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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2260
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 お世話になっております。
只今『真・女神転生VV』攻略中のため新規投稿お休みしております。

2024.6.28


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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81.  ハイテンション 《ネタバレ》 
「こういうホラーが観たかった!」と声を大にして叫びたいくらい面白かった。叫びながら逃げ惑ったり、安易に敵にアドバンテージを与える展開のホラーに辟易していただけに、ガッチリハートを掴まれました。ほんと面白い。男を仕留める瞬間は爽快感すら感じました。それだけにあのオチには腹が立つ。全てが茶番と化してしまいます。整合性も取れているとは言いがたい。でもタネ明かし手前まではホントに楽しめたので、結果的にはアリということで。満足満足。
[DVD(字幕)] 7点(2007-07-07 19:26:32)(良:1票)
82.  あこがれ (1958) 《ネタバレ》 
少年の日の淡い恋心。そして悪戯。子供のすることは、すべからく純真で罪が無いというのは幻想です。行為自体は他愛の無いものでも、人を傷つけるのは容易い。少年の無邪気さは、残酷さを秘めています。そして少年は後悔するもの。自分の浅はかさを呪い、絶望する。消えない傷を負うことさえある。多分それは大人になるために誰もが通る道。痛みを知らずして、優しさを知ることはありません。本作は少年の心の成長に焦点を当てています。それは“性”と強く結びつくもの。ホースで水を撒くシーンは射精の暗示。集団で彼女を追いかける様はまるで精子。丸くて柔らかなテニスボールは…失礼しました。妄想が過ぎました。個人的には、もう少し毒があってもいいくらいです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-06-02 18:25:26)(良:1票)
83.  アザーズ 《ネタバレ》 
見事に騙されました。でもアンフェアな印象はありません。振り返ってみれば、ヒントは豊富に出されていたことに気付きます。出し過ぎと思えるくらい。早々にオチに気付かれた方が多いのにも納得です。有名な類似作品もあります。分かってしまえば、気付けないのが不思議なくらい単純なロジック。でも優れたトリックほどタネは単純。真実をカモフラージュする技術が素晴らしいのは、映画も手品も同じです。真相を知ってから観る2度目の鑑賞も悪くないです。台詞の意味が違って聴こえます。ただ基本的に何も起きていない物語なので、オチのためのお話に見えてしまうのが少々惜しい。この家族はこれからもこの屋敷に居続ける。光の恐怖は去ったものの、喜びも消えてしまった。これもひとつの地獄。余韻は深いものがあるだけに、オチ抜きでも魅力的な物語性が欲しいと感じました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-05-31 18:23:05)
84.  イゴールの約束 《ネタバレ》 
物語が進むにつれて父親とイゴールの結びつきの強さが明らかになります。そして同時に違和感を覚えます。それは親子に距離感が無いから。お揃いの指輪、刺青、カラオケでデュエット熱唱。年頃の息子と父親の関係とは思えない。一心同体。血肉を分けた子ですから、父が息子を同一視する心情は分かります。それは愛情でもある。ただし、本作のケースは度を越えています。父にとって息子は、今も幼い子供のまま。コミュニケーションの取り方ひとつ見ても、それが伺えます。しかし父は子を縛っていることに気付いていません。それは息子にしても同じ。いや、気付いていないというより、甘んじていると言うべきか。束縛は苦痛ではありません。面倒な選択と決断をしなくていいなら楽なものです。しかし、少年はそれを“よし”としない生き物のはず。従順だったイゴールの反発。それは父と共有してきた価値観の放棄を意味しました。そのきっかけは“死”。自分が関与した人の死は、彼に大きな衝撃を与えたでしょう。その圧力が束縛を切る力に転化したのではないか。そしてキーとなるのが、死んだアミドゥの妻の存在。幼子を抱えながら凛と振舞うその姿は、あるべき母親像そのもの。イゴールが自身の母を彼女に重ねたと想像するのは難くありません。そういえば彼女に抱きついたイゴールは、まるで母に甘える子供のようでした。母親不在の状況が父子の濃密過ぎる関係を構築し、仮初めの母が息子の自立を促したと見てとれます。そうだとすれば興味深い。イゴールが自立のために払った代償はとてつもなく大きいものでした。しかし、もし“今払わなかったら”と考えるともっと恐ろしい。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-05-28 18:14:50)(良:1票)
85.  シェルブールの雨傘
通常の芝居と歌のパートが別れているミュージカルの場合、感情の起伏に同調するように歌と踊りが挿入されます。ミュージカル最大の長所は、歌の力で喜怒哀楽を際立たせること。歌うことで世界が一変します。歌と踊りが“動”ならば、それ以外の芝居部分は“静”。このメリハリがミュージカルのリズムです。動を引き立てるには、静が大切です。本作は通常が“動”の状態。観ているうちに慣れてきます。動から盛り上げるには更なる動が必要。それがBGMの音量を上げること。情緒溢れる印象的な旋律が胸を揺さぶります。しかしこれはやり方として上手くないのでは。音の大きさで誤魔化している印象を与えかねません。結果的に大味な表現になっていると感じました。本作は大人の恋愛物語。揺れる想い、秘めたる胸の内。繊細な感情を表現するのに、本作の技法が適切であったかは疑問です。ひたすら甘く他愛の無い恋物語のほうが相応しかったかと。色彩感覚は素晴らしく、まさしく“鑑賞”に値する映画。オープニングを観ただけでも、並の作品でないのは鈍感な自分でも分かります。ただ、自分好み作品ではありませんでした。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2007-05-25 18:40:59)
86.  トランスポーター2 《ネタバレ》 
これはちょっと凄い。前作よりも数段アクションがパワーアップしています。皆さんご指摘のように、車の底に張り付いた爆弾の剥がし方凄すぎ!それまでも相当ぶっ飛んだカーアクションを披露していましたが、このシーンで一気に常職の針が振り切れました。あとはどんな展開になってもOK。そういう作品だから。物語はシリアス。でもアクションはどこまでもおバカ。そう“おバカー”アクション。とことんエンターテイメントにこだわった姿勢は、清々しいです。こんな何でもアリな作品をしっかりと引き締めているのが主人公。ダンディズムの中に垣間見られるオチャメさがステキです。(あと声が最高)。惜しむらくは、前作でふんだんに見られた足技が少なくなってしまったこと。でも十分満足しました。続編を期待します。本当に意味のないセクシーサービスにまんまとはまって+1点です。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2007-04-17 18:39:00)
87.  アンジェラ(2005) 《ネタバレ》 
主人公は、自分がダメな人間だと知っています。短所についてはよく分かっている。でも長所については気付いていません。いや“気付かないように”していると言ったほうが正しいのかも。窮地に追い込まれたのは、“自分がダメだから”。一見自己責任を認めているよう。でも違います。ダメが故に失敗した。つまり失敗しか在り得ないのなら、もはや自分に責任はありません。必然だから。これは自虐的だけど、本当は凄く“楽な心のあり方”なんだと思います。でも決して心は満たされません。彼はアンジェラによって、本当の自分と向き合います。アンジェラは彼自身だという。彼のあるがままを映し出す鏡。短所も長所も含めて自分を認めることから、自分らしい生き方がはじまる。それが本作のテーマだと思います。そしてもう一つ大切なこと。それはアンジェラが地上に残った意味です。アンジェラが天に戻ってしまったら、彼女の存在は無かったことになってしまう。主人公が束の間見た夢。でも彼女は間違い無く存在しました。これが重要だと思います。大切なことに気付いただけでなく、2人で行動したことに意味がある。今在る自分は、生きてきた(行動してきた)結果の積み重ね。笑ったり、悩んだり、泣いたりしてきた自分の選択だから、信じなきゃならない。それが自分を偽らないこと。そして自分らしく生きること。「自分は何処から来たのか分からない」と泣くアンジェラ。ずっと誰かの鏡であり続けてきた彼女。常に主体ではありません。積み重ねてきたものが無いから不安なのです。彼女はこれから積み重ねていけばいい。物語は起伏に乏しく、問題の解決の仕方には無理があります。気取った演出も鼻につく。でも大目に見ようと思います。主人公は、自分自身だから。(あんなに純粋じゃないですけど。)恥も外聞もなくアンジェラにしがみついたアンドレ。カッコ悪いけどカッコイイ。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2007-04-16 18:02:43)(良:2票)
88.  トランスポーター 《ネタバレ》 
結論から言うと“アリ”なのですが、予想以上におバカ映画だったのに驚きました。主人公はルールに厳しいプロの運び屋。それに寡黙な男。口を開けば渋い声。スタイルも抜群。文句なくカッコイイのですが、自ら決めたルールを破ったあたりから様子が怪しくなります。予約の無い仕事を請け負ったり、誘われるままに素性の分からない女と寝てしまったり。意外とうっかり屋さんです。当然の如くトラブルに巻き込まれていく主人公。終盤に至っては、プロでもなければ運び屋でもありません。でもダサくならないから素敵。足技にこだわったアクションもめずらしく、観ていて楽しいです。(基本的に“殺さない”姿勢も良い。)言うならば、カッコおバカ作品。こんなのも結構スキです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-04-02 21:20:22)
89.  アサルト13 要塞警察 《ネタバレ》 
本作の攻城戦には、立て籠もる側の勝利条件に“引き分け”がありました。これがあるのと無いのとでは大違い。戦略が全く違ってきます。相手を全滅させる必要はなく、時間切れに持ち込めればOK。持ち堪えるため、時間を稼ぐためにどんな工夫を凝らすのかが見もの。その観点からすると、いささか物足りません。13分署は単なる箱でしかなく、砦として機能させようという意識が守備側にみられません。その箱に歯が立たないのだから、寄せ手はもっと情けない。“時間制限”という緊張感を煽れるファクターがあるのに、活用しない展開がもどかしい。人物の描き込みも今ひとつ。先の事件で心に傷を負うほど繊細な主人公が、今回の事件で立ち直るのは腑に落ちません。民間人まで死なせてしまった本件の失策の方が、より重大だと思います。同僚が死ななかったからOKなのでしょうか?とは言いつつも、実は結構楽しめました。そもそも自分はこういう設定が好きなのです。秘密基地をつくった世代だからでしょうか。ただ、期待値までは届かずでした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-03-28 19:11:35)(良:2票)
90.  フォーリング・ダウン 《ネタバレ》 
小さなイライラの積み重ね。溜まったストレスの大きさは自分では案外分からないものです。キレるきっかけは僅かな事でいい。瞬間的にキレた場合は、すぐ我に帰ることが出来ます。しかし“タガが外れた”時はそうはいきません。本作の主人公はこのケース。ただし車を捨てた時点で、完全に外れている訳ではありません。ちゃんと段階を踏んでいます。破壊を実行するごとに、その内容もアイテムもエスカレート。そして殺人という一線を越えます。高いハードル。「プレゼントを壊された」「相手がナチス信仰者」という2つの要因が彼の背中を押しています。砕け散ったのは、プレゼントだけではありません。とてもリアルに感じました。自分が本作の主人公にならないとは言い切れない。ですから彼には、“失業していた”とか“もともと短気だった”“精神的に病んでいた”という設定は必要無かった気がします。主人公と対比される存在が退職間際の刑事。嫌味な上司にアホな同僚。不安定な妻。彼もまた、いつキレてもおかしくない状況です。しかし彼は決してキレたりしません。つまり普通の人はキレたりしないという意味。これも不要です。普通の人がキレるから、誰の身の上にも起こりうるから怖いのだと思います。主人公が特別な存在になってしまったことで、少し醒めてしまいました。残念。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-02-28 18:05:00)(良:1票)
91.  ウェルカム!ヘヴン 《ネタバレ》 
まず工作活動の内容が分かり難くいです。例えば、困っている人を助ける(=善行)とか、拾ったお金をくすねる(=悪行)なら分かり易い。しかし本作の争点は、対象者にボクサーを辞めさせ、定職に就かせることが出来るか否か。ピンときません。(おそらく大前提として、殴り合いを生業とするボクサーは、キリスト教的に好ましくないのでしょう。)それに仲違いしている母親に謝罪の手紙を出させることが重要なポイントだという。すごく地味。行為そのものより、演出が。ゆえに前半は退屈しました。それでも挫折することなく観られたのは、主役2人の力に負うところが大きい。ペネロペは何よりルックスが、天国側のおばさんはその清潔感あふれる雰囲気が魅力的でした。中盤以降は物語にテンポが出てきます。2人の掛け合いも漫才のよう。オチも悪くありません。観終わってみれば、十分面白かったと言えます。個人的には、おばさん=ビクトリア・アブリルを知ったことが本作における収穫。熟女の魅力にやられました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-01-31 18:42:26)
92.  死刑台のエレベーター(1958) 《ネタバレ》 
ひとつのミスから、殺人計画の筋書きが狂っていく。主人公の知らぬ間に事態は悪化。予想もしない方向へ進んでいく物語を興味深く観られました。ただ“完璧な計画”でも“僅かなミス”でもなかったのが残念。特に主人公がエレベーターに閉じ込められる“タイミング”が問題だったと思います。鉤爪付きロープ回収後ならまだしも、閉じ込められた挙句に肝心の証拠隠滅もままならないでは、どうしようもない。この時点で計画は破綻してしまっています。呑気に朝めしなんか食べている場合じゃありません。また、バカップルの所在が簡単に割れてしまうのももったいない。2人は展開を複雑にするキーパーソン。立ち回り方にもうひと工夫あっても良かったと思います。もっとスリリングに仕上がる要素を孕んでいただけに、惜しい気がしました。なお特筆すべきは、カララ夫人の心象描写の丁寧さ。音楽と相まって印象的なシーンを創り出していました。ここが通常のサスペンスで終わらない本作の良いところだと思います。結末は意外なほどあっさり。物足りなく感じました。自分には上品過ぎたかも。濃口に慣れると薄口に戻れないのは、料理の味付けも趣味の嗜好も一緒のようです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-01-18 18:34:13)(良:2票)
93.  TAXI NY 《ネタバレ》 
リメイク作品の場合、違う切り口や、オリジナルにない新たな試みが見られないと、存在価値は薄いと思っています。そういう意味では、本作はかなり危なかった。自分の中で“なし”と判断するところでした。しかし結果的にそれは回避。そう判断した理由は、ひとえに運転音痴の刑事の成長を見せてくれたから。この一点において、オリジナルを上回っていたと思います。失礼しました。もう一点ありました。ナイスバディのお姉ちゃんが沢山出てきたのも嬉しかった(笑)。つまり都合2点において、本作の存在意義を感じます。ただし、オリジナル『TAXI』の方が個人的には好みです。サミー・ナセリの濃い顔が好きなのです。あとあの独特のノリも。本作は、より一般向けに味付けを変えた印象。そこが良くもあり、物足りなくもあり。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-01-02 21:40:19)
94.  ファンタスティック・プラネット
これは凄い。日本人ではちょっとこの雰囲気は出せないなと思います。日本産やディズニー・ピクサー等の娯楽アニメに慣れた自分には、新鮮な驚きがありました。最近観た『ベルディブ・ランデブー』にしてもそうですが、とてもアーティスティック。大人向けだと思います。そうはいっても自分は日本のアニメ、それもがっちり子供向け、ファミリー向けの作品が好みです。でもたまにはこんな作品もいいと思いました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-12-24 17:24:43)
95.  オーギュスタン 恋々風塵
『きまぐれオーギュスタン』のつもりで観たのですが、違いました。そのため『きまぐれ』は未見です。でもせっかくなので感想を書きます。コメディとしてはかなり薄口です。爆笑シーンはありません。普通のドラマと言っていいです。彼はいわゆる“変わり者”。こだわり派でもある。そんな彼の悩みは“他人と触れ合うのが苦手なこと”。握手さえダメ。でも夢であるカンフースターになるには克服しなければならない壁です。だから治療のために中国人針師兼カウンセラー、リン先生の元へ通うようになります。彼女との交流が本作の主軸。彼女への恋心が主人公を変えていきます。展開に派手さはありません。でも味わいがある。ひとつは主人公の魅力。人の心を掴む“いい顔”だと思います。普段飄々としている(いや感情を表に出せないといったほうが正しい)ため、感情が表に出た時には、ハッとさせられます。物語的にも一人の男の成長、自分探しの過程をきちんと描いていて好感がもてました。人生のもどかしさ、切なさもある。面白いと手放しで人に勧められる作品ではありません。でも妙に心に残ります。ラストのオーギュスタンの表情。そこに人生の機微を感じます。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-12-06 18:13:38)
96.  ベルヴィル・ランデブー 《ネタバレ》 
日本産以外で久しぶりにアニメに感銘をうけました。まず惹きつけられたのが、ビジュアル。独特にデフォルメされた人物、造形物が何とも言えずいい感じ。アクが強い。好きな人は途方もなく好きだと思います。(もちろんその逆の人もいるはずですが)。貨物船カッコイイ!ドラマもなかなかです。冒頭、ごく狭い家の中だけで進んでいた物語が、思いもよらぬ広がりをみせます。そのスケールの変わりように呆れるやら感心するやら。完全に大河ドラマです。嵐の大海原、レンタル足こぎボートでさらわれた孫を追いかけるおばあちゃん。シビれます。最初はちょっと不気味で、親しみがもてなかったおばあちゃんが、どんどん愛おしく、そして可愛く見えてきます。シュールなギャグ(スペアタイヤならぬスペア犬)もツボ。音楽性も素晴らしい。難をいうなら、後半盛り上がりに欠けること。クライマックスのカーチェイスに、スピード感やたたみ掛けが欲しいと思いました。おばあちゃんの必殺技にしても事前にその片鱗を見せてくれていたら、もっと爽快だったと思います。それが味とはいえ、やや演出が単調だったかもしれません。たぶん物語中、一番の謎は“何故、老女3人は命の危険を顧みず手助けしてくれたか”だと思います。説明はありません。でも自分は納得しました。若い頃から楽しくやってきた3人。その結束は固い。そんな共同体に違和感なく入り込んだおばあちゃん。ジャズでスイングするが如く、波長のあった4人。3人が協力する気になったのも不思議ではありません。それに老い先も短いですし。独特の世界観を持つ不思議な魅力のある作品。大好きです。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-11-27 18:37:05)
97.  エブリバディ・フェイマス! 《ネタバレ》 
これ、ホントはダメな話なんです。結果はどうあれ、お父さんのエゴで歌手を誘拐しちゃってるし。(しかも相手の善意を利用。ひどいっ)動機も共感できません。でも「子を想う親の心」にはどうにも弱い。それに誰も不幸になっていないのがイイ。誘拐された歌手とお父さんの相棒は結局くっついてハッピー。娘もあのプロデューサーに食われることなく(っていうか食おうとするのか?この娘を?!)、心からの歌をTVで歌うことが出来てハッピー。そしてお父さんも起訴されずにハッピー。ついでにプロデューサーも大儲けでハッピー。損をした人がいないなんて奇跡(笑)。そして何より本作を「良い話」にまで押し上げているのが、お父さんの素晴らしさ。正確にはあの“顔”の良さです。W字ひげの人間味あふれるステキな顔。かわいい。あややよりもずっと可愛い。誘拐はダメですが、“ちゃんと”計画はずさんだし、マイケル面は笑えるし、どうにも憎めません。ラッキーマヌエロも奇跡的に良い歌。繰り返しますが、お話的にはダメな話なんです。でもこんな話大好きだ!
[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-10-25 21:49:10)(良:1票)
98.  TAXi2
これぞあるべき、理想的な「続編」だと思いました。すべての部分がパワーアップ。カーチェイス、改造車のギミック、そしておバカ要素。いちいち「ニンジャー」と叫ぶくだりで大笑い。連れ去られた女刑事が残していった”あるもの”。彼女を慕う刑事の予想通りの行動でまた爆笑。脇役に至るまでお馴染みのキャストを揃えたのも嬉しい(これが一番重要)。日本人の描写にはさすがに苦笑せざるをえませんが、苦笑も”笑い”のうちということで。続編ならではの強み(初期設定の説明の省略)も活かされ、スッキリとした印象。シリーズファンなら納得の作品だと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2006-10-03 18:26:32)(良:1票)
99.  TAXi
まず自分の心を捕らえたのが車の変形ギミック。変形&合体ロボやタイムボカンシリーズで育った世代としては、この手のギミックに対して絶対的な憧れがあります。さらに主役のサミー・ナセリ。何がいいって顔がイイ。この濃い顔が自分の心を掴んで放しません。(演技の良し悪し以前に、顔だけで惹きつける役者がいます。一度見たら忘れられない顔。韓国だとソン・ガンホとか。)作品全体を包む独特なテンションもイイ。クライマックスのカーチェイス。普通ならド派手な音楽で盛り上げる場面でも、抑え目なBGMで作品のリズムを崩しません。これが新鮮で、好感が持てました。慣れ親しんだ(ハリウッド産の)アクション映画とは違う空気感です。コメディというよりは、“おバカ”と呼びたい作品。こんなの好きです。
[DVD(字幕)] 7点(2006-09-27 22:41:31)(良:1票)
100.  スズメバチ
最初の30分は退屈しました。自分の場合、レビュワー登録をする前なら挫折していた可能性大です。滑り出しは展開に乏しく、かといって状況設定を説明するような親切さもありません。時間経過を示す描写もあまり効果的とは思えませんでした。しかし物語が動き出してからは画面に釘付けです。暗闇の中飛び交う銃弾。誰が誰を狙っているのか。状況が分かるにつれ、最悪の状況へ向かう不可避な流れの中にいることに気付きます。漠然とした不安から絶望へ。事態を打開する術を見つけられない中での銃撃戦には悲壮感が漂います。ハリウッド映画で慣れ親しんだ単純明快なガンアクションとは一味違った迫力と生々しさがありました。観る価値ありです。それだけに、面白くなる前に脱落する観客がいるとしたら残念です。とくに娯楽作品では“つかみ”は重要だと思いました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-09-24 17:31:29)(良:1票)
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