1. 鍵泥棒のメソッド
《ネタバレ》 この監督の映画にハズレなし! 脚本は面白いし、出演者はみんな上手いし、いやー、久々に大笑いさせてもらって、すごいストレス発散になりました。チェックのシャツを着て歩いているだけで大爆笑させるのは、香川照之が天才なのか、撮り方が天才的なのか、どっちもなのかな。きちんと話もまとまっているし、これは海外でリメイクもありかも!と思ったけど、銭湯文化が無いから難しいかな。 [DVD(邦画)] 9点(2015-11-03 20:43:26)(良:2票) |
2. 風と共に去りぬ
人間、特に女性は、「世界は私を中心に回っている!」という考えを抱くもの。これはまさにそういう映画。全てはスカーレットなのだ。だから当時の南部の白人社会がどうだとか、北部の男がどうだとか、そういう事は「南部の超お嬢様、超美人のスカーレット」の目から観た世界なので、この映画でどうこう論じるのは意味がない。ここにあるのはひとりの女性の強烈な生き様であって、それが愚かだとか我が儘だとか言うのも意味が無い。こういう女性がいて、こういう悲しみがあって、こういう生涯があった。それが全て。このヴィヴィアン・リーが演じたスカーレット・オハラは、私が映画史上最も愛するヒロインだ。どこかわざとらしいお嬢様が、物語が進むに従って、表情が険しくなり、美しさが壮絶に増してくる。彼女の顔つきを追っているだけで、四時間はあっという間。むしろ足りない。倍あってもいいぞ! 意味なく長い映画は大嫌いだけど、この作品だけは「もっと見せて!」と言いたくなる。「??」な部分も無いとは言えないが、まちがいなく珠宝の名画。私もスカーレットの十分の一でいいから強くありたい。 10点(2004-10-22 09:34:14)(良:2票) |
3. 隠し砦の三悪人
昔見た時は、時間を忘れて「面白い!」と思ったのに、再観したら・・・長かったぁ~ ストーリーは秀逸だけど、この尺の長さに耐えうる多様さはないよ。むしろこういうのはスパスパッとテンポ良く行って欲しい・・・と思って、ふと気付いた。私の頭が、ハリウッド仕様のアップテンポ仕様になってしまっているのかもしれない。長い間とか、身体の動きとか、表情の動きを、じっくり捉えてじっくり観る能力が、私の方に欠落してしまっているのかもしれない。もうちょっと歳をとったら、もう一度見たい一作です。雪姫のキャラは好きだなぁ~ 7点(2004-07-04 10:10:43) |
4. カサブランカ
くっさ~ と思ってしまう台詞の数々ですが、それは「君の瞳に乾杯」や「そんな昔のことは・・・」が、あちこちで使われ、パロられ、ふざけられて来たせいであって、オンタイムで観ていたら、お洒落で斬新だったのでしょう。そう思うと勿体ない気がする。バーグマンとボギーのいい役者っぷりだけは、クサくも古くもならず、素敵でした。 7点(2004-05-15 15:45:02) |
5. 勝手にしやがれ
今観ても、「当時は新鮮だったんだろうなぁ」と思う映画。という事は即ち、『市民ケーン』『天井桟敷の人々』『道』などのように、「今みても新鮮な映画」には成り得なかったという事である。お洒落で、機知に富んだ台詞まわしで、興味深いアングルであるが、昔の流行りものを一時間半見るのは退屈だった。ジーン・セバーグと、ジャン・ポール・ベルモントの、美しくも毒のあるキャラクターは多少面白かった。 5点(2003-12-25 17:22:26) |
6. カイロの紫のバラ
恋に恋する少女だった時代(爆)、母が見ていた隣で、なんとなくこの映画を見ました。当時リバー・フェニックスが王子様だったワタシ。こういう事考えている女って、私だけじゃないのね、と思って、さらに男なのにこんな映画を作れるウッディ・アレンって凄いなと重いました。思い出の映画の1本です。邦題の響きも好きです。 8点(2003-12-14 19:53:13) |
7. カッコーの巣の上で
《ネタバレ》 私もごく若い頃の一時期、精神的に変調をきたした事があった。その時私は「自分は精神がおかしくなっているフリをしているんだ」と思い込んでいた。それこそがまさにオカシイ証拠なのに。こういった狂人心理を、とてもよく表している映画だ。そしてあのラスト。ここは、見た時のコンディションや年齢によって、まるで違う解釈が出来る。一番最初に見た時は、マックがいい人に思え、看護婦が憎らしく、チーフの行動に深い友情を感じた。二回目に見た時は、自分の職務を全うしようとする看護婦も、かきまわすマックも、自殺してしまったビリーの弱さも、全てが愚かしく、ただ茫洋とした自分を演じ続け(彼の努力とストレスは並大抵ではなかったはずだ!)、虎視眈々と機会を伺っていたチーフだけが得をしたという事に、自分が置かれている社会の縮図を観るようだった。プロットも役者それぞれの演技も、音楽も構図も素晴らしいこの映画を、数年後三回目に観賞して、自分が今度はどんな感想を持つのかが、とても楽しみな映画でもある。 10点(2003-11-01 21:46:02)(良:7票) |
8. 帰らざる河
とにかくモンローの顔と声と身体を堪能出来るので、私は満足です。でもこれをモンロー以外の女優がやってたら・・・・ 5点(2003-10-15 09:48:15) |
9. 仮面の男(1998/ランドール・ウォレス監督)
基本的にコスプレ映画が好きなので、史実どうこうはともかく、楽しめました。レオが美しいし、上手い。古い『鉄仮面』より、ラストに救いがある所も良かった。でも何と言っても、おっちゃん四人がいい味を出していましたね。特に敬虔なのにセクシーなアラミス役のジェレミー・アイアンズは、最高に素敵でした。 8点(2003-08-25 15:10:04) |
10. ガタカ
とりあえず細かい点であらを探すのを止めて、哀愁漂う世界観に酔いましょう・・・という映画。最近のアメリカ映画としては希有な、淡々とした語り口が、余計に胸を熱くしてくれる。全て綺麗すぎて無機質な中、イーサンのピュアな存在が際立つ。素晴らしいキャスティングに拍手。でも最後のジュード・ロウは悲しすぎる・・・・悲しすぎるよ~ でも弟が計刑事だったというエピソードには、結局あまり意味が無く、不要だった気もする。そしてある意味どんなホラー映画より恐怖を感じさせる映画でもある。 8点(2003-06-29 23:05:18) |
11. 顔(1999)
ロケを家のごく近所でやっていたので、とりあえず見たのですが、正直、見るに耐えなかった。私は映画には、どこかに美がないと駄目だと思うんです。例えばセブンなんか、とても暗くて汚い世界観だけど、どこかに独特の美意識があるんですよね。この映画は、あえて美しいものを全て排除している感があって、嫌いです。見るべきは、皆さん書いていらっしゃいますが、藤山直美の演技の素晴らしさですね。もっともっと評価されるべき女優さんだと思います。 4点(2003-06-25 19:21:26) |
12. 風の谷のナウシカ
小学生当時、何度も何度も観ました。強烈でした。ナウシカにひたすら憧れました。この映画から、どれだけ沢山のことを学んだかわかりません。 今見返すと、宮崎駿のデザイン力の凄さや、メッセージ性の高さに驚きます。絵の見せ方もすごい。立体的。大昔のアニメなのに、全く色褪せていない。絶対、子供にも見せてあげたい。 10点(2003-04-29 23:20:17) |
13. カーラの結婚宣言
ジュリエット・ルイス大好きなのですが、この作品はちょっと・・・ やはりレインマンのホフマンやギルバート・グレイプのディカプリオ、マイ・レフトフッとのデイ=ルイス様たち、アカデミー級の演技と比べてしまうと、わざとらしさばかり目についてしまいました。ジュリエットはやっぱり、「可愛らしさの中に垣間見える強さ」の意外性が面白い女優さんなので、ずっとあの調子に、退屈しました。それに何だか愛や力よりも金で解決している感があって、しっくり来ませんでした。ダイアン・キートンの美しい中年ぶりに3点! 4点(2003-04-07 16:15:35) |