1. バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
《ネタバレ》 込められた一つ一つの意味を、一つ一つの悪意で見もしない。 丁寧に設計された薬理を、テレビ番組の非科学が否定するかのような。複雑な機序に織り込まれた医術を嘲るようななんら医学の根拠に基づかないウェブサイトのような。 そう言った批判に疑念をいだく。その、雑誌やテレビでありきたりな、なんのひねりもない借り物の批判は、いろいろな有様をさらけ出していることに気付いているだろうか? 架空の人物を作り出して、描くという作業の難しさを借り物のことばで理解する世界にしか、ただの人は普通は生きられない。 でも、完成品への敬意も忘れてすっかり見下すことに夢中な人たちの目には、苦しさや開放が見えてこないのだろう。分からないなら分からないでいいではないか。なぜ理解できない対象への攻撃性を丸出しにするのか。 [映画館(字幕)] 9点(2015-06-08 02:01:10)(良:1票) |
2. ボウリング・フォー・コロンバイン
《ネタバレ》 確かにそう言う面もある。カナダではとくに。 だけど、アメリカに内在する移民や治安の問題から、アメリカ合衆国そのものによる地理的恩恵の上に成り立ったカナダの社会も現実にある。 隣国では治安が良いのに、アメリカは腐敗している。という印象をすぐに持ってしまう人は、すぐに真に受けない方が良い。 すぐ隣は、メキシコも同じである。そこから不法に侵入してくる犯罪者や秩序や倫理を持たない移民に対しての自衛の手段が市民に与えられている訳で、単純な問題では無い。 こうした最強ランクに危険な国と国境を接し、かなりの広さで国境線を引くアメリカにはテロや犯罪を未然に防げなかった場合という概念もやはり存在する。 その事はむしろ、この映画のような視点はあまり関係の無いことでは無いのか?と言うのが素直な印象である。本当のドキュメンタリーならば全米ライフル協会は置いておいて、素直にメキシコの現状と合衆国の対応をフォーカスしアメリカをファイアウォールとしたカナダへの影響を追うはずだが、この映画はそうしない。 あくまでもドキュメンタリ風の風刺を、真実から作り上げているのは間違いないが、その切り口はどうしてもエンターテイメントであり、虚構だ。 言うまでも無く、このドキュメンタリーに表現されているのは、現実のアメリカに非常によく似た設定を持つ架空のアメリカのようなもので有り、銃を規制するかどうかはアメリカ単体ではなく、メキシコからの犯罪流入を抑止する力や、カナダを含む北米への拡散を含めた広範な力学になるため、全米ライフル協会や発砲事件の件数などは比較の対象では無いというのが正直なところだ。 [DVD(字幕)] 5点(2013-10-11 13:31:11) |
3. ボーン・コレクター
《ネタバレ》 おごりと言われて食べ放題の焼き肉店に入り、これでもかと色々なメニューを注文して最後にお腹いっぱいになる。必要以上に。 それぞれのメニューは標準的なそれよりも少し美味しくなくて、いっぱい乗っかっているお皿が嬉しいというイベントのようなもので、かというと満足度は低くないのだが、こんなだったっけという気がしないでも無い。 この映画もそんな感じだろうか。 何かニコ一三コ一の鬼盛りで結構お腹いっぱい。だけど満足度はそんなに低くなくて、それでも物足りない。けどお腹いっぱいでもう入らない的な。 [地上波(吹替)] 6点(2013-04-30 03:59:34) |
4. トゥルース 闇の告発
歯軋り。そして高まり続ける湿度をどうしようもなく感じながら、そうではないと無視し続けるには自身の人の良さを騙し続ける必要がある。しかし、そうするには遅すぎた。 中途入社で技術職に就いた彼は、直属の上司からの指示に困惑していた。「精査を」という指示に疑を抱き始めたのは一月も前だ。資料と現物の損傷から予測できるトラブルを、もう一度同じ物を作り直し、壊れるまで操業しもう一度報告するように、と言う。延々と何度も続いているのだった。 何重にも発生する経費と、指をくわえて眺める時間だけが過ぎていく。 しかし翌月、社内の報告会で「トラブルの解決を怠り同一不良製品の納入を繰り返して開発工程だけでなく、製造工程にまで損害を発生させている。部材購入に関する記録に不自然なところもある」と、突然上司が報告し始めたのである。業務懈怠と経費不正使用の疑いを掛けられてしまう。 この後、社長への直訴を試みたが、 「君は、普通であればこの様な事があったらただでは済まないはずだけれど、私に直接相談とはよほど覚悟があるのだろうね。処分はしないけれど彼の指示に従っておくべきだと思うよ」 と一蹴されてしまうのだった。しかし、彼の携帯電話はこの会話を記録していた。彼の上司の指示も、その上司への相談も、報告会で配られた資料も全て記録されているのだった。 この後少し落ち着いて彼は考えた。 数日の休暇を組み込んだ長い連休を挟んだ月曜日、彼は始業前に社長に呼び出されたのだった。 「いや、誰だってそう言う目で見られれば、怒るのも分かるよ。こういうことが無いように会社を良くしていこうな、ランチをご馳走させてくれ」などと言うのである。 彼は休暇前の数日を掛けて、「法律家に証拠を全て預けて、翌週刑事告訴を検討している」という噂をパート従業員の女性達に自ら流したのである。何カ所からも届くその噂に、社長は懐柔策をとったのであろう。 その後、直属の上司は一人しかいない部署を新設され隔離、不正経理はそこで行われるようになった。扱いに困るヤツとして彼も従来の業務から切り離され、数年経つが未だそこに戻れていないという。 っていう同級生のすんごいスケールの小さい話を思い出した。 本質的にはこんな事したら戻れないよな。自分がリークした汚職現場に復帰するだろうか。エンドロール前の数行は違和感があった。 [DVD(吹替)] 7点(2012-11-10 19:20:28) |
5. サバイバル・オブ・ザ・デッド(2009)
《ネタバレ》 そこそこ面白かった。 ゾンビの居る世界を一つの設定で固定したようで、ダイアリーとサバイバルで上手くクロスオーバーしている。世界観のズレが無いので、自然な感じで物語に没入できる点で説明的な場面等々がない分登場人物たちに馴染みやすかった。 小さな舞台で小さな事件を描くが、そこにゾンビが存在してしまうことで変な味わいが出てしまうあたりがロメロだったりするわけで、描かれる人間の醜さとかを味わい深く楽しめる。 本当のところ、古典ゾンビ映画に愛憎劇とか不自然だし、人間との共生とかズレズレだし、ゾンビ映画でやってるせいでいったい何のことを風刺してるのかもはやよくわからんし、それが最近のロメロの味だと言えば味。なので、この路線はもう誰にも止められないのだろう。 「ロメロファンならそこそこ楽しめる」。そう言えばロメロファンなら誰もが「アー、そんな感じだろうな」って想像できるだろう。 [DVD(字幕なし「原語」)] 6点(2011-06-04 20:56:47) |
6. JM
《ネタバレ》 子どもの頃、夜中に近所の映画館に映画を見に行くのがすきだった。そうやって見に行った映画の一本で、当時その着想のおもしろさにメッタ刺しにされた。 当時はHDDは数ギガの単位で、5万円くらいする世界。2010年のように1TBが5千円で買えてしまう世の中ではない。その単位の巨大さに想像力を刺激されたし、記憶するギミックや操作端末のような空想のガジェットに心躍った。 が、しかし。とは言え、である。ハードな世界観と、何となくチープな感じの作りがぎくしゃくしていたJMはすんごい面白い映画の一つにはならなかった。あそこが変だったとか、ここがもっと盛り上がってくれればとか、あの時点では凄いと言われても麻痺しちゃうであるとか。脳内JMをもったいないな、とか思いながら反芻したのを思いだす。 翌日、なんかもったいなかったので「JMってスゲー映画だったよ。観るべき」とか言ってたらしばらくしてJMを観に行った仲間内、少年少女のなかで「なんか変な映画好きだよね」とかいう短評をいただくことになった。 [映画館(字幕)] 5点(2010-09-23 13:50:10) |
7. 第9地区
《ネタバレ》 面白い! 冒頭の嘘くさすぎる設定と、なかなか良くできた特殊効果が一気にこれは壮大なB級映画なのかもしれないと期待させてくれ、そしてその少し斜め上を行ってくれる。 どうしようもなくいい加減に見える共存の設定が、むしろこの上なくリアルだったりする。現実に移民政策とか福祉策とか、変わったことをやっているどこの国も巧くいってないくせに海外に巧くいってるかのようなプロモートして、本人も気づいていない共産主義的な考えを持った外国人あたりが簡単にだまされているし。この映画はそういう政府の実際は巧くいってないくせに巧くいってる体で、国内なんかより国外で影響力を持つおっちょこちょいな有名人あたりに外見を取り繕う「現場」っていうのを上手に作り込んでいた。 そんなおっちょこちょいな現場にはおっちょこちょいな政府と、お約束的映画仕様のアホな国連軍。それからおっちょこちょいな現地(宇宙人も含めた)人。そういうのが織りなす不可逆的な災難っていうのは病みつきになる。思わず何度も何度も観てしまう。 物語が進むトリガーになっている、あの液体。あの「設定?あ、それは何だって良いんすよ」的な割り切りにはガッツポーズ。やっぱそうそう、その辺はどうでも良い。ターミネーターだって内骨格の頭部に同縮尺でシュワルツェネッガーの写真重ねるとアゴが出っ張るとかそういうところ誰も突っ込まないし、そんなのどうでも良いし。というか物語全般に言えることだけど設定なんていう後からいくらでも作り込めるものはどうでも良いし。 そう言うわけで、非常に巧く作られているし私はハンディカム視点の映画は基本的に大好きだし、なるほど2009年のSF映画で一番面白かったと思う。 [ブルーレイ(吹替)] 8点(2010-09-05 18:25:15) |
8. 2012(2009)
《ネタバレ》 面白い。すんごいCGにご満悦。ここまでくるともう笑っちゃう。確かに「100回死んどるわ」「なんで当んないんだよゲラゲラ」「主役からはぐれるな!死ぬぞ!」とかムッチャクチャなんだけど面白いなこれ。 30分もたたないうちに破滅が始まって、いったいどうやってあと2時間驚き続けるんだオレは?って思ったら意外とあっさり2時間驚いていた。いや、凄いです。 次回作でこれを超えなくちゃならんエメリッヒ監督はエラいもんを作ったなと。敬礼であります。 [DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2010-05-17 01:30:46) |
9. ローズ・イン・タイドランド
《ネタバレ》 テリー・ギリアムがらしさを丸出しにして撮って制作会社もスタッフもそれを受け入れたんだとすると、テリー・ギリアムって本質的に私には気持ち悪いだけだ。そう感じるのは私だけなのかもしれないが、それならそれでいいやって思えてしまう。 ドラッグですでに死んでる父親が生きてるものとして、死体をおもちゃにするローズたちをつじつまはどうあれ、なんとかストーリーに乗せ、何となくいい話に不時着させる手段も死ぬ気で考えれば見つかると思う。でもこのカルト映画にする気満々なお話不在さは正直、楽な方に逃げやがったな。と、感じさせるに十分。 それでも最後には、どうやったら不愉快をそれほど感じずに皮肉を表現してくれようか、などという分析的な作りが見え隠れしたりしたもんだから、否応なく嫌悪感がズビズバとあふれてくる。狙い通りかもしれないけど、だったらそれはそれで良いや。 見なくても良い映画だった。 [DVD(字幕なし「原語」)] 3点(2010-04-20 23:20:40) |
10. 木を植えた男
《ネタバレ》 一生忘れないだろう、そういう作品にはごく希、希どころか何かの手違いのような偶然で出会うことがあるのだろうけど、この作品は誰でもいつか出会うだろう。どんなに入手困難になろうと、多くの人の記憶から一時、薄れてしまおうと消えることはない。じっと正しく生きていれば、いつか出会うはずだ。 作中、二人の男は偶然であう。旅する男が水を求め歩き続けると、木を植え続ける男は彼と出会う。この出会いはほんの偶然でそれ以上でも以下でもない。それがきっかけで何かが動き始め芽吹くわけでもない。出会った旅人は、後に森となったその土地に何かを与えたり奪うわけでもない。 しかし、傍観者であり木を植える男の友人である彼はこのお話を思いを込めて語った。ジャン・ジオノという作家が作った架空の人物は、バックが描いた実像を伴って映画になった。 プロヴァンス地方に彼らが遠い過去、現実の世界にもしかしたら存在していたかもしれない。この映画に出会う誰だって、そう信じることができると思う。 [地上波(吹替)] 10点(2010-01-06 21:52:55) |
11. スナイパー/狙撃
《ネタバレ》 ヤベ、そこそこ面白かったかもしれない。 ドルフ・ラングレンものにもかかわらず、ドラマ仕立てで話が進むとは。別にスタントアクションを観たかった訳じゃなく、ぼーっと12チャンを見てたら始まった。なかなか面白いじゃん、とか思って最後まで見た的展開だった。 回想を重ねて内的な事情を説明しつつ、さらにこちらに想像させる。それによって具体的な設定などの外的な概念を隠してスピード感を出すような手法は、きれいにキャラの説明をこなしていて結構うまいかもしれない。少人数、密室、一方的な命令などでスッと折りたたまれる前半は、結構丁寧じゃないか。 ヤベエ、このまま行くとドルフ・ラングレンである意味がねえ。と、思ったらラングレンモードに突入。狙撃手と観測手という味わいがでそうなペアがここからあんまり機能しなくなる。もっとも、たいていのサスペンスだって、事件が具体的に降りかかってからも主人公の設定が活きることの方がまれだし、それほどがっかりするほどのことでもないかなとも思える。 が、狙撃をしようとするシークエンスでは結構細かい描写がされていただけに、その後あれほどの威力を持つ対物ライフルを膝をついてポーンと撃つとか言うのはがっかり。キッヅ向けだったと言うことを思い出すという結果になる。せっかくのこだわりシーンのそういうところが残念かも。 とはいえ、オチやその後の二人はどうなるかとか言う部分では納得いく。テレビで昼間やっててたまたま見たよって言う状況であれば、全く損無く見ることができる。そこそこ面白いと思う。 [地上波(吹替)] 6点(2009-12-10 23:39:56) |
12. ドリームキャッチャー
《ネタバレ》 次々現れる伏線と、不安感をあおる設定。どのように収束するか全くの予測不能な展開。 それは宇宙人です 脳のずっと奥の方から、持ち上がってくるその言葉との戦いは困難を極めたが、無事に気づかなかったふりをすることができた。危ねえ。 キング映画なのに、おかしい。展開がスムーズでスリルまでありやがる、しかも広がっていく謎に不安が募るとき。そんなはずは無い、キング映画の伏線回収にそんな巧妙な技巧が使われる訳が無い。そんなときは十中八九 それは宇宙人 宇宙人ならどんなに複雑に絡んだ伏線も、「あっそっかぁ」だ。宇宙人ならどんなに説明が困難なトリックも「なるほどね!」。宇宙人ならいくら不可避な現実も「じゃぁだいじょうぶだね!」だ。 スゲェ。この映画の凄いところは、普通にサスペンスや恐怖ものとして最後まで作れば結構凄いところまでいけたような感じの着想なのに、わざわざ誰も思いつかない宇宙人オチを合体させてしまっている。 キングの凄いところは、見始めると一瞬で「ああ、これ宇宙人でしょ?」って分かる話を作るところではなく、一級のサスペンスホラーにZ級の宇宙人オチを合体させるその豪腕だ。普通なら一級のサスペンスホラーを考えたら、もったいなくて宇宙人に解決させることなんてできないはずだが、一瞬の躊躇もなく軽やかに「いやいや、これ宇宙人だから」と人間や人間世界のオカルト的なせめぎ合いをバッサリと、というか、気軽にヒョイッとゴミ箱につまんでドロップしてしまうようなその判断力。 やはりキング映画の魅力はただ事ではない。 [DVD(吹替)] 6点(2009-12-06 16:24:46)(笑:1票) |
13. ウォッチメン
《ネタバレ》 結構面白かったと思う。が、アクションが無くても楽しめる人向けじゃないだろうか。アクション映画だと思っている人にはおすすめしない。 冒頭、激しいアクションシーンを見せておいて実は心理描写がメインの映画であるというのが面白い。類型的なアメコミと思わせておいて、実は会話劇に近く各キャラクタのやりとりと心理描写の大きさの競り合いでもって物語が進んでいく。ここで自分にマッチしないなと思ったらラストまでじれったさが残るだろう。 描写されるヒーローたちの、実は異能者であってもその能力に上下関係が存在し、年齢や社会的な役割すら存在する。そこに古典アメコミらしい条例という縛りをもうけ、その上でヒーローたちに人間的な生活をさせてしまうと言うあたりが現代アメコミらしさを感じさせる。 また、長々と扇情的なシーンを加え、さらにセックスまでしてしまうと言う描写に関しては象徴化としては甚だあからさまであるが、少年少女が見るたぐいの映画ではないということを表しているのかもしれない。単純にサービスシーンかもしれないけど。 ラストシーンでは、米ソという単純な対立関係を持ち込んで、それを犠牲で解消するというプランに違和感を覚えるが、その後「わがままな正義」で思想的犯罪を誘発するための仕掛けをロールシャッハが投函していることが明らかになる。結局は、どれだけの犠牲を払っても、思想的にズレや我儘を抱える人間の見かけ上の正義が存在する限り、社会単位以上での平和は当然存在し得ないという主張はとても現代的だった。 原作が読まれた80年代においても、米ソの対立と戦争や紛争はすでに米ソの枠組みを超え中東を土壌とした「ズレた正義」の醸成が始まっていた。それがすでにはっきりとした形となった現代において、成人に向けた映画化をする意義というのは大きかったと思われる。 [ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 7点(2009-11-24 14:18:07)(良:1票) |
14. ランド・オブ・ザ・デッド
《ネタバレ》 ロメロ補正で楽しく観られました。 やっぱこの緩慢なゾンビたちが、のんびりと不可避におそってくるってのが良いですよ。怖いですから。ゾンビに知恵がついちゃうっていうのはどうなのそれ?って最初思いましたけどね、なんか慣れちゃうんですよ。 ロメロ以外が知恵付けたりしちゃうとかなり厳しいと思うんですけど、本人がやる分にはまぁいっか。アリアリ。って感じられるのが不思議。あの戦闘トラックとか絶対NGのはずなんですけどね、まぁ良いです。 というわけで、もしかしたらいまいちなんじゃないのこのB級ムービーは・・・というきがしないでもないんですが、ロメロだから気にしない。っていう人多いかもしれません。 [映画館(字幕)] 7点(2009-08-16 22:13:49) |
15. スキャナーズ
《ネタバレ》 いや、今観たらどうだろう。普通かも知れない。ただ、普段あまりこの手の映画を観ないからいけちゃうんじゃないだろうか。 子供の頃観たとき、こんなに怖いのに面白い映画があるとは!とびっくりしたもの。異能者の内面表現が凄く真面目で、子供が観るとホントのことなんじゃない勝って思うくらいどきどきした。この頃の映画って、今観ると脚本とか雑で、ただでさえ特殊効果とか戦いの表現が紙芝居状態のものが多いけど、恐怖SF映画で脚本にこだわってさらに当時の特殊効果の癖を逆手に取ったあの戦い方!今観てもいけちゃうんじゃないかな~。と思う。がっかりするのが怖くて再見しないけど。 今の脚本、構成技術と特殊効果でリメイクしたら凄いところに行きそうな感じがするけど、スポット当たらなそうだし、安くやられて退化する可能性もあるし、難しい形をしたダイヤの原石って言う感じがする。でも、見たい。グチャグチャに複雑なプロットにして、アイアンサイドが出ていれば是非劇場で見たい感じがする。 [地上波(吹替)] 8点(2009-08-14 01:45:39) |
16. レッド・ブロンクス
《ネタバレ》 80年代風味全開のカンフーアクションだと思っていたら、90年代の映画だったんですね。 話の筋がどうにも中途半端だし、衣装に違和感を感じてしまって集中できなかった。 なんていうか、目の付け所がずれている感じがするのだけど、それをきちんと説明できないような感じがある。 でもちゃんとずれている。そういう映画。 [ビデオ(字幕)] 5点(2009-05-17 16:48:42) |
17. 閉ざされた森
《ネタバレ》 面白い。 人物同士のやりとりがスピーディで結構会話劇としても優秀な部類じゃないかと思う。 人物がわかりにくい場合は一時停止してメモをとればいいと思う。10秒の停止でテンポが止まることより90分わからないままよりずっといい。 人物が多いからと放り投げては、せっかく結構手の込んだ映画を作ってくれた人も無念に思うだろう。 それからそういうときは字幕ではなく吹き替えで見るのもおすすめ。 文字を読んでいたら顔が見えないので、おそらく字幕で鑑賞することが多いとこの映画だけではなく、日本で有名でない役者はどの映画でも全く顔を覚えられていないと思う。 オチはどうかと思うほどへ?っていう感じなので、普通に驚いた。くると思っていないコースに全く想定していない速度で球がきたっていう状態。 ユージュアルサスペクツ的な手法が技法として固定してきたのかも。素直に楽しめた。 [映画館(吹替)] 7点(2009-05-10 00:42:30) |
18. 沈黙の聖戦
《ネタバレ》 普通に面白くてびっくりした。 後期沈黙のなかでは意外とアクションがちゃんと入っているので動揺した。 男に当惑した。 いつものセガールさんをみれて満足した。 [DVD(吹替)] 6点(2009-01-01 22:07:58) |
19. CUBE
《ネタバレ》 友人たちにおすすめされた映画は、少しでも面白がろうと思ってみるんですが、本作はアレレという感じでした。 なんか、普通じゃないですか? 雰囲気がハリウッドっぽくないって言うだけでものすごく普通なんですよ。どこかでみたような感じで。 なんて言うかハリウッドを凄く意識するあまり微妙な味わいが出ちゃってる英国ホラーみたいな、そういうものを感じました。 ラストのアリもしないけど何となく絵的に希望がありそうなエンディングももんのすごく普通なんですけど、やっぱり雰囲気と口コミの勝利じゃないかなぁ・・・とか変な脳内フィルタがかかってしまいました。 90年代末期の不条理サスペンスホラーって聞いただけで変なフィルターかけちゃって、ちょっとお金がもったいなかった。 誰しも時給換算すると、映画は非常に高価な娯楽なので少し後悔してます。 それにしたって非ハリウッドの90年代って、微妙な味わい出し過ぎ。 [DVD(字幕)] 6点(2008-09-07 00:20:46) |
20. ジャンパー
《ネタバレ》 面白かったです。 高校の半ばで人生から逃げ出してしまった少年じゃまぁやりますよねこういうの。 対象年齢が高校生までくらいなんでしょう。 何となく思うんですが、この国では映画フォーマットそのものが誤解されているような気がします。映画=他メディアよりも高尚、次世代文学のような誤解です。 こういうもんですよ、映画って。技術フォーマットとして実態はありますが、内容には多様性がありますからこういう対象年齢を絞った娯楽作品も違和感なしで受け入れられてます。 それといろんな映画が説明的じゃないことにつっこまれることが多いですが、これも映画だからそういうもんです。日本のアニメ映画以外だと単なる説明的な台詞とか場面挿入はある方が珍しいです。 何も考えずに見れば非常に面白いと思います、凄い映像技術を堪能できます。 [DVD(吹替)] 6点(2008-09-04 22:59:37) |