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Сакурай Тосиоさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 250
性別 男性
自己紹介 サンボリズムとリアリズムのバランスのとれた作品が好きです。
評価はもちろん主観です。
評価基準 各2点ずつで計10点
1.物語の内容・映像にリアリティを感じるか?
2.視覚的に何かを象徴できているか?
3.プロットの構成は適切か?
4.画面に映る動き・台詞や音にリズム感があるか?
5.作品のテーマに普遍性はあるか?

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【製作年 : 2020年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  朝が来る
河瀬直美監督の作品は初めて見たんですが、綺麗な風景描写に手持ちカメラも交えたドキュメンタリーっぽい映像とまあこういうのが映画祭では評価されるんだろうなというありがちなスタイルですね。序盤の永作博美と井浦新のパートはまるで特別養子縁組制度の教育ビデオのようにも思えてしまいます。冒頭の子供同士のいざこざなんて物語上必要なエピソードなのでしょうか?そんな感じで途中まではだいぶ冷めた目で見てたのですが、蒔田彩珠のパートに移ってからはかなり引き込まれました。特に広島のパートがすごくいいですね。ラブシーンは日本映画ではなかなか見ない美しさでその後の展開との落差も含めて印象的です。広島の一軒家での生活のシーンではありがちと思っていたスタイルも完璧にハマってきますね。台詞にも本物らしさがあり作劇上の作為も感じさせず、ドキュメンタリーのような真実性と絵画のような美しさが同居して人生のかけがえのない一瞬をそのまま切り取っているような感覚を覚えます。永作博美と井浦新のパートの方はいかにもなドラマ仕立てにも感じられあまり好きにはなれないのですが、蒔田彩珠のパートの素晴らしさは確かにこの評価の高さも納得できるものでした。
[インターネット(邦画)] 6点(2023-09-23 23:36:03)
2.  アテナ
それにしても最近は本当に長回しを売りにする映画が多いですね。しかし技法というものは物語やテーマに沿って正しく使用しなければ真価を発揮するものではありません。そこばかり突出して強調されるのは映画の堕落でしかないと思います。これもドラマを語るより長回しで派手でカッコいい画を撮ることにばかり注力している映画です。登場人物に共感し映画の中に引き込まれるのではなく他人事として事件を眺め続けさせられます。この映画を見て連想したのは社会派映画よりもむしろジョン・ウーやジョニー・トーのような香港のギャングと警察の抗争を描いたアクション映画です。スペクタクルな映像を楽しむ分には悪くないのですが、もしこの映画が目指したものがフランスの社会問題を多くの人間に伝えることならばそれは完全に失敗していると思います。その派手な映像もずっと続くと単調でダレてきますし、やはり映画の中心となるべきなのはアクションよりもドラマの方でしょう。
[インターネット(字幕)] 3点(2023-09-15 23:05:15)
3.  茜色に焼かれる
こいつらが嫌いだという不満はあるが、かといって自分の主張はないみたいな内容です。それは確かに現代の日本人の姿を正しく写しとっているとも言えるのでしょうが、少なくとも素人じゃないプロの創作者がこの程度の認識ではいけないですよ。交通事故に売春にコロナにとニュースで見かけたネタを咀嚼せずにそのまま次々詰め込んでいるだけで話題があっちこっちにぶれて一筋の物語として構成することに失敗しているように感じます。冒頭の事故再現CGが唐突に挿入される演出からして反応に困ります。ブラックコメディの割には深刻すぎでシリアスなドラマとして見るには唐突で浮いた演出や不自然な台詞が目立ちます。人物の心情を台詞で全部言っちゃうのはやっぱり下手な語り方です。結局描きたかったのはただのラブストーリーなのでしょうか、最近の日本映画には監督の資質に合わないような社会派映画を無理して撮って失敗しているものが多いです。似たような題材ならば高橋伴明監督の夜明けまでバス停での方が娯楽性もあってうまく構成できていると思います。
[インターネット(邦画)] 4点(2023-09-12 22:48:54)
4.  RRR
インド映画のSFX・VFXのレベルはだいぶ上がってますね。虎のCGがよくできてるな、あっこの列車の落下シーンはミニチュアを使っているな、そういうところばかり見てました。そういうところばかり見てしまうのはそこ以外の部分が退屈だったからです。息もつかせぬノンストップアクションみたいなものを想像していたのですが意外と普通の映画と変わらず3時間もの長尺で見せ場のシーンまでだらだら展開するので拍子抜けしてしまいました。ダンスシーンがもっとあると思っていたら本編では有名なナートゥのシーンだけですし、しかもその肝心のナートゥが実際にある伝統的な踊りではなくこの映画のために捏造されたものでしかないというのもげんなりしてきます。ジェニーも善良な英国人というより人格のない都合の良い女という感じで不快感があります。この映画が称揚するヒンドゥーナショナリズムの攻撃対象になるのはイギリス植民地主義だけでなくインドのイスラム教徒のようなマイノリティもそうなり得るというのは頭に入れておくべきでしょう。
[DVD(字幕)] 2点(2023-07-25 23:52:10)
5.  ALIVEHOON アライブフーン
去年の一時期イオンシネマに行った際に予告をよく見かけた謎の映画でした。イオンエンターテイメントはたまに漫画原作や人気俳優を使ったような売れ線とはまた違う映画を配給しているところは好印象ではありますが、かといってそういう作品が必ずしも質を伴ったものでもないのは歯がゆいところですね。内容は車好きのおじさんのための映画という感じでそれ以外の人間が楽しむのは難しいと思います。登場人物もステレオタイプの域を出ずドラマは退屈です。CGなしと言っても走行シーンだとカメラの性能が落ちるのかところどころ画質が悪くなっているところがあります。良かったのは中盤のペットボトルを使った訓練のシーンと一部の空撮ぐらいでしょうか。こういうところでIMAXカメラを使用してみせるような挑戦をしないと日本映画はその限界を打ち破ることはできないでしょう。
[DVD(邦画)] 3点(2023-07-22 22:31:38)
6.  aftersun/アフターサン
本編より予告編の方が感動できました。ビデオカメラで撮った映像は申し訳程度に挿入されるのみで大部分はフィルム撮影なので意味があったのかどうか疑問です。せいぜい90年代という時代を象徴している程度でしょうか。繊細なニュアンスで行間を読み取ることを求めているというよりは、わざと説明不足にして謎を作り出しそれへの興味で引っ張っているだけのように感じます。父親の影の側面を深読みさせるための描写を除けば基本的には父と娘の一夏のトルコ旅行が描かれるだけです。インタビューによると今作の父親像は監督個人の経験を投影している部分もあるそうなのですが、内容が本当に個人のホームビデオのようでは困ります。ただ休日の外出先での夕暮れや夜の心地よい雰囲気はよく再現されていてあくまで雰囲気に浸って楽しむ作品としては悪くないです。トルコはあの山の感じといい夏に虫の鳴き声が聞こえるところといい日本を思わせるところがあってそういう意味でも郷愁を誘うところがあります。カラオケ(めっちゃ下手でしたね)や観光客の老人の多さもなんだか日本っぽいです(笑)。父親の苦悩に着目するよりも全体的にノスタルジックな雰囲気が強すぎて最終的には好きな人とこういう旅行ができたら楽しいだろうなーぐらいの感想しか出てきませんでした。
[映画館(字幕)] 5点(2023-07-02 22:53:33)
7.  ある男
撮影・演出・演技は素晴らしいです。ある程度緊迫感を保ちながらどこかユーモラスで親しみやすく見やすい作品です、小籔千豊がいい味出してますね。登場人物はみな現代の日本にはこういう人いるよね、と思わせるリアリティがあります。ただ柄本明はちょっと漫画っぽいかなあとは思いました、レクター博士っぽいとも言えます。音響はいいのに音楽がいまいちなんですよね。ほのぼのしたシーンではほのぼのした音楽、緊迫したシーンには緊迫した音楽、しんみりするシーンにはしんみりした音楽と極めて単純です。音響へのこだわりに比べると随分無頓着だなと思いました。社会問題もあくまで触れるだけで出たきりのまま放置されています。最終的に個人のアイデンティティーの問題に帰着するのは日本文化の良いところとも悪いところとも言えますが、今は欠点とみなした方がいいでしょう。全体として誰が主人公かわかりにくくかといって群像劇とも言いがたい構成ですが、今の社会で生きづらさを抱えた人たちみなが主人公だと理解するのが正しいのかもしれませんね。
[インターネット(邦画)] 7点(2023-05-08 23:42:44)
8.  アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド
ドイツ映画といえば国際的に評価されてるような作品はたいていナチス・戦争たまに東独という感じですが、この映画はそのどれでもなくジャンル分けするならSFとラブコメです。そう表現するとキワモノっぽい印象を受けますが、むしろこういう題材が完全に大人のドラマとして成立する時代になったんだなあと感慨深くなります。自分の理想と願望を充足させてくれる存在とは自分自身に他ならない、他者はどこまで必要な存在なのか?私はラストの言葉で示された結論の方に賛成ですが、言葉ではない領域でこの映画はもう一つの結論を提示しており、こういう演出は映画的と言えます。
[DVD(字幕)] 7点(2023-03-16 20:42:55)
9.  アバター:ウェイ・オブ・ウォーター
やたら家族の絆だの、父親としての役割だの語るジェイクですが、肝心のサリー家はバラバラです。養女のキリは実の母親に執着、次男ロアクは仲間外れにされた者同士クジラ(トゥルクン)と仲良くなり、人間の子スパイダーはクオリッチ大佐と疑似?親子関係を築きます。海の民メトカイナ族はよそものをいじめるし、この映画なぜかナヴィ間よりむしろその外側との親密性が丁寧に描かれてるわけですが、別にそれが作品のテーマとなっているようでもなくどうもチグハグな構成です。一方人間側のクオリッチ大佐は前作の単純なマッチョキャラから一転ナヴィの文化にあっさり順応するところを見せ、スパイダーとの関係はジェイクが見せる保守的な家族像に比べて複雑かつ人間味を感じさせる描写で感情移入しやすいものです。前作では人間以上に魅力的な存在として描かれたナヴィですが、なぜか今回はクオリッチ大佐の一人勝ちです。ジェームズ・キャメロンはクオリッチ大佐主役のファンムービーでも作りたかったのでしょうか?(笑)まあそれはさておき真面目に読み解くと、このシリーズが現時点で試みているのは19世紀のアメリカの物語の語り直しです。前作は西部劇でしたが今作はハーマン・メルヴィル著の白鯨が下敷きになっております。この調子だと次作以降では黒人奴隷や南北戦争を想起させるようなストーリー展開になるかもしれないといろいろ期待できるわけでして、これからの展開が楽しみなシリーズではあります。
[3D(字幕)] 5点(2023-03-03 23:27:25)(良:1票)
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