1. アラバマ物語
1人の女性が子供のころに体験した、差別社会の非情さと、差別されても純粋さを失わなかった大人との触れ合いの物語。 大人になってから振り返る美談としては良いです。ただ当然ですが、時代背景も人心も移り変わります。個人的に得た教訓としては、 【信頼関係に無い他人を迂闊に信じては危険】 と、 【人を見下す人間は見放される】 かな。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2023-06-21 15:26:19) |
2. アバター:ウェイ・オブ・ウォーター
《ネタバレ》 part1のレビューで『驕り高ぶって何でも支配して悦ぶ人間どもに自然界が罰を下す物語が好き』と書いた私ですが今作を鑑賞してその想いが倍になりました。もう、何もかもが前作のスケールアップ。空中⇔地上戦ならまだ何とか隠れたり逃走したりもできるけど、海上⇔海底戦では移動速度も範囲も限られるし窒息の危険もあるだけ緊迫感が増してる。そして何より今作では、家族も部族も含めた人間関係とその役割、信頼関係の構築に焦点を当てている(敵も味方も)ので、人間ドラマとして見応えありました。ほぼCG構成なのに大自然と野生の生き物たちの美しさと尊さを感じさせてくれる世界観が最高です。また箇条書き。 ①夫・父親・部族の長となってゆくジェイクの自覚と責任感の重さが現れ、重厚で深みあるキャラになってるのがイイ。 ②あれこんな奴part1にいたっけか?と思わせるスパイダー君。中盤のあたりから出自が解り終盤で存在意義も解る。 ③もしこの映画が日本制作なら芦田愛菜あたりが演じたと思われるアイドルポジションのジェイクの長女。1人アイデンティティに悩み人間関係に奥手だけど、1人だけ異様なほど海に順応していたからもしや開戦したら……と思ったら、やっぱり。 ④スケールアップしたのは敵の鬼畜米英、もとい、人間どもも同じで、前作以上に狡猾で陰湿で陰惨で汚いやり口と兵器で攻めてくる。パンドラ部族が勝てるのか!?とハラハラするが(以下自粛) ⑤自分のコピー作ってまで復讐しようとする大佐。目覚めた時点からキ〇ガイっぷりを発揮。その後ジェイクを探す手口も非道。ほんと悪魔だなコイツ。 ⑥ 前作で『最高にイイ女』と評したネイティリは、妻・母・女王の自覚と責任感の重さが現れ、もっとイイ女になってました。父と故郷の思いを大切にしたり、危機から救われると先ず神に感謝するあたりも良く、クライマックスでは彼女の言う所の悪魔(≒人間)にブチ切れて大暴れする姿は胸が空くほど最高でした。 3Dで観たゆえにCGとはいえ空と海の美しさも堪能でき、今年最後に観て本当に良かった作品でした。 …いつもの蛇足… え?コイツ助けるの? てことはpart3の伏線? [3D(字幕)] 9点(2022-12-31 15:02:41) |
3. アビス/完全版
よくある、限定された空間でのサスペンス&アドベンチャー劇。可もなく不可もなく。 アメリカ人て、喧嘩して決裂してビジネスで協力して認め合ったら絆ができるというパターンがホント好きなのね。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2020-02-04 05:12:20) |
4. あん
《ネタバレ》 キャストと原作者を知った公開当時から、こりゃ観るのに体力使って努力しなきゃなと思ってましたが予想通りでした。展開が大きいわけじゃなく淡々と進む。役者はボソボソとしか喋らない(そういう演技しかできず余計な色氣が出せない少女を主要キャストに選んで正解)。風景から情景を読ませようとする演出。そういう原作者とは知っていたしフランスとドイツが制作に関わっているので、そういう系統の文学的作品なのも納得。 でも努力して見終えた甲斐は大いにありました。味わい深いです。 やはりこの原作者さんは、人に、特に生きる事に混乱した若者に語りかける事が上手いし、心の声を聞くのも上手いです。 大騒ぎして観客に感動を強要するような映画は嫌いな性分な私なので、鑑賞に努力を要するようなこういう映画は久々で嬉しく、素直に泣けました。 お約束ではあるけれど、逝ってしまった者が遺された者に送ったメッセージには泣かされます。 但し、この映画の場合は、生きる意味についてもう一つ踏み込んでいて、心に沁みました。 素直に高得点。 [地上波(邦画)] 9点(2019-12-30 05:03:02) |
5. 赤ひげ
レビュー100作目はこれをセレクト。 【医は仁術】を描きながらも硬派に、そして世の中≒人間の心模様の現実をも描いている作品。舞台だけを現代バージョンにしてリメイクしても思想は十分通じるでしょう。監督や脚本家は実際の患者やヤクザを取材したんだろうなと解る人物描写はお見事。医大生や看護学生や介護福祉士の実習生の教材として見学させても良いかと思われる作品です。映画黄金期の役者さんて子供から老人まで演技上手いですね。当然だけど。ただリメイクするなら内容からいって、一本の映画で終わらせるより連続ドラマにして、いろんな事件に挑む赤ひげ先生プラス若い医師と仲間たちという作りが良いかも。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2019-08-09 10:37:45) |
6. アイアンマン2
《ネタバレ》 ・CG使いまくって派手な格闘と派手なカークラッシュと派手な爆発とを繰り返せばウケると思ってる映画の作り方はウンザリです。 ・女の格闘戦は重力を無視したアクロバット戦法という定番もお笑い芸みたいで嫌です。 ・強力な兵器の技術がパクられたらそれを上回る技術を見つけて勝ちましたというゲーム展開も好きじゃないです。 ・主人公、いい歳なんだからもうちょっと内面的な成長に重きを置いて欲しい。 ・…こんな姿に成り果てたミッキーロークを【ロシア人の科学者】役に起用しようと決めたスタッフの意図は一体・・? [地上波(吹替)] 3点(2017-06-11 11:55:55) |
7. アイアンマン3
《ネタバレ》 アポ取ってもすっぽかされたという理由で人格が狂暴化してしまう悪役も凄いが、ファンタスティック4並みに論理無用の訳わからん人間の兵器化はもっとすごいです。で、これがラストでトニーが救われる事に繋がると。しかしハリウッド作品て、爆発と破壊の繰り返しの大安売りしか芸が無くなったんだろうか。トニーは成長したらしいけど観客としては心が置いてけぼりな作風でした。 [地上波(吹替)] 6点(2015-08-07 23:26:16) |
8. アバター(2009)
驕り高ぶって何でも支配して正論ぶってる性根の腐った人間ども。彼らの(性根の腐った)正論に反旗を翻して闘う人間の物語。個人的に好きです。自然界が味方してくれたとなれば更に嬉しいです。あんまり小理屈で小難しく見ると肩こるのでゴチャゴチャ考えず勧善懲悪の童話として見て、そのうえで充分楽しめました。 それと、ネイティリもトゥルーデイも最高にイイ女だなと思います。 [DVD(字幕)] 9点(2015-03-04 07:48:05)(良:1票) |