1. アバウト・タイム 愛おしい時間について
《ネタバレ》 監督として「どう生きるべきか」を真剣に描いた映画。いきなりタイムリープの要素が出てきて驚くが、あくまでそれは気づきのための小道具。素敵な家族と友人、素敵な会話、素敵な風景をバックに、人生の大切な気づき描いた作品の美しさに感動。ただ、見終わって冷静に考えると、あまりに美しすぎるとも思った。世の中には「この瞬間をかけがえのないものと思って大切に生きよう」などとは到底思えないようなクソみたいな人生がたくさんあるだろうし、自分にもそういう時期があった。そういう人生を送る人たちにも、この映画が人生のかけがえのなさを訴えられるほどの説得力を持っているかというと、そうではないと感じた。素敵な家族と友人、素敵な会話、素敵な風景をすでに手に入れている主人公が、さらにタイムリープまで手に入れて、「どう生きるべきか」に気づかれても、あまりに恵まれ過ぎていて、100%共感はできないような気がした。もちろん、映画が常にそんなクソみたいな人生を送る人にも響くものである必要はないし、この映画もそんなところを狙ってはいないと思うけど、そうは言っても何も特別なものを持っていない凡人な僕らにも響くように、せめてタイムリープという小道具なしに気づきを描いて欲しかったな、とは思った。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2019-03-18 06:20:24) |
2. アロハ
《ネタバレ》 飛行機にて鑑賞。 とにかくエマ・ストーンのかわいさ爆発。恋に飛び込んでいいのか迷って迷って、でも最後は自分からいっちゃう、そんな素敵なエマの姿が、男の妄想目線で描かれていて、疲れた心にしみた。一方で、ブラッドリー・クーパーはそれはそれはかっこよすぎで、こちらは男目線では無謀な嫉妬を覚えなくもないが、けどなんだろう、抑え目で嫌味を感じない演技なので、さわやかだなーと感じた。 で、そういう二人の演技と恋愛模様は見る価値はあるとして、ストーリーはもう、どうしようもなく、本当にどうでもいい。ハワイという舞台はまだ二人の素直な気持ちを引き出すための意味があったとして、空軍? 軍事コンサルタント?? なんのこっちゃで頭の中「?」の嵐。そして最後は軍事衛星を音響で破壊??????? もう私の理解を超えました・・・。 どうしようもないストーリーを我慢してまでも、エマのかわいさとさわやかなラブストーリーを見たい人だけにお勧めできる映画。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2018-02-25 12:08:17)(良:1票) |
3. あと1センチの恋
《ネタバレ》 いやまあ、その、面白くなくはないし、さわやかな感動もあるのだが、一言で言うともの足りない。10年の大恋愛を描いているわけだから、もっともっと感情移入して見たいんだけど、何がもの足りないって、なぜロージーがそれほどまでにアレックスが好きなのか、そしてなぜアレックスがそれほどまでにロージーを好きなのかが、まったく描かれていないのだった。映画のコンセプトとしては、その答えは「幼なじみだから」なのかもしれないが、だったら幼なじみはみんな愛し合っちゃうのか?、それは違うだろう。大事な部分を描かずに、ストーリーが走っちゃうので、観客置いてきぼりだなー、という感じだった。あと、どうでもいい感想としては、すぐ流されちゃうアレックスがなぜいろんな女にモテるのか、男の自分としてはきわめて謎だった。まあそれは、ただのひがみだけど。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-11-02 21:58:23)(良:1票) |
4. アルゴ
《ネタバレ》 飛行機にて鑑賞。純粋に楽しめた。なにしろレスターとジョンの胡散臭さがハンパなく面白い。もしこの話がCIAのマジメくさったメンバによる奪還劇だったらまったく面白くないのだが、そこにいかにも胡散臭いハリウッド、そしてあの2人を持ってきたことが、この映画の、そしてこの作戦の最高に面白いところだ。(アメリカから見れば)胡散臭い相手には、胡散臭い作戦を。アメリカの懐の深さを思い知らされる、そんな映画。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2014-05-14 21:42:27) |
5. あなたを抱きしめる日まで
《ネタバレ》 飛行機にて鑑賞。これはすごい映画だ。おそらくこの映画を見た人は、まず怒りを覚えるだろう。それは、この状況を生んでしまった時代背景や、そして、あの修道院のシスターへの怒りだ。そして、その怒りは映画の終盤、いったんマーティンが代弁してくれることで昇華されるのだが、その直後に描き出されるのは、なんとフィロミナの許しであり、慈愛なのだ。その瞬間、観客にとって、怒りなどには意味がないことが明らかになり、そして残されるのは、決して取り返しがつかない、そういう途方もないやるせなさのみ。もちろん誰もが大人になれば、多かれ少なかれそういうやるせなさを知ることになるのだが、それを端的に表現しきったすごい映画だと思った。もちろん、ノンフィクションとしての力が背景にあるのだろうが、この映画はそれを超えた文学表現になっている。 [CS・衛星(吹替)] 8点(2014-05-14 21:19:33) |
6. アメイジング・スパイダーマン
《ネタバレ》 みなさんおっしゃっているように、登場人物の内面描写が浅くって、イマイチ。主人公の身勝手さと弱さにモヤモヤがたまるが、唯一、グウェンの父ちゃんが「ピーターは一人じゃない」って言いながら助けに来てくれるところは、ちと感動的だった。それは父を失っているピーターだからこそ。父の過去に焦点に焦点が当たる次作以降、きちんと人が描かれることを期待。 [映画館(字幕)] 5点(2012-09-02 15:02:37) |
7. アヒルと鴨のコインロッカー
一度散らばった要素がジグソーパズルのようにはまり込んでいくところに、快感を覚える、よく出来たミステリー。そして同時に、どんな物にも、どんな人間にも、パッと見ではわからない多様な面が隠されていることを、濱田岳と一緒にはじめて学んでいるような感覚になれる、よく出来た青春映画でもある。何度も見たい映画ではないが、なぜかこの映画のことを憶えていたほうがよいような気がする、不思議な映画。 [DVD(邦画)] 7点(2008-08-02 13:24:10) |
8. アンジェラ(2005)
リュック・ベッソン版「電車男」。思いっきりわかりやすい成長物語に、はじめはくだらないな~と思いつつも、いつの間にか主人公に自分を重ねて観ていた自分に気付き、一人赤面。エンディングは「フィフス・エレメント」よろしく仰天のハッピーエンドになっちゃっていて評価が分かれるだろうが、これはこれでよかったと思った。そうじゃなかったら、色々あっても主人公の人生は結局モノクロなまんまになっちゃうから。自信を無くしている時に、夜中にこっそり一人で見たい一本。 [映画館(字幕)] 7点(2006-05-26 21:42:56)(良:1票) |
9. 藍色夏恋
最近この手の青春映画が好きなのだが、それはたぶん俺がすでに違う世界に住んでいて、安心して遠くからその世界を眺められるようになったからだろう。主人公の揺れる思いを心から感じることはできなかった。それでも、そんなこともあったかもしれないという記憶のはじっこに触れてくる感覚があって、見ていて飽きなかった。「あと一言が足りなくてもどかしい」、そんな映画が好きな方におすすめの1本。 [DVD(字幕)] 7点(2005-06-19 20:18:42) |
10. アメリ
いいなあ、これ。どってことないストーリーなんだけど、ストーリーのなさが逆にアメリのゆれている気持ちをクローズアップさせていて、すごくよく伝わってくる。幸せになるには、傷つくことを覚悟で勇気出さないといけないのね、って、アメリと一緒になって乙女のようにドキドキしてしまった(笑)。 7点(2004-02-07 23:08:13) |