1. 告発
これは文句無しに10点の作品でしょう。観終わった後いつまでも余韻が残ると言うか、心の奥底に衝撃を残すと言うか、そんな映画でした。とにかく題材が、更には結末が重いです。購入したDVDのキャッチフレーズは「友情の物語」という言葉で結んでありますけど、「友情の物語」などという言葉で片付けるのさえあまりにも陳腐でこの作品に対して失礼にあたるような気がしてなりません。この映画のメインテーマは、友情よりも正義でしょう? 10点(2003-12-03 00:44:29) |
2. ユナイテッド93
あまりにも重い映画です。こんな惨劇が実際に起こったのかと思うと(幾分に想像と脚色が入り混じっているとはいえ)、やり切れない気持ちになりました。あの事件で亡くなられた全ての犠牲者にお悔やみ申し上げます。 [DVD(字幕)] 9点(2007-02-17 14:35:37)(良:1票) |
3. シティ・オブ・ゴッド
コレは凄い衝撃的な作品でした。映画としての作り込みも上手いのですが、何よりこの映画で語られている話が非日常を扱うフィクションなのではなく、日常を映し出したノン・フィクション(勿論映画自体は作りものですが)なのだという事実に驚愕します。日本でも近年は凶悪犯罪が多発しているとメディアは報じていますが、この連中の世界に比べたら何たる平和・楽園なのだろうと感じずにはいられません。それにしても、いくら貧しさが生んだ社会だとは言え、あそこまで暴力的・感情的な社会が構築されるのは、我々日本人の感覚では理解し得ない持って生まれた国民性(パーソナリティ)の違いってものがあるんでしょうか?とにかく、子供相手にも容赦なく発砲する辺りなんか、先進国では到底作りえない、如何にもブラジル的な生々しい映画だったと思います。 [DVD(字幕)] 9点(2006-03-22 01:20:18) |
4. 奇人たちの晩餐会
これ、面白いです。最初は、この晩餐会が定義する"馬鹿"の基準にイマイチ共感できず「失敗したかな?」と思ったんですが、1人の馬鹿(と言うか、確かにこういうキャラの人居ますよ)に振り回される、舞台劇のようなストーリーだったんですね。この男が次に何を仕出かすか、それはもうドキドキハラハラしながら楽しませてもらいました。フランス映画だからって、日本人の笑いの感性とズレてるってことは無いです。 9点(2003-10-17 01:20:43) |
5. バベル
《ネタバレ》 繋がっているようで実はあまり繋がっていないという指摘もあるかもしれませんが、3つの舞台それぞれ、監督さんの言いたいことは首尾一貫していて、よく作り込まれた映画だと思います。どれも悲劇ではありましたが、とことん悲惨というわけではなく、最後はある程度救われた形にしたのは、監督さんの優しさでしょうか。観る側にとっても、嫌な後味だけが残る映画になっていなくて、その点でも良かったと思います。 [DVD(字幕)] 8点(2008-02-12 20:08:30) |
6. パリ、テキサス
親子愛、夫婦愛について深く感じ入る作品でした。愛の描き方が非常に哲学的で深いです。序盤は謎だらけで始まるストーリーが、徐々に真実が明かされつつ、同時進行的にドラマ部分も盛り上がっていくというシナリオ構成で、非常によく出来てるなぁと感心しました。それにしてもこの女優さん、初めて見ましたけど、すっごく綺麗ですねぇ。 8点(2003-11-08 02:26:57) |
7. 戦場のピアニスト
《ネタバレ》 ドイツ兵の乱行や極貧状態の民衆が必死に足掻く様が淡々と描かれている様子は、ドキュメンタリーチックに感じました。主人公の行動も殆どが周囲の保護と成り行き任せで、この辺りがある意味真実味を加えています。主人公を救ってくれたドイツ将校が戦犯として処刑されたという結末(と言うより、主人公が救おうと何らかの行動を起こさないこと)は不満ですが、まあ仕方が無いか。主人公がドイツ将校の前でピアノを弾くシーンと、エンディングロールでの演奏は素晴らしいです。少しでもクラシックピアノをかじった事がある人なら必見です。 8点(2003-10-20 00:53:52) |
8. アルティメット
これでもかのアクション!アクション!アクション!すげぇって感嘆しているうちに話はトントン進み、息つく間もなくあっという間に終わってしまいました。実際、90分も無かったんですね。体感時間としては、60分のテレビドラマくらいでした。 [DVD(字幕)] 7点(2007-03-10 22:53:40) |
9. ある子供
フランスの文芸映画は私には肌に合わないものが多く、この映画も観るかどうか躊躇しましたが、これは楽しめました。なんか、妙に現実的というかシュールなんです。特にスクーターでひったくりを犯した後の逃亡劇の一コマ一コマがよく出来ている。オーシャンズ11や24なんかを観ていると、映画の世界だなぁ、テレビの世界だなぁって思うわけですが、この映画はとことん現実的。まるでドキュメンタリーを観ているかのような、ある意味「映画らしくない」ありきたりのシーンの連続なのですが、それでいて退屈しないのが凄いわけです。唐突な終わり方にも意表を突かれました。 [DVD(字幕)] 7点(2007-02-12 03:46:40) |
10. ランド・オブ・ザ・デッド
ロメロゾンビにハズレなしってところでしょうか。今回も楽しませてもらいました。方向性としては死霊のえじきの延長線上にあるのでしょうか。「ゾンビにだって知能どころか感情さえあるんだ」とでも言いたげなボズゾンビの悲哀に満ちた雄叫びが印象的でした。それにしてもゾンビの人権はますます尊重されつつあります。次作辺りには(あるのかどうか知りませんけど)「ゾンビにも基本的人権を」なんて掲げて解放戦争がおっ始まり、そして次々作辺りには「遂にゾンビ初の大統領誕生」なんて展開になっちゃったりして。で、「of the zombie, by the zombie, for the zombie」なんて名演説を残したり…しないな。 [DVD(字幕)] 7点(2006-03-14 02:57:32)(笑:1票) |
11. ピアノ・レッスン
女の怖さを見たような気がします。しかし、いくら愛に理屈は要らないとはいえ、何故ベインズに心惹かれていったのかについては全く理解不能でした。テーマ曲を含む音楽は確かに秀逸です。今度楽譜を入手して弾いてみたいと思いました。 [DVD(字幕)] 7点(2005-11-24 02:22:11) |
12. ミニミニ大作戦(2003)
まあまあでしょうか。ヘタレのノートンはキャスティングとして僕の希望ではないけど、それなりにいい味を出していたと思います。ストーリーが分かりやすいのと楽天的で軽快なノリなので、万人にも楽しめる内容です。アクションとしては少し物足りないかもしれないけど、ストーリーのテンポ良さがそれを補っています。ただ気になるのは、最初の金塊の持ち主であったグループは一体何してるんだろう?$3500万盗まれっぱなしですかい。 7点(2004-08-30 02:08:14)(笑:2票) |
13. レオン(1994)
ナタリー・ポートマン目当てで見返したのですが、当時観た時よりもずっと幼く感じました(それだけ自分が歳を取ったってことかもしれませんが)。まあ、この歳の女の子が中年男と真剣に恋愛するって設定は殆ど有り得ないのですが、それまで誰にも愛されずに孤独な人生を送ってきた2人が互いに心を寄せ合っている、という風に解釈すれば、ある程度はアリかなと思います。ストーリーは単純だし大絶賛するほどでは無いと思いますが、ナタリー・ポートマンの可愛さに免じて甘めの7点献上です。 7点(2003-11-30 13:58:55) |
14. パフューム/ある人殺しの物語
《ネタバレ》 香水のかぐわしさ以上に、腐臭や悪臭の方が漂ってくる映画でした。突っ込みどころも満載で、悪ノリしてるんじゃないかとしか思えないシーンが随所にありました。特に処刑場でのシーンとパリに戻ってからの一幕には、目がテンになりそうでした。まあ総じて言えば面白かったのですが、何とも評価に困る作品です。そもそも、何故殺さなきゃいけないんだっけ? [映画館(字幕)] 6点(2007-03-12 00:10:35) |
15. ブロークン・フラワーズ
《ネタバレ》 淡々とした展開の中に時折シニカルな笑いが秘められていて、一見退屈そうな映画の割には面白いです。謎解き要素も盛り込まれているため、結末を知りたいオーディエンス側の心理を巧みにじらしては進んでいきます。ただ、最後までじらして終わりっていうのは、人によって受け止め方は様々だと思うものの、私個人的にはやや否定派です。ラストのビル・マーレーの呆然とした表情のアップからエンドロールに切り替わったとき、僕の表情もまた、彼さながらに呆然となってしまいました。 [DVD(字幕)] 6点(2007-03-08 01:37:28) |
16. 皇帝ペンギン
ドラマ性を醸し出すために無理矢理ペンギン夫婦に愛を語らせる設定、ナレーション、セリフが、少々気恥ずかしいです。普通にドキュメンタリー風にナレーション付けた方が無難だったと思いますけどね。普段、ナショナル・ジオグラッフィクやアニマル・プラネットなどの有料チャンネルのドキュメンタリーをよく観ている私のような人間には、特に高いお金払ってみるほどのものか?という気がしなくもないですが、過酷な環境で健気に生きるペンギンさんたちに敬意を表して6点です。それにしても、自分に来世があるとしても、ペンギンだけは嫌だなあ。 [DVD(吹替)] 6点(2007-01-03 01:31:36) |
17. TAXi
想像以上に軽~い映画でした。スピード違反で免停中の免許を1警官の裁量だけで勝手に返したり出来るのか?という疑問とか、1民間人を勝手に捜査協力させたり、その人間が警官隊に作戦指揮を取ったり…、とにかく疑問だらけの脚本です。でも一番の疑問はダニエル(主人公)と彼女が、知り合って1年にもなるのに何故今夜に限って何が何でも結ばれようと必死なのか?ということ。まあ深いことは考えずに単純にカーアクションだけを楽しもうよという映画です。 [DVD(字幕)] 6点(2005-10-02 14:06:55) |
18. バイオハザードII アポカリプス
《ネタバレ》 前振り無しでいきなりゾンビの大量放出…。こりゃいくら何でも多すぎじゃありません?ここまで来たら街ごと核爆弾で吹っ飛ばすしか結末は無いだろうなぁと思っていたら本当にその通りでした。しかし、映画の雰囲気が、現代的とでも言うかサイバーと言うか、ナイトオブザリビングデッドをマトリックス風にアレンジしたような感じでした。それにしてもアリス強すぎ。有り得ないくらい強すぎ。 [DVD(字幕)] 6点(2005-07-01 21:34:30) |
19. バイオハザード(2001)
最初に見たときは、もっとゾンビがうようよ出てきて血みどろの戦いを繰り広げるのを期待していたせいか、ちょっと退屈に感じました。雰囲気もゲームの世界観とはかなり異なるし、妙にハイテク過ぎる気がして…。個人的には、もっとホラー映画の路線で製作してほしかったなぁ。でも2回目に観たら、何故かそこそこ面白く感じました。 6点(2003-10-27 00:43:51)(良:1票) |
20. ストレイト・ストーリー
もっと感動できる作品かなと期待してたんですが、ラストは意外とあっけなく、よほどこの爺さんに感情移入していないと感動できないと思います。でも全体の雰囲気としては好きです。アメリカの古き良き時代を生きた爺さんの生き様に温かい拍手。 6点(2003-10-20 00:28:43) |