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Yuki2Invyさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1633
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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【製作年 : 2020年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  悪は存在しない 《ネタバレ》 
うーん……まあ、比較的「難解」だと言っても許される様な作品ではあるかと思うのですが、それでも結局ナニが言いたいのかってトコロは(何となくのレベルであれば)全然伝わるって作品だったとも思うのですし、寧ろちょっと「逆に不穏な」タイトルからすれば、決してそんなに唯々ネガティブな方の何らかを描いているって作品でもない、とは確実に思ったのですよね。がしかし、個人的にはどーにも「難解さ」とゆーよりは端的な「違和感」の方がより強く感じられてムムムム……と観終わってしまったとゆーか、とどのつまりは「え、コレを言いたいってコトでOKだったすか?」みたいな、ある種の「拍子抜け」みたいなモノの方が結論的な感覚には近かったのですよね。正直、楽しんで or 興味深く観れた、とは言い難いっちゅう感じですね。  違和感という意味では重ねて、思ったより比較的分り易い(⇒特に結論部分を除いた途中経過はごく分り易い)作品であったとは思う…モノの、思い返せば随所に幾つかは少し意味・意図が判然としない「引っ掛かるトコロ」が在った様な気もしますし、なのでその辺に注意しながらもう一回観れば全然違った感想になるのかな、という気も少~ししてます(⇒なのでそのうち再見いたします)。しかし、思い返せば(そーはゆーても)映画のつくり自体はやっぱ少し分り難い=根本的には説明は不足・省略ぎみだし+あーいうシーンをあーいう「間合い」で撮ってるコトとてその意図はパッと汲み取れるモノではないと思うし+そもそも主人公が誰なのか=誰の視点で観てゆけば好いのかも終始定かにはなってなかったと思うし、だから個人的な感覚として、映画における「中身」と「手法」の両方ともが曖昧・繊細だと、掛け算して更に曖昧=「非一般向け」みたいな質感になってっちゃう…て現象にも思えて居ます⇒まあ重ね重ね、もう一回観ればその「中身」の方をより理解できて…となる可能性は全然在ると思っては居るのですケドも。
[映画館(邦画)] 5点(2024-05-17 10:40:03)
2.  aftersun/アフターサン 《ネタバレ》 
率直に、かなり繊細な映画でしたね。とゆーか、中盤チョイ過ぎまではマジで殆ど脈絡の無い、父と娘ふたりのバカンス風景の数珠繋ぎ…としか言い様がありません。個人的な感覚としては、もしかすると(ソコまでで)脱落しちゃった人も少なからず居るんじゃないかな~とでも言いましょーか、そーいうタイプの方のごく「繊細」なる映画であったかな~とは思ってしまいますかね。  ただし、一方で本作が語るべき内容自体の方は、コッチの方とてそれ自体は別に全然超・シンプルなコトなのですよね(⇒あらすじに書き下しても精々50文字で語り尽せるんじゃねーか、的な)。そして尚且つ、その結論的なテーマの部分だって、誰でも非常に簡単に共感できるだろうってコトであるのは間違い無かったりもするのでして、だから畢竟、難しいコトを言葉足らずに(=再び難しく)語ろうって気取った映画ではないかな~とは思えて居ますかね⇒その意味では今作は、中身よりも表現技法の方にひたすらこだわってるって方のオツな映画…というコトには(また)思えてます。全体として比較的、雰囲気映画として観た時には(重ね重ね)繊細なる文芸作品みたいな感じであるとも思われるのですが、根本的には今作って(前述の)テーマ的なトコロを「ひたすら映像で語る」&「決して語り過ぎない(or 語らな過ぎる)」て方のヤツだった、とも思えてまして、その意味では(ある点では)ワリとごく非常に映画的な映画だったのかな…という気もしてます⇒文学にするとしても、小説ではなく詩集、或いは俳句集…みたいなコトになるべきヤツだったのではねーかな、と。  結論的には、最後まで観たらまあまあ面白かったかな…とは思えたのですが(⇒内容的にも・技術的な側面からも)、他方で前述どおり前半は少し(引き込まれるコトなく)ボンヤリ観ちゃった…という感覚も強くって、なので一応差し引きしてこの評価としておきます。でも、いつかそのうち再見したくなるかも知れない…という気は少~ししてますよね。
[DVD(字幕)] 6点(2024-04-14 18:26:50)
3.  ARGYLLE/アーガイル 《ネタバレ》 
公式サイトとかの作品紹介にもある通り、主人公の小説家が書いたスパイ小説が作中現実世界の陰謀に(何故か)ソックリで…というお話なのだったら、そりャまァコメディにしか為らないだろ…とは思われるのです。が、今作はソコにチャンと「仕掛け」が在った…とゆーか、観てると更にその仕掛けってのがドンデンドンデンと最後まで二転三転してゆく…みたいな、より仕掛け=ストーリー重視って方のスパイ・アクションだったと思われるのですよね。なので同時に、アクション自体はソコまでド派手!てワケでもないよーなワリとアナログ・レトロ・肉弾戦主体、みたいなヤツだったとも思うのですが、それでもまたソコにも監督一流の端的なクオリティに加えて意外性も再び多分に含まれていて、一押しな場面でかき鳴らされる(また)レトロなディスコサウンドのノリの好さも相まって、意外にかなり楽しく長尺を観切るコトが出来て個人的には満足度高かったですね(全然ソコまでコメディに振れてるってワケでもねーのに妙に楽しかった)。例の如くの下品さ・グロさ+(無駄な)エロ、とかがごく控えめだったのも好印象です。様々な層の方々に概ねオススメできるって感じかと思いますね(キャストも地味に超・豪華ですし)。  多少、指摘とゆーか難癖とゆーか論っておくなら、まずその「仕掛け」の最も肝心な部分が、こないだ観た『ドミノ』のヤツにナンかちょっと似てる…とゆーのは言わずには居られないトコロではあります(⇒まァ『ドミノ』を観てない・観る気が無い…てなら全く気にする必要が無いコトでもあります)。もう一点、私が『ジュラシック・ワールド』を観てないのがいけないのかも知れませんが、ブライス・ダラス・ハワードって何時からこんなに顔まん丸なんでしたっけ?実にふくよかちゅーか太ましいっちゅーか、そんなんで終盤はも~プリンプリン!を通り越してブリンブリン!て感じに暴れ回ってくれるので、私もこの年になって見てると「膝に悪そう…」な~んて余計なコトを考えちゃったりもしまして、ですね。。
[映画館(字幕)] 7点(2024-03-02 00:06:16)
4.  哀れなるものたち 《ネタバレ》 
特に見た目の印象とかも含めて、私見ですが恐らく『千と千尋の神隠し』と同じ様な観方をしてゆけば好い作品かな、と思えてました(まあ、全年齢対象版か否か、といった辺りにはかなり大きな違いが在るとは思いますが)。ただ、その彼女らの「成長」の意味するトコロの解釈には、ある面において小さくない条件の違いが在る様にも思えていて、それはたぶん、今作中の表現を借りるならば「良識ある世界」をまずどう前提に置くか、というコトだと思われたのですよね。『千と千尋』の千尋というのは、その「良識ある世界」から出て異世界を旅して⇒そして(成長を携えて)そこにチャンと戻って来る、という役だったと思うのです。が今作のベラの旅というのは(ある意味)もっともっとプリミティブなモノで、彼女はそれこそ良識ある世界の「外」からやって来る、だから、結局その彼女が最後に一体ドコに辿り着くのか…といった部分については寧ろ、その予想が付かなかったコトそのものをかなり楽しんで観てゆけた、と思いますかね。  エマ・ストーンという方については、暫く前からは何とゆーかほぼほぼオールマイティ=演技のカテゴリの殆ど全てにおいて卓越している、という印象も覚えて居たのですが、その意味でも今作のベラの様な、美醜・善悪・理性と本能(或いは狂気)といった多面的な要素を包含するキャラクターには正に打って付けだったと思います。一箇所、短いシーンでしたが中盤のダンスのトコなんかも凄かったですよね!そりゃ『ラ・ラ・ランド』出てたんだからダンスは元々出来るんでしょーケド、あれはも~ダンスとゆーよりは何らか高度な「身体表現」の方のレベルだったと思うのですね(こんなコトまでこんなに出来るのか…)。いずれ、どんな域にまで到達するのか、楽しみで仕方ありません。
[映画館(字幕)] 8点(2024-01-28 13:33:26)
5.  アクアマン/失われた王国 《ネタバレ》 
基本的には前作と似た様な評価に落ち着いたとゆーか、でも前作って個人的には(いわゆる昨今の量産型ヒーロー映画の一つとしては)かなり好みではあったのですケドね。端的には映像偏重+ストーリー軽視とゆーか、ソレでもソコでは舞台装置としての「水中」を活かしに活かした独特の浮遊感&スピード感がヒーローものとしても非常にユニークだったと思ってまして、でソレ自体は続編としての今作でもまた十分に感じられるトコロではありましたか。ただ、その「ストーリー軽視」の方は更に一段と合理化(=ある種の開き直り or 深刻化)が進んでて…とゆーか、前半~中盤くらいは正直「お話の内容なんて何も気にしちゃあ居ない」みたいにあらゆる全てがごく軽っい!&薄っい!って「最低限」の代物でしかなかった様にも見えてましたよね。プラス、今作はソコを映像のパワーのみでチャンとキチンと取り返せて居たか…とゆーと、また個人的には残念ながらそこまでの斬新さ・ユニークさ・パワー(の進歩)までは見て取れなかったかな…とも思いますね。ソレでも、また×2極・超・ご都合主義的に結成されたモモア&パトリック・ウィルソンのガチムチブラザーズがアクション的なバディ主人公としてかなり相性好かったと思えたコトも含め、もう一点足すか迷いつつのこの評価とさせて頂きます。単なる娯楽映画としては、そんなに悪くはなかったかと。
[映画館(字幕)] 6点(2024-01-14 10:04:36)
6.  茜色に焼かれる 《ネタバレ》 
それこそ正に、オーラスで尾野真千子が演じるひとり芝居のタイトルの様に、私には今作、少し宗教の様な話だ、と思われたのですね。それも、私が思う本来の形の宗教の話に、とでも言いますか、大方の宗教って、結局はヒトに「正しく」在るコトを求めるモノだと思っていて、その為にナニが=どう生きるのが「正しい」のか、とゆーのを宗教は戒律という形で示すモノだと思っています。その一方で、この世界とゆーのはまた、ほぼほぼ全く「正しい」と言い切れる様なモノではないのも確かだとは思ってまして、時としてそんな宗教上の正しさとゆーのを完全に嘲笑うかの如くに不条理で不公平なモノである、とも(やはり)思っているのですね。私が考える宗教とゆーのは、そんな間違った世界の中に於いても、自分が自分の信じる何らかの「正しさ」に唯殉じる様にひたすら真っ直ぐ生きてゆくコトが出来たのなら、最期、死ぬ瞬間に自分だけは、自分が確かに正しかったと信じて死んでゆくコトが出来るのだと⇒そして、その瞬間に自分以外にもう一人、唯ひとりだけ神が、貴方の他に貴方の正しさを知って呉れていると、それこそが宗教だと思って居るのです。  だから、今作の尾野真千子とゆーのはその意味で、その彼女が信じているのが理屈とか合理主義とかではなくて、世界がコレだけ間違っているのだから私はもうそんな世界の所謂「正しさ」なんて屁とも思わない、という「意地=彼女だけの正義」であるという意味で、私にはやはり少し宗教に近い話だと思われたのです。ですし、その彼女が信じる彼女の「正しさ」それ自体の中身であるとか、或いは彼女がそんな「意地」を抱くに至った過程とかにだって、まず個人的には十二分に共感できるとも思ったのですよね。そしてその上で、こんな世界で彼女の様な人間がその「意地」を貫き通すのが如何に困難なコトであるのか⇒だからこそそれが如何に尊いコトなのか、というコトを私が理解している(積りである)コトも含めて、私自身はやはり、今作の彼女がナニかドコか間違っている、などとは決して思えなかったのですね。それこそ、ヒトの在り得る「正しい」在り方の一つだと、確実にそう感じては居るのですよ。  例えば私が思う今作と類似する映画として、古くは『西鶴一代女』の田中絹代とか、また『㊙色情めす市場』の芹明香だとか、或いは『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のビョークであるとかが、あくまで私個人の感覚の中では美しい上に何処か「神々しい」のは、彼女らがそーいった「理屈では無いモノ」を信じているからだ、とも思っているのですし、挙げた3作品はまた単純に、そーいった彼女らの美しさ・崇高さを描いてゆくのが主眼という作品だったとも思うのです。翻って、今作は重ねて、前の3作品に似た様な内容・テーマを擁する作品だと(一見には)思われたのですが、一方で最後まで観切ると実はそーいうコトでもなかったかな…とも思われていまして、それは端的にクライマックスに於いて尾野真千子(の意地)が「折れてしまう」から=彼女は天使ではなくて唯人間であったから=彼女の美しさとゆーのは唯「人間」の美しさであったのだから、と思うのですね。であるのならば、今作に描かれている筈の(他の)ナニか、とゆーのはまた、一つは私には確実に「この世界が(それでも)如何に素晴らしいか」というコトであったと思えています。がしかし、私は実は其処には=今作に描かれるその「世界の素晴らしさ」には、また正直あまり共感できなかったのですよね。これ程マデに・異常なマデに世界を極端に不条理なモノとして(最初から最後まで)描き抜いておきながら、ラストにほんの少し永瀬正敏がふたりを助けてくれたから(やはり)世界は美しい、と言うのには少し無理がある・ワリに合っていないと、そして何より、その美しさとゆーのはまた、もしかしたら更に不幸な片山友希を謂わば「生贄に捧げる」コトで得られた様なモノではないかと、そう見えてしまったのが理由だと思うのですね。  その意味では、私の今作の評点は本来、これより一点低いのでありますね。同じく「世界の素晴らしさ」を描いた作品であれば、直近ではそれこそ『すばらしき世界』の方が私には遥かに、その世界が素晴らしいというコトの「理由」に納得がゆくのですよ。でも同時に、今作にはもう一つ、実に素晴らしい「母と息子」が描かれて居る、ココにこそ、私は今作で最も共感が出来ると思ったのですよね。こんなに苛酷な境遇でも、否だからこそ、そして彼女が母親だからこそ、この息子がこんなにも立派な人間に育ちつつあるという、それがどんなに尊い事実で、また希望であるかと、そこには私は無限に納得して共感するコトが出来るのですね。確かに、観る大半の時間が極めて辛いという映画ではありますが、私はそれでも、耐えて観切って好かったとは思えました。
[DVD(邦画)] 7点(2024-01-10 21:11:19)
7.  アラビアンナイト 三千年の願い 《ネタバレ》 
いや~~、、まさか恋愛映画だったとは…ちょっと流石に予想外………  確かに(タイトルどおり)ファンタジック要素自体はゴツ盛りなのですが、ソレを全部差っ引いたらモ~その辺のB級恋愛娯楽作品!としか言えませんですよコレ。とは言え、冒頭から三分の二…位はファンタジックなエピソードを羅列してゆくのであって、加えてそこそこ気合の入った映画にも見えていて(ソコで)映像は終始結構凝ってる感じなので、羅列とは言え全然退屈もせずに観てゆくコト自体は可能かとも(⇒でも、単純にファンタジックで美しい…とも言い切れない美醜を重ね持つ様な「クセ」強めな映像だらけだとも思いましたケド)。しかし、そっから先の恋愛映画のナマ本番の方は、劇中の台詞「理性から愛は生まれない」かの如くにちょっと凡人の頭では理解が到底追い付かないって代物で御座いましたので、結果的には「分らなくはないケド・納得までには至らない」+「詰まらなくはないケド・メチャ面白くはない≒ちょい微妙」+「(見た目その他としても)醜いとも美しいともナンとも言い切れない」みたいな、諸々とかな~りもどかしい…てな感覚の内に観終わってってしまいましたよね。それでも兎に角、相当にユニークな作品だとは(確実に)思われるので、暇なら観ても好いかな…位には全然思えますケドも。  前述どおり、結局主人公のティルダ姐さんは今回も(色々と)ブッ飛んでる美魔女役…なので、またハマってるコトはハマってるのではねーかとも思いましたケドね(⇒年甲斐が有るのか無いのかって判断は個々の鑑賞者に任せるしかねーとして)。イドリス・エルバの方だって、ティルダ姐さんが(ナンと)恋愛映画やるって言い出して⇒その相手役に選ばれた…テンなら、コッチも別に如何なる異存も無いのではねーかな、とは。まあ重ねて、オーラスなんてそんな二人でまたもう至極にエキセントリック!な恋愛映画的ショットで終わってってくれやがって、重ね重ね私はちょっと付いて行けない…てな感じで笑ってしまってましたケドね。
[DVD(字幕)] 6点(2024-01-04 23:56:31)
8.  Arc アーク 《ネタバレ》 
うーん、そこまで滅茶苦茶につまんない…て感じでもないんだケド、何とも「味が薄い」つーか「物足りない」つーか……  まずは、SFとしては完全に絶対に物足りないのですね。画的にも、ほぼ現代のフツーの日本社会から地続きとゆーか、SFぽい画ヅラとか異世界感・非日常感ってのはほぼ皆無なのです(恐らく意図的に)。んで内容も、確かに・端的には「不老不死は是か非か?」みたいなごくエッセンシャルな「ヒトの在り方の問題」にフォーカスしてる作品だ、とは言え、他方でSF的な・グッドイマジネーションな面白みとゆーのが全く足りない気がするのですね。コッチが観たいのは、全人類が不老不死となる様な強烈な技術革新が世界を(良きにせよ悪しきにせよ)どう変えるのか、とか、あとは単純に「見た目30歳」だケド「中身90歳」て未知の人間を芳根京子が如何なる演技で表現するのか、てコトに決まってるじゃあねーですか。ちょっと流石に、私もソコには苦言を呈さずには居られない…という感じですよね。  んで結局そーいう状況だから、今作はモ~やっぱドラマの方に興味を寄せて=あくまでSFの状況下における人間ドラマ…だとして観てゆくしかねーのですが、ソッチは(最初に述べたとおり)決して観れなくもない…とは思えど、やっぱソレでも「薄味だな~」とゆーのが最初に来る最大の感情なのがまた×2否めないのですね。今作のオーラスのこの結論って、個人的には決して全然突拍子も無いコトなんかじゃない…と思われてまして(むしろ当たり前ジャン!と)、またソコに辿り着く経緯だって、シンプル故の説得力とユニーク故の意外性を天秤に掛けて⇒で(ごくお手軽に)前者を選択した…という様にしか見えないのですよね。とどの詰り、ドラマだからチャンと実力の有るベテラン俳優に頼ればソレだけでソレなりにサマに成る…という様にも(また)見えてしまってます。  芳根京子ちゃんは、先ほど書いた「私が本当に観たかったモノ」は観れたかとゆーとそーでもない…みたいな感じではあるのですが、全体として淡くて奥ゆかしい演技のクオリティはまずまずだったかとは思うのですね。評点自体もワリと迷ったりもするトコロなのですが、でもやっぱこの内容で2時間は長いかな…って感覚がかなり強かったのを思い出したのでココは低めに寄せて置きます。90分で仕上げて呉れてたら…と思いますね。。
[インターネット(邦画)] 5点(2023-10-23 19:26:06)
9.  アンネ・フランクと旅する日記 《ネタバレ》 
コレまた、やや評価の難しい映画かも知れませんね。キティという(原作由来の「実在の」)キャラクターを巧みに活用して、現在・過去・空想の世界を自由に行き来してゆく…という点でも、まずは実に多層的で自由な構造を擁する作品⇒色々なモノを描くコトの出来そうな作品⇒で実際に色々なモノ・出来事・価値観(モノの見方)を流れる様に描いてゆく作品、という様に見えました。そしてソレ自体は、確かにやや散漫な印象もありますが、逆に淡くて爽やかで(=重くなり過ぎずに)かなり心地好い…という印象にも繋がっている気がします。中々にテクニカルな作品だな…とも思いますよね⇒アニメーションの出来もシンプルにかなり高度だった(アーティスティックだった)とも思いましたし。  ただ、オチの付け方が(そのまろやかさ・好い意味での曖昧さからすると)かなり唐突にギュッと・また唐突な一点に集約してきてしまってて、個人的にも高度な違和感があったとゆーのが正直なトコロですかね。難しいのは分かるのですケドね⇒一切合切をひっくるめて単純化するとゆーのも(今般なら確実に)「レッテル貼り」だと忌避されるモノだと思いますし、だからって今回の様に「子ども」に対象を限定して共感を引き出そうとするのも、今回に関しては何よりとにかく唐突感が強かった、とは思いますね(ラストのインタータイトルが苦しいな…と思ってしまったりも)。  でも同時に、非難や分断といった唯ネガティブなモノを(より強力に)引き出してしまう位なら、曖昧で散漫でどっちつかずな描き方に留める…ケドも作品は作品としてつくって発表する(主張したいコトを主張もする)とゆーの自体は、コレは絶対にポジティブな方のコトだと思うのですよね(満点の回答ではないのかも知れなくとも)。こちらもやはり、興味の在る方はこの機会に是非。
[インターネット(字幕)] 6点(2023-10-21 09:53:04)
10.  あなたがここにいてほしい 《ネタバレ》 
原題は、意味的にはまんま「私たちは(=あなたと私は)一緒に居たい」という意味らしいですが、劇中一箇所、実際に言葉として出てくる場面では、字幕として「付き合ってください」と当てられていたのですよね。そのシーンに於けるニュアンス=意訳なのかとも思われますが、この句が実際にそーいう(ある種の)定型句として使われるモノなのかは、ちょっと調べたダケでは分かりませんでした。中国では、この様に言いたい時には、彼らは実際には何と言ってるのでありましょーかね。  中国本土の映画ですが、内容は相当にコテコテでメロメロ、かつ(前半の一部は)キラキラキラ…な青春恋愛ものなのですね。もう、日本でゆーたらひと昔(いやふた昔)は古っちい様な質感だ…と。若くして出会って、そして暫く青春のひと時を共有しつつ先をも見据えるけれど、突如社会の不条理が二人の仲を分つ…みたいな。でも、本質的に極めてオーソドックスな内容だ…とは言え(+個々の構成&演出の要素として音楽・画づくりとかも含めて、確かに日本のそーいう映画にもま~ソックリだ…とは言え)ソレでも随所に「彼の国らしさ」とでも言える様な諸々も垣間見るコトは可能だった、とも思うのです。重ねて、見た目とかもかなり「いつもの感じ」のソレに近いのですケド、やっぱ空気感とゆーか映像の「色遣い」みたいなモノも少し風変わりに見えたりもしますし、人物の具体的なキャラクターや抱く価値観なんかもそーだとは感じますよね。あと終盤は新疆の奥地が舞台になって軽く「別の星」みたいな情景の中で物語が展開してゆくのも、流石は中国…と思わされてしまいましたです(昔のドラマですが、少し『大地の子』を彷彿とさせられました)。その一方で、内容的&映像的にも意外なマデにごく「プラトニック」とゆーか、肌の露出する様なそーいうシーンはほぼ皆無だったのも(ある意味)特徴的なコトかな…とも思ったり=今どきのこのジャンルとしては。  もう一つ、恋愛映画としては、主役の二人にどれだけ入り込めるか=諸々の魅力をどれだけ感じ取れるか、というトコロは個人的には重視しているのです。が、まず男の子の方は(コレも)全体的にちょっと古風とゆーか、ごく一本気・かつ(最近の日本の軟弱な若者だったらばもはや珍しいマデに)「甲斐性」に溢れているトコロなんかは、個人的には結構好きになれる方のヤツだったな…と思いますね。んで、女の子の方は…とゆーと、コッチは実に単純にルックスがメッチャ好みだったのですよね。結論、私としては(私としても)全然まったく悪くない恋愛映画だな~と思いつつ観終わるコトが出来ました。プラス、ラストなんかについても、私はも~個々で好きに解釈すれば好いかな…とも思いますかね。
[DVD(字幕)] 6点(2023-07-31 00:06:35)
11.  アンホーリー 忌まわしき聖地 《ネタバレ》 
ソレこそ、ホラー的には超・ありきたりな「悪魔系・悪魔憑き系」とも言えるのでしょーが、キー要素としてその種々の超常現象がカトリックの「奇蹟」に見えるから、諸々と少し違った意味が付いてゆく…(んで違った展開を辿ってゆく…)てお話なのです。元ネタはワリときっちりした小説らしくて、だからお話の中身や展開運び自体は決して悪くない様に思えたのも確かなのですね。しかし、少なくともこの映画化ではプロットとしてもだいぶ雑に見えた部分も在る…てのが、まずはやはり導入部分ですよね⇒冒頭で粗方どーいう話だか分かってしまう構成からしてイケてないと思いますし、結局は主人公のポカが全ての元凶…てのもごく宜しくないと思いますし、どだいそもそもイチバンに重要であろう「カーン・ベイビー」とやらは何故に外にほったらかしになってたのでしょーか?と。。私の個人的な見解を述べさせて貰うなら、まずはシンプルに悪魔が復活した理由は主人公とは無関係にしておいた方が好いでしょーし、この奇蹟が本物なのか偽物なのかも「表向きは」隠して進行してゆく(少なくとも、偽物だとしたらその実体は何なのか、は隠しておく)べきだと思いますし、あとは主人公に感情移入し難い分その「奇蹟の依り代」アリスちゃんの方がより気になる=心配になる様なつくりにしておいた方が効果的だったのでは…てのが率直なトコロですかね。  んで、もっと肝心なのがもう一つ、今作はその上にとにかくホラー描写(の「入れ方」)が激烈に安っぽい!のですよね(CG自体は別にC級レベル…なんてコトもねーのですケド)。ごく終盤まで極めて脈絡の無い(=何故にココでオマエはコイツを怖がらせたいんだ⁉と言う様な)ジャンプスケアに頼り切り…という(コレも)実に雑な有様で、結論的にはコッチに対する興醒めの度合が甚だしかったが故のこの評価となって居るのですね。正直、こんなんなら入れない方が好い(⇒否、入れるにしても最初から全部「見せすぎ」なのだよな…)と思いましたです。  取り留め無く書いてしまいましたが、要は、サスペンス・ホラーとして仕上げるべき作品を、チープな上に「謎」の無い⇒ごくお粗末な『呪怨』か『サイレント・ヒル』みたいなモンに仕立てちゃった…というコトに見えて居るトコロです。ちょっとイマイチですね。
[インターネット(字幕)] 4点(2023-07-08 22:45:27)
12.  アントマン&ワスプ:クアントマニア 《ネタバレ》 
量子世界だぜ!とゆーコトで、ソコに吸い込まれた直後あたりはまあまあ異次元な感じも見られるのですケド、話が進むに連れて寧ろ高度文明な感じや有象無象の人型のクリーチャー(CG全開)がウジャウジャ…みたいな部分が完全に『スター・ウォーズ(新三部作)』にしか見えなくなってゆくのですよね。でもゆーて、どーみてもフツーの人間ぽいヤツもしこたま居らっしゃるし、翻訳トロトロドリンク!なるモノを飲むダケでまたフツーに英語でソイツらと喋れる様になっちゃうし、その辺の理屈もほぼ説明されないし、で世界観のつくり込み・据え付けってのはまず率直にかなり雑な方だと思いましたよね(『スター・ウォーズ』とは比較になんない)。  で、そもそも量子世界に(皆揃って)吸い込まれたのだって娘のテヘペロ!が原因だし、なんかトンデモないコトを(嘗て)やらかした風を散々に醸していたミシェル・ファイファー姐さんだって結局大したコトもしてなかったワケで、んでラスボスが脳筋かつコレまた大して強くもない…てなトコも含めてストーリーも実にいい加減な方だったと思いますね。加えて『アントマン』シリーズの(ある種の)コンセプトとゆーか決してシリアスなアクションになり切らないコメディ含みの弛んだ雰囲気といい……それら要素とゆーのは完全に、私の好みのアクション作品とは全く違うモノだったと言っても過言ではねーですね。  ただ、アクションそれ自体はそんなに悪くはなかったかな…とも。最初の魅せ場はカメラワークが結構凝ってたし(アンだけみんな走り回りながらカメラは接写で長回し+ほぼフルCGてのは、正直どーやって撮ってるのでしょーね?)中盤のアントマン&ワスプのはまま風変わりだったし、でオーラスはかなりボリューミーで爽快な方ではありましたかね。でも、そのオーラスも結局今回のアントマンはデッカくなって大暴れして終わり!みたいな感じでま~たついこないだ『ブラックアダム』でそーいうヤツ観たばっかだったし、ワスプの方もよく見りゃ殆どペッパー・ポッツ…だよねコレ?てなモンで(女優のルックスや年回り的にも)前述どおり世界観もストーリーもアクションもよく考えりゃあ「観たコトあるヤツ」ばっかだな…と。やっぱね、昨今のヒーローものにおいて「既視感」とゆーのは(ソレこそ)サノスをも凌駕する「最大最強の敵」だと思うのですよね。結論、個人的には決して楽しめなくもなかったのですが、点数は低めに倒しておきます。はい。
[映画館(字幕)] 6点(2023-02-17 23:24:51)
13.  ある用務員 《ネタバレ》 
これまでの監督の他作品と比べると全体的に少し雰囲気が違うとゆーか、終い方なんて特に「ワリとマジメに」つくってる感じが強いのですよね(音楽とかも)。前半だって結構チャンとドラマしてる感じですし、だから結局要所で(他作品では出て来ない様な)フツーに名前を聞いたコトある役者さんが出て来たりもして、その辺も雰囲気の差には確実に繋がっては居ますよね。ただ一方、ごく「いつもの」感じの面子の方もままゴツ盛りではあるのでして、だから部分的には(当然)監督らしさとゆーのもそこそこタップリ感じられる…とも言えるのです。  で個人的には正直、ソコまで悪い作品だとは思わなかったのですが、ソレでもやっぱり「違和感」を強く感じた部分が何箇所か在って、結局ソレは(監督の個性たる)「チープさ」が(今作では何故か)好くないモノの方に見えてしまった…というコトではねーかな、と。おそらくソレは前述したある種の「ツギハギ」が原因ではねーかと思うのです。つまり、山路和弘の思いがけない熱演にアレッ?と引き込まれた直後に、その手下の組長のポンコツな長台詞を聞かされたり…だとか、平時だったらとても可愛らしく&面白く観てゆける髙石あかりちゃん&伊澤彩織ちゃんとて、一方でごくシリアス&シビアな芋生悠ちゃんの演技と並べちゃうとバランス悪く見えちゃったり…とか。映画ってやっぱり「全体の統一感」って結構大事なのかな~と思ったりしましたですね。  結論、ソレでもやっぱ別に『黄龍の村』とそんなに面白さに差が在った…とは思っていないのですケドも、迷いに迷ってこの点数としておきます。
[インターネット(邦画)] 4点(2023-02-16 20:25:56)
14.  アバター:ウェイ・オブ・ウォーター 《ネタバレ》 
まず、噂のハイ・フレームレートはかなり効果的に見えましたですね。動きの有るシーンのみ通常の倍(48fps)だってコトなのですが、先に『1』のリマスター版を全く同じスクリーンで(3Dで)鑑賞したのもあって、最初はそのヌルヌルとした異な質感には結構面喰らいましたです(やっぱどーしたってテレビゲーム or テレビドラマ風とゆーか少し「安っぽく」も見えるのですよね)。ただ、開始1時間ぐらい経過して多少慣れてきたトコロで肝心な「海」のシーンになってからは、モ~暫く鳥肌が止まらなかったですね。水がナチュラルに備える「滑らかさ」や「浮遊感」の中での動きを表現する技法としては、当然の如くCGの超クオリティも含めてやはり画期的だったと言って好いのではないかと思いました(⇒今作、兎にも角にもやりたかったのはコレだ!と)。  他方、特にお話の中身とゆーのは種々の側面で前作ほどにも完成度は高くなかった…と(やはり)感じましたね(⇒まあ前作もお話に見ドコロが在る…という映画とは全く違うと思いますが)。特に、人間=スカイピープル側の状況・事情とゆーのは説明が雑で全般的に好く分かりませんし、中でもクオリッチ大佐がナニをしたいのか(or スカイピープルが彼にナニをさせたいのか)は好く考えると全く繋がってないとすら思います。あと、前作はそれでも終わり方が実に派手&爽快でごく快感だったのに比して、今作はソコがちょっと展開的にも地味で、また爽快・痛快とゆーよりは美しくて幻想的な映像とゆーのをメインに据えていた様にも思えて、ソコはアクション映画としてはやや大人しい終わり方かな…とも思いましたです(個人的な好みの範疇ではありますが)。  まあでも重ねて、この監督はこの手の「映像的にやりたいコト」を「シンプルで手堅いストーリーで語る」という人だとは思ってるのです(『1』にせよ『タイタニック』とかにせよ)。その意味では今作も(コレも個人的には)ごく十二分に「手堅い」お話ではあったかな…とも思います(実は、ごく個人的にこの内容がちょっと「タイムリー」だった…という事情もあるのだろうとは思ってますケド)。予定される『3』もこんな感じだと流石にチョイ苦しくなってくるかな…とも思ったりはするのですが、結論的には全体として前作にも決してソコまで劣らない作品だ…という評価として、この点数にさせて頂こうと思います。十分に傑作の範疇ではあるかなと(重ね重ね、特に映像的にはとにかくも)。
[3D(字幕)] 9点(2022-12-24 00:20:43)
15.  アムステルダム 《ネタバレ》 
楽しめるとは思うのですが、本作はドラマ(でかつほんのりとコメディ)ではあるものの本質的な話の内容はサスペンス・スリラーに類する作品で、そして結局そのサスペンス部分の中身ってのが正直大したモンではねーのですよね(クライマックスの真相暴露!とかも率直にあまり盛り上らないし)。少なくとも、こんな大仰にスターをかき集めないと出来ない…という話では確実にないのですよ。その意味では、むしろスターをかき集めたコトに一番意味・価値が在る…という作品にはなってしまってますよね。個人的には逆にちょっと安っぽい・なんかテレビドラマっぽい…とも(少しダケ)思ってしまいました⇒いちおう歴史もので雰囲気が(当然)レトロなのも相まって、ソコは本邦のテレビの2時間サスペンスのスペシャル(金田一ものとか)で好く観た様な質感に通じるトコロが在るかな~なんて。  しかし、流石にスター揃いなのでその個々の出来映えに関してはまた流石!というしかない面白みがふんだんに、かつごく彩りも好く感じ取れはするのです。だから重ねて、やや長尺ではあるのですが全然退屈せずワリとテンポ好く観切れるコトは観切れるか…とも。ただコレも重ね重ね、ソレで最後まで観切ってもどーもイマイチしっくり来ない=サスペンスとして鮮やか!という感じでもない、のもまた確かなのでして。結論、俳優個々のファンの方とかだったらまァ観て損は無いかな…てぐらいでしょーかね(特に主役の3人は、いずれもかなり好演だったと思います)。
[映画館(字幕)] 6点(2022-10-30 20:54:40)
16.  アイヌモシリ 《ネタバレ》 
思ったよりも劇映画、とゆーか、演技経験の浅い実際の関係者を多用した全体の質感とか、随所にまた実際のアイヌの儀式や生活風景の描写を挿入しているコトだとか、確実に多分にドキュメンタリチックな性質を孕みつつ、でもその一方で非常に明確な(創作の)ストーリーが一本通して在る、という作品なのですよ。コレって、率直に実は結構難しい…とゆーか、特にしっかりした…と言いつつかなり繊細な物語を描く上ではやはりその演技の質感とゆーのは(誤解を恐れずに言えば)少なくともやや「いつも(の映画)と違う」という感じだったのは確かかと(例えてゆーならソレこそ、中盤のリリー・フランキーのシーンだけは妙に安心して観れた、とでも言いましょーか)。とは言え、伝えたいコト自体はまずまずチャンと伝わる作品だとも思いましたし、ある種「両構え」であるコトの好さとゆーかドキュメンタリ的な観方をしたとしても(その側面からの)クオリティとゆーのもまま十分に得るコトが出来た…という感じだったとも思いますね。個人的には、観て損は無い…て作品かな、とゆーのはワリと強めにも思われたトコロです(やや「ホット」な題材だとも思いましたし)。
[インターネット(邦画)] 6点(2022-10-24 12:32:16)
17.  RRR 《ネタバレ》 
ちょうど『君の名は。』に対する『天気の子』みたいな感じとゆーか、正に『バーフバリ』ファンの為にもっかい一肌脱いでやったぜ!てな作品なので、該当の方はも~必見だと思います。ストーリーは今作の方が比較的シンプルかとも思いますが(非常に分かり易い勧善懲悪なのに加え、そもそもコッチは前後編でもないのですし)今作でもソコに描かれるのは友情や使命・大義、そして抵抗と勝利…といった非常に根源的な価値観ではあるのですし、映像のクオリティの高さ(特にアクション)も相変わらず素晴らしかったな…と(+今作は最初から完全にIMAX対応みたいだったので、迫力自体は更に増しているモノかと思います⇒池袋のIMAXレーザーGTテクノロジーで観たので尚更でした)。またマル3時間という長尺ですが、個人的には全くダレずに観切るコトも出来ましたね。是非是非。  細かい点について補足しておくと、まず一番肝心な純然たるダンスのシーンは本編中には1回しか入りません(ただしエンドロールで一発思いっ切りやってくれてはいます)。でも、コレも『バーフバリ』準拠かと思いますがアクションがまたどれも「踊るかの様な」という舞踏の要素を含むヤツなので、全体としては多分にミュージカル的だったとも思いますね。加えて、文字通りの歌(歌唱)がBGMになってるシーンが比較的多かったと思えて、んで中盤にはその歌でメッチャ盛り上がる(=血沸き肉躍る)シーンがあったりするので尚更ミュージカルぽかったかな…とも。アクション個別としてもコレはまた非常に力強く、かつやっぱ何かしら(インド風に)かなり独創的で面白みとゆーのが多々ありました。大河アクションらしく全体のテンポもゆったりなトコロ、アクション場面では「今どきま~だココまでやる?」てな具合にスローモーションが超・多用されるのも(最早)ちょっと質感としてユニークだったかな、とも。
[映画館(字幕)] 8点(2022-10-23 16:04:57)
18.  哀愁しんでれら 《ネタバレ》 
正直、私がここ数年のうちに観た中でもトップクラスで観るのが苦痛な映画でしたね。理由は三つ、第一は端的に旦那と子役のキャラにおける「振り切った」不愉快さ。第二は、その二人+主役の土屋太鳳のキャラの「裏付け」たる部分、あるいは話の進み方自体においても余りにも合理性を欠く(=不条理である)モノが目立つコト。そして第三、そーいうかなり「尖った」物語を展開しておきながら、作品全体として結局ナニが言いたいのか(やりたいのか)がサッパリ分からなかったコト。  そもそも今作、カテゴライズすべき適切なジャンルからして私にはモ~好く分からないのですよね。子役の(コレもモ~人外チックな)アンモラルぶりは重ねてその裏付けが希薄なコトを含めて確実にホラーモンスターの方に近い⇒だからコレはホラーかな?とまず思ったりもしたのですケド、一方で他にも諸々と極めて筋が通らない感じ+終盤のブッ飛び展開なんかを観るってーともはやブラック・コメディ位にしか見えないな…なんて思ったりもして、他方、重ね重ねキャラにリアリティが無さ過ぎるので人間ドラマには最初から成り様が無いとも思いますし(何しろ結局「人間」が出て来ないので)、でこーいう類における「最後の砦」たる風刺的な意図とかだって(あくまで個人的には)汲み取れませんでした。煽りではなくマジで、どーいうコンセプトの作品だったのか誰か教えて欲しいのですよね。  ただ正直、ソレを説明されれば諸々と繋がってくる…という作品にも(やはり個人的には)決して見えていませんし、そこら辺をコジツケる為にこの後もあーだこーだ今作に関わってゆこう…という意欲も率直に皆無なのですよね。なので手前勝手で恐縮ですが結論、好く分かんないケドたぶんインパクト重視の(ポンコツ)ビックリ箱映画だったんちゃうケ?と思うコトにして、こんくらいの評価とさせて頂きますです。はい。
[インターネット(邦画)] 4点(2022-10-01 23:48:36)
19.  あのこは貴族 《ネタバレ》 
私は地方出身で、で大学に入った時に上京して以来ずっと東京住まいという人間ですが、幸か不幸かあまりこーいう「階級」を意識する様な人間関係には近付くことなく過ごしてきたのではあるのですね。ただ、ゆーて今作の門脇麦みたいな境遇の方々てのが今なお(ワリと大勢)いらっしゃるのは承知しておりますし、またその意味では今作の2人とゆーのは一見対照的に見える様で、ごく典型的で何より「古典的」という意味では大いに共通点のある女性像をそれぞれ体現してるのかもな…とも思うのです。私よりも更に若い人達だとまた、この感覚にももはや世代格差が在るのかも知れない…とも思いますが、まず私にとってはこの2人とゆーのはごく容易に共感してゆけるというキャラクターではあったのですよね(実際、まあまあ同世代と言っても好い年齢設定でもあるのですし)。  本作は物語としては、この女性2人(⇒特に門脇麦側)のある種の成長とゆーか人生の転機とゆーか、そーいったごくシンプルなモノを描いてゆくお話ではあるのですし、その実際の結末もまた比較的シンプルで分かり易いモノ(⇒何なら所謂ごく「先進的な」=「最近は特に好くある」モノ)だったと思ったりもします。そもそもこの2人って、成長とはゆーてもその元々のスペック(=彼らがそれぞれ属する階級・境遇において求められる素養)とゆーのは全く全然低くないという感じではあるので、だから何かそんな劇的な展開があるというワケでもない全体として実に緩やかなお話でもあったとは思います。率直に序盤が(その階級の存在そのもののイヤらしさを見せつけてくる感じが)結構心地好くなくもあったのですが、中盤以降は非常にまろやかにどこか温かく観てゆけたし、また爽やかに観終わることも出来たかと。個人的にはかなり好みな作品でしたね。  主演の2人、まず門脇麦さんについては、やはり序盤に「いま何やってんの?」と訊かれて「家事手伝いとゆーか…」とか答えちゃうトコロなんかにはかなりギョッとさせられもしたのですが、重ねて最後まで観るとごく共感できるキャラではありましたし、また終始決してヴィヴィッドに感情を発露するワケでもないのに実に何とも「伝わる」種々の演技とゆーのはモ~流石だったな…と思いました。他方、水原希子さんの方も、重ねて彼女の方が当初の門脇麦さんよりはやや「人間が出来ている」という感じかなとも思うのですが、そのサバサバとした自然体な魅力とゆーのはコレも自然に伝わってくる様でその意味では中々好い演技の仕事だったかと。他、この2人のそれぞれ親友役の石橋静河さんと山下リオさんの2人も(コレも流石の)芸達者!というグッドな出来だったと思います。人間ドラマとしては、演技面でもチャンとクオリティ備わってる作品かなと。
[DVD(邦画)] 7点(2022-08-07 20:06:31)(良:1票)
20.  アナザーラウンド 《ネタバレ》 
「酒は毒にも薬にも為る」とは誰しも人生で一回は聞く言葉だと思いますが、真なるその「毒」とは、別途自分に本当に毒と為る(害を為す)モノや状況を覆い隠すコトかも知れない…とは思いますかね。毒にも薬にも為るのですからその薬効の方を引き出す為には、一方の毒の側面に耐えるダケの「タフネス」とゆーのは飲む側の人間には常に求められるモノかと思うのです(もちろん「下戸」か否かといった最も基本的な体質なんかも含めて)。しかし特にその「心理的」タフネスの必要性とゆーのには、実はソレそのものを失ってみないと本当には気付けないのではないか…なんて思ったりもするのでして。私はいっとき所謂メンタルヘルスを(酒も原因のひとつとして)損なったが故にその辺にはごく敏感になっているという事情もあったりするのですが、酒を日常で楽しく飲んでストレスを解消して仕事に向かう…という一見その「薬」としての側面の方が強く表れている様な状況であっても、最大限俯瞰的に自らを省みるとそもそも日常的に酒を求めるという状況そのものがメンタル的には不調の方を示している…とゆーのが最近はとみに強力な実感として在るトコロなのですよね。もっとも、そーいうある種の「ドーピング」或いは「手当て」を必要としない「健全な生活」とゆーの自体が、ただ健全なダケでそれ以上のナニモノでもない…と言えるのかも知れませんケドも。とは言え私自身は現在、酒を特に必要としない時期の方が確実に字義通りの「幸福度(少なくとも精神的な)」は上だとゆーのが厳然たる事実なのでありますね(10年前からは考えられないコトでありますが)。最近は、一人ではもうほぼ飲まないのです(だから私にとっては、私自身の弱さ故に既に酒とは単なるコミュニケーションツールに為ってしまった…と言っても好いのかと思うのですよね)。  本作はその意味では、多少奇抜にも思えるアイデアながら本質的には極めて非常に典型的な話だとゆーか(ソレもネガティブな方面に向かって)、やはり根本的な「動機」からして酒がその適切な解決策であったとは到底言えない話だとまずは思うのですよね。コレも「酒は薬理学的には麻薬と同じだ」というまたよく聞く言葉が示唆する様に、人生が上手くいかないからといって麻薬にその身を委ねたとてナンの腹の足しにもならないのと同じコトだ、とでも言いますか。だから正直、私には本作がコメディ扱いなのだってどーにも全く理解できないのでありますね(とて、英語版Wikiでも思いっ切りコメディって書いてあるのですからソコにはも~ナンも言えない=言うつもりもない、のではありますケドも)。何つーか、途中からはワリと完全に白け切って眺めているしかなかった…と言いましょーかね。  ただ一つだけ、アルコール血中濃度を0.05%(要は「ほろ酔い」)に維持する…とゆーのを実際にシミュレートしてみると、ビールで言うとコレはだいたい朝350ml缶を2本呷って、その後は2時間ごとに1本ずつ飲んでゆく…てな次第でありまして、正直なトコロ確かにコレなら意外と仕事捗るんじゃねーか?と思ってしまったのには少なからずテンション上がっちゃいましたかね。少なくとも10年前の20代の頃に本作を観たのだったら、その頃の私なら1日くらいは実際に試した可能性が大アリだな…と。
[DVD(字幕)] 5点(2022-07-23 01:53:16)
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