1. シンデレラ(1976)
シンデレラ物語というとシンデレラ自身が主役で王子は脇役なのだが、この映画ではシンデレラと王子が対等というかむしろ王子の方が主役といった感じがする。王室内も描かれ、国王や皇太后など他の映画ではあまり見られない役もコミカルに登場する。そして重要なテーマとなるのが政略結婚、王子の結婚は国と国の争いを避けるための問題として扱われる、つまり単純なロマンティックなファンタジーでないのが他の映画と違うところだ。しかし何だかんだといっても、シンデレラと王子が踊るダンスシーンは印象に残る。ところで主役のジェマ・クレイブンだけど、この映画で突然現れてその後どうなったのだろう。まさにシンデレラだ。 [DVD(字幕)] 6点(2017-10-21 17:41:33)(良:1票) |
2. シンプル・プラン
元々は警察に届けないでほとぼりがさめるのを待つだけの単純な計画だったのに、偶然が重なり思わぬ方向へと進んでいく。殺さなくてもよかった人間まで殺してしまうことになり、最愛の兄までも・・・。よくありがちなストーリーにもかかわらず、しっかりとした構成と巧みな心理劇で良質のものになっている。冒頭の真っ白な雪と真っ黒なカラスも印象的。 [DVD(字幕)] 7点(2014-05-05 21:55:44)(良:1票) |
3. ジャガーノート
昔見たときはおもしろい映画だと思ったのだが、DVDで見直してみると結構穴がある。(7つともまったく同じ構造なのかなど)それとタイタニックやポセイドンと較べても人物描写が薄いし、人命をどうも軽んじている。映画だからかそれとも英米流の考えからなのか、多少犠牲者が出ても構わないというのは好きでない。(1200人は多少ではない) [映画館(字幕)] 5点(2014-01-08 08:53:13) |
4. ショコラ(2000)
心温まる名作、「北風と太陽」ならぬ「北風とチョコレート」だった。シザーハンズのような雰囲気も良いし、音楽も好き。いかにも古いメルヘンチックな幻想を抱かせる。 [DVD(字幕)] 8点(2013-05-18 21:31:29) |
5. 邪魔者は殺せ
《ネタバレ》 ずっと昔に買ったワンコインDVDだったが、見ないでずっとそのままにしていた。理由はただ一つ、あまりにもありきたりの安っぽさを感じさせるタイトルのせいである。 だが、映画を見て、それはとんでもない間違いだったことにびっくりした。無駄のない緊迫したサスペンス感もすごい。白と黒のコントラスト、後の第三の男に見られる撮影美もすごい。ロンドン交響楽団をバックにした音楽もすごい。そしてきわめつけは、登場人物の描き方、心理描写である。革命闘争の政治理念に燃える主人公、その彼をひたすら愛しかくまう女性、己の欲のため警察に通報し賞金を得ようとするする者、逆に面倒なことから関わりを避けようとする者、それらが実にリアルでつぶさに描かれる。ラストは予想されるものの、とても感動した。サスペンス映画でこれほど引き込まれた映画は今までになかった。 [DVD(字幕)] 9点(2012-11-04 08:40:19) |
6. ジェーン・エア(2011)
若いミア・ワシコウスカを起用したことで、昔見たジョーン・フォンテインとはまた違うジェーン・エアを見た。これはこれで決して悪くない選択だと思う。だがロチェスター役となるとオーソン・ウェルズにはまったくかなわないし軽すぎる。むしろフェアファックス夫人を演じるジュディ・デンチの存在感が大きいのはさすがだ。 また子役についても昔のマーガレット・オブライエンやペギー・アン・ガーナーとは比べるよしもない。この映画後半はセント・ジョン等の人物の登場により、原作に近くはなっているが、その分まとまりがないように思われ、原作や前作ほどの感動がわかない。 [映画館(字幕)] 5点(2012-09-04 19:11:23) |
7. シャイニング(1980)
意味不明と思われるわからないシーンが多くやたら長く感じるしおもしろくない。だんだん嫌になってくる。オープニングの風景は大変すばらしいのに・・・。そうか冒頭の音楽が幻想交響曲なのか。 [DVD(字幕)] 2点(2012-08-13 20:25:35) |
8. シルヴィア
芸術家であればあるほど、神経は繊細で感情は激しいものらしい。ましてや詩人となるとそれがもっと顕著に現れるのではなかろうか。自分自身が何者かを自ら問い、絶望のどん底に自らを突き落とす、そういう芸術家も過去にたくさんいたことだろう。 詩人シルヴィア・プラスもまたそういう芸術家を思わせる。映画の中の作品評でも、すばらしいと恐ろしいが一体となっていた。彼女がなぜ自殺に至ったかは私みたいな凡人には到底理解はできないが、激しく生きた人だったに違いないと思う。 映画の中のグウィネス・パルトロウは、そのシルヴィアになりきっていたといって過言ではないだろう。見事なまでの演技だと思う。 ところでシルヴィアの母親役のブライス・ダナーだがグウィネスと目のあたりがよく似ていると思ったら、本当の親子だったとは・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2012-08-08 16:41:21) |
9. 上海の伯爵夫人
代表作「日の名残り」を初め数々の賞に輝いたカズオ・イシグロ氏の脚本だけあって、実に見応えのある映画だ。上海事変という日本軍の中国侵略を背景に、地元中国の人のみならず、上海に難を逃れて人たちの運命をも描いているが、歴史劇とロマンスのバランスもとれている。 盲目になったジャクソンが戦乱の街をさまようなどやや無謀とも思われる筋書きもあるが、ドラマだから許そう。しかし中国が舞台なのだからもっと中国人を活躍させて良かったのでは・・・。映画ではその他大勢に扱われいる。 この映画はロシア風、中国風、欧州風と音楽や舞踏など、いろいろな文化が入り交じり、混乱の中国をうまく描いていて、もっと評価されてよい映画だと思う。 [DVD(字幕)] 7点(2012-05-27 22:03:47) |
10. シャーロット・グレイ
ナチスドイツ侵攻によって二分された第2次世界大戦下のフランス。南部ヴィシー政府はドイツ傀儡政権、ナチス寄り政策を進めると共にユダヤ人検挙も積極的に行った。それに反発する市民や左翼はレジスタンスとして政府に立ち向かった時代である。 シャーロットはそんな政治的関心があるわけではなく、ごく普通の看護婦であったのだが、フランス語が堪能だったことと愛する男を追って、レジスタンスの一員となる。映画はそういう激動の時代の中で、強く生きるシャーロットの生き様とロマンスを見事に描いている。 主役を演じたケイト・ブランシェットは実にすばらしい。エリザベス女王に限らず彼女が演じたどの役柄にも存在感を示してくれる。一方でまた、ジュリアンの父を演じたマイケル・ガンボンもまた良い味を出している。 [DVD(字幕)] 8点(2012-04-12 18:03:04) |
11. 人生は、時々晴れ
終盤になってようやく光が見えたかなという感じで、全体を通じて湿っぽく、イジイジした感じだった。何度「クソッ」という言葉があっただろうか。 [DVD(字幕)] 4点(2012-04-12 14:25:01) |
12. シャーロック・ホームズ(2009)
少年時代に慣れ親しんだシャーロック・ホームズとはまったく違う映画だった。ユーモアとミステリーの世界から、ホームズやワトソンの名前を借りただけのアクション映画の世界に飛び込んでしまった。ミステリーとしてはお粗末そのもの、昔見たロバート・スティーヴンスのホームズがなつかしい。 [地上波(吹替)] 2点(2012-03-20 10:00:13) |
13. ジェラシー(1980)
映画が始まったとたん興味をそそらない絵と嫌いな音楽、嫌な予感がしたが案の定だった。見ているのが退屈というかどえらくきつかった。さかんにたばこを吸っていたという印象だけが残っている。 ガーファンクルはポール・サイモンと一緒に歌う歌はそんなに嫌でなかったが、映画はどうも・・・。 [映画館(字幕)] 3点(2012-03-09 20:46:25) |
14. シーザーとクレオパトラ
《ネタバレ》 クローデット・コルベールやエリザベス・テイラーが演じたのとはまた違うクレオパトラだ。特に最初の方はいたって天真爛漫無邪気な少女、女王の風格はどこへやらである。それがシーザーに感化され少しずつ女王らしくなっていくという戯曲の中のクレオパトラだ。戯曲だから台詞がやたら多いし、登場人物も多い。人物関係を把握するだけでも大変である。こういう映画は芝居好き向き。 なお冬のライオン(1968)の監督アンソニー・ハーヴェイが、クレオパトラの弟トレミー役で出演している。またジーン・シモンズはハープ奏者としてちらりと映る。 [DVD(字幕)] 7点(2012-03-05 20:41:07) |
15. 新・泥棒株式会社
昔見たときはおもしろかったけど、今見てみるとさほどおもしろくない、というか馬鹿馬鹿しさだけが目立つ。単純に見ていた頃がなつかしい。ピーター・セラーズも最初は新鮮だったが鼻につく存在になってしまった。 [映画館(字幕)] 4点(2011-10-29 06:55:40) |