のあの人間味溢れる演技がなんと言っても素晴らしく、山田洋次監督らしい温かさを感じる。少なくとも冷たい雰囲気しか感じることの出来ない「たそがれ清兵衛」なんかよりはずっと良い。
[映画館(邦画)] 9点(2006-12-01 22:20:49)(良:1票)
124.  緋牡丹博徒 仁義通します 《ネタバレ》 
凄い!何なんだ?この異常なまでの盛り上がりと熱気の凄さ、画面全体からほとばしる殺気と凄み、エネルギー、参ったねえ!←なんか口調までお竜さんみたいになるこつね。(おっと、すいません。ちょっと調子に乗りすぎ?)とにかくもうこれはこのシリーズ全部の中でおそろく一番だとまだ全作品観てないけど、そんな気がしてならない。観るまでは正直言って、かなり不安がありました。斉藤武市という監督さん、私はあまり知らなかったし、この監督の撮った映画は一つも観たことなかったけど、この監督さん、小津監督の「晩春」の助監督でもあるんですね。どうりで上手いと思いました。ここぞていう時の泣かせるこつとでも言うべきか?きちんと心得ているし、なんてたって、お竜さんこと藤純子と菅原文太の二人の並び立つシーンなんて、任侠映画でありながらもぐっとくるものがあるし、物語の軸となる人物象についても全くといって良いほど計算され尽くしていてとにかく主役から脇を固める俳優陣において、誰一人として疎かに描いていないのが素晴らしい!ぐるぐるさんがあまりにも素晴らしいコメントを残しているので私がもうこれ以上書くことなどないとは思うけど、本当に最後の方の殴り込みのシーンの凄まじいほどの盛り上がり方は正にマキノ雅弘監督の映画のようです。そうそう、私もあの熊虎親分(若山富三郎)の登場シーンには爆笑してしまいました。牢屋の中のシーンなんて「次郎長三国志シリーズ」を思い出させる楽しさだし、黒い帽子(マジシャンハットみたいな)姿にチョビヒゲ、手には傘、チャップリンみたいで可笑しかったです。そして、忘れてならない片岡千恵蔵の貫禄、とにかく間違いなく今まで観たこのシリーズの中で最高傑作と自信を持って言えます。最後の終わり方までが本当にマキノ的な素晴らしい終りに、拍手!拍手!
[ビデオ(邦画)] 9点(2006-11-03 20:18:53)
125.  緋牡丹博徒 お竜参上
おや?珍しいなあ!なんでこれだけ誰もコメントがないのだろう?そんじゃ一番先に書かせてもらいますよ。加藤泰監督によるこのシリーズは今回で観たのは二本目となるわけですが(他では山下耕作監督と鈴木則文監督による二つも観てはいるが)本当は順番通りに観た方が良いのかもしれない?けど、なんて言うのかなあ?加藤泰監督のこれぞ加藤泰演出の美学のようなものがこの作品の中で色んな場面で観られるわけでして、解り易く言うなら「静と動」!例えば緋牡丹のお竜こと、矢野竜子(藤純子)の艶やかさ、更には矢野竜子の見方となる菅原文太の青山の描き方、この二人の並び経つシーンでの美しさ、正に「静と動」とが上手い具合に描かれていて、その辺りが単なる任侠映画、今時の極道ものとは明らかに違うわけで、雪の降る中、お互い見つめあうシーンでの表情の美しさ、今戸橋の場面なんて、絵に書いたような感じです。まあ、色々なんだかんだと言ってみたものの、とにかく美しい上にこの作品はシリーズ全部の中でも美しさという点では際立って美しい傑作と思えるぐらいの完成度の高さです。
[DVD(邦画)] 9点(2006-10-25 22:52:39)
126.  村の写真集 《ネタバレ》 
「村の写真集」何て素敵なタイトル!素晴らしいタイトル!もう、それだけでこの作品、惹かれるものがあるし、良い映画だ!と心から思える。本当に素晴らしいです。東京から徳島にある小さな村へと戻って来た息子と父親との何気ない会話、村の人達との心温まる交流、徳島の素晴らしい村の大自然の中で繰り広げられる写真を通して行なわれる人間ドラマに感動致しました。作られた映像なんかではないそこに実際、ある美しい山、見事な風景、どれもが本当に素敵です。口数の少ない頑固親父と息子が村に住む人達の写真を一枚、一枚丁寧に撮る。そして、撮り終わる度に帽子を脱いで、「ありがとうございました。」と言う父の姿が何とも素晴らしくて観ていて本当に気持ちの良い、温かい映画です。正しく「村の写真集」という名に相応しい映画だというのが観ての感想でして、子供から大人まで老若男女、みんなが写真を通して、同じ家族のように生活をしている。好きなシーン、印象的なシーンが山ほどある中で、特に最後の方で何年かぶりに会った姉と父親の再会のシーン、孫にあたる娘を初めて見せるシーンは泣けた。これまたひとつ素晴らしい日本映画に出会った。こういう映画を観る喜び、それが私を映画ファンであり続けているのだと思います。
[DVD(邦画)] 9点(2006-09-26 21:04:32)(良:1票)
127.  喜劇 とんかつ一代
タイトルにもあるようにいきなり豚の映像を大きく見せて強烈なほどの印象を植え付ける。川島雄三監督らしい始まり方に自然と画面の中へと引きずり込まれていく。とんかつをネタとして、一本の映画を撮ってしまうなんて流石です。森繁久彌、フランキー堺に加東大介、そして、三木のり平とまるで「社長シリーズ」に「駅前シリーズ」のような面々が繰り広げるギャグの数々、特に三木のり平のクロレラの研究者の凄さ、やはり三木のり平、もしかしたら日本映画史上で最も笑える人物ではないかと思うぐらい凄い。他にも川島雄三監督作品の常連と言って良いメンバー達のとんかつととんかつ屋の経営を巡る駆け引き、川島雄三監督らしいテンポの良さで飽きることなく観れる。それにしてもこの作品の団令子の色気は一体?これまた川島雄三監督らしい人間の描き方、また一つ川島雄三監督作品で面白い映画を観た気がする。 頼むからこの作品も「人も歩けば」「とんかつ大将」同様、DVD化してくれ~!森繁久彌のあの歌、CDあるのかな?あったら欲しい。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2006-09-16 08:45:28)(良:1票)
128.  ニワトリはハダシだ 《ネタバレ》 
オハヨ オハヨ スズメモ チュンチュン オハヨ♪オハヨ オハヨ ボクモワタシモ ナカヨク アソビマショ♪て、なんだ?いきなりこの変な歌とコサックダンスのようなシーンから、やられた!このいかにもバカっぽい感じのするスタート!森崎東監督は社会に対する挑戦!人間とはいかにバカな生きものなのかということを伝えたいと思わせるそんなシーンからして、これぞ正に森崎東ワールド!だからと言ってこの監督の描こうとしているのは単なるバカな人間、世界を描こうとしてるのではなく、バカだろうと何だろうと人間としての在り方、生き方をストレートにそして、力強くエネルギッシュに描こうとしているように感じるし、本当にこの映画に出てくる人達はどいつもこいつもバカな奴きりです。しかし、このバカの中には生きる為のエネルギー、源とでも言うべきか?どんなバカでも人として一生懸命に生きているのだということを言おうしているように私は思う。そんなこれこそ森崎東監督らしい世界であって、またそんなバカきりの人間的な魅力、つまりは熱い人達ということ。はどこか井筒監督の「パッチギ!」に通じるし、やくざに追われ、警察にも追われてのハチャメチャな展開などはマキノ監督の作品のようで、ワッショイ!ワッショイ!と祭のシーンなんて、正にマキノ監督の世界で、また変わってる人達の変わってる人間模様なんて川島雄三監督の世界に通じる。バカだけど魅力的な人物きりと熱くこみあげてくるストーリー展開、これこそ今の日本映画に必要な要素であると私はこの映画を観て、そう感じました。いずれにせよ、こういう熱く変わった話、私は大好きだ!
[DVD(邦画)] 9点(2006-08-05 13:40:02)(良:1票)
129.  貸間あり 《ネタバレ》 
この作品、どうしても観たくてDVD買って観ました。今の所、まだレンタル化されてない。そんなこの作品を観て思ったのは川島雄三監督の作品って、どの作品を観ても、本当に変な奴ばかり出てくる。この作品もそんな変人ばかりの作品ですが、人間の持っている欲望からくる哀しさを徹底して描きつつも、生きることへの喜びとでも言いますか?を川島雄三監督らしいホロリとさせる笑いを描くこの世界!これぞいかにも川島雄三ワールド!爆発の才気溢れる傑作です。大阪の或る町にある一癖も二癖も変わった人物ばかりが住んでいる小さなアパートで起きる人間模様、フランキー堺の名演、小沢昭一の学生に淡島千景の色気、その他とにかく出てくる人物がどいつもこいつも本当に変な奴ばかりで、その変な奴ばかりの世界をこれだけ楽しく描いて見せた川島雄三監督は素晴らしい!この映画の中に何度か出てくる「サヨナラだけが人生だ」というこの台詞があのラストシーンで一気にこれこそ川島雄三監督の世界だ!何と言うのかなあ?本当にこの監督の描く世界は一度、ハマルとやめられないものがあります。それにしても股引き姿にされてまうフランキー堺と変人だらけの中にあって、一際目立つ変人ぶりの小沢昭一の演技は凄い。
[DVD(邦画)] 9点(2006-06-17 20:30:33)
130.  嫌われ松子の一生 《ネタバレ》 
うわあ~何か物凄いものを観てしまった気がする。この映画、内容はとんでもなく悲惨な話なのに、何故だ?最後の方なんて感動してしまった。松子の妹(市川実日子)の「お帰りなさい!」と松子(中谷美紀)の「ただいま!」には完全にやられました。不覚にも涙してしまった。まさかこんな暗くて悲惨な物語に感動するなんて、予想もしませんでした。松子の女性としての愚かさ、したたかさはまるでどこか「風と共に去りぬ」のスカーレットの様だ。本当は物凄く心の弱い人間なのに強そうにふるまうその姿は正しくスカーレットそのもの!そして、そんな松子の不幸な人生を演じた中谷美紀のあまりのぶっ飛んだ演技に、私の脳裏はがつんとやられました。これだけの不幸な物語を監督の中島哲也監督は素晴らしい映像の数々、あまりの不幸な物語をまるで一種のファンタジー映画の様に描く辺り、本当にお見事としか言いようがありません。早くも今年の洋画も含めてのナンバーワン候補に会った気がする。10点でも良いぐらいの本当に凄い映画ではあるけど、「火曜サスペンス劇場」の片平なぎさはちょっとやり過ぎの気がするので、マイナス1点!しかし、間違いなく私の中では2006年を代表する傑作の一つであることだけは変わりません。
[映画館(邦画)] 9点(2006-06-03 19:20:20)(良:4票)
131.  次郎長三国志 第八部 海道一の暴れん坊 《ネタバレ》 
シリーズ最初から一気にここまで見てきて、感じたことはこのシリーズの一番の活躍、私なりに考えるとMVPは石ではないかと思うわけで、そんな石のことを思って、マキノ監督が石を主役に石のために描いたのがこの作品です。石こと石松演じる森繁久彌の素晴らしい演技、眼の演技、身体全体から伝わってくる熱いもの、シリーズの中で第六作目と並ぶある種、特別な意味合いを持つべき作品だと観ていて感じたこの作品、私はこれがシリーズ最高傑作だと言われる意味が何となく解った気がします。夕顔という名の美しき女性に誘惑されて、おどおどしている石を見ているだけでもなんて楽しいことか!そして、最後のシーンでの決闘シーンで見せる石の全てがここにあり!といった終わり方、「おらあ、死ねねえんだよ~」と叫ぶあの石の表情、マキノ監督が石という人間が最も好きなんだろうなあ!(私も石が一番好きです。男達の中では)ということが解った。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2006-05-07 10:26:14)(良:1票)
132.  人生劇場 飛車角と吉良常 《ネタバレ》 
内田吐夢監督、鶴田浩二を主演にダイナミックにそして格調高く、美しく描いた任侠映画の傑作です。鶴田浩二の飛車角の男らしさ、男としてのかっこ良さに加えて、吉良常役の辰已柳太郎の味のある演技、若山富三郎の小金親分に宮川役の高倉健に松方弘樹の若き頃の今も変わらぬ雰囲気、藤純子と左幸子といった女優陣、物凄い豪華な顔ぶれの中で繰り広げられる義理と人情、男と女の哀しさに涙が出てきました。飛車角(鶴田浩二)が殺された宮川(高倉健)の仇を獲るために乗り込むシーンでそれまでカラーだった画面がモノクロの映像になる所とその後の藤純子が泣き崩れるシーンは強烈な印象を残します。内田吐夢監督の素晴らしい演出と役者達の重厚な演技に感動しました。任侠映画に少しでも興味のある方は必見の作品です。
[DVD(邦画)] 9点(2006-05-04 20:55:50)
133.  昭和残侠伝 死んで貰います
この作品、観るまでは任侠映画って、正直言って何だか怖くて観る気がしなかった。ところがこの映画の監督の作品、他の映画を何本か観ているうちに観たいと思えるように感じ、初めて任侠映画を観ることにした。私にとっての任侠映画初体験、この映画を観たことでそれまで自分の中にあった任侠映画に対するイメージが完全に変わった作品として忘れられない映画になった。忘れられないと言えば高倉健こと、我らが健さんは勿論のこと、もう一人そんな健さんの下、時には厳しく、そして、常に健さん演じる花田秀次郎のことを思い見方である風間重吉こと、池部良の事も忘れることなど出来ないぐらいとにかくかっこ良い。男が男に惚れるというのは正にこの映画の健さんと池部良のコンビのことを言うのであろう!映画の中で高倉健演じる花田秀次郎が歌う義理と人情を秤(はかり)にかけりゃ♪義理が重たい男の世界♪の曲、観終わった後に必ずといって良いほど、そして、何度も何度も歌いたくなります。この映画を劇場で観て、興奮した人、感動した人の気持ちがよく解ります。一言で言うなら、正しく「熱い映画」!熱くなりたい人、お薦めです。最後に本日またしても日本映画にとって忘れられない俳優が一人亡くなったというニュースを聞いて、とても残念です。最近、このような悲しいニュースばかり聞く度に本当に残念であるという気持ちにしかならない。池部良さん、あなたは風間重吉も「青い山脈」での好青年も忘れられません。ご冥福お祈り致します。そして、この映画をはじめとするこの人気シリーズで共演してきた高倉健さん、池部良さんの分も長生きして下さい。追記:2010年10月11日
[DVD(邦画)] 9点(2006-04-10 22:21:05)(良:1票)
134.  河内山宗俊 《ネタバレ》 
遂に観た。やっとやっと、この凄い映画、親戚がビデオで持ってるというので借りてきて、観た。やはり予想通りの素晴らしい傑作でした。天才山中貞雄監督の見事な手腕によって、どの役者にしても本当に輝いている。素晴らしい演技をしています。中でも若干15歳という若さでこれだけの輝きを放つ原節子が長屋で一人、弟の帰りを待っている時の燐とした美しさ、身売りする場面で見せる表情、何もかもが本当に美しく、とても15歳とは思えないほどの輝きを放っている。とにかくこれだけ役者を光らせた上でこんなにもテンポ良く、観る者を惹きつけて離さないその見事なまでの演出、脚本、構成の巧みさ、間違いなく傑作!これって確かDVD化されているんだよね?間違いなく買いです。
[ビデオ(邦画)] 9点(2006-04-02 22:46:44)(良:1票)
135.  関の彌太ッぺ(1963) 《ネタバレ》 
参った!参った!わたくし、この手の作品には本当に弱いです!これも原作は同じ中村錦之助主演の「瞼の母」の長谷川伸で、監督こそ違うものの、もう始まって10分もしない辺りから涙が出てきて、泣けて、泣けて困った。父親を殺されたのも知らずに父の帰りを待つ娘、お小夜の後姿だけで泣けてくる。そして、そんなお小夜の事を預かって欲しいとばかりに頼みに上がる中村錦之助の何とも言えない表情、本当にこういう役と演技をやらせると中村錦之助は上手いし、中村錦之助を観ているだけでも感情移入せずにはいられなかった。勿論、単なるお涙頂戴ものでない、きちんとした決闘場面も用意し、これまた素晴らしい作品でもある訳で、この際、リメイクだろうがそんなことはどうでも良い。とにかくこれは中村錦之助をはじめとする役者達の素晴らしい演技とそれを見事に引き出した山下耕作監督の手腕にも拍手!最後にもう一つだけ言わせて欲しい!お願いだから東映さんよう!中村錦之助主演の時代劇、全部とは言わないまでも少なくともこの作品と「瞼の母」、そして、マキノ雅弘監督の次郎長ものに「弥太郎傘」に「一心太助」シリーズぐらいはDVD化してくれーーーー!
[ビデオ(邦画)] 9点(2006-04-02 13:01:23)
136.  男はつらいよ 知床慕情 《ネタバレ》 
私にとって、これが初めて映画館で観た男はつらいよです。そんなシリーズ38作目にあたるこの作品は傑作間違いなしの作品だと思っています。この作品、まずはそれまで寅さんシリーズと言えばオープニングであった夢のシーンが何とないこと。夢のシーンがない寅さんに違和感を覚える人もいるはずですが、例え、夢のシーンがなくても作品の出来が良ければそれで良いのであって、本当の意味で寅さんが元気な姿を見ることが出来るのはこれが最後の作品であると思えるぐらい寅さんが元気です。マドンナ役は二度目となる竹下恵子と三船敏郎をゲストに迎えての親子のやりとり、何もかもが見ていて感動的でした。三船敏郎の黒澤映画とは一味も二味も違ったかっこ良さを思い切り堪能出来た作品として、いつまでも心に残る。そして何度も観たい作品のひとつでもあります。
[映画館(邦画)] 9点(2006-03-10 21:25:54)
137.  クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険 《ネタバレ》 
モーレツ!オトナ帝国やアッパレ!戦国の超名作の影に隠れてしまってるようなこの作品だが私はこれも大好きです。ぶりぶりざえもんが面白い。更にしんちゃんのバカバカしさも全開!好きな場面は沢山あるが特に好きで笑えたのが悪役のホモ2人相手にババ抜きする場面のひろしのせっかくの苦労を全てパーにしてしまうしんちゃんが面白過ぎで好きです。
[DVD(字幕)] 9点(2006-01-31 21:54:14)
138.  とんかつ大将
ぐるぐるさん、またまた二人部屋にて失礼します。おっと、なぬ?えっ?6点?結構、辛口ですねえ!この作品、私は大好きです。なんと言うのかなあ?川島雄三監督の映画ってどことなくフランク・キャップラ監督的な雰囲気を感じるのですが、違う?私はこれも間違いなくアメリカ的なホームドラマ、そこに流れる雰囲気は間違いなくフランク・キャップラタッチであると思います。そんなこの作品、どの俳優にしても感情移入してしまう何かがあります。上手く言えないんだけど、とにかく好きですこの雰囲気が!俳優のそれぞれの個性、描き方にしても面白く最後は感動してしまった。あっ!そうそう、あのじいちゃん、バイオリンニストが特に良い味出してると思います。とんかつ大将ていうあだ名もなかなか良いんじゃないかなあ!主演の佐野周二はこういう役は本当にはまる。また女優陣にしても3人の女優、それぞれがみんな本当に美しくてこれはいつまでも心に残ると思うなあ!最後に一言!川島雄三監督!私はあなたの作品はどれもこれも笑いと涙のバランスがほど良くて大好きです。
[ビデオ(字幕)] 9点(2006-01-29 19:55:59)(良:2票)
139.  山椒大夫 《ネタバレ》 
溝口健二監督、この監督の描く世界とそしてまたそんな監督の期待に応えるべき名カメラマン、宮川一夫撮影監督の黄金コンビによる美しい映像、力強さの中に見える人間的感情、これまた一つ素晴らしい映画に出会った。もう、何て言ったら良いのか?本当に美しい!それもただ美しいだけでなく、美しくて力強い!カメラがヒロインの姿を映し出している時のその美しさ、海辺のシーン、船に乗せられて誘拐されてまう場面でのため息の出る美しさ、何もかもが本当に惚れ惚れするような圧倒的な美しさ!香川京子演じる安寿が水死した後にそっと広がってく水面の輪の美しさ、とにかくどのシーンも本当に美しい!そんな美しい映像の世界で繰り広げられる人間模様、全てが一本の映画として見事に描かれています。これまた間違いなく傑作と言って良いでしょう!この監督の作品も日本映画黄金時代の時の日本映画が本当に良かった時代の名監督達が沢山、いた時代の一人、小津監督作品と並んで一度、はまってしまうとやめられません!
[ビデオ(字幕)] 9点(2006-01-02 17:37:10)(良:1票)
140.  女は二度生まれる 《ネタバレ》 
川島雄三監督が若尾文子を女にしてみせますと宣言して撮られたというこの映画、紛れもなく若尾文子の映画であって、若尾文子のしたたかさ、本能のままに生きている女、芸者の時の小えんともう一人の姿をしている時のともこ、どっちも間違いなく若尾文子の可愛さが画面を通して見ている者に迫ってきます。初めに若尾文子と最初の愛人である山村聡の二人が布団に寝そべっているシーンでのあのゾクゾク感、若尾文子演じる芸者小えんが名刺をくださる。てお名前を尋ねるシーン、名刺を貰って「二級建築士!へえ!」て言うのを聞いて、思わず噴出しそうになる。まるで若尾文子の人生そのもののようなあのやりとり、そして、若尾文子に関わろうとする他の男達、フランキー堺も山茶花究も相変わらずの芸達者ぶりを発揮していてそれだけで楽しい。女風呂を覗こうとしている山茶花究のフラフラした態度の面白さ、フランキー堺と若尾文子の寿司屋さんでの会話の楽しさ、そんな楽しさを十二分に描きつつも女の強さと弱さ、男のだらしなさをテンポ良く描くこの川島雄三監督の演出の素晴らしさ、あのラストに関してもいかにも川島雄三監督らしい、それはこの監督の他の作品にも見られる終わり方、見ている私達に対して、あの後のどういう風に話が進んで行くのか?若尾文子演じる小えんが本当の意味で女としての幸せを掴んでいつまでも女らしく、そして、小えんらしく自由で明るくたくましく生きて行く未来を予感させる終わり方、正しくタイトル通り「女は二度生まれる」であって、見事な余韻を残したまま終わりとなる。川島雄三監督という監督さんは余韻の残らせ方が抜群に上手い。これもまた川島雄三監督、若尾文子の代表的作品として言えるそんな素晴らしい映画です。
[DVD(邦画)] 9点(2005-12-25 16:55:15)(良:2票)
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