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すかあふえいすさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1047
性別 男性
年齢 30歳
自己紹介 とにかくアクションものが一番

感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます

備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません
10点…大傑作・特に好き
9点…好き・傑作
8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く

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61.  大列車作戦 《ネタバレ》 
バート・ランカスター&ジョン・フランケンハイマー最高の1本となる戦争アクション。 ナチスVSレジスタンスの壮絶な列車アクションがスリル満点で楽しい。連合軍の無理難題と亡きレジスタンスの亡霊たちをかかえるレジスタンス達、意地でも勝利の可能性を逃すまいとするナチス。 走行中の列車に飛び乗るシークエンスの見事なこと。ドラマも熱い。果たして戦争が無ければ例の大佐も、石炭で顔が真っ黒になるレジスタンスも平和でいられたのだろうか。戦争アクションの醍醐味、ここにあり。
[DVD(字幕)] 9点(2015-01-04 07:36:08)
62.  抵抗(レジスタンス) 死刑囚の手記より 《ネタバレ》 
ブレッソンによる収容所・脱獄映画の傑作。  ドイツ軍占領下のパリで、刑務所から脱出を図る主人公の様子を淡々と追っていく。 主人公が堅牢な監獄の中で脱出の準備を進めていく異様なまでの緊張感。 短いショットの連続で退屈させて貰えない。脱出に成功するんだろうけど、本当に無事に出られるのか?と否応なしにハラハラしてしまう。 危機の連続でこちらも息を呑む。それでも意思が揺るがない主人公の強靭さが頼もしい。 紐がロープになるまで、スプーンが鋭利なナイフになるまで神を心の支えにして耐えて耐えて耐え抜く人間の凄さを見せ付けられるような作品です。
[DVD(字幕)] 9点(2015-01-02 23:35:45)(良:1票)
63.  バルタザールどこへ行く 《ネタバレ》 
「少女ムシェット」以上に残酷な映画だ。 ロバのバルタザールは、美しい野原の光景と共にやって来る。 マリーやジャックに可愛がられたバルタザールは、不幸が重なって別れてしまう。 再会したバルタザールは、美しく成長したマリーに“惚れて”しまう。 だが、同じくマリーに好意を見せる不良のジェラールに“嫉妬”されてしまう。 マリーがジェラールに襲われる場面で、バルタザールは虚ろな瞳で傍観するしかなかった。痛めつけられるバルタザールの無力さ。バルタザールは、黙って見守るしかない我々観客でもある。 マリーは何処に行ってしまったのか。バルタザールの瞳は、彼女の行方を知ってか知らずか、ただただ虚空を見つめるのみ。 とても悲しい映画だが、悲惨さを優しく包み込む美しい原風景には癒される。
[DVD(字幕)] 9点(2015-01-02 23:29:49)
64.  コロッサル・ユース 《ネタバレ》 
これは、本当にデジタルで撮られた映画なのだろうか。 まるで昔のカメラで撮ったかのような奥行きと映像美が拡がっているではないあ。 そう、今の時代には失われてしまったロスト・テクノロジーとでも言うべきか。   「ペドロ・コスタ」は、絶望に沈むある街で生きる人々を描くのだ。  消えゆく孤独な魂、消えていく土地の哀しみを・・・。  かつてロバート・フラハティは「極北のナヌーク」を撮った。 イヌイットと生活を共にし、彼らの生きた姿をフィルムに残した。  日本の小川紳介もまた。  ペドロ・コスタは、この時代にその域まで己の精神を研ぎ澄ました作家と言えよう。  作品は一見すると楽しみづらいかも知れないが、ドキュメンタリーとしても、一つの娯楽としても是非とも見て貰いたい作品だ。
[DVD(字幕)] 9点(2015-01-02 23:22:26)
65.  パピヨン(1973) 《ネタバレ》 
フランクリン・J・シャフナーとダルトン・トランボ、スティーブ・マックィーンが組んだ傑作。  シャリエールの原作では、主人公はその後ベネズエラ市民権を獲得したらしいが、本作の主人公はひたすら「自由」に向かって諦めようとしなかった。  金庫破りと殺人の冤罪で刑務所に放り込まれた「パピヨン」。 蝶のように自由に生きてきたこの男は、監獄という針で標本にされようとしていた。 マックィーンが捕まるのは「大脱走」や「ネバダ・スミス」を思い出す。  だがパピヨンは最後の最後まで諦めない。 隙を伺い、泥を這いずり油虫すら食してひたすら耐えに耐える。 やせ細り、髪が白んでも眼の輝きと魂は灯火を絶やさない。 かつて「大脱走」で見せたマックィーンの不屈の精神! 友情を結んだ「ドガ」をいつも気にかけてくれた情の厚さ、看守を睨む不敵な笑み。  何度でも逃げ、何度でも戻ってくる。 そして最後の最後に「自由」を掴み取る!  基本的には暗く陰惨だが、言葉が通じずとも心で通いあった村人との交流、教会でのやりとりなど見所も多くそれなりに楽しめる。
[DVD(字幕)] 9点(2015-01-02 23:16:19)
66.  戦争・はだかの兵隊 《ネタバレ》 
まずは、記事の作成に御協力して下さった鱗歌さんに感謝、感謝ですっ!  マリオ・モニチェリによる傑作戦争コメディ。 ニーノ・ロータの穏やかで何処か哀しさもある音楽が印象的。 舞台は第一次大戦。徴兵検査から訓練、一時の平和から一気に戦争へと突っ込んでいく内容。 徴兵をちょろまかそうとするが騙されて結局軍人となってしまう前科者のジョバンニ、 ジョバンニを騙して金をくすねたが紆余曲折を経て相棒となる衛生兵のオレステのデコボココンビ。 物語はどんどんシリアスになっていくが、ところどころに転がるギャグでクスクス笑ってしまう。 くすねた煙草をくすねた相手に勧めたり、列車の上での追いかけっこ、手榴弾のインク、ドアでのやり取り、特にジョバンニとコンスタンチーナの“再会”シーンは爆笑。 そもそもイタリア人がノリノリでナンパしているだけでも笑ってしまう。ドサクサにまぎれて人妻の胸を揉むなよ・・・w ニワトリの件も和んだ。  だが、戦争となるとシリアスだ。 爆弾に火を付ける作業は怖かったし、鉄条網を伏せて不意を付いたり、食事中の敵兵を撃たなきゃならない辛さ、ボロボロの兵士たちを見て歓迎パレードが葬式の通夜のように静まり返る場面、遠くで閃光が飛び交い味方が焼かれているというようなシーンは凄かった。D.W.グリフィスの「國民の創生」を思い出した。  戦いは冬から春へと移っていく。 街での“別れ”のシーンは切ない。 雨の中での砲撃は火薬が湿気らないだろうか? ラストは哀しい結末だが、軍人として、そして仲間のために秘密を守って散っていく姿はカッコ良くて胸に迫った。
[DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2015-01-02 21:41:03)
67.  バリー・リンドン 《ネタバレ》 
ほんとうに長くて疲れる映画だったが、見応えのある傑作だった。 やっぱりキューブリックの戦争映画にハズレなしだね。  決闘の場面からはじまるファースト・シーン。 イギリスの簡素な自然の美しさが、劇中の寒々しさをより引き立てる。 主人公の日常も“賭け”からはじまる。 「体の何処でもご自由に。勇気があればだけど(笑)」 ほほお~積極的ですね~。けしからんおっぱいしやがって・・・うらやまし(ry  バリーもまた嫉妬と意地で決闘を申し出る。決闘の度に流れる淡々としたドラムロールが痺れるぜ。 若気の至り、だがバリーには若さと「もっと暴れたい」というエネルギーが有り余っていた。  追われる身となったバリーは紆余曲折を経て真紅の征服に惹かれ軍隊に。それにしても礼儀正しい追いはぎだ事。 馬も金もない、あるのはくいぶちを稼ぐために軍隊に入ろうという気力と覚悟だけ。バリーは七年戦争へと参加する。  血気盛んなバリーはどんな決闘も受けた。 殴り合いのシーンは「拳闘試合の日」を思い出す。  バリーと策士グローガンの友情、 軍隊としての戦い。 一斉射撃の様子は火を放つようだ。 別れは同時にバリーの生存本能を揺り動かす。 身分を偽り、 ささやかな交流、 嘘も方便、しかし嘘は次の地獄へとバリーを誘う。 バリーはどんな過酷な地獄も生き残った。 その本能が人脈や新しい絆を結んでいく。 兵卒から伍長、二重スパイ、そしてギャンブラー。バクチのような人生を送り続ける。 バリーは“取立て人”として剣の腕を振るっていた頃がピークだろう。 だがバリーは取り返しの付かないミスを犯してしまった。それは結婚相手を間違えてしまった事だ。公然と死が迫る人間に向って死の宣告をする大胆さと度胸、おごり。 ココまでは栄光に満ちた半生だが、後半はバリーが不幸のどん底へと堕ちていく。 バリーは女の本当の気持ちを知らなすぎたのだ。 つうかタイミングを考えろよコイツ。  重なる不幸はバリーの心も蝕んでいく。  ブリンドンの“戦線布告”は昔のバリーを思い出す。ブリンドンの覚悟は足りなかったが、バリーはその意気を買ってあえて身を引く。いや、昔の自分を見るような自己嫌悪だったのかも。  「ルドビコ」って「時計じかけのオレンジ」?  とにもかくにも、ラストは暗い終わり方だったが美しい者も醜い者も今はすべて同じあの世なワケです。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-31 22:07:47)(良:1票)
68.  不可能な世界への旅行 《ネタバレ》 
「不可能を通る旅(LE VOYAGE A TRAVERS L'IMPOSSIBLE)」。 または「不可能な世界への旅行」。  今回見たのはカラー版。 「日蝕と太陽」や「月世界旅行」と似たプロセスを持ち、特に「月世界旅行」は姉妹作と言っても過言じゃないほど似ている。  意見が飛び交う会議、巨大な歯車が回り続けるスチームパンク的装置、天球、解けた鉄が流れ込む様子は「月世界旅行」よりもインパクトがある。  着々と準備が進み、駅での“自動ドア”?のやり取りなど興味深い。 男が荷物につまづき中々前に進めないといったコメディ要素の強い場面も。  出発した列車はうねるように走り続け、乗換と脱線・大破を繰り返しながら宇宙へと飛んでいく。後の「銀河鉄道の夜」あるいわ「銀河鉄道999」である。  「月世界旅行」でも見られた対象に近づいていくシークエンス。 今回は太陽の口の中に突っ込んでしまう一行。落下の衝撃とあの熱で死なないのは化物すぎてツッコム気力も失せる。 熱くて服を脱ぐシーンも露骨な人間アピールにしか感じられない。氷漬けになっても平気な面々だし。  そんな化物御一行並に頑丈な宇宙艇で“落下”し脱出。潜水艦モードで爆発してダイナミック帰還。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-22 21:40:52)
69.  常識はずれの新たな争い 《ネタバレ》 
メリエスのマジックもの。  二人の女性が黒いドレスに早代わりしたかと思いきや、その次には屈強な男二人が舞台に立つ。  先ほどの女性たちが男たちの後ろから出たり消えたり。 一瞬にして人形になったり紙になったり風船になってしぼんだりなどトリック撮影の冴えを感じさせる。  メリエスはこの後「Le Papillon fantast ique」等でよりトリック撮影を極めていく。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-22 21:37:55)
70.  ゴム頭の男 《ネタバレ》 
「幾つもの頭を持つ男」とプロットが似ている作品。  男が扉を開けた場所から机を持ってくる。箱の中から“首”を出し、空気のチューブによってそれを膨らませて遊ぶ。  最後はもう一人の男が現れ、急激に膨らませ爆発させてしまう。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-22 21:36:25)
71.  幾つもの頭を持つ男 《ネタバレ》 
メリエスが自ら自分の頭をもぎ取ってしまい、頭だけになった分身が増えて会話や演奏をしたりする。  肝心の歌はマズいものだったらしく、メリエスはマンドリン?でその分身たちを潰してしまう。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-21 22:54:15)
72.  一人オーケストラ 《ネタバレ》 
後にバスター・キートンが「既席百人芸(一人百役)」でオマージュ&より進化させたギャグを披露した事でも知られる作品。  サイレント映画が誕生した当時は当然音楽は出ないが、音を視覚によって観客に伝えようとするメリエスの趣向(「音楽狂」とか)。  並べられた7つのイス、一人ずつ分身して別々の楽器まで用意してしまう分身たち。演奏が終わると、真ん中に座るメリエスに向かって分身は戻っていき、イスも中央で一つに“戻る”。  終盤でバックに出た巨大な扇は何だったんだろうか。あれの中央にイスが消えていく感じだったけど・・・。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-21 22:52:59)
73.  生きているトランプ 《ネタバレ》 
「生きているトランプ(Les Cartes vivantes)」。 メリエスの遊び心に満ちたイリュージョンものの一つ。  何も無い台に小さい台を重ね、巨大なボードがトランプになったり人を召喚したりするトリック撮影。 ここでメリエスは、カメラを近づける代わりに自らカメラに少し迫り、トランプの数字を観客に印象づける。 メリエスの映画はカメラが動く代わりに人がカメラに近づいたり、対象が巨大化してしまう。この作品もトランプが巨大になる。  燃える火と共にクイーンが、キングは突き破る勢いで御登場。  最後はマジシャンそのものがトランプに飛び込み通り抜ける。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-21 22:47:56)
74.  日蝕と満月 《ネタバレ》 
ジョルジュ・メリエスが「月世界旅行」「不可能を通る旅(不可能な世界への旅行)」に関連するアイデアで撮った宇宙ものの作品の一つ。上記と比べるとSF色は薄く、ファンタジーの色合いが強い。  冒頭の授業風景、居眠りした生徒を叩き起こす様子、顔を持った太陽と月が重なり通り過ぎるまでのシークエンス、それを見つめる博士達の眼が心配(今の時代は日蝕を肉眼で見ると危険だという事がハッキリ解っているけど、当時はまだそれを知らない人間もチラホラいた事だろう)、星や流れ星、月たちに乗る人々の語らい、月に“乗船”した人々、星同士がぶつかり揺りかごのように揺れる星、流星群に夢中で落下してしまう会長(このシリーズは大抵何かが、誰かが必ず“落ちる”)。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-21 22:38:44)
75.  呪われた城 《ネタバレ》 
ジョルジュ・メリエスによる1分にも満たない作品だが、今回見たカラー版の鮮やかな色彩が忘れられない。  基本プロットは「悪魔の館」とほぼ一緒。 後の「悪魔の館」にも出てきた白い布をまとった魔女やガイコツに甲冑の騎士。  次々と切り替わるシーンを綺麗な色彩で拝められたのは嬉しい。  メリエスの作品にはメリエス自ら着色したフィルムが幾つかあるが、この作品は最も色合いの素晴らしい作品ではないだろうか。
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-21 22:36:32)
76.  TAXi 《ネタバレ》 
DICK DALE & his DEL TONESの「MISIRLOU」は最高の波乗りBGM。  それを冒頭、フランスの市街をバイクで駆け抜けるシーンに使った! タランティーノはコレをオープニングで使っておきながら、またかったるい会話を始めやがってテンションを下げるという“無駄遣い”をやらかしてくれた。 別にタランティーノが嫌いとかそういうものではない。 ただ単にこの映画みたいに初っ端からブチかまして欲しかっただけなんです。 そんなワケで、この冒頭部分だけはジェラール・ピレスとリュック・ベッソンを支持したい。   本作は中身投げ捨て、ひたすら車で走りまくるカーアクションムービー。 CGエフェクトがかかっているだなんて信じられない中々の迫力。  純然たるフランス映画よ。 シャレオツ(死後)な若者、性欲に走る上品なエロ、それをアメリカナイズなアクションでブッ壊すベッソン。 でもいきなりキスして胸を揉むのはNGな。  気軽に楽しめる快作。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-19 19:49:45)
77.  ル・アーヴルの靴みがき 《ネタバレ》 
今もヨーロッパに根強く残る移民問題をユーモアを交えて描いた作品。  フランスはのどかな町ル・アーヴルで元気に暮らす人々。 ビンボーで金も無い、でも心は誰よりも豊かという良い人ばかりだ。  住民がアレコレして少年を守ろうとする姿はとても楽しく、とても健気で泣けてくる。  病気を夫に隠す奥さんのセリフはさらに泣ける。  今の世の中、悪い事ばかりだ。でも、たまにはこういう良い人しか出て来ないような映画があっても良いじゃないか。  靴屋の店主が必要悪だと思うとまた泣ける。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-16 22:49:26)
78.  グレート・ブルー 《ネタバレ》 
これこそリュック・ベッソンのオリジナル「グラン・ブルー(グレート・ブルー)」。 ベッソン最高の映画はコレだ。  ベッソンは「○○狂」という一つのテーマがある。 後の「TAXI」はスピード狂、 「レオン」は「グロリア」を骨子に殺しに取り憑かれた者たち、 そして「グラン・ブルー」は海に“魅せられて”しまった男たちを描いた。 ジャックとエンゾは対照的な人物だ。 劇中のマイヨールは“静”だが本当は“動”を求め、 劇中のエンゾは“動”だが本当は“静”を求めていた。 動=生、静=死・・・実在の二人は劇中と正反対の生き方をしたと言える。  この「グラン・ブルー」は海に魅せられた二人の男、それに惚れてしまった女性の葛藤を描いている。 何処までも蒼く澄んだ海、全てを飲み込みそうな深淵・・・母親のような海に育ち、その美しさに溺れたくなったのだ。  だが人間は人魚でもイルカでも無い、陸の上で生きることを宿命付けられた存在だ。 ダイバーたちの海への挑戦は、そんな「運命」に逆らおうとする行動なのかも知れない。  二人の男は幼いころから海に生き、海のためなら死んでもいいというほど海に惚れ込んでいた。 彼らの命懸けの行動。 それは青春であり、生きがいであり、母親であり、何より最愛の異性でもある“海”に「認めてもらいたい」という純粋な思いがあったのかもしれない。 まるで恋人を奪い合いうように記録に挑み続けた二人。  ジョアンナはそんな彼らを受け止めきれない。 自分よりもイルカと一晩中たわむれる男なんてそりゃ呆れるわ(ベッドも海もジャックの股間は絶好調)。 そんなひたむきな所を好きになってしまった母性、「あの女(海)からジャックの心を奪えるほどの魅力が自分には無いのでは」と悶えるジョアンナ。 何この三角関係。  ジャックの海への愛着は、ジョアンナには「狂気」に見えたのかも知れない。 水中でイルカと戯れるジャックの無垢な笑顔が何とも言えない・・・海行きたくなった。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-16 21:50:50)
79.  ファンタスティック・プラネット 《ネタバレ》 
この作品は眼を背けたくなるほど絵がグロテスクというか、気味が悪い。 宮崎駿は「美しくもおぞましい。日本の映画は美術が不在すぎる」とか言ったらしいが、かといってこのアニメみたいにリアルすぎたりおぞましさが強調されたかのような絵も、とっつきずらすぎてどうかと思う。   地球人に良く似たオム族は原始生活を営み、それをペットにように飼い、虫ケラのように殺す巨大なドラーグ族は高度な文明を持つが、同時に大きな“欠点”も抱えている。 後の「マクロス」である(多分違う)。  そんなオム族も知識を得る事によってドラーグ族への反抗を初め、ドラーグ族もまたそれに脅威を覚える。  アメーバのようにとろけ拡がっていく瞑想、奇妙な植物や動物、巨大な人形による交わりの“ダンス”・・・。  オム族「リア充爆は(ry」
[DVD(字幕)] 8点(2014-12-16 21:33:15)
80.  審判(1963) 《ネタバレ》 
カフカの意味不明(褒め言葉)な傑作小説をよくぞここまで映像化しましたよ。やっぱりウェルズは天才。 ストーリーはいきなり主人公が逮捕されるわ、次々と異様で不可解で意味不明でエロいナース服?姿の女の娘とチューだわウェルズが相変わらずデブ(ry  とにかく不条理極まるカオスな映画だ。でもスゲー面白れえ。 ラスト・シーンはもっと謎だ。 文字通りドカーンとしたラスト。カフカはポカーンだろうぜ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-15 23:09:19)
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