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プロフィール
コメント数 149
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ホームページ http://wind.ap.teacup.com/zoku-guuguu/
自己紹介 8年ぶりにログイン。
その間、評価の投票してくださった方々には厚く感謝、誠にありがとうございます。

前もって好みだと思った映画を優先して観ているので、高い点数が多いのは自然な流れ。
批評が先にありきという見方は避けたいものですね。

10点…できれば世界遺産に
 9点…終生忘れ難き大傑作
 8点…大好きな傑作
 7点…好ましき秀作
 6点…そこそこの佳作
 5点…部分的良さは判るけど
 4点…面白いとは云えない
 3点…かなりしんどい
 2点…駄作
 1点…大駄作
 0点…我が人生最低作

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1.  王将(1948) 《ネタバレ》 
まず人前では泣くことはない私だが、年に数回は名画に涙する。殊に洋画ならチャップリン、邦画なら阪妻の主演映画に滅法弱い。『無法松』にしても『高田馬場』にしても、そして本作『王将』にしてもそう。阪妻の芝居に対し、観るたびに全幅の信頼感を寄せている自分が居る。この坂田三吉役も、まさに富島松五郎と並ぶ一世一代のハマリ役で、かくも映像を通して人間の体温が伝わるものかと驚嘆を禁じ得ない。 そんな阪妻に対し、堂々と伍しているのが水戸光子。戦前のアイドル的存在感も可愛らしくて好きだが、戦後は『女』や『雨月物語』、そして本作での糟糠の妻・小春の如く、全身から苦労が滲み出たような役柄で一層の輝きを放つ名女優に化けた。他にも父への愛情に充ちた批判をする玉江の三條美紀が凛々しく、滝沢修の知性漲る関根名人も秀逸。そんな充実した役者陣、厚みのあるストーリー展開に終始釘付けとなり、やがて迎える感無量のラスト。視界が溢れる涙で歪んでしまうのだが、その満足感たるや凡百の映画では到底得られるものではない。邦画史においても私個人にとっても、掛け替えのない至宝と云いきれる珠玉の一本である。 
[CS・衛星(邦画)] 10点(2007-09-22 17:49:09)(良:2票)
2.  隠し剣 鬼の爪 《ネタバレ》 
積極的に比べるつもりはないが、やはり前作『たそがれ清兵衛』との差異は確認する。とりわけ決闘の経緯が似ているので、二番煎じと捉えられやすいのも解るのだが、私なら断然『鬼の爪』の方に軍配を揚げたい。 理由はいくつかあるけど、その最たるは人情の機微。活劇性重視なら『たそがれ』を好むのであろうが、私はそこにメインを置かないタイプなので、必要以上に殺陣の凄さは求めない。言い換えれば解りやすい「超人性」に今さら憧れないということ。 だから決闘後にこそ人間ドラマを求めたい私は、『鬼の爪』のラストに大きく心が満たされた。  もう一つ秀逸なのが方言。藤沢三部作の中でも重要な要素の一つに思う。『たそがれ』の真田・宮沢、本作『鬼の爪』の永瀬・松は、四者四様の魅力がある俳優なのでどちら側が優秀かを語るのは興味ないが、こと庄内弁の自然さにかけては後者の方が上である。少なくとも昨日今日初めて聴いたのではなく、地元に長年住む私の耳には峻別が付く。この方言への違和感の厚薄は、そのまま人物描写の深みにも通じるので、『鬼の爪』に描かれた情愛の方に感情移入しやすかった。やはり山田監督の学習能力の高さが発揮され、前作において不足だった点を綿密に補っているのが随所に窺える。よって本作の方が傑作に思う。 
[DVD(邦画)] 9点(2007-05-20 19:39:46)(良:2票)
3.  おかしな奴(1963) 《ネタバレ》 
小林信彦先生の評価は低かったけど、個人的にはツボにはまりまくった逸品。本作は、終戦直後の爆笑王・先代三遊亭歌笑の、不遇な少年期を経て一躍時代の寵児となり、やがて迎える壮絶な事故死までが描かれている。扮するは後年の喜劇王・渥美清。私は映画の一部やラジオなどで歌笑の落語を聴いたことがあるが、渥美清が真似る口調は驚くほど巧い。また、石山健二郎扮す師匠もモデルの三代目金馬に大変ソックリで、「しゃもじ」なる兄弟子の佐藤慶もずっと一席聴きたくなるほど絶品。劇中での芸名は明かでないが、渾名が「しゃもじ」の三遊亭銀馬という兄弟子は実在している。尤も映画とは異なり、芸も余り評価されなかったらしく、ちゃんと戦後も生き延びている。かくして虚実織り交ぜた話ながら、誇張も映画的な味付けとして実に楽しく、テンポの良さに繋がっている。一方で史実も丁寧な描写が多く層が厚い。あと忘れてならないのは佐藤勝の哀愁に満ちた音楽。これがラストでも功を奏し涙滂沱。まさに心の殿堂に入れておきたい大傑作だった。
[ビデオ(邦画)] 10点(2008-02-11 19:22:33)(良:1票)
4.  拝啓天皇陛下様
極めて純粋な男の軍隊生活と戦後の人生を、笑いとペーソスを交えて描いた一大風刺劇。野村芳太郎監督の最高傑作に思います。戦争映画はやたら悲惨さをアピールするものよりも、こういう重喜劇的作品の方がより痛切です。
[映画館(邦画)] 10点(2006-12-25 19:55:30)(良:1票)
5.  タイタニック(1997)
大味な人物描写で、くだらないラブストーリーだが、力の漲る映像は圧巻。ただ、後半のパニックは長すぎて徒労感タップリ。ローズは見た目からして強そうで、まるで上流階級には見えない分、下品にツバを吐く姿が様になっている。
[地上波(吹替)] 5点(2007-01-11 00:35:40)(笑:1票)
6.  ラスト サムライ
ほとんど「キン肉マン」の如き世界観。これで日本を正確に描写できる限界なら、いっそ「舞台はサムライ惑星という架空世界だ」と云われた方がしっくりくる。コメディとしてみるなら5点。
[ビデオ(字幕)] 3点(2006-12-25 19:48:38)(笑:1票)
7.  吹けば飛ぶよな男だが 《ネタバレ》 
社会の崖っぷちに生きる若者らの滑稽さ、危うさ、儚さが見事に描かれている。そして絶賛すべきは、なべおさみ。キレのある動き、明快な台詞廻し、涙を誘う哀愁の背中。こんな魅力的な役者だったのかと再確認させられる渾身の名芝居。また本作には、後年の『男はつらいよ』を想起させるシーンも多い。 例えば、花子という名のヒロインは「奮闘篇」、長崎のカトリック信徒は「寅次郎恋愛塾」、ミヤコ蝶々と母親の逸話が絡むのは第二作「続・男は~」と設定が酷似する。だが「寅さん」より本作の方がシビアで悲哀は深い。さらに山本直純の音楽や、小沢昭一の活弁も味わい深く、物語を情感タップリに彩っている。とにかく喜劇史の金字塔たる一本と云い切って良い。
[ビデオ(邦画)] 8点(2007-08-13 11:51:07)(良:1票)
8.  アンダーグラウンド(1995)
並の映画を30本集めても、この稀代の名作1本に及ばない。笑い・涙・愛・毒・狂気が怒濤の如く押し寄せてくる壮大この上ないスケール。音楽も最高(当然サントラ買った)。ミリャナ・ヤコヴィッチの美貌と巧さも特筆もの。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2007-01-02 09:35:31)(良:1票)
9.  純愛譜
くだらぬ脚本、あざとい演出、ぶきみな主役の三拍子。何が純愛なのかすら不明なので、むしろ「妄想譜」の方が納得がいく。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2007-09-22 18:57:23)(良:1票)
10.  黒衣の花嫁
これほど気の滅入る復讐劇もない。殺される連中がそんなに憎々しく感じないから。
[CS・衛星(邦画)] 2点(2006-12-25 20:08:24)(良:1票)
11.  無法松の一生(1943)
劇中、涙を二度以上滂沱した映画は、本作が唯一。松五郎がひたむきに韋駄天走りする運動会、そして美しきラストの回想シーン。ズタズタにカットされていながら尚、この出来と云うから驚嘆する。この作品で阪妻こそ日本映画俳優の頂点だと確信し、園井恵子を原爆で失った憤りを改めて痛感する。園井さんの気品に満ち溢れた落ち着きある声音は、いつまでも忘れられない。
[CS・衛星(邦画)] 10点(2006-12-25 19:34:16)(良:1票)
12.  父ありき
これほど魂の美しさを実感する映画は滅多ない。フィルムの状態が良くないので音声の聞き取りには苦労させられるが、それでも尚ラストは涙無くしては観られなかった。何気ない場面にも丁寧に盛り込まれる味わい深さ。その中でも印象深いのは、父親が仏壇へ手を合わす息子に向け暖かい眼差しを送るシーン。息子の成長を心の底から喜んでいる表情に胸打たれた。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2007-01-19 20:02:05)(良:1票)
13.  三匹の侍
時折セリフが臭かったり、三匹の結ばれぬ恋など、ややエピソードを詰め込みすぎた感も否めないが、そんな違和感を補って余りある桁外れに面白い娯楽時代劇。今まで観た五社作品の中でも、ダントツのベストであり、現在でも通用する迫力ある映像に最後まで酔いしれた。 役者陣も最高。剛胆な丹波、ニヒルな平、愛嬌ある長門。いずれの個性が凄味となって炸裂する。そして何と言っても桑野みゆきの魅力! 囚われの時の眼差しにはゾクッとした。結局、見終わった後、最も残像が鮮明に浮かぶのは、桑野の瞳に尽きると言って良い。紛れもなく傑作。 
[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-01-13 20:39:11)(良:1票)
14.  ニッポン無責任時代
♪お~れ~はこの世でいちばん~ 無責任といわれた男~ …幾多のクレージー映画を楽しみましたが、本作が最高傑作の呼び声が高いのも大いに頷けます。やはり植木等のいい加減さ、軽さが実に爽快の極みで、見終わればこちらも即席無責任男になってしまいます。♪コツコ~ツやる奴ぁ ごくろうさ~ん!! …いや、本当にご苦労さまでした、植木さん。昨夜訃報に接し、日本の掛け替えのない至宝・大スターを失ったという深い悲しみに打ちひしがれておりますが、植木さんの歌や名演がもたらした喜びは生涯胸に刻まれることでしょう。心の底から感謝致します。不世出の喜劇人・植木等さんのご冥福をお祈りします。
[ビデオ(邦画)] 9点(2007-03-28 00:50:58)(良:1票)
15.  長屋紳士録
声を挙げて笑わせ、最後にホロリとさせる人情喜劇の大傑作。特に笠智衆の唄う「覗きからくり」の口上は大好きだ。笑いにポイントを置けば、飯田蝶子と吉川満子の会話の可笑しさに尽きる。この二人といえば 『淑女は何を忘れたか』を想い出すが、本作でもさり気ない日常会話の妙を堪能。あと、青木放屁の無表情でみすぼらしい子供も良かったし、河村黎吉はいつ観ても巧いなぁと唸らせる。そうそう、写真館のシーンも忘れられない。顔がほころんでいく「かあやん」の心情を思うと温かくも切ないシーンであった。
[地上波(邦画)] 10点(2007-01-19 20:11:49)(良:1票)
16.  北の零年
どこを切っても突っ込みどころで分かりやすい。絶えず大袈裟でやかましい音楽、「我々は捨てられた!」等といちいち状況説明してくれるセリフ、偶然だらけのベタ展開、オーバーで暑苦しい芝居……。そもそも小百合と渡辺謙を夫婦にキャスティングした時点で興醒め。序盤のキスシーンなんか強烈で、掴みのギャグか新手の嫌がらせにしか思えない。叔母と甥みたいな夫婦に違和感抱くなという方が無理な話だ。まぁ、こういう無茶さが全編に横溢しているので、最後までどこで感動するのか図りかねたが、間違っても「大感動巨編」と謳わず最初から「史上初の開拓コント映画」として喧伝していれば、少しは罪も浅かったのではないだろうか。
[地上波(邦画)] 3点(2007-08-11 08:16:25)(良:1票)
17.  豚と軍艦
凄まじき欲望臭、生命力に圧巻。長門裕之の巧さに感嘆させられる一方、当時高校生とは信じられぬ渾身の芝居をした吉村実子に脱帽。 星野の大坂志郎は、さすが秋田出身だけあって方言が絶妙です。
[ビデオ(邦画)] 9点(2006-12-24 18:09:22)(良:1票)
18.  活きる
まさに「禍福は糾える縄の如し」を描いた感動大作。ギャンブル破産に始まる波乱に富んだ家族の人生模様は圧巻を極めた。特に主演グォ・ヨウの味わい深い雰囲気は最高に素晴らしい。コン・リー渾身の役作りもさすがだし、リウ・ティエンチーの素朴さも捨てがたい。事件以外でも日常に漲る哀切は、たびたび目頭を熱くさせる。
[地上波(字幕)] 9点(2007-01-19 18:23:49)(良:1票)
19.  女中ッ子
これほど慈悲に満ち、哀感極まる人間ドラマはない。初を慕う余りに無茶をする勝美、菩薩の如き心で勝美を守り育てる初。この愛情深さ、切なすぎるラストに胸が張り裂けそうになった。そして映画初主演を堂々こなした左幸子。不器用ながら誰よりも心優しい女中を体当たりで演じきった素晴らしさ。憎たらしくも愛くるしい子役の伊庭輝男も見事。一生忘れられない作品は数少ないだろうが、私はその中の一本であると100%確信する。 
[ビデオ(邦画)] 8点(2007-08-01 00:08:48)(良:1票)
20.  ジャッカルの日
全編に敷き詰められた静寂が、極めて効果的に緊迫感をもたらし、終盤は瞬きさえ惜しむほど目が離せない。魅力溢れる俳優陣、小道具の芸の細かさ、美しき欧州の光景、いずれを取っても秀逸この上ない、至高のサスペンス映画。 
[CS・衛星(字幕)] 10点(2007-01-02 00:20:30)(良:1票)

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