1. 戦国自衛隊1549
《ネタバレ》 皆さんのレビューの通り、駄目ですね。どんな理由にせよ、時代を遡らせた以上ショッキングな場面がないといけません。有りえない条件下なら、完全装備の兵士一人で一つの城なみでないと。地勢や兵力配備の説明もなしに、森さんや嶋大輔が死んでいきますが、感情は動きません。とかくの噂のある角川春樹ですが、千葉版の格調高さにはとても及びません。荒唐無稽(だが半村良は実に良心的なSF作家です)なのは最初からわかってることなのだから、もっと無茶をやってよかったはず。そんな条件下でこれでは、製作サイドのイマジネーションの貧しさでしょう。 [DVD(邦画)] 3点(2006-07-23 19:21:23) |
2. 白い巨塔
《ネタバレ》 田宮版のTVドラマを観てしまうと、これは低い評価にならざるをえません。財前の攻撃的な部分をのみ描いてるだけですから。外観の強さに隠れた心中の苦悩、気持ちの弱さ、もろさをTVでは存分に描写できています。 他の方が「ダイジェスト版」と仰ってますが、まさにそのとおり!(原作に最も近いとも言えますが)。私はTVドラマでの鑑賞(レンタル店ではかなり普及してます)をお奨めします。財前、里見、柳原、中村玉緒、里見の兄、ケイ子などなど、今でいうキャラ立ちの群れですから。中村伸郎、加藤嘉、小沢栄太郎、岡田英次他々、邦画ファンにはたまらないキャスティングです。特に最後の数回は臨界点を突破した爆流になってます。ドラマ史上最高傑作だと確信しています。 よって、大好きな山本薩夫、小川真由美でプラス1点でこの評価になりました。 [DVD(邦画)] 6点(2006-06-11 18:24:07) |
3. ダイナマイトどんどん
《ネタバレ》 なんで投稿数少なく、評価も低いんでしょうか? 男というのはこういう生き物なのだ、と再認識させられたものです。石橋が魔球を投げられると思い込んで指を落としたり、嵐さんがその場でおさまりがつかなくて勝負を受けてしまったり、文太の策略にまんまと乗って田中邦衛が焼酎に走ってしまったり、もうわかってても笑わずにはいられません。まだありますが、きりがありませんので。 そして、沖縄に送られた(こういうことって講和の前には実際あったんですか?)野球用具を持った両方の組が向き合う形になりながら、文太側がきびすを返して同方向に歩き出すラスト。これからグラウンドで勝負! もうたまりません。 私は、少なくとも独立愚連隊シリーズのレベルには達してると思っています。 [映画館(邦画)] 10点(2006-04-30 13:20:01)(良:1票) |
4. 八つ墓村(1977)
これに出てくる「タタリじゃー」が流行した時には小学生でした。 何度かテレビで観たはずですが、記憶が曖昧。 で、最近DVDで観直しました。 渥美さんや萩原さんについては、他の方にお任せします(白塗り化粧の是非も)。 で、発言させていただきますが、今の言葉でいう「小川真由美萌え」ですね。この頃が一番色気があったのかも。昔はビッグネームだったんですよ。この中では山本陽子なんて全然小さい存在ですよね。洞窟内の濡れ場は油断するとよだれが落ちそうな。「復讐するは我にあり」時よりも味が出てます。点数はすべて小川真由美に。 [DVD(邦画)] 5点(2006-04-22 14:58:48) |
5. 丹下左膳餘話 百萬兩の壺
《ネタバレ》 16番さんのレビューで、私の言いたいことはほとんど出てしまってました。 DVD(字幕あり)で観られたことは、もう神に感謝です。 邦画嫌いの方でも、是非観て欲しい作品です。 (付記:お藤の粋な江戸弁、やくざ者に一歩も引かない啖呵。味わい深いです。おそらく本物の芸者さんだったのだと思いますが、小唄(端唄かな?)もいいですね。) [DVD(邦画)] 10点(2006-04-21 20:22:13)(良:1票) |
6. 醜聞(1950)
《ネタバレ》 映画監督って、30歳ちょっとぐらいで一流の仕事をしながらその後パッとせずに埋もれてしまう早熟型と、キャリアを積み重ねて完成されていくタイプがあるように思えますが、黒澤さんは後者の方になるんじゃないでしょうか? この段階ではまだまだ・・・。「野良犬」「酔いどれ天使」でようやくA級に達したと判断いたします。 これは豪華キャストの無駄遣いに思えます。桂木洋子に冠を被せるシーンにはしらけてしまいました。黒澤さんを愛する者ですが、それ故に批判した次第です。ご容赦ください。 (時系列で誤りがありました。が、文意をお察しください) [DVD(邦画)] 3点(2006-04-21 20:06:16)(良:2票) |
7. 仁義なき戦い
米国発売の海外版を入手(五部作揃)しました。タランティーノ以外にも影響を受けた映画人がたくさんいるのだそうです。 何度も観てきましたが、やはり「凄い」としか言えません。 MVPには金子信雄を選びます。山守抜きでは絶対にここまで面白くなってないと思います。(いや、私だって登場人物のすべてに触れたいですよ。ピラニアの皆さんも含めて) ちょっと調べましたが、ネコさん(金子のネコが通称だったそうです)死後もう10年だそうですね。 日本映画にはいくつかの奇跡がありますが、これもその一つでしょう。 [DVD(邦画)] 10点(2006-04-16 18:30:16) |