61. あの頃、君を追いかけた(2011)
《ネタバレ》 悪くはないです。ピークは前半~中盤の学園ラブコメ。 主人公の男子生徒、ブレない、媚びない、そのキャラクターは好き。周りの友人がクラスのマドンナに夢中になっているなか、『俺はどーでもいい。ってゆーかあの真面目キャラうぜえ。』っていうスタンスが好き。でもマドンナが仲良くなっていくのは、この自分に興味がない男子生徒なんですよね。これって80年代~90年代に、よく少年マンガで見たようなシチュエーション。なんか懐かしい。 『ラブコメはベタに限る。』と思っている自分。『てめー勉強しろよ。』『まじめにやれよ。』とつっかかってくるヒロインに対し、『うぜーな』『勉強めんどくせー』って言いながら、渋々言うことを聞いちゃうのが微笑ましい。そんで次第に勉強そのものにのめりこんでいって。ヒロインと競い合おうとしたりして。ヒロインはヒロインで、一緒に勉強できるのがなんか楽しくて嬉しくて。この二人が仲良くなっていく様子を短いカットの連続で駆け抜けるように映していくのが、まさに青春の1ページを切り取っているかのようです。個人的にはここがこの映画のクライマックス。言ってしまえば、後は全部蛇足に近いです。 実際、高校卒業してから途端につまらなくなるんですよね。やっぱ仲間たちの羨望のまなざし受けながら学園生活を送るってのが、学園ラブコメの醍醐味ですからね。 卒業してからはみんなばらばら。ヒロインとは破局。その理由がわけのわからん格闘技大会って、何それ。相思相愛にも関わらず、二人が結局くっつかなかったことに対する違和感。そんであの切なすぎるラスト。いやいや、本当にそれでいーのか2人とも。納得のいかない結末です。 [DVD(字幕)] 5点(2019-07-25 14:19:55) |
62. アフタースクール
《ネタバレ》 堺雅人、大泉洋、佐々木蔵之介、常盤貴子、ムロツヨシ。好きな俳優さん多数出演。これだけの豪華メンバーを集めたら、そりゃ面白くならないわけがありません。で、実際テンポもよく、演技もよく、ミステリー仕立てで面白い。ただ、いつもの内田けんじ作品ほどには物語りにひきこまれませんでした。 前半は置いていかれないようストーリーを追うのに必死。後半は少しずつ真相が見え始めるんですが、小さな驚きはあるものの大きな驚きというものはあまり無かったような気がします。いつもならネタバレシーンで『ああ、そうゆうことだったのかー。してやられたー。』っていう、良い意味での『まいった感』を感じるんですけど。今回はその感じが弱いかな。もったいつけといて、『ただの潜入捜査でした。』ってのが物足りないのかもしれません。 確かにオープニングで、夫婦とも家族とも一言も言ってないですからね。そう言えば他人同士で成立する会話しかしていなかったですね。こーゆーミスリードもあるのかと感心。 最後の木村と妹警官の『寄り添い動画』のネタバレはちょっと面白かったです。それにこの作品のキャスティングと演技は凄く良い。とゆーか凄く好き。堺雅人も大泉洋も佐々木蔵之介も、まさにはまり役でした。そして掘り出しものだったのが田畑智子。こんなにかわいかったっけ?っていうくらいかわいく撮れています。 [ブルーレイ(邦画)] 6点(2019-07-19 11:25:22)(良:1票) |
63. アンダーカヴァー(2007)
《ネタバレ》 派手なドンパチがあるわけではない。目をひくアクションがあるわけではない。それでも面白い映画はできるという代表作。クライムサスペンスとして、小粒ながらもその完成度は高い。本当は7.5点くらいなんですが、ラストが個人的好みからはずれているということで、7点とします。 個人的にはボビーにはクラブの経営にもどってほしかったし、アマダと仲直りしてほしかったという凡人の私。もちろんそうしなかったことで、より一層硬派な作品になっているわけですが。硬派すぎるってのは味気ないものです。 警察署長の父。警部の兄。繁華街で怪しげなクラブの経営を任される弟。そこでは違法な取引や素性のわからない人間が出入りする以上、警察関係者が身内にいるとは口が裂けても言えない弟。この設定だけで、終始息を呑む緊張感が作り出されています。 当初の予想では、弟ボビーと、父や兄の対立が深まっていくものとばかり思っていました。まさかの弟が警察に協力していくストーリーとは。女好きでヤクザ風。それでいて反目しながらも、父や兄を大事に思っているという繊細な人物を、ホアキン・フェニックスが見事に演じきっています。 裏社会の親友ジャンボ。長くお世話になっているクラブのオーナーマラット。ボビーを高く評価し接触を試みる麻薬組織の大物ニジンスキー。裏社会と警察との狭間に立たされるボビー。何が起るかわからないスリリングなストーリー展開に最後まで目が離せません。 [DVD(字幕)] 7点(2019-07-04 14:03:15)(良:1票) |
64. アポカリプト
《ネタバレ》 全くの予備知識なしでの鑑賞。 まず、この内容で2時間超えはかなりきつい。しかも長時間鑑賞したにも関わらず、この世界についていけないまま終わっちゃいました。正直、途中何回も時間を確認しました。 前半のエピソード、そのどれもが本編と関わりのないまま終わってしまいます。登場人物のキャラ作りに必要な前半?だとしても要らないシーンが多すぎる上に、ひとつひとつが長い気がします。そして中盤の連れ去りシーンも長い。 全体通して緊張感はあるし、衝撃的な映像も数多くありますが、それが映画的な面白さと結びついていない気がするんですよ。 村襲撃のシーン。生贄のシーン。なんだかどれも悪趣味なだけで終わっちゃっているような。 村が襲われ、父が殺され、友人の妻が乱暴されて殺され、その友人も殺される。女性達は奴隷として売られ、仲間は生贄として殺され、家は焼かれる。それも戦ってではなく、奇襲にあい、一方的で理不尽な殺戮。 それに対する決着。それ相応のリベンジじゃないと、割りにあいません。 結果どうなったのか。まず、残された子供たちは放置。奴隷として売られる女性達も放置。仲間達も放置。マヤだかアステカだか知らないけど、悪趣味な生贄国家も放置。 追っ手に一泡吹かせて無事逃げ切って終わり?村を滅ぼされた報復にしちゃあ、あまりにスケール小さすぎません?こーゆー世界って奥さんと子供だけじゃなくて、村全体が一つの家族みたいな感じじゃないんですか。だとしたらハッピーエンドとは程遠い内容。 ラストに現れた黒船的サプライズから、生贄国家は滅んだことを汲み取って、溜飲を下げろってことでしょうか。 うーん、正直やな気持ちで見続けた2時間を返してほしいです。 [DVD(字幕)] 4点(2018-06-24 07:14:08)(良:1票) |
65. あなたは私の婿になる
《ネタバレ》 昔見た『グリーンカード』とプロットが似ています。 国籍を得るための偽装結婚。それを見破ろうとする調査員。日本人にはなじみの薄い話ですね。でもストーリーがわかりやすいので、すんなり物語に入っていけます。 それにしても、サンドラ・ブロックも良い歳になりましたね。もちろん、歳を重ねても、ラブコメは全然いけます。サンドラ・ブロックくらいの魅力と演技力があれば、ぜんぜん問題ないです。 問題なのはラブコメのテイスト。一口にラブコメと言ってもいろんなタイプがあります。 で、この作品はどちらかと言うとドタバタ系。下着でうろうろとか。裸でどかーんとか。まさにラブコメっていうシーンが盛り沢山なんだけど、そのテイストでいくのであれば、もうちょっと若い女優さんのほうが作風に合っていると思います。 正直、このときのサンドラ・ブロックがこの役をすると、ときどき『痛々しさ』が垣間見えちゃうんですよね。 最初いがみ合っていた2人が、共通の目的のために手を組み、最後は結ばれてしまうというのはラブコメの王道。そのパターンに則っているのはいいんだけどサ、この作品ではアンドリューがマーガレットに惹かれていく描写が決定的に足りない気がするんです。 2人は嘘がばれないように、辻褄を合わせるのに必死。もちろんそのおかしさがこの作品の見所。でもそこに力を注ぎすぎて、二人が惹かれあう要因となるエピソードがほとんど描かれません。なので、個人的にはクライマックスでのアンドリューの求婚は、唐突な感じを受けてしまいました。 ライアン・レイノルズはとても良い役者さんですが、もしかするとポーカーフェイス気味な感じが、この作品には合ってなかったのかもしれません。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2018-06-07 12:55:25)(良:1票) |
66. アヒルと鴨のコインロッカー
《ネタバレ》 前半がダラダラしていて、とても退屈。ただ、映画全体がミステリーの様相を呈しているので、見ていて飽きはしません。展開、行く末が気になっちゃうタイプの作品。 ストーリー的には、どうしても気になる部分が結構あります。 まず麗子はもったいつけすぎ。椎名にストレートに真相を話しちゃえば済む話。 琴美。脅迫電話もあれだけはっきり内容を録音していれば、立派な証拠になります。さっさと警察に言えば済む話。 河崎。病死の設定の必然性が疑問。でも彼の病死によって、ドルジが一人で計画を実行するという状況が生まれ、そこへ椎名が巻き込まれるわけだから、ストーリー上やはり必要だったのか・・・。 最高に良かったシーンは、ドルジが思い出の録音テープを一人部屋の中で聴いていたとき、部屋の外から聞こえてくる椎名のボブ・ディラン。これが序盤のシーンとつながって、なんとも味わい深い空気を生み出す。このシーンはマジで最高です。 わりと酷評されがちなラスト。コインロッカーに神様を閉じ込めちゃって、見て見ぬふりをしてもらうっていうのも、伏線ときれいにつながっていて好き。 その一方で、ペットを殺しまくって、脅迫して、人を故意にひき殺した人間が、そんなすぐに社会復帰できるわけないじゃん、ってとこが気になります。 それに、河崎と思っていた人はドルジで、ドルジだと思っていた人は無関係な山形人。この辺がミステリーってことなんだと思うけど、ミステリーとしてはしょぼい。なのに、さもすごいどんでん返しって感じで、もう一回種明かし的な回想シーンを見なきゃいけないのがちょっとめんどくさい。 ショッキングなシーンによる刺激、邦画特有の雰囲気は良い。でも映画としては正直いまいち。 面白いとは思えないし、心に残るものがないです。 ただ落としどころが気になるので、最後まで見れちゃった感じです。 最後に、絶賛されてる瑛太の演技。個人的にはあの棒読み加減がすごい気になってだめでした。 [DVD(邦画)] 5点(2018-06-01 00:31:44) |
67. アイランド(2005)
《ネタバレ》 『タイムトラベル』と並ぶSFジャンルのひとつ、『クローン』。『クローン』を扱った映画としては、この作品は個人的にかなり面白かったです。 賛否両論あるかとは思いますが、この複雑すぎないストーリーはこの作品に合っていたように思います。 『真相を知ったクローンが、生きるために逃げ出す』という単純明快なプロットだから、こちらも物語に入り込みやすかった。シンプルが故の良さがあります。 アイランドへの当選者。彼らが子供を産んだ後、用済みとばかりに廃棄されたり、臓器を摘出されたりするシーンは衝撃的。この恐ろしいシーンからの脱出はもはやホラーサスペンス並みの緊張感。そして施設の外へでたときの解放感。だけど安心する暇があるわけでもなく、脱走した後も、プロの追跡者達から逃れる展開がハラハラドキドキ。 マック(スティーブ・ブシェミ)と再会してから、列車に乗るまで途切れない緊張感。手に汗握るとはまさにこのこと。マックがなぜそこまで協力的なのかという疑問は残りますが、彼のサポートで『列車に乗って逃げ切れるかもしれない』という希望が、捕まるかもしれないという恐怖をより際立たせます。 ロスに着いてからもピンチの連続。この辺りからは、アクション要素が強い。トラックの積荷(巨大バーベルみたいなやつ)で、追っ手の車を次々と転倒させるシークエンスは凄い迫力。車の中から見せる映像は本物の事故さながらの衝撃。映像だけで言えば、本作で一番の見所でしょう。 後半、アクション要素が強くなりすぎてしまいましたが、このストーリーなら、ラストはドラマテイストでしっかり締めて欲しいところです。黒幕が死んで終わりではすっきりしません。その後、クローンたちにどういう社会的決着がつけられたのか、そこまで示して本当のハッピーエンドだと思いますが。二人仲良くボートに乗ってハッピー、って、そういう映画じゃないと思いますけど。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2018-05-08 10:45:27)(良:1票) |
68. アサルト13 要塞警察
《ネタバレ》 冒頭10分でいきなりひきこまれます。この緊張感。このスリル。これは何気に掘り出し物をみつけたのかも、と期待感が膨らみます。 でもピークだったのはここまで。中盤からラストにかけて、つまり本筋のストーリーは割と単純な立て篭もり系アクション。奇をてらう演出もなければ、心が高揚するようなアクションもありません。手堅くまとまった王道のサスペンスアクションとお約束の展開をただ楽しむだけ。 取り囲んでいるのが汚職警官達。そして警官である主人公が手を組むのが犯罪者たち。本来は敵同士であるはずなのに、一緒に手を組んでピンチを乗り切ろうとするのは好きなシチュエーション。こーゆー『呉越同舟』的なノリって好きです。 もうこのまま多少おバカ路線でも良いから、爽快な逆転劇を見せてくれれば良いんだけど、そーはならない。にぎやかし担当だと思っていた容疑者二人が、急にオバカキャラを捨てシリアス路線に、あげく早々に裏切って逃げ出したうえ殺されちゃうのが、ちょっと期待していたのと違います。犯罪者と警官が手を組むからこそ生まれるユーモアやカタルシス的なものがほとんど感じられなくて残念。 さらには、気の良さそーな引退じーちゃんが、がっつり裏切ったり、ヒロイン的立ち位置だった人が無残に撃ち殺されたりと、後味の悪い演出も多々あり。とは言え、それに見合うだけの本格的クライムアクション、ってほどでもないんですよね。だから、ストーリーは薄いのに、演出は重いっていうバランスの悪さを感じる作品でした。退屈はしないですけどね。 [DVD(字幕)] 6点(2018-03-25 12:52:55)(良:1票) |
69. unknown アンノウン(2006)
《ネタバレ》 誘拐犯と人質、更には潜入捜査官までみんな記憶を失っちゃって、誰が誰だかわからないというぶっとんだストーリー。これはもうアイデア勝ち。 スタートの雰囲気や状況こそ『ソウ』に似ていますが、これは似て非なるもの。全く別ジャンルの、どちらかと言えば王道ミステリーサスペンスになるんじゃないかな。いや、これもソリッドシチュエーションなんですけどね。 途中までは、自分達が誰だかわからない。なぜここにいるのかもわからない。個々人に断片的に蘇る記憶。更にはトイレで見つかった新聞に書かれている『誘拐』の記事。とゆーことは、自分達は『人質』か『誘拐犯』のどちらかになるのか?っていう、かつてないほどスリリングなシチュエーション。『もし自分が誘拐犯のほうだったら』と、『あいつは絶対誘拐犯のほうだろう』と、それぞれが相手の印象を頼りに想像をめぐらすのが面白い。 また、最初に『誘拐犯』と『人質』の二択しかないと思わせる演出も上手です。これがラストのどんでん返しにつながっていくわけです。 『鏡の前で覆面をはずす自分』⇒『俺は誘拐犯か?』と思い愕然とする。ところが、実は潜入捜査官だったことが何気なく明かされて、見ているほうはサプライズに驚くとともに、ジム・カヴィーゼルがシロだったことにほっとするのです。 こーゆーどんでん返しは、痛快で好き。それに、この作品のプロット、アイデアを利用した展開が面白いです。『自分は真っ当な人間なんだ』とわかったときの安心感はなにものにも代えがたいのでしょう。 だから個人的にはその後のどんでん返しは不要でした。ストーリー的には面白いかもしれないし、そりゃ『ええ?』ってなるけど。『良いやつに見せかけて、実はお前がすべての黒幕なんだぜ。』って言われて、すっきり爽快だった気分が台無しです。 [DVD(字幕)] 8点(2018-02-28 15:20:04)(良:1票) |
70. アドレナリン(2006)
《ネタバレ》 「ずっと怒っていないと死んじゃう」という予備知識だけあって、以前から気になっていた作品。思いの外自分の中で期待値が上がっていたのか、見た感想は『なんか普通。』。怒っちゃいるんだけど、思っていたほどには怒っていない。むしろ相手のほうがすんげー怒っています。だから、せっかくの設定、アイデアがそれほどうまく機能していない気がします。 また、アドレナリンを出す方法は、『怒り』以外にもいくつかあるようで、それもちょっとルールがあいまい。ルールが曖昧すぎるせいで、いまいち映画の世界に入り込めません。それに、つなぎとつなぎが雑なので、雰囲気で無理矢理状況を理解しなければならないシーンもあります。ちょっと作りが粗い。 冒頭からノンストップでいきなり本題に入り、スピード感あふれるノリとアクションにも関わらず、後半のエレベーターのシーンではあくびが出ちゃう始末。やっぱりあくびが出ちゃうようじゃアクション映画としてどうなん、ってことになります。バカになりきれないバカ映画は凡作。凡作ながらも味があってちょいちょい面白くて、悪くはないんですけどね。 [DVD(字幕)] 6点(2018-01-10 13:43:03)(良:1票) |
71. アイ,ロボット
《ネタバレ》 終盤のパニック、こーゆーのが大好きなんで、もっと見ていたかったです。『警察VSロボット』『市民VSロボット』。でもここからクライマックスまでは、わりとあっとゆー間。もっと見たい・・・!という個人的ニーズはさておき、テンポとスピード感に秀でている作品だからこれくらいがちょうど良いのかもしれませんね。私のような人間は、これより長いと『冗長』とか言い出しかねませんから。 SF映画の傑作と言っていいのではないでしょうか。よくある『ロボットの反乱』を描いているものですが、ハイクオリティなCGと映像、無駄の無い流れるようなストーリーで、『ありきたり』を『一級品』に仕上げています。 ロバートソンという黒幕的人物を配置したのも面白い。たいしたミステリーではありませんが、カフェラテ飲みながらお手軽にミステリー要素を楽しむことができます。 また、この作品における近未来構想はかなり絶妙。アナログ(バイク、DVD、ウィルスミス)と最新のロボット世界との対比が面白い。それにロボットのアニメーションが大変なめらかで、違和感を全く感じないのがすごい。CGもここまでくると、その恩恵に感謝したくなります。 スプーナー刑事がNS-5の大群に襲撃されるシーンが2回あります。車での移動のときと、クライマックス。どちらも見応えのあるアクションシーン。ラニング博士の自宅を捜査しているときの、工事用マシンの襲撃も大迫力。過去の記憶を断片的に見せる夢のシーンは、ストーリーに深みとミステリアスな雰囲気を持たせてくれる。近未来のアイデアでは夢を見させてくれる。この映画には、楽しめる要素がふんだんに盛り込まれています。これぞエンターテイメント、これぞ映画です。 職場でルンバをかけながら仕事をしていると、最近やたらとルンバが私に突撃してくる。何回も。もしルンバがあのエリア内で、最大のゴミを私だと認識しているのなら、もうロボットの反乱は始まっているのかもしれないな。 [ブルーレイ(字幕)] 9点(2017-12-05 11:45:47)(笑:1票) |
72. アンデッド
《ネタバレ》 つまらねー。ホラーとしてもコメディとしても、とにかくダラダラテンポが悪すぎて全くノれないです。 こーゆー作品に登場する人達は基本バカで構わないのですが、いくらなんでもこの作品に出てくる人達はバカすぎます。バカに寛容な自分でさえイライラするレベル。普通の人だったら、途中で見るのをやめちゃうんじゃないかな。私自信、保安官が壁をよじ登りだしたときには、あまりのつまらない展開にくじけそうになりました。 そう、この保安官二人。やたら武器をとりあげようとする。イニシアチブをとろうとする。そのくせいざとなったら何もできない。そんな自分達に気付いてくれればいいのですが、そんなやりとりを何回も繰り返す。ようやく退場してくれたと思ったら、今度はバカな青年が、そのバカの遺伝子を引き継いでいく。もーいいって!危険や恐怖を演出できないからって、こうも強引な力技を延々と繰り広げられたら、フラストレーションしかたまりません。 極めつけはエイリアンの登場で、ホラー映画としての体裁すら失ってしまいます。もちろんそのアイデアは斬新。ですがそれが映画の面白さにつながっているとは言い難いです。 久しぶりに見た駄作中の駄作。それでも最後のオチだけはちょっと好き。 [DVD(字幕)] 2点(2017-08-15 03:15:47) |
73. アンダーワールド 覚醒
《ネタバレ》 躍動感のあるアクション。人類による粛清という緊迫したストーリー。人間社会で暗躍するライカン一族。 今までのシリーズの中で一番好きかもしれないです。8点とまではいかなくとも、7.5点くらい。 不満点は2つ。まず1つめ。ヴァンパイア一族の勢力が、あまりにも弱くなりすぎていること。あくまでヴァンパイアとライカンは対等な力関係でいてほしいという個人的わがまま。 2つめ。魅力のある『敵』がいないこと。今作でその役割を担うのが『巨大ライカン』。圧倒的なパワーに加え、『銀』が効かない無敵キャラ。なのに何故だろう。『1』のビクターやルシアン。『2』のマーカス。彼らにあった威厳みたいなものが、彼には無い。『敵』ってあらためて大事だと思いましたね。 マイケルが出てこないのも寂しい限りですが、代わりに娘のイヴ登場。 before⇒美少女。after⇒妖怪人間。大変魅力的なキャラに仕上がっていて良かったです。 また、今作のセリーンは最高に強い。無差別に人を殺しちゃうとこに、若干『あなたは主人公なんだから』と眉をひそめないわけでもないですが、良い。とにかく、強い。かっこいい。若干老けちゃったことを除いて、最高の仕上がりです。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2017-07-09 13:28:04) |
74. アンダーワールド:ビギンズ
《ネタバレ》 正当な前日譚。『1』ときれいにつながっていて良いです。 ただ、『1』でネタバラしをしちゃっているわけですから、『助かるの?どーなるの?』っていうハラハラ感を感じることはできません。それはソーニャもそうだし、ルシアン、タニスもそうです。 にも関わらず、今作は『ルシアンとソーニャのラブロマンス』が物語の中心。結末がわかってる物語。すなわち、この作品の魅力はその結末までのプロセスをいかに魅せるかにかかっていると言えるでしょう。 そういった意味では、パンチが弱い。ストーリーは王道中の王道。悪く言えば普通すぎます。序盤、中盤、この作品の8割くらいは退屈です。 もし、『ソーニャがルシアンを見下している』というシチュエーションから始まれば、面白くなったかもしれません。徐々にお互いを認め合う二人に、より深く感情移入できた可能性もあります。ところが、今作では、『二人は裏ですでに出来上がっている』状態からのスタートです。なんだそりゃ~です。ラブストーリーの醍醐味~。 また、『1』『2』に比べると、アクションのアップがやたら多く、見づらく、何が起こっているのかわかりづらい。 良かったのは『ソーニャの処刑シーン』。そしてクライマックスの『ライカンVSヴァンパイア』。 どのようなシチュエーションであれ、虐げられてきた者達の逆襲というのはカタルシスを感じさせてくれます。 それにしても、この作品で生き残った純血種のほうのライカン達(人間にもどらないやつ)はどーなったんでしょうね。『1』『2』ではウィリアム以外見当たらないようですが、絶滅しちゃったのかな。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2017-07-01 14:09:13) |
75. アメリカン・ピーチパイ
《ネタバレ》 昔テレビドラマであった『花ざかりの君たちへ~イケメンパラダイス』と同じプロットですね。 向こうは陸上だった記憶があるけど、こっちはサッカー。しかもサッカーをするのは自分。動機はサッカー女子を馬鹿にする元カレを見返したいという超くだらないもの。手段は双子の兄のふりをして、ライバル校へ入学。そしてサッカー部へ入部。はっきり言って超自分勝手な主人公。こんなはた迷惑な話はありません。 ですが、これが面白いんだから、見せ方、脚本がうまいんでしょうね。更には主人公が可愛いうえにおちゃめなので、素直に応援したくなります。タイプ的に言えば、ヴァイオラ演じるアマンダ・バインズはリンジー・ローハンと同じ系統かもしれません。 アイデアは奇抜なのですが、演じる人たちは主役から脇役から恋敵から両親まで、ぜーんぶステレオタイプ。デュークは絵に描いたような好青年。オリヴィアは恋敵としてパーフェクト。元カレのジャスティンはわかりやすくヤな奴。兄の元カノはわかりやすいトラブルメーカー。斬新なテイストと、ベタな登場人物たちの相性が凄く良くて、なかなか良い味を出しています。 ただ本来の目的であるサッカーが、結構早い段階から脇に追いやられてしまったのはちょっと残念。遊園地の入れ替わりなんか凄い面白くて、コメディパートは文句なしで良い仕上がりです。で、それをふまえても、もう少しこの作品はサッカーメインで見たかった気もしますね。 [DVD(字幕)] 7点(2017-06-28 04:22:16) |
76. アンダーワールド/エボリューション
《ネタバレ》 『1』よりかは面白かった。理由ははっきりしています。今回は『超能力バトル』を最初から期待していなかったからです。前作での教訓が活かされたのです。ですから、マーカスがあんな姿になっちゃって、飛び回っちゃうだけでテンション上がります。『そうそう、そーゆーのが見たいんです。』と、これは心の声。 前半での『マーカスVSセリーン・マイケル』は、この作品のハイライト。トラックを走らせながらのバトルは手に汗握る展開。目が離せません。この作品、バトルが結構面白いです。『タニス御殿』での地下バトル。『マーカス・ウィリアムVSセリーン・マイケル』のラスボス戦も、なかなか良い。『なんだかんだ言ってラスト力技じゃねーか。じゃあ、あーだこーだ言っていた今までのドラマ部分ぜんぶいらねーじゃん。』といご指摘もあるかと思いますが、驚くことにそのとおり。まったくもって蛇足なんですよね。 ストーリーの面白さは、ときに『アクション』や『ホラー』の魅力を加速させます。ですが、この作品では、ストーリーが説明過多になっているため、間延びや中だるみが起こっていると思われます。 『マーカスとウィリアムは兄弟。』 『マーカスはヴァンパイア、ウィリアムはライカン。でもマーカスは弟ウィリアムが大事』 『ウィリアムを助けたいマーカス、そうはさせないその他大勢』 実際これだけのことなのに、もったいぶった台詞まわし、もったいつけたストーリー展開で、無意味にわかりづらくしています。 もともと画面も雰囲気も暗い本作。だからこそストーリーは単純明快にしちゃって、純粋にアクションやホラー演出を楽しめるようにしたほうが良かったんじゃないかな。 アクションは最高。ドラマはいまいち。ラブシーンはいらん。セリーンは美しい。以上です。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2017-06-24 00:01:37) |
77. アンダーワールド(2003)
《ネタバレ》 設定は漫画チック。人間関係はやや複雑。状況や位置関係が若干把握しづらい。こーゆー世界観に不慣れな人は、状況を整理するだけでいっぱいっぱいになっちゃうかもしれませんね。 私はマンガ好きでゲーム好き。なので、まあまあ楽しめたほうです。とは言っても、この作品はあらかじめ大筋を予習していたほうが楽しめるんじゃないかな。 長年続くヴァンパイアとライカンの戦争。変身するライカン。数は少ないが固体の能力は高く、パワフル。それに対しヴァンパイア。変身はなし。特殊能力もなし。身体能力はよくわからない。そして武器は銃。おいおい、人間と変わらんぞ。ヴァンパイアならではの必殺技を出さんかい。じゃないと、せっかくの設定が活きてこない。そういった意味では多少物足りない作品ですね。せめてもうすこし『人間社会』を描いてくれれば、相対的にヴァンパイアの能力の高さを証明することだってできたかもしれないのに。終始『ヴァンパイア』VS『ライカン』でストーリーが進むものですから、ヴァンパイアの劣等性ばかりが目についちゃいますね。 また、『アンダーワールド』の名に相応しく、舞台は『夜』。そして『屋敷』『地下』とインドア派。当然色は黒一色。同じような色とコスチューム。2時間ずっと『黒』に統一された世界を見ていると、『飽き』もきやすいというものです。 ただ、ストーリーが何気に凝っていて面白い。 ずっと敵だと思っていたライカンのリーダー、ルシアンが、実は良い人。 そして心の底から信頼していたヴァンパイア界最強のビクターが諸悪の根源というのは、実に気が利いています。 クレイヴンという小悪党も、ビクターの存在を良くみせるというミスリードのための仕掛けなのかもしれません。 理不尽気味のストーリーは作品の雰囲気にあっていて良かったですよ。 ただ、肝心のネタばれシーンは、セリーンが裏切り者の一人に延々と説明させるいう、最高にダサい演出。このシーンだけでも、ちょっと映画作りのセンスの無さを感じます。 [DVD(字幕)] 6点(2017-06-13 02:51:27)(良:2票) |
78. アンフィニッシュ・ライフ
《ネタバレ》 なんかよくある『雰囲気だけやたら良い映画』って感じがします。 何か起こりそうで、たいして何も起こらない。 何か秘密がありそうで、そんな隠すほどの秘密じゃない。 メインの人たちがあまりに心の動きを隠すので、さすがにもったいつけすぎじゃないかと思います。 かと思えば、これといったエピソードもなく、わりと簡単に心のわだかまりがとけちゃったり、なんか終始雰囲気に誤魔化されているような気がします。 優等生な作品は嫌いではないんですけどね。優等生ぶっている作品っていうのは、どうにも肌に合わないみたいです。 全体に漂うなんか説教臭い空気が、好きになれないな。 それにクマを逃がしちゃうってのも、どうでしょう。 あなたたちにはたいへん意味のある行為なのかもしれませんが、そのせいでその他大勢の町の人達を危険に晒すってのには、とても賛同できませんよ。 少々うがった見方をすれば、ストーリーが平坦すぎて面白みに欠けるので、クマやDV男を利用したようにも見えるのです。 それに、主役のジーン。 最愛の夫を自分の運転で死なせてしまい、それをずっと後悔している。 それはそうなのかもしれませんが、その後次々とダメ男を付き合っているようじゃ、まるで説得力がありませんよ。 私には、ジーンは自分の事しか考えていない女性に見えて、正直好きになれません。 唯一、グリフとアイナーの心の交流だけが凄く良かったです。 ただこの内容で2時間ってのは、ちょっと無いかな。 [DVD(字幕)] 5点(2017-05-13 04:15:38) |
79. “アイデンティティー”
《ネタバレ》 これは変則的ですが、『夢オチ』と変わらないですよね。まさかの夢オチかー。ずーとあのおっさんの頭の中を見せられていたとは。 『夢オチ』は何でもアリになるから嫌いです。 しかもこの作品、『多重人格者の頭の中での出来事』という壮大なネタバレをした後でも強引にストーリーが続きます。 いやー、ネタバレしたあとで、『実はロードも脱獄犯の一人でした』なんてサプライズされても・・・ バリスがピンチになってあたふたされても・・・実はティミーがって言われても・・・ もはや、どーでも良い。 真相がわかるまでは楽しかった。 動機やら犯人やらをいろいろ想像しながら見るのは面白いです。 『別々の人生を歩んでいた人間たちが、こんな形で偶然同じ場所に集まる・・・』っていうプロットも好きです。 そのいっさいがっさいを、一発で台無しにされた感じ。 どんでん返し?いやいや、これは『ちゃぶ台返し』でしょう。超ド級の反則技です。 でもレイ・リオッタの使い方は良かったですね。 レイ・リオッタ。もう存在がネタバレですからね。良いやつなわけないじゃん、ねぇ。 そのレイ・リオッタを隠れ蓑にしたもう一人の存在ってのは良かったですね。 まあですが、そもそもこのネタだったら、真犯人もクソもないんですけどね。 それが一番腹がたつ。 [ブルーレイ(字幕)] 3点(2017-04-26 02:03:34)(良:1票) |
80. アルティメット2 マッスル・ネバー・ダイ
《ネタバレ》 アクションのレベルが下がったとは思わないのですが、アクションもストーリーも前作ほどのスピード感を感じませんでしたね。 アクションやパルクールに慣れてしまったのか。ストーリーの緊張感が足りないのか・・・。 レイトとダミアンのことを良く知っているので、なんとかなるっていう安心感があります。更には強い仲間が集まる集まる。 それに対する警察組織、軍、そのトップの情け無いこと。 序盤は極悪、強敵の雰囲気がびしばし伝わってきていたので、終盤のへたれっぷりは残念でしたね。 もちろん『圧勝』っていうのは、場合によっては気分爽快になれます。 とはいえ、敵の一番強そうなやつが急所蹴りの一発で瞬殺されちゃうってのは物足りないです。 前半はレイトもダミアンも、大統領ですらもある意味罠にはめられまくって、防戦一方。 後半は力の差がありすぎて緊張感に欠ける。 中盤の、レイトがダミアンを救出しに来るあたりが一番面白いかもしれないですね。 『これから逆襲するぞ!』っていうワクワク感は、いつ見ても楽しいものです。 [DVD(吹替)] 6点(2017-04-22 15:13:58) |