21. 真夜中のピアニスト
パッケージの作品紹介を読んで期待したほどのものではありませんでした。不動産のブローカーで半ばチンピラのような毎日を送っている青年が、ピアニストになりたいという夢を捨て切れずに最後のチャンスに賭ける、と簡潔に表せばそんな内容ですが、主人公のピアニストになりたいという情熱があまり感じられないため、クライムムービーとしてのストーリーが軸にあって、ピアノはおまけという印象しか残りませんでした。亡き母のマネジャーだった男が「お前は才能は豊かだ」と評していますが、映画を見る限りは、大して才能があるようにも思えません。オーディションで弾くためのたった1曲が、オーディション直前にようやく弾けるようになったというレベルで、プロの演奏家は無理でしょう…。あと、フランス人って、開放的なのね。 [DVD(字幕)] 5点(2007-01-22 22:59:11) |
22. 耳に残るは君の歌声
重厚な雰囲気の前半に比べて、やたらと淡白な後半ですね。上映時間の都合でこのような展開になってしまったのかと思っていたのですが、97分でしたか(120分くらいに感じましたけど)。だったら、渡米してから父に再会するまでをもっとドラマチックに描く時間も充分にあったわけで、何故こんなにも明ら様に時間切れのため巻いたかのようなエンディングになってしまったのか疑問です。ジョニー・デップは、やっぱいい男ですねえ。そして、クリスティーナ・リッチは、むっちむちですねえ。なんか、歌声よりもリッチの下着姿の方が印象に残る映画でした。それもそうですが、歌1つで世を渡り歩いた女性という設定の割には、リッチの歌はあまりに説得力無さ過ぎです。ちゃんとプロのオペラ歌手で吹き替えるべきだったかと。そうすれば、文学的には退屈でも音楽的価値は高い作品になり得たと思いますけどね。 [DVD(字幕)] 5点(2007-01-04 18:54:15) |
23. カノン
実際に娘を持ってみないと実感が湧かないですが、言わんとしていることは何となく分かります。人間のモラルなんて、所詮その人自身に本質的に備わっているものじゃなくて、「こんなことをしたら人から白い目で見られる」といった世間体とか「これをやったら犯罪者になってしまう」という抑制だけで成り立ってるんだよ、というようなことを、このオッサンを通して訴えかけているような気がしました。それはさておき、映画のかなりの部分をこのオッサンの独り言(凄い早口)が占めているので、字幕を追いかけるのに疲れました。 [DVD(字幕)] 5点(2005-11-27 22:44:07) |
24. -less [レス]
《ネタバレ》 パッケージには"SAW"を超える衝撃と書いてありますけど、超えるどころか遠く及ばない出来です。そもそもジャンルが違うし、引き合いにするのさえどうかと思います。この"LESS"は、要は怪談話だったわけで、なので一連の出来事に論理的な説明はありません。単に演出として「こんな事が起きたら怖いでしょ」という観点でストーリーが組み立てられており、終わってみれば「夢」とか「疑似体験」という言葉で説明が付くわけですので。怪談話だから否定するわけではないのですが、期待していただけに何となく騙された気分でした。 [DVD(字幕)] 5点(2005-10-02 23:48:51) |
25. クリムゾン・リバー
《ネタバレ》 ラストの10分までは、雰囲気的には引き込まれる映画でした。どういう結末が待っているのかと思ってたら、突如犯人が出てきて格闘してジ・エンドって展開にはマジでキレそうになりました。事件の動機や手口について、観ている側が振り返って考えさせてくれる余地が全く与えられていないので、エンディングロールが流れる中、完全に置いてけぼり状態でした。私の頭が悪いのか、映画の方に欠陥があるのか…。とにかく観終わった後、こんなモヤモヤした気持ちにさせられる映画は嫌だ。 [DVD(字幕)] 5点(2005-09-17 23:41:42)(良:1票) |
26. ニュー・シネマ・パラダイス/3時間完全オリジナル版
完全版しか見ていませんが、皆さんのレビューを見て、どの部分が劇場公開版との差異か大体分かりました。トトが故郷に帰ってきてからラストまでの展開が大幅追加部分なんですね。完全版しか見ていないため劇場公開版と比較しているわけではない私にも、確かにこの追加部分は非常に長く感じました。大体このテの現在(序章)→過去の追想シーン(本章)→現在(終章)という構成の映画というものは、序章と終章は短いものです。だけどこの映画の場合は、時が現在に戻ってからのボリュームがかなりあって、本章と比べても同じくらいの比重があったような気がします。で、この追加部分が、純粋に映画へのノスタルジックな愛情を描いた美しい作品を、世俗的な作品に変えてしまった、というような意見を書かれている方々の気持ちも何となくうなづけます。初恋は美しい想い出のままにしておいてほしかったとか、或いはいい年した中年男女のラブシーン自体が、絵的にあまり美しくない(失敬…)というのもありますしね。ですけど、個人的には、この部分が無かったら現在の状況を説明する謎解きの部分が抜け落ちることになるのではないかと思います。自分が望む展開か否かは別としても、事実として「そういうことだったのか」と納得しましたからね。まあ、そんなわけで追加部分の賛否はさておき、作品としては個人的に可もなく不可もなくという程度でした。昔の映画に全く造詣の無い私にとっては、この作品の中で取り上げられている映画も全然知らないし、映画を楽しんでいる観客のリアクションとか、この映画の演出自体、何となくわざとらしすぎて少々鼻についた感もあります。 5点(2003-12-17 01:44:30) |
27. マルホランド・ドライブ
ほんとに訳が分からない。分かったとか分からないとか、これ程まで物議を醸す作品はそうそう無いと思います。でも、分かったからと言って面白いとは限らないんですよ。逆に、分からなくたって面白い作品もあるし。私にとってこの映画は、分からない上に面白くない作品でした。でも、絵的に印象的なシーンは幾つかありました。そういう意味での5点献上です。 5点(2003-10-22 00:00:22)(良:1票) |
28. アザーズ
《ネタバレ》 (直接物語とは関係無い話ですが)あの世を扱っているものを見るとき必ず感じる矛盾は、皆この世で死んだときの年齢・風貌を保ってるってこと。この世で死んだ時の姿で永遠に生き続けなければならないなら、若くて元気なうちに死んだ方が得だぞ。ヨボヨボの老人になってから死んだら、それこそ地獄だ。作品の方ですが、アイデア自体は及第点。でも途中眠かったです、私には。 5点(2003-10-20 00:21:15) |
29. ハイテンション
《ネタバレ》 最近やたらと「あっと言わせる驚愕のオチ」なるものがもてはやされているような気がしますが、論理的に破綻しているようなものは勘弁してほしい。何でもかんでも、観客の予想を裏切りさえすればいいってもんじゃない。ちゃんとストーリーに辻褄の合う説明が付けられないようなものなら、誰だって作れますよ。あのオッサン、いい味出してたのに、ほんとに勿体ない。素直に恐怖のオッサンモノだったなら8点にしても良かったけど、こんなオチにしたせいで4点。 [DVD(字幕)] 4点(2007-04-17 00:22:28)(良:2票) |
30. ロスト・チルドレン
私にとってはただの奇怪不可解映画でした。世界観や人物設定が全く理解出来ない上に、登場キャラも(子供を除いて)グロテスクな連中ばっかりで辟易します。ストーリーも殆ど分からなかったので気持ちが悪いのですが、もう一度見たいとは思わないです…。 4点(2003-11-10 01:28:03) |
31. アメリ
たぶん自分の感性には合わないだろうなと勝手に決め付けて敬遠していた作品。だったのですが、TSUTAYAのレンタルDVDでジャケットのアメリと思わず目が合ってしまったので、試しに鑑賞してみることに。世間でこれだけ受けてる(た)のだから、それなりに面白いんだろう程度の期待はありました。けど、やはり自分の勘は当たっていたというか、話がいくら進んでも作品の中に入っていけない。随所の小ネタも何が面白いんだか、自分的にはスベってばかりのおサムいジョークの連発だし、何よりアメリに全然愛着が湧かない。こんな誇大妄想症の女、やだなぁ。だけど、フランス人にしちゃ珍しくウブで奥手(偏見?)な女の子ってちょっといいかも、と思ったら最後で見事に裏切られるし(爆)。そんな簡単に寝るなぁ!とにかく、全く面白くなかったです。 3点(2004-10-12 02:38:18) |