2. アマデウス
脚本を書いたピーター・シェファーは「伝記ではない」と語っているが、多くの人にとってはヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトという天才の生涯を知る最良の作品なのではないだろうか。そこにアントニオ・サリエリという音楽的才能に恵まれながらも、音楽史上最高の天才と同時代に生きなければいけなかった人間の苦しみをスパイスとして加え、映画としての楽しみも付加している。個人的には、映画の中の「凡庸」な人たちと同じようにモーツァルトの音楽は「音が多い」と思うのであまり好きではないが、分かる人には無駄のない完璧な作りだと分かるのだろう。「自分の仕事には1点の隙もない」なんて言ってみたいものである。 9点(2004-01-11 01:17:45) |