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鉄腕麗人さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2594
性別 男性
ホームページ https://tkl21.com
年齢 43歳
メールアドレス tkl1121@gj8.so-net.ne.jp
自己紹介 「自分が好きな映画が、良い映画」だと思います。
映画の評価はあくまで主観的なもので、それ以上でもそれ以下でもないと思います。

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61.  愛のむきだし 《ネタバレ》 
いやあ、困った映画だ……。 というのが、鑑賞直後の率直な感想。“何”を重要視するかで、褒めちぎることも出来るし、どこまでも蔑むことも出来る。そういう映画だった。  タイトルが示す通り、「愛」そのもののあまりに無防備な“むきだし”の様を延々4時間見せ続ける。 それだけで、一言「凄い」と言えばその通りで、他のあらゆる映画とも似通わない“天上天下唯我独尊”的映画だと言っていい。そのオリジナリティと絶大なエネルギーは、もちろん賞賛に値すると思う。  しかし、観賞後しばらく時間が経過して、個人的には拭いされない「違和感」が先行していることに気付いた。 人間の本質的な雑多さと下世話な様に満ち溢れた映画であることは間違いない。 過剰な“エログロ”描写が、鑑賞者の好き嫌いを大別することも明らかだろう。 ただ自分が感じた「違和感」は、そういう部分のことではなかった。  端的に言えば、「宗教観」だと思う。 難しく微妙な宗教描写にも、この映画は堂々と土足で踏み込んでいく。僕は無信仰なので、それらの描写もこの映画のエネルギッシュな娯楽要素として受け入れることはできた。 しかし、よくよく考えれば、この映画の宗教描写はあまりに乱暴過ぎるのではないかと思った。  主人公は、明らかに怪しい新興宗教に陥っていくヒロインに対して、「あの新興宗教でなければ、他のどの宗教を信じてもいい」というようなことを言う。 無信仰な者の台詞であれば、べつに違和感はない。しかし、主人公が生まれた時から敬虔なクリスチャンの家庭で育った人間であることを踏まえると、ちょっとあり得ない台詞なんじゃないかと思う。  そして、この映画では、信仰の深い人間が徹底的に危うく脆い者として描かれる。 「宗教」がテーマの核心に存在しているが、この映画はどこかで、信仰を軽蔑しているように見えて仕方がなかった。  そういう“立ち位置”を今作に感じてしまうと、みっちりとエグい描写が羅列する程に、致命的な軽薄さが垣間見えてしまった。  ただし、このあまりに特異な映画世界に息づく演技者たちはすべて素晴らしい。 特に物語的な主人公と言っていい“3人”が凄い。 西島隆弘、満島ひかり、そして安藤サクラ、この若い3人の俳優が凄まじい存在感を全編に渡り放ち続けていた。  さて、結局面白かったのか、面白くなかったのかどっちなのだろう。 ああ、困った……。
[DVD(邦画)] 6点(2012-09-19 23:11:55)
62.  アベンジャーズ(2012)
もし、この映画を自分の意志で観に行って「つまんねー」なんて言う人が居たならば、そんな人はもう映画なんて観なくていいのにと思ってしまう。 こんなにも幸福な“THE MATSURI”映画を心行くまで楽しめないなんて、そんな不幸なことはない。  冒頭怒濤のドタバタから自分の口元は“ニヤリ”と緩みっぱなしで、結局最後まで嬉しそうにニヤニヤしながらスクリーンに食いついていた。 ストーリーが薄いとか、辻褄が合わないとか、滅茶苦茶だとか、そんなことは本当にどうでもいい。 爆音と爆発、音と光の「娯楽」のみで最初から最後まで押し通したこの映画の在り方は極めて正しく、「エライ!」と思った。  様々な世界観に息づくヒーローが一堂に会する明らかに「雑多」な映画が、これほどまで娯楽映画としてバランスよく仕上がっているとは思わなかった。 「大味」であることはそもそも覚悟して、たとえ中だるみや陳腐さがあったとしても許容する用意はしていたのだけれど、そういう部分が驚くほどに無かった。 無意識に「見て見ぬふり」をしているだけかもしれないが、観客にそうさせることが見事だと思う。  「ヒーロー大集合」とはいえ、結局はトニー・スタークが活躍の大部分を占める「アイアンマン2.5」的なスタンスなのかと思っていた。 実際良いところはやはり彼が持っていくのだけれど、それぞれのキャラクターも充分に持ち味を見せてくれ、非常に魅力的な「群像活劇」に仕上がっている。  超人たちの中で明らかに場違いに見える“生身の人間”である“ブラック・ウィドウ”と“ホークアイ”は、仰々しく雑多になり過ぎて不足しがちな“ドラマ”部分を担当しつつ、時に超人たちを押しのけるほどの大立ち回りを見せる。 スカーレット・ヨハンソンとジェレミー・レナーの“肉弾戦”なんて、この映画でなければ決して見られまい。  そして、主要キャストの中では明らかに地味なキャスティングとなった性格俳優のマーク・ラファロ演じる“ハルク”が、強烈な二面性と神をも振り回す“最強”ぶりで、見事な“オチ”をつける。  このキャラクターやキャストの関係性も含めた絶妙なバランスの良さが、想定外の完成度と爽快感を生み出していると思う。  いやあ満足、素晴らしい。この“祭り”にはまた参加したい。  エンドロール後のシークエンスに、“祭りのあと”の寂しさを感じつつも大笑いして、殊更にそう思った。
[映画館(字幕)] 9点(2012-08-25 01:32:16)(良:1票)
63.  アメイジング・スパイダーマン
恋をした同級生の男子が“スパイダーマン”であることを知り、その背中を見送るヒロインは一言「ああ困った」と呟く。 その彼女のテンションは、スーパーヒーローを好きになってしまったという極端な動揺ではなく、警察官の娘なのに街のちょっとした問題児を好きになってしまって「ああ困った」というような、ハイティーンの普遍的な動揺として表現される。 このシーンによって、この映画のスタンスは、つまるところ若い男女の恋模様を主軸とした青春ドラマであり、それ以上でもそれ以下でもないということを宣言していると思えた。  アメコミヒーロー映画としての“エンターテイメント性”という部分において、及第点を越えていることは間違いない。しかし、サム・ライミ版の第一作目と比べると、すべての娯楽性の部分において衝撃度は劣る。 でもだからと言って面白くなかったかと言うと決してそんなことはなく、ヒーロー映画云々以前に映画として素直に面白かったと言える。 そしてその面白さこそが、冒頭に記したこの映画のスタンスに尽きると思う。  膨大なアクションシーンのボリュームの力技で貫くのでもなく、はたまたライミ版の「スパイダーマン」や「ダークナイト」の如くヒーローの内面的な葛藤に対してディープに踏み込んでいくわけでもない。 悪漢に制裁を与えるシーンで軽妙な振る舞いをしてみたり、一旦恋に落ちれば“秘密”や“約束”なんてないがしろにしてみたり、良い部分でもあり悪い部分でもあるそういったハイティーンの“軽さ”と“若々しさ”それに伴うポップさこそが、この映画におけるエンターテイメントそのものとして存在している。 まさにそれこそが「(500)日のサマー」のマーク・ウェブが今作を監督をした価値だったろうと思う。  どういう捉え方をするかによって、観賞後の満足感は大いに左右するだろう映画であることは確かだと思う。 単純に比較するべきではないかもしれないが、サム・ライミ版と比べて映画のテンションからキャスティングに至るまでどちらが「スパイダーマン」という素材に相応しいかと問われれば、ライミ版に優位性があることは間違いない。  でも、個人的には、主人公とヒロインが誰もいない学校の廊下でデート(じみた何か)の約束をするという、アメコミヒーロー的な側面には何も関係ないシーンに心を掴まれてしまった時点で、この映画を揶揄する気は毛頭無くなってしまった。
[映画館(字幕)] 8点(2012-07-02 16:07:04)(良:3票)
64.  アドレナリン(2006)
何か知らんが、アドレナリンを出し続けなければ心臓が停止するという毒薬を注入された男が、己の生命と復讐をかけ、他人の命と迷惑なんて顧みず街中を走り回るという映画。 馬鹿馬鹿しいにも程があると言わざるを得ないストーリーだが、それでもかろうじてエンターテイメントとして成立させている。 そして、この馬鹿馬鹿しさをまかり通せるのは、今はこの男しかいないだろう。  ジェイソン・ステイサムが、表現通りに“アドレナリン分泌しっ放し”の主人公を、“いつも通り”の存在感で体現してみせる。この映画のエンターテイメント性は、もうその存在感に頼りっぱなしと言っていい。  90%以上は「くだらない」と一笑に付してしまって良い映画だが、困ったことに主演俳優の存在性を盾にして、どうしたって印象に残ってしまうシーンが所々で映し出され、時に大笑いしてしまい、時にウルッときてしまうものだから、尚更始末が悪い。  公然○○○シーンや、まさかのラストシーンでの愛の告白からの衝撃のラストカット。 本当にこの映画を作った方々の頭はどうかしてしまってるんじゃないかと思ってしまう。主演俳優も含めて……。  そしてッ、このラストで続編があるってんだから、いよいよどうかしてるぜ!
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-06-07 15:33:20)(良:1票)
65.  相棒 -劇場版Ⅱ- 警視庁占拠!特命係の一番長い夜 《ネタバレ》 
警視庁内で使用されているPCが全て“Mac”であるという美術設定に対して「何てリアリティが無いんだ!」と、Macユーザーである僕はまず思ってしまった。 その一方で、何とも言えない後味の悪さには、警察組織内部の闇を描いたストーリー展開に相応しいリアルさを感じてしまい、“リアリティ”のバランスが非常にちぐはぐな映画であることは間違いないと思った。  警察組織の巨悪とそれにまつわる陰謀が、殆ど一人二人の裁量でどうにでも転んでしまう顛末には失笑を禁じ得なかった。 しかし、ストーリーに秘められた個々人の思いや行動原理には整合性があり、その部分がこの映画の娯楽レベルを一定の水準まで引き上げているのだろうと思う。  サブタイトルが示す通り、物語はほとんど警視庁内部で展開され、劇場版前作に比べ圧倒的に派手さは無いが、サスペンスとしての密度は今作の方が随分と高く、実に「相棒」らしい世界観が反映されていると思えた。  “衝撃”とされるラストの顛末については、「相棒」というシリーズそのものがこの映画で締めくくられるとういことであれば、それ相応の重みが加味されていたと思う。 だが、周知の通りこの映画の直後に至ってもテレビシリーズは繰り広げ続けられており、今なお完全終焉の気配はない。 であるならば、このラストは、「相棒」という世界観の人間模様において、あまりに勿体ないことをしていると言わざるを得ない。  ご冥福をお祈り致します……と、ついつい言いたくなる。
[地上波(邦画)] 6点(2012-05-31 13:53:50)
66.  ある戦慄
日曜深夜の都会の地下鉄、自身の人生に対して様々な不満や不安や葛藤を抱えた人々が偶然に乗り合わせる。それはどこにでもある日常の風景だろう。 そこに、単純な「粗暴」という言葉ではおさまらない、気が違っているとしか言いようがないチンピラ二人組が乗り込んできて、乗客たちそれぞれに傍若無人な行為を繰り返していく。 その行為は、「暴力」という範疇までには及ばないけれど、あまりに悪辣で乗客たちを精神的に追い込む。  最初のうちはチンピラたちの蛮行そのものに対して憤りを感じ、気分が悪くなる。しかし、次第に気分の悪さの対象が遷移し始める。 チンピラたちの行為に被害を被る乗客たちの生々しい人間性が露になってきて、気を滅入らせてくる。  この映画は1960年代のニューヨークを舞台にしているが、この地下鉄の一車両で描かれているものは、どの時代のどの国のどの街でも存在し得るであろう人間同士の歪みである。 その場に居合わせているのがごく普通の人間だからこそ、少しずつ表面化していく“戦慄”があまりにおぞましい。  「どこにいたんだ?」 退役後の大層な野心を述べていたにも関わらず、地下鉄車内に突如発生した「出来事(incident)」に対して結局何もしなかった同僚に対して、チンピラに唯一立ち向かった田舎者の軍人が、虫の息でぽつりと言う。  他の乗客たちは、すべてが解決した後も死人のように呆然と押し黙ったまま、とぼとぼと地下鉄を降りていく。 “戦慄”とは、突然現れた悪魔のようなチンピラたちなどではなく、彼らによって浮かび上がらされたすべての人間に巣食う屈折した心理そのものであること知らしめ、彼らと同様に自分自身があの車両に同席していたならと考えると、絶妙な後味の悪さに襲われる。  とても胸糞が悪くなる映画だった。その胸糞の悪さは、そのまま自分を含めこの映画を観ているすべての人間たちが内包している要素であり、そのことが殊更に胸糞悪さを助長する。 観ているままに居心地の悪さを終始感じ続けなければならない映画だが、それは人間の“澱み”や“歪み”を如実に表している証明であろう。故に傑作であることは間違いない。
[DVD(字幕)] 8点(2012-05-13 01:05:01)(良:1票)
67.  暗戦/デッドエンド
何とも言えない後味を残す香港映画だった。 突っ込みどころは多く、ところどころチープに感じる描写も目につく。でも、エンドロールが過ぎ去って「終劇」の大文字が掲げられた頃には、不思議な印象深さと愛着を伴っていることに気付いた。  冒頭、アンディ・ラウ演じる余命宣告された謎の男が、物憂げに何やら企てている。 まず、その余命宣告のシーンがあまりにあっさりしていてただの“診察”にしか見えないことが、何ともチープで掴みきれない。 男が一体何者なのかも判別つかぬまま、ストーリーは突き進み、敏腕刑事との「ゲーム開始」となる。 もう一人の主人公と言えるこの刑事のキャラクターがこれまた掴みきれない。顔つきからして、シリアスなのかコメディアンなのか特定できない。 どうやら元特殊部隊出身で、今は「交渉人」を担当しているらしい。どんなキャリアだよ!と思ってしまう。  一つ言えることは、この主人公二人のキャラクターは掴みきれないままなのだけれど、いつの間にか両者とも好きになってしまうということだ。 とにかく気がつけば、彼らの言動に目が離せなくなっていた。  そうしてストーリーは、二人の男の知能戦&心理戦がいつの間にか繰り広げられ、いつしか互いの立場を超えた男同士の「友情」が、強引だけれど妙に叙情的な雰囲気の中で描き出される。  こう書くといかにも陳腐な話のように聞こえ、実際そうであることを否定はできない。 しかし、「面白くない」とはどうしても言い切れず、むしろ、もしかしてめちゃくちゃ良い映画なんじゃないかと思えてくる。  もしも、場末のミニシアターなんかで観ていたならば、もっと印象強い映画体験に成っていたかもしれないとも思う。  ジョニー・トーの映画はまだ二作品しか観ていないが、どうやら一筋縄ではいかない映画監督であることは間違いないらしい。
[DVD(字幕)] 7点(2012-05-03 00:52:09)(良:1票)
68.  アウトレイジ(2010)
タランティーノばりに馬鹿馬鹿しい映画だなと思った。勿論褒めている。 ヤクザが雁首付き合って罵り合い、殺し合い、血みどろになる。ただそれだけの映画だと言って良い。 それだけで面白いのだから良いのだと、映画作品そのものが堂々と居直っているように見えた。  “タランティーノばり”と言ったが、この映画が彼の映画を模倣しているという意味ではもちろんない。 それはむしろ逆で、映画オタクであるクエンティン・タランティーノが愛し憧れた日本映画の姿が、この映画に久方ぶりに現れたと言った方が正しい。 つまりは、世界中の映画ファンが“観たい日本映画”とは、体裁ばかりに無駄に大金を投じて中身がスカスカの恋愛映画やSF映画などではなく、“切った張った”の血みどろ映画であるということに他ならない。 この映画は、「ヤクザ映画」というかつて日本の娯楽映画のメインストリームに確かに存在し、日本が世界に対して、アニメ映画と怪獣映画以外で勝負し得た確固たるエンターテイメントの“再構築”だと思う。  「全員悪人」というか、「全員愚か者」と断言できるキャラクターを、そうそうたる俳優陣がそれぞれ抜群の存在感をもって演じている。 彼らのパフォーマンスは皆過剰なまでに仰々しく、決して今の時代において「リアル」なんてことは言えない。 ただその演出は間違いなく正しく、非現実感も含めこれこそが「ヤクザ映画」におけるエンターテイメントだということを高らかに宣言しているようだった。 そういう明確な意志を持って、総愚か者を演じたキャスト全員が素晴らしかったと思う。 また鈴木慶一によるスタイリッシュだがどこか冷酷なまでの軽薄さを感じる音楽も良かった。  それらすべてを導き出した北野武という映画監督は、やはり映画に愛されているのだなと感じた。昨今、ありとあらゆるお笑い芸人がこぞって映画監督に“腰掛けている”が、彼らとは映画に対するスタンスから何から総てにおいて明らかに次元が違うということを改めて思い知った。  “こういう映画”として殆ど文句のつけようは無い。が、敢えて言わせてもらうならば、 椎名桔平の最期酷過ぎるよ、バカヤロー!コノヤロー!続編も期待大だよ、コノヤロー!
[DVD(邦画)] 9点(2012-04-30 23:13:13)(良:5票)
69.  アーティスト
この映画を観終えて最も興味深かったことは、圧倒的に“古めかしい”モノクロ&サイレントという表現方法を用いながら、明らかな“新しさ”を感じたことだった。  それは、「無声映画」が遠い昔の映画の在り方だということの認識は充分にあっても、実際は、チャップリンらの作品のダイジェスト的な映像をかろうじて見かじったことがある程度で、自分自身の映画体験として備わっていないということに他ならない。  だから、最低限に表示される台詞だけで充分にストーリーと登場人物の感情が伝わるということや、特別な映像合成を用いなくてもハッと驚くシーンが見せられるということに、新たな発見をもって素直に感動することが出来たのだと思う。 そして、それらこそが映画が持ち得る“マジック”なのだということを思い知った。  観賞後、あのシーンが良かったな、あのシーンが好きだな……と、各シーンが印象深く思い出される。それはこの映画が、あまりに基本的ではあるけれど、揺るがない数々の映画のマジックに対して、尊敬の念を込め再表現しているからだ。  昨今の映画に比べ、人物描写があまりに単純で都合良く見えなくもない。ただ、だからこそシンプルに伝わってくる主人公らの純粋な思いこそが、この映画が最も伝えたかったことなのではないかと思える。  懐古主義ということを否定は出来ない。アカデミー賞を獲得したのも、高齢化が進むアカデミー会員の懐かしみの感情をピンポイントで刺激したことは大きな勝因だろう。 しかし、当然ながら今作は、“トーキー”という技法がないから“サイレント”になっているわけではない。 最新の3D技術に至るまでのありとあらゆる映画技法の中から、敢えて“サイレント”というものを選んだに過ぎない。(実際、今作が完全に「無声映画」かと言えばそうではないわけで)  映画表現という概念が、何よりも「自由」を尊重する以上、新しかろうがはたまた古かろうが、どのような表現方法を用いてもそれはまったく構わないことは言うまでもない。 この映画は、懐古主義でありつつ、温故知新により映画の表現方法をまた一つ広げたとも言え、やはり新しい時代に描かれるべき映画だったのだろうと思う。  主演俳優の声にならない慟哭に胸を打たれ、幸福感溢れるタップダンスに心躍る。 映画を楽しむということはこういうことなのだということを、この“無口”な映画は雄弁に語っている。
[映画館(字幕)] 8点(2012-04-08 01:52:36)
70.  アジョシ
過去に訳ありの殺人術に長けた男が、孤独な少女と出会い、彼女を救い出すために決死の闘いに挑む……。 プロットそのものはあまりにありふれており、同様の作品は世界各国で量産されている。 そしてタイトルは“アジョシ(=おじさん)”。飾り気の無いそのタイトルは、食傷感を助長するには充分だったと言える。 韓国映画の全体的なクオリティーの高さは認めつつも、価値観の相違による居心地の悪さから若干の苦手意識もないことはない自分としては、某ラジオ番組で絶賛されていなければ、きっと見向きもしなかったろう。  結論としては、“食わず嫌い”をしなくて本当に良かった。この映画をこの“タイミング”で観なかった場合の損失はあまりに大きかったことだろうと思う。  “タイミング”という表現の意味の対象は、主演のウォンビンに他ならない。 今この時期のウォンビンという俳優の「凄さ」と「可能性」を知っているかそうでないかでは、今後の韓国映画に対する捉え方が大いに変わってくると思う。 即ち、今後彼の出演作は漏れなく注目していかなければならないということだ。 そう言ってしまって過言ではない程、前出演作「母なる証明」に続き、この美形俳優の存在感が半端なかった。 異性が求める「男性」の魅力の究極の様を同性でありながら強烈に感じずにはいられない。 その元来生まれ持った天性の美貌を更に高め爆発させるように、俳優としての存在感が際立ってきている。  孤独を深めていた男が徐々に怒りを爆発させていく。 その鬼神の如き様は、戦慄を覚えると同時に、自らに対する何かしらの“救い”を求めもがいているようにも見え、激しく感情を揺さぶられた。 鮮烈なバイオレンス描写の中に、これ程までセンシティブな情感を映し出した映画は中々ないと思う。  その総てを己の身体一つで表現している主演俳優の素晴らしさ。そして、彼の存在に説得力を与え、より際立たせている映画構成の巧みさに感嘆する。 ウォンビンの惚れ惚れするような体躯と同様に絞り込まれたタイトな演出と、端役に至るまでしっかりとキャラ立てがされている人物描写の上手さが、ありきたりなプロットの上に成り立つ映画を唯一無二の高みへと磨き上げていた。  こういう映画を長編第二作目の新鋭監督が鮮やかに作り上げてしまう隣国の映画制作のレベルの高さに、毎度のことながら驚き、ついつい羨望の眼差しを送ってしまう。
[DVD(字幕)] 9点(2012-03-01 18:13:33)
71.  アンノウン(2011) 《ネタバレ》 
殆ど予備知識無く鑑賞を始めたので、冒頭から滲み出ているサスペンスフルな空気感にすんなりと引き込まれ、二転三転する展開を堪能しながら最後まで楽しむことが出来たことは間違いない。 サスペンスアクションとして、サスペンスの緊張感とアクションの高揚感がバランス良く配置されており、鑑賞直後の満足感は当初の想定よりも随分と高かったと言える。  ただし、観賞後数分間でちょっと振り返ってみると、粗という粗がポロポロと出てきてしまうことは否めない。  よく考えると映画全編に渡って言えることだが、「実は一流の○○○」だったというには、そもそもの言動がずさん過ぎて陳腐だ。 まず目的のために徹底した偽りを謀るとはいえ、目的地への移動中に至るまでその偽りを貫く必要があるのだろうか。これは明らかに観客を欺くためだけの演出であり、人間描写上の必要性はないと思う。 そんでもって、空港のタクシー乗り場で最も重要な鞄を置き忘れるって、どんだけうっかり屋さんなんだという話だ。これも結局、ストーリーとしての一つの目的を設置するためだけの設定であり、極めて安直だ。 他にも、一流ならば乗り込んだ先の言語で世間話くらいは出来るようにしとけよ!とか、ふいの自動車事故とはいえ簡単に気を失い過ぎだろ!咄嗟に飛び降りるとかそれくらいしようよ!とか一流の組織のメンバーのくせいに素人の女の子にやられてどうすんだ!とかとか……、一度突っ込み出したら止まらなくなってきそうだが、とにかくよくよく考えると用意されていたオチに対して整合性が無さ過ぎる要素に溢れてしまっている。  ストーリーのアイデア自体は、オリジナリティが高いとは言い難いけれども充分に面白味に長けている。それが興味を最後まで持続させる最大の要因だとも思う。 しかし、このアイデアであれば、ラストの顛末でもっとどぎつく踏み込むことができたなら、数多の粗を振り切って余りある映画に仕上がっていたかもしれないなと思う。リーアム・ニーソンのクライマックスの表情は観る者を惑わせる緊張感が含まれていて良かったけれど……。  まあそこまで完璧なクオリティーを求めるべき類いの映画ではないと思うし、観ている間と観終わった瞬間に満足していたならそれで充分だと思う。  と同時に、画面から溢れ出る上質な色調と巧い俳優陣の演技によって、もの凄く質の高い映画に“見えるだけ”に、やはり残念に思う。
[DVD(字幕)] 6点(2012-02-26 02:14:25)(良:2票)
72.  アンストッパブル
鉄道職員の怠慢によって発生した暴走列車を同じく鉄道職員の機関士二人が決死の覚悟で止めるというお話。 実話を元にしているとはいえ、娯楽大作としてはいささか地味過ぎるのではないかと思ったが、それが存分に堪能出来るエンターテイメントへと昇華されている。 さすが米娯楽映画界の職人トニー・スコット、ちょっと見くびれない。  実際、イントロダクションのままのお話であり、想定外の驚きは何もないと言っていい。 しかし、やはり一つ一つのシーンの見せ方が巧く、展開のテンポも非常に良いので、観ていて決してダレないしどんどんと映画が醸し出す緊張感の中にのめり込ませてくれる。  主演のデンゼル・ワシントンは、何と同監督作品の主演が今作で5作目ということで、ある意味余裕の存在感を見せてくれており、気難しくも人徳のあるベテラン機関士を好演している。  誰しもが充分分かりきっていることだろうとは思うが、この映画は観賞後にとくとくと考え込むような映画ではない。そんな余地は無い。 作品の尺の長さの時間分だけ、主人公の機関士らを見守る脇役同様に、彼らの活躍をドキドキハラハラしながら見守り、最後に「イエーイ!」となればそれだけで充分な映画である。 
[DVD(字幕)] 7点(2012-02-23 23:44:18)
73.  アイアン・ジャイアント
謎の巨大ロボットと少年との心の交流を描いたどストレートなアニメ映画だった。 新鮮味はなく、ありきたりと言ってしまえばその通りだけれど、王道的な映画世界を堂々と描き切った“巧い”映画だと思った。  ありふれたお話だが、まずストーリーの転じさせ方が巧い。序盤の何気ない描写がしっかりとクライマックスやラストの伏線となり、ちゃんと惹き付けてくれる。 時代背景が冷戦構造のまっただ中だったり、主人公の少年の父親はおそらく戦死していたりと、テーマである「暴力反対」が決して押し付けがましくなく、心温まるストーリーの中ですんなりと入ってくる。  監督は現在公開中の「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」のブラッド・バード。 他にも「Mr.インクレディブル」も監督しており、とても「娯楽」を描くことに秀でた人だと思う。 娯楽映画こそ、作り手の才能が大いに影響されるジャンルだということを改めて感じた。  映画は、アニメ映画らしく心地よいラストで締められる。素直に「ああ、良かった」と思った。
[DVD(字幕)] 8点(2011-12-30 14:26:20)(良:1票)
74.  アジャストメント 《ネタバレ》 
自分は「運命」というものの存在を強く信じるタイプの人間だ。 それこそ、不注意で鍵を無くしてしまい余計なタイムロスを生じさせてしまうことも、友達と飲んでいる際にふいに出会った女性と結婚してしまうことも、それが幸か不幸かは別にして自分の運命だと思っている。 そんな風な価値観で人生を生きているので、「運命調整局」という組織が登場するこの映画のコンセプトは、とても興味深かった。  マット・デイモン演じる主人公は、世界中の人間の運命を司る絶対的存在を目の当たりにしながら、自分の運命に真っ向から歯向かっていく。 その様は人間描写において少々強引にも感じたが、自分の成功も愛する人の幸福も省みず、ただ盲目的に愛を追い求めていく姿には、やはり絶対的存在の感情をも揺さぶるものがあったと思う。  ただし、映画の顛末としてはあまりにも綺麗にまとめすぎているようにも思う。 超現実的な事象を前にして、主人公は馬鹿正直すぎてストーリー自体の情感が希薄なまま終わってしまった。 自分に巻き起こった全てのことを「運命」と認めて、複雑な心情をラストに表してくれたなら、もっと印象的な作品になったように思った。
[DVD(字幕)] 6点(2011-10-05 15:51:53)
75.  アサルト13 要塞警察
前々から気になってはいたのだけれど、いまひとつ手が伸びなかった今作。結論から言ってしまえば、まあテレビ放映されていたので一応録画しておいて暇な時に観るのに相応しい内容だったと言える。面白くないことも無いが、大したことは無い。  導入部は、主人公のイーサン・ホークは早速登場するものの、別の映画が始まったのか?と疑ってしまう程意外な展開で引き込まれた。 想像以上に画づくりもしっかりしていて期待は膨らんでいった。  主人公と対立(いや共闘?)するローレンス・フィッシュバーンをはじめ、ガブンリエル・バーンやジョン・レグイザモら実力のある俳優が脇を固めていたことも、映画として一定の質を保った要因だったと思う。  設定は強引だが、果たしてどうなるのかというサスペンスフルな要素は終始味わえる。 しかし、最終的なオチや終着点は完成度が高いとは言えず、詰まる所「良くも悪くもない」という印象に行き着いてしまった。 必要最小限のキャラクターたちを生かし切れていなかったことも勿体なかった。もっとそれぞれのキャラクター性と役割を明確に描けば随分と面白くなったと思う。   今作を見終わってから、ジョン・カーペンター版のオリジナル作品のリメイクだったことを知る。 当然だろうが、オリジナル版の評価が高いようなので近いうちに観てみたいと思う。 
[CS・衛星(字幕)] 5点(2011-09-18 14:51:40)(良:1票)
76.  あしたのジョー(2010)
矢吹丈のストレートが力石徹の頬にめり込む。力石徹のアッパーが矢吹丈の身体を宙に持ち上げる。 拳がゆっくりと顔にめり込む、震える表情筋、乱れる毛髪、吹き出る体液……。  あの宿命の好敵手との決着と悲劇を、映像として具現化出来た様を観た時点で、この映画の存在価値は揺るがないと思った。  原作が長年語り継がれてきた“伝説”である以上、やはり評価における「比較」は避けられない。 この映画は、ある部分では原作を越え、ある部分では大いに物足りない作品だと思う。  まず前述の通り“対戦シーン”は、申し分ない。メインキャストの二人はしっかりと映像に映える身体づくりをし、それをCGクリエイター出身の監督が文字通り「縦横無尽」のビジュアルで切り撮っている。  山下智久の“丈”は、猛々しさは物足りなかったが、重圧をはね除けるための彼なりの努力と意地は見られた。 香川照之の“丹下”は、原作のキャラクターそのもののビジュアルと存在感を、流石の演技力とボクシングへの造詣の深さをもってして見せてくれた。  が、この映画におけるすべての要素の中で最も価値が高かったのは、伊勢谷友介の“力石”をおいて他に無い。 その体躯、眼差し、立ち振る舞い、存在感、そこに居たのはまさしく「力石徹」だった。  役者のパフォーマンスと、監督の創造性よって映し出されたビジュアルそのものが確固たるエンターテイメントであり、そこには「人気漫画を映像化する」ことの意義が確実に表されていたと思う。  一方で、圧倒的に欠けていたのは、対戦シーン以外の「情感」だった。 どうしても映画化における尺の制約があるので、ストーリーが端折られてしまうことは仕方が無い。 ただ端折られているはずの各シーンのテンポが悪く、展開が稚拙だったため、本来そこから伝わってくるべきキャラクターたちの感情の描き方が希薄に思えた。  丈と丹下との絆だったり、丈自身の心情そのものが薄っぺらに感じてしまう部分があったことは、ドラマとしては致命的だったと思う。  そういう意味では、ドラマ性の部分においても、「力石徹」に食われてしまっている印象も受ける。  トータル的には、伝説的な人気漫画に真正面から挑戦し、しっかりと映画化した作品だと思うし、面白い映画であることは間違いない。 ただし、「力石徹」を登場させられない以上、続編には挑むべきではないとは思う。
[映画館(邦画)] 7点(2011-02-14 00:00:24)(良:1票)
77.  相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿
テレビドラマで少しでも売れた作品は、何でもかんでも「映画化」してしまって興行収入を得ようとする流れは、今のテレビ業界の定石なので、「相棒」本編の映画化は必然だと思う。 ただ、いくら人気キャラクターだと言っても、本来“脇役”でもない“端役”である鑑識役を主人公に据えて映画化してしまうことには、少々やりすぎな感じが拭えなかった。  実際、一つの映画の主人公としてはあまりに華が無さ過ぎた。華が無いからこそ、本編で良い味を出しているわけで、そもそも本末転倒だと思う。  ストーリー展開的にもチープな点が多く、「鑑識」という科学捜査の先陣であるはずのキャラクターが主人公のわりには、捜査の手法そのものが強引で、論理性が乏しかった。 「鑑識」がメインである以上、走り回って捜査をするシーンなんて必要なく、台詞の通りに「物証がすべて」だという概念を貫いてほしかったと思う。  「相棒」シリーズらしく、少々強引であってもサスペンスを転じさせてオチを付けたことには好感が持てたが、やはり一つの「映画」としてのインパクトは備わっておらず、テレビのスペシャル版放映で充分だったと思う。
[地上波(邦画)] 3点(2011-01-17 12:36:13)
78.  アマルフィ 女神の報酬
某キー局の開局何十周年記念か何だかで、日本映画とすれば「巨費」をかけたと言える今作。 オールイタリアロケが功を奏し全編通して一定の雰囲気はある映画だと思う。無駄に長い気もするが、サスペンスのテンポ自体は悪くはなかったと思う。  主演の織田裕二の演技なんて端から期待はしていないので、この手の作品としては珍しい「外交官」という役どころにも特別違和感は無かったと言える。  ただし、違和感は無い一方で、主人公が外交官である必要性をあまり感じなかった。 原作を読んでいないので何とも言い難いが、なぜ外交官である主人公があそこまで大立ち回りをしなければならないのか?そもそも彼は何者なのか? 主人公のキャラクター性自体の描き方があまりに不十分なまま物語は終結してしまい、ストーリーに入り込めなかった。  ストーリー自体も、一応の整合性は保っているけれど、配役その他から“オチ”が終始見え隠れするので、サスペンスによるカタルシスは得られなかった。  描かれなかった主人公のキャラクター性、主人公がちょこちょこ電話する相手に中井貴一を声だけ出演させるなど、某キー局の相変わらずのビジネス戦略が随所に見られる映画だ。
[地上波(邦画)] 4点(2011-01-06 16:57:02)
79.  あしたのジョー(1980)
この劇場版自体が、自分が生まれる前の作品なので、当然「あしたのジョー」をリアルタイムに知る世代ではない。テレビアニメも見たことが無かった。 ただ、アニメのスペシャル番組などにおいて、散々放送されているので、矢吹丈の最大のライバルの名が「力石徹」だということも、彼の最期がどういうものかも、「知識」として当然知っていた。  この劇場版は、テレビシリーズの再編集版に過ぎず、そこに「あしたのジョー」という伝説的なアニメーションのすべてが凝縮されているとは到底思えないが、それでも、ようやく力石徹の「最期」をちゃんと見られたことは、意義があったと思う。  来年、ついに「あしたのジョー」が実写化される。 それを前にして、原作漫画を中古で買って読み、この映画を観てみた。 原作のファンである人からも、そうでない人からも、実写化そのものについて、配役について、賛否は尽きないだろう。  が、個人的には「期待」の方が大きい。
[DVD(邦画)] 6点(2010-12-28 16:16:26)
80.  相棒 -劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン
「相棒」というテレビシリーズは、不思議な魅力を持っていると思う。  本来は某キー局制作の2時間ドラマ臭がプンプンする刑事ドラマだったにも関わらず、地味というか地道というか根強い人気が続き、10年間にも渡る人気シリーズになってしまった。 描かれるストーリーも、徐々に「謎」が洗練されていき、一定のクオリティーを保つミステリーシリーズとしても育っていったと思う。  テレビシリーズの深いファンではないので、本当に時々放映されている回を見たことがある程度だが、最初は”失笑”せずにいられなかった水谷豊のキレッぷりも、今では”お約束”となり、アレが無いと少々物足りなさも感じる。  この「劇場版」も全く観たくないなんてことはなかったのだけれど、まあ所詮テレビドラマの雰囲気の枠を出ない作品だろうと、特に期待もしていなかった。 そして、実際その予測は外れていはいなかった。  良い意味でも悪い意味でも”豪華な「相棒」”という印象。 1本の映画として完成度が高いとはとても言えないが、普段のテレビシリーズでは見られないであろう大々的なロケーションと豪華キャスト陣は、ファンを存分に喜ばせるスケール感を伴っていたと思う。  人気のテレビシリーズが、予定調湾ごとく映画化される現状には辟易しているが、「映画」にすることで面白味が膨らむ作品は確実にあるだろうし、一概に否定はできないだろうなとは思う。  同シリーズ「劇場版Ⅱ」にも、密かに期待している。
[地上波(邦画)] 6点(2010-12-21 14:12:20)
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