1. アンビュランス(2022)
《ネタバレ》 まずマイナスポイントから カーチェイス走行中の救急車内で手術に近い治療処置は無理過ぎる。 警察官に死なれちゃ困るなら、どこかで降ろすしかないが、 奇想天外な設定に拘って、荒唐無稽になってしまった。 兄貴が指名手配中の連続銀行強盗犯で、FBIからマークされている件が 前振りがなく唐突に出てきて、最初のドンパチがなぜ始まったのか???でした。 で、良かった点もあります。 基本的にCGを多用せず、実写のアクションが多くて好感がもてる。 ドローンカメラと、飛んでくる車の交差するシーンとかがカッコイイ。 追う側が現実の警察なので、マッドマックスに及ばないのは仕方がない。 血のつながらない兄弟の関係が、実の兄弟以上に深くて意外だった。 その兄弟の親父はサイコな犯罪者だったが、兄弟二人は正反対の人生を歩んでいた。 まっとうな人生を過ごしたい弟が、家族の病気で大金が必要になり、 アウトローな兄貴と再会し助けを求めた事で、破滅へ向かって一直線。 人質になる救命士の女性にも、物語がある。 かつては医者になる為に学んでいたが 薬物依存で道を誤り、挫折の結果として、救命士になった異色の人材で、 救命士以上の治療の知識や技術を持っていた。彼女にも葛藤やドラマが見える。 そして最低な犯罪者である兄貴のダニー。本来は人は殺さずに頭脳と機転で切り抜けて やって来たツワモノだが、最後の最後には弟の為に全てを投げ出す程のお兄ちゃん魂。 弟が死んでしまったと思い込み、怒りで人質女性を盾にして飛び出す瞬間に、目覚めた 弟に撃たれて絶命へ。 死の間際に、死んではいなかった弟が見えて、安堵して満足そうで 優しい顔を見せるシーンは、何とも言えないです。 そしてまだ続きがある。残された弟の家族は、この先病気の治療もままならず絶望かと 思いきや、明るい兆しも見えている。 そして冒頭の大事故で、救命士が助けた瀕死の女の子が救命士と再会して手を握り合う シーン。 よかったよかった。 映画はこうでなくちゃダメです。 いろいろカオスなドタバタドンパチムービーでしたが、締め方が憎いです。 なんだか、幸せな気持ちになれるエンディングって、途中がイマイチでも評価上げてしまいます。 ちょっと甘かったかもしれませんがこの点数でございました。 [インターネット(吹替)] 7点(2024-07-06 22:13:52) |
2. アバター:ウェイ・オブ・ウォーター
《ネタバレ》 粗探して、批判しようと企んで見に行きました。 が、意外に面白かったかも。 ただ、満点作品かというと、そこまでではないですね。 長すぎるのは無論、 自然破壊する人間側の描写が、環境保護テロリストの影響すら感じる違和感。 拍手喝采しても空しいものが残るかも。 人類にも救いが欲しかった。 冒頭の地球軍の戦艦が、森を焼け野原にしてから着陸するシーンが、痛すぎる。 大佐達も、処刑は見送ったものの、村は焼き払うし、鯨の知性を持ち上げといて ハンティングで母子抹殺のシーンなど、地球人の悪魔の所業を列挙してて、物語の 印象を勧善懲悪的に単純化してしまっている。 「人類サイテー」のストーリー。 更に頂けないのは、大佐がキリを人質にしたのに対抗して、ネイティリが大佐の子供を人質に してしまうのは、止して貰いたかった。アングリして萎えてしまった・・。 この辺の事を、前評判で知っていたので、批判する前提で見に行ったのですが・・ とにもかくにも最新CG映像の凄さに圧倒されました。 自分、基本CG映画は嫌いです。 本来ゲームに興味もなく毛嫌いする側に属してますが、この映画の人物や動物の 描写には違和感や拒絶反応が起きません。 既存のCGより品質がいいからでしょう。 アナログレコードの時代から、デジタル録音やМD・CDに移行の初期に、拒絶や批判の 嵐が吹いたのは、その品質が及ばなかったからであり、その後の技術の向上により 大半の消費者に受け入れられて行ったのと同じなんだろう。 実写映画と同じ土俵に、CG作品が上りつつあるのかも。 だからと言って、シンセサイザーがあれば、オーケストラは要らなくなるわけじゃない。 実写の映画が無くなる事はないと信じたい。 それを踏まえて安心して観ていられました。 まあこの先、いくらでもイケメンイケジョが作り出される事で、これからの実在の俳優さん達には すこし窮屈になるかもでずが、2次元アニメでも通ってきた道だし・・享受の方向ですかね。 総評としてはこんなもんでしょ。 絵的には満点。ストーリーが足引っ張ってしまい8点かと。 養女のキリの声って・・ホントにシガニーウイーバーがやってたの? ちょっと信じがたいです。 あと、3時間15分もトイレ持たない同志の皆様へ提案、大佐の部隊が捕鯨船で迫ってきて 子供たちが海中で潜水艇に追われるシーンのあたりが、トイレに行くチャンスです。 延々追いかけっこしてて、予想通りの展開になるので見逃しても大丈夫でしょう。(笑 [3D(吹替)] 8点(2022-12-30 10:07:52) |
3. アジョシ
見たいものが最近無くて、他人のイチオシで鑑賞。素直に面白かったなと。 元暗殺部隊のスーパーな主人公が、隣人の窮地に立ちあがり、悪人を一網打尽・・てな、 お約束シナリオと言えばそれまでですが、面白いんだからしょーがない。 日本映画ではなかなか踏み込めない残虐でグロいシーンがあり、万人受けとはいかないけど 大人向けのアクション映画は、本来かくあるべき。 儲け優先で、大人から子供までとか言って、箸にも棒にもならない映画になるよりは遥かにイイ感じ。 ラスボスの断末魔にあともう一工夫欲しいかな、庶民・特に子供の敵の、悪魔の悲鳴が足りません。 韓国映画独特の鼻に付く演出が無いわけでもないが、まあまあクールにまとまった方かも。 まだスマホが多くないとこが、10年前の作品らしい部分。リメイクされてもいい時期かなとも思いました。 そんな期待をしてしまう程、面白かったという事です。 [DVD(字幕)] 8点(2020-11-30 23:43:51)(良:1票) |
4. アウトブレイク
《ネタバレ》 他のパンデミック物とはチト違う中身、新型エボラの発生に軍が関係しているお話。 エリアは結果としてアメリカ国内の一つの街だけというコンパクトさ。 でもって、クラスターの封じ込めに成功しながらも、空気感染が判明し町ごと巨大な爆弾で 蒸発させてしまおうという展開。 圧倒的な死亡率とはいえ オソロシや コロナ全盛のこのご時世に、つい見たくなる古い映画ですが、街を脱出しようとする民間人が 銃撃されるシーンとか、家に閉じこもっていて具合が悪くなったら窓に白い布で表示しろとか、 いろいろ興味深い部分があります。 俳優も頑張っていてホントなら、高得点の映画ですが、健康保菌宿主の野生の猿を見つけ出す とか有り得ないし、都合の良すぎる奇跡の脚本なので・・・ 1点減点 娯楽映画と考えれば、それなりに面白い映画でもあります ※軍が関係してると言えば、日本映画「復活の日」も同じでした・・ あと、町ごと消滅させると言えば、「バタリアン」のラストシーン思い出しますね。 [DVD(字幕)] 7点(2020-03-25 21:58:24) |
5. アリータ:バトル・エンジェル
《ネタバレ》 原作は読んでません。ネットに漂流しているアニメ動画は見ましたが、ヒューゴの死で終るあたりは良く似てました。 原作では、その先がある様ですが、この映画はアニメと似た部分で終了。期待したその先の展開はありませんでした。 ザレムとの対決は、続編にでもするつもりなのかなあ・・? 商魂が見えて幻滅・・・。 ただ、公開3日目の日曜に、客席が10人しか居ないという現状をみると、興業奮わずに続編の企画は消えるかもです。 半年前から、予告動画配信をこまめにチェックして期待値上げて来た自分には、この不人気ぶりにビックリしてます。 更に内容が判明した今、続編の制作も頓挫してしまう予感から、巨大な失望感に見舞われているというのが正直なところ。 なんでこんな中途半端にしてしまったのか・・もったいない。多分アニメ版と同じ轍踏んでます。 ただ、漫画の原作を知らないので、原作との比較はコメントできません。 なので、原作の再現率は評価せず、単独の映画作品として感想を書きます。結論は繰り返しですが、中途半端で消化不良! ブレードランナーとかで時代設定を2040年とかしていて、骨組みが腰砕けしてるのに対し、この映画は500年もの 余裕の設定。ただ、火星とか未知の技術とか飛び過ぎの科学設定がリアリティにはマイナスかなあ。 終盤は残念ですが、中盤まではスバらしい映像とスピード感。アリータが強く進化していく過程に引き込まれます。 戦いが好き過ぎて、引いてしまいそうですが、戦闘用に開発された兵士だから仕方ない。可愛らしい外見は意味不明・・。 弱そうなのに強いという存在感が、見てて気分がいい。日本男性のロリ嗜好がハリウッドで具現化した成功例になるのかな。 銃とかの飛び道具を禁じて、刃物類でしか戦えないとか、ザレムに来させない為に飛行機等の禁止が徹底とか、直ぐに 破られそうな規律に服従している地上の人類の、違和感がスゴイ。原作のせいなのだろうが、せっかくだから変えれば 良かったのに・・。一歩引いて冷静に眺めるとオカシナお話という違和感が盛り上がってしまう。 それでも、あれだけの強さ、そして最後の方では大怪我してもたちまち自然に回復(修復)されてしまうボディも手に入れて こちらの期待はザレムとの最終決戦へ・・・と、観る側の盛り上がりはバッチリでした。 でもここで終わりなんです・・ 予告編にあるシーンがまさにラストシーンでした。これはアンマリですう。 いずれ期待した完成度があって、テンポ良く2時間来て、まさかのあのラスト。 ホントは5点にしたい気分ですが・・ 実写化の完成度とか、演出とかはさすがに大御所のお仕事・・豪華な映像は満喫しましたし・・ 出来る事なら続編で ザレムとの壮絶な戦いから、地上世界の人々の真の解放を見せて欲しいと期待を込めて、加点しておきます。 [映画館(字幕)] 7点(2019-02-24 23:01:58)(良:1票) |
6. アナザー プラネット
《ネタバレ》 科学的に全く説明不可能なものは、SF(サイエンスフィクション)ではありません SFのような仕立ての、妄想劇です。 「妄想・夢」の中の、ドラマとして観ればよいのでしょうが・・ SFを装って集客している感があり不満。 その設定から入るならば、突然もう一つの地球が現れただけで人類大パニックだし、鏡があるだけで 反射が見えるだけなら、交信できないはずなのにやっちゃってるし・・ ホントにあんな近くにあるなら重力場がとんでもないことになって速攻滅亡へ。 そういうの全く棚上げして、平然とヒューマンなドラマに徹してますが、なら普通に贖罪の物語の方が清々しい。 エグザイルのコンサートに大観衆集まったら、エグザイルの曲を交響楽団で演奏されてしまったみたい。 最近、脚本家は真新しい物を創造しないと食えなくなったのだろう。トンでもストーリーにしてしまい、 結果支離滅裂なヘンテコ作品が次から次から・・ しまいにはその類のモノが脚本賞とか獲る時代に・・ 物語も、未成年が酒酔い運転して他人の妻と子を殺しておいて、遺族の亭主に謝罪に行くかと思ったら 正体隠してつきまといベッドインて・・ ないないないない 女の名前で獲った稀少な渡航権利が、簡単に他人に譲渡できてるとこも説明が無い。都合良過ぎない? で、ハッピーエンドかと思ったら・・ 見せられたのは、向こう側でも同じ悲劇があったから無駄だったんだよという結末? まあ、それらこれらによって、新しい切り口の映画になってるとも言える。 自分は好きじゃない。 エンドロールの瞬間に、早く他の映画見たくなった。 [インターネット(字幕)] 4点(2017-08-20 12:33:47) |
7. IAM A HERO アイアムアヒーロー
《ネタバレ》 基本ミュージカルやホラー、ゾンビ物は嫌いですので、ハンデを3点付ける事にしていますが、 これは面白いからと言われ鑑賞。 でもやはり自分にはどうしようもないです。 前半のパンデミックのドタバタは面白かったかな。 富士山にやってきて、生き残りと、ゾンビの一騎打ちでは、目が点になってばかり、 エンディングも、「これで終わりかよー」感で充満。 特殊メイクやCGの進化は良いと思いますが、原作の問題なのかシナリオが薄い。 なんか時間稼ぎのような繰り返し映像とか、無意味な同じセリフの連呼とかも、寒いです。 外国で絶賛のようなトレイラー見ても、ゾンビ大好き族の歓喜が逆にウザイ。 あのラストシーンの後、どうするつもり? 他のゾンビがン千万人も居たら? 血液感染なのにゾンビの血を浴びまくりってのも・・? 噛まれて直ぐ感染する者と 発症まで時間掛かる者、発症しても自我を維持して自殺する者・・ その差も不明。 なんか、ゾンビなんだから何でも良いんだよていう軽薄さが寂しい。 まあ、撮影は頑張ったようで、そこは3点ですが後はハンデ分だけ追加して計6点ですね。 [DVD(邦画)] 6点(2017-03-09 22:47:46) |
8. ATOM
上戸彩さんがアトムの声? いや別に、違和感ありませんです。 それより父親役の役所さんの声が、軽過ぎました。マイク遠かったの? せめてミックスで補正するか、録り直して欲しいくらい。和訳が英文に対し 長過ぎると早口になるから、そのせいかも知れないけど・・。うーむ 設定があちらのオリジナルで、判り難い背景もあり馴染めないまま進みますが 終盤のドタバタの後、創造主との和解の展開はベタですが、まあ期待通りでした。 進化したロボットAIと人間の関係を描きつつ、格差社会と差別問題も加味。 何故か日本の評判は低空飛行ですが、これはこれで良いのでは? あと一歩吹き替えが良ければ8点でした。 [DVD(吹替)] 7点(2017-02-19 18:22:45) |
9. アイ,ロボット
当時ウィルスミスという俳優が苦手なので映画館で見なかった事を後悔した良作。 人工知能が自我に目覚めて・・のお話は星の数程ありますが、なかなか良いです。 主役がロボットに不信感の下りが、少々違和感ありますが大目にみましょう。 結果として、主役よりも、人間味豊かな1台のロボットの方に親しみがあって ウィルスミスが食われてしまっています。それはそれで良いと思いました。 この題材の映画は、AIとかアンドリューとか、アニメのアトムなど、好きな作品が 多いのですが、人間ドラマより引き込まれるのは、自分の人間性が問題なのだろうか? それにしてもこのタイトル「アイ、ロボット」句読点の存在忘れて検索すると出ません。 シネマレビューの検索機能、シビア過ぎます。一文字違っても候補としてヒットするよう グレードアップお願いしたい。 [DVD(字幕)] 9点(2017-02-19 18:03:10) |
10. アヒルと鴨のコインロッカー
《ネタバレ》 見終わった後に、もう一度最初から見直したくなる映画でした。 途中で、今までのはウソぴょーんのストーリーですが、最後に タネ明かしではなく、途中でカミングアウトして、改めて物語を トレースしていくのが面白い。 動物愛組と、虐待チンピラの対峙の影で、松田龍平のひょうひょうと したキャラクターがスパイスになってました。 いやーなかなか面白かった。 [DVD(邦画)] 8点(2016-04-21 19:39:48) |
11. アンダルシア 女神の報復
はい、黒田康作というキャラ、お気に入りです。 1作目は、犯人説得・説教シーンが長いのと、陳腐なエンディングが 余計でしたが、今回の2作目はスマートに決めてます。 織田裕二は、笑わない寡黙な役が来ると映えますねー。 本人の素は軽いので、自身が気に入ってるかは知りませんが・・ あまり笑わない俳優て、何人か居ますが、高倉健とか蟹江敬三とか 少数派ですが、確実に存在価値の高い貴重な俳優さんばかりですから 目指してもいいのではないでしょうか? 余計なお世話ですが・・ ダンシング捜査線は嫌いですが、このシリーズはもっと見たい。 3作目製作発表を期待してるが、噂すら無いか・・残念。 [DVD(字幕)] 8点(2016-04-06 22:42:21) |