1. 鑑定士と顔のない依頼人
《ネタバレ》 なんて胸糞悪い映画なんでしょう。 この胸糞の悪さ、何かに似ていると思ったら『マッチスティック・メン』だ。 ただあちらと違い、こちらは老い先短い初老の男性からすべてを奪う物語。胸糞の悪さはけた違いだ。 『最後に来た手紙の束』『リハビリ』『引っ越し』『やっぱり最後はハッピーエンドに書きかえるわ』などから、最後はもしかするとハッピーエンドにつながるのか?ど、ど~なるんだ~??・・・と思わせたまま、映画は終わる。 な、なんじゃそりゃ~!『あとはご想像にお任せします。』じゃね~よ~!もう一番嫌いな終わり方です。 ありきたりでも、凡作でもいいから、『クレアとヴァージルはうまくいきました。みんな祝福してくれました。クレアはもちろん、仲間たちともずっと仲良しでした。ちゃんちゃん。』のほうがよほど良いです。 心を許した友人たちがよってたかって自分をだまし、生涯をかけて集めた宝物を奪いました。最愛の人も自分をだましていました。 いや、いくらなんでもあんまりでしょう。 ヴァージルは確かに偏屈で傲慢な気質ではありますが、ここまでの仕打ちを受けるほどの悪人だったでしょうか。答えは否です。 紆余曲折あり、ゴールインまで大変だったからこそ、ラストはハッピーエンドで締めくくるものでしょう。 最後にとんでもない冷水を浴びせられて、気分は最悪です。 『見たことを忘れない映画』としてなら10点ですけどね。 こんな気分になるために映画を見ているわけではないので。 [ブルーレイ(字幕)] 3点(2024-03-18 23:47:50)(良:2票) |
2. カリフォルニア・ゾンビ逃避行
《ネタバレ》 なるほど。どちらかと言えばバカにされがちな青年アーティ。主人公のグダグダな青春をまず見せられます。ここちょっとダルいです。我慢が必要です。 そしていよいよゾンビワールドへ突入。結構待たされたぶん、最初のゾンビとの遭遇はなんだか感動。 平和な世界ではサエなかったけれど、ゾンビあふれるサバイバルの世界で成長していく主人公。どこかで聞いたよーな話ではありますが、私は好きです。こーゆーの。 あれれ?いきなり咬まれちゃったよ、主人公。でも変異しないよ、主人公。いいね、いいね。この主人公だけ特別扱いのチート設定。そしてヒロインを助けに行く王道も目的が明確で良し。 道中ヒロインよりかわいい女の子をゲット。強そうなゾンビハンター、そして親友も仲間に。いいですね。 ここから危機を乗り越えながら、アツいサバイバルアクションが見られるのか?いやいや、ここからが徐々に失速。 せっかく仲間が増えたのに、二手に分かれて別行動。もったいない。 せっかく仲間になったかわいい女の子も残念すぎる退場。ゾンビハンターあえなく撃沈。 でもラストは家族と合流できてめでたしめでたし♪ と思いきや、避難所もあっけなく陥落。家族も死亡。主人公もダウン。ヒロインが主人公の遺志をつぎ、旅を続けましたとサ。ちゃんちゃん♪ ん~、なんか思っていたのと違う結末。どうにも盛り上がり切れないまま最後は終わっちゃいましたね。 これは、ただでさえ短い映画なのに、前半に尺を使いすぎたせーだな。 [DVD(字幕)] 6点(2023-11-29 20:35:19) |
3. 監視者たち
《ネタバレ》 韓国のサスペンスなので、ごりごりのやつかと思ったのですが、割とポップでライトな仕上がり。エンターテイメント性の高い作品でした。とはいえ、あくまで韓国映画にしては・・・、なので、仲間が死んじゃう衝撃的で辛いシーンがあったりもします。 好きなキャラだったんですけどねぇ。いいところでやられちゃって・・・。最後まで活躍してほしかったなぁ。エースだと紹介されていたし。このエースを瞬殺する影。ここまでの流れがほぼ完ぺき。非常にサスペンスフル。最高に面白い。 オープニングの採用試験からすぐ物語に引き込まれます。そしてその採用試験のときに、子豚(主人公)と犯人がニアミスしていたのも面白い。主人公が終盤、それに気づくシーンはドキドキです。 犯罪のプロ集団。警察の監視専門チーム。プロ対プロ。そしてチーム戦。否が応にも盛り上がります。 ハヤブサとかリスとかモグラとか、コードネームで呼び合うのもかっこいい。チームを動物園に見立てて、『開園』の号令で作戦開始なのがすごく良い。 そもそも尾行なんて地味な作業にスポットをあてて、かつこれだけスリリングにかっこよく見せてくれる映画はなかなか無い。 ただ、なんだろう、見終わった後の物足りなさ感は・・・。 多分、この映画、どちらかと言えば連続ドラマ向きだと思うんですよねぇ。 ストーリーの密度と映画の尺を考えれば、1人1人にスポットをあてるわけにもいかず。基本は中心人物達をメインにストーリーを構成。そしてそれはおそらく正解なんですが、この魅力的な登場人物たちを、1人1人のドラマや特性をもう少し丁寧に見たかったなぁと思う次第です。 [DVD(字幕)] 7点(2023-10-27 06:04:55) |
4. かぐや姫の物語
《ネタバレ》 絵があまり好きじゃないです。アニメを見たかったのであり、芸術作品を見たかったわけではないので。 そんでストーリーは、まんま竹取物語。まあ捨て丸のようなオリジナルの味付けがされてはいますが。まんが日本昔話とあまり変わらないなぁと。それでこの長尺はきつい。 キャラクターも良かったのはおばあさんと小太りの侍女くらい。あとはかぐや姫も含め、魅力的なキャラクターは皆無。帝は論外。かぐや姫も翁も自業自得なところがおおいにあって、まるで共感できません。しらけた気持ちとイライラした気分を行ったり来たりしていました。 捨て丸だけジブリのキャラクターっぽくて良かったのですが、最後の最後で裏切られた気分です。あーゆー持っていきかたにするのであれば、結婚しててほしくない。結婚しているという設定にするのならば、家族を大事にする姿をかぐや姫に見せてほしい。そうすれば、本当の幸福とは何かを考えるきっかけになるでしょう。 富や権力、名声を手に入れれば手に入れるほど、かぐや姫の表情は曇っていきます。まるで道徳の教科書を延々と見せられている気分です。普段はあまり感じないのですが、なんか今作は説教臭さが鼻につきます。 夢オチも多いし、ピーターパンみたいな描写まであるし。 なんか期待とはまるで違う代物でしたが、なぜだか最後まで目を離せない、独特の味わいがあることは確かです。 せっかくこのタイミングで古典をアニメにするのであれば、ラストくらい大改編して、思いっきりハッピーエンドにしてくれたほうがよほど爽快でした。このラストにするのなら、わざわざアニメにする必要なくない? [ブルーレイ(邦画)] 4点(2023-06-24 18:57:08) |
5. 崖っぷちの男
《ネタバレ》 タイトルからはどんな映画か全く想像できなかったのですが、まさかのミッションインポッシブルみたいな路線。 最初は時系列も含め、何が起きているのか状況把握が大変。ですがわりと早い段階でストーリーの全体像が見えてきます。小難しすぎず、わかりやすい。軽い気持ちで見ても十分楽しめるエンタメムービーです。 登場人物は、悪人も含めみな個性があってキャラづくりは完璧。 実は父親の葬儀からこの計画が始まっているのだとわかってからは、もうずっとワクワク、ハラハラの繰り返しです。 冤罪系の映画ってやたら重かったり、深刻だったりするのですが、この映画はライトな感じ。冤罪を晴らすためだけにチームで動くっていうのは、ありそうでなかなかないんじゃないですか?だって自分には何のメリットもないのに、リスクを冒してまで他人の冤罪を晴らしてやろうなんて人はいないから。でも家族なら話は別。弟が目的のダイヤ以外には手を出させないのを見て、兄の冤罪を晴らすだめだけに動いているのだとわかり、『正義は我にあり』という気持ちで応援できるのが良かったです。 賛否両論あるみたいですが、父親のサプライズは個人的に最高でした。 欲を言えば、エド・ハリスがあの後どうなったのか、そこまで見せてくれたらベストでした。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2023-06-16 15:01:14)(良:1票) |
6. 火車 HELPLESS
《ネタバレ》 さすが韓国、えぐいわぁ、っと思ったら、原作は宮部みゆき。 とてもよくできたストーリーで、そしてしんどいお話です。 最近妻とサービスエリアに寄ったばかりだったので、冒頭のシーンがやたらリアルに感じられてしまいました。 主人公は3人かなぁ。婚約者とそのお相手の獣医と、獣医のいとこの元刑事。 全く予備知識なしで見始めたので、ただ婚約者が事件に巻き込まれていくだけのお話かと思っていたのです。 ちょっと予想の斜め上をいくミステリー。真相が暴かれていくのが面白くて仕方が無いです。 それにしても、婚約者の女性がしてきたことはもちろん許されないことではありますが…でも心の底から責められないなぁ。 この女性は人として当たり前の人権を手に入れるため、もうモンスターにならざるを得ない状況まで追い込まれていたわけですから… また、そう思わせてしまうストーリーと演出の説得力が凄い。 ただこの女優さん、演技は素晴らしいんですが、どうにもルックスがいまいちピンとこない。この人より一緒に働いているナースのほうが若くてかわいいのはどうしたものか‥‥韓国の女優さんきれいな人が多いんだから、他にいなかったのかなぁ。 [DVD(字幕)] 8点(2022-12-14 03:59:29) |
7. 鍵泥棒のメソッド
《ネタバレ》 コメディ弱め。サスペンス弱め。恋愛要素やや強め。 力の入れ具合が期待していたものと違う~。 まず桜井はダメ人間すぎて共感できません。偶然入れ替わってしまうならまだしも、故意に入れ替わったら犯罪。 それに対し、コンドウ?山崎?は良いキャラクターだった・・・ 広末演じる水嶋香苗も良い。水嶋香苗が働く職場の人たちも良い味出しています。 一番好きなシーンは、合コンの候補を尋ねられているシーン。 『アリです。』『アリです。』『アリです。』 『え?これもアリなんですか?』 の直後に、直属の部下のスマホをのぞき込んで『ギリ、アリです。』 『あ、これはうちの旦那です。』 ここだけは笑いました。 でも笑えたのはここぐらいかな… コンドウの正体には気持ちよく騙されましたね。まさかただの便利屋だったとは… いえ、裏稼業専門の便利屋ですから、それなりに凄いんでしょうけど‥ 最後はどーやってとっちらかった物語を収束させるんだろうと思ったのですが、割とあっさり。長時間引っ張った割には味気ない結末でしたねー。お金はすべて価値ある物に代えられていたってねぇ‥‥ で、その価値あるものをあげたらあっさり引き下がるヤクザの面々。挙句に通報されちゃって。 結局一番ワルイのは綾子でしたって、なんだそのオチ。 香苗がコンドウのノートを見て、キューンってなるシーンはとても好きです。 [ブルーレイ(邦画)] 5点(2022-10-23 09:47:24) |
8. ガーディアンズ 伝説の勇者たち
《ネタバレ》 映像、アニメーションは文句なし。美しく、躍動的で感動すら覚えるアニメーション。見る価値はあると思います。 ただストーリーは正直期待していたものではなかったです。 もっとわかりやすいバトルもの。あるいは明確な目的に向かって突き進むアドベンチャー。そーゆーストーリーを期待していました。 『子供に信じてもらえたほうが勝ち』っていうのが、個人的にはちょっと盛り上がらなかったです。 もちろん、副次的にそういった要素があるぶんには構わないのですが、それがメインとなると、直接対決のバトルを見ているときですら『このバトル意味あんのか?』って気持ちになっちゃうのです。 それと、ブギーマンがなんとなく可哀そうだと思ってしまったのも、最後スカッとしなかった要因の1つかもしれません。 子供が、『僕はブギーマンの存在を信じるよ。でも怖くはない』と言ったのが一つのアンサーかと思ったのです。ブギーマンにも最後は居場所を見つけてあげるのかなーって。だって主人公のジャックフロストにはブギーマンの気持ちがわかるはずだから。 それなのに、一方的にブギーマンは悪だと決めつけて、最後はよってたかって闇に押し戻してハイ、終わり。・・・・なんだかイジメの現場を見ているようでした。 もちろんブギーマンが歯の妖精たちをさらったり、サンドマンやジャックやバニーにしたことは許されません。そこは怒って懲らしめても良いでしょう。 でもブギーマンが再び子供たちの目に映らなくなって弱体化したとき、ジャックだけは彼に手を差し伸べてほしかったような気がします。そこでサンタたちも今までとはブギーマンに対する考え方が優しくなるみたいな・・・ まあ、これも個人的にですが、悪が一方的に強くない限りは、多対一っていう構図がそもそも私は好きではないみたいです。 私はこのアニメを子供たちに見せようとは思わないなぁ。 [DVD(吹替)] 5点(2022-09-28 11:57:11) |
9. カラスの親指
《ネタバレ》 阿部寛は好きな役者さんですが、唯一の欠点が台詞が聞き取りづらいこと。この作品ではそれが特に顕著に感じられます。あんまり台詞が聞き取りづらいときは撮りなおしたりしないんでしょうかねぇ~。それをせずにOKが出ちゃうってのは、なんだかなぁって感じです。 原作、脚本はよくできていて面白いと思います。ただ長い。この内容だったら90分とは言わないまでも、2時間以内にはまとめられそうです。特に、中盤のみんなが仲良くなっていくシーンは明らかに尺を取りすぎだと思うのですがいかがでしょう? ストーリー上必要な尺は長さを感じさせないものです。途中ではっきり中だるみを感じてしまった以上、おそらく無駄な部分はあったんじゃないかな。 一番の見せ場であるヒグチ達から金をだまし取るシークエンス。緊張感を演出したいのはわかるのですが、ここはもっとテンポよく見せたほうが爽快だったように思います。冒頭のユースケ・サンタマリアをだますシーンの爽快さに負けちゃうのはいかがなものかと。 それにしてもタイトルのカラスの親指が武さんではなくて入川のほうを指していたとはね…これは一本取られました。 アパートのボヤ、嫌がらせ、脅迫、まさか全部仕込みだったとは…まんまと騙されちゃったなぁ… 石原さとみも能年玲奈もかわいいし、ストーリーも良い。好きな役者さんが揃っているのに、‥‥なんか惜しい。 [ブルーレイ(邦画)] 6点(2022-09-18 21:53:56)(良:1票) |
10. カウボーイ&エイリアン
《ネタバレ》 タイトルから企画もののB級作品と決めつけて見ちゃったのですが、大真面目で大掛かりな作品でした。 よく見たらハリソン・フォード出ているし。 内容はタイトル通り。エイリアンとカウボーイが戦う。ただそれだけ。ただカウボーイというより荒くれもの集団という感じでしたが。 もちろんその結果は火を見るより明らか。どー考えても勝てるわけないでしょ。それは最初のエイリアン襲撃の時にも強く感じたのですが、これをうまいこと互角の勝負にもっていって、最後の戦いではそこそこ良い勝負に持っていっちゃう。人間側のほうが犠牲が多いように見えますが、エイリアン側も着実に仕留めている。その辺のバランス感覚は上手いと思いました。 敵対するグループが手を組み、侵略者に立ち向かう。使い古されたプロットですが、間違いなく盛り上がります。 ただし、アパッチ族までくるとさすがにクドい。この辺りはダレる原因になっていそうです。 アパッチ族が仲間になるくだりをまるごと省略して90分くらいにまとめたほうが良さそうです。この題材で2時間越えは長い。 多少文句は出ちゃいましたが、ホラー演出あり、アクションありでエンターテイメント性は高い。 こーゆー映画嫌いじゃないです。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-06-13 01:58:05)(良:1票) |
11. 彼女が目覚めるその日まで
《ネタバレ》 クロエ・グレース・モレッツが主演、ただそれだけの理由で見ました。 で、思わぬ拾い物。映画としてとても見ごたえのある医療ドラマでした。 どーもアメリカでは酷評されたようで評判が芳しくなかったみたいなのですが、日本人には高く評価されているみたいですね。 そしてクロエもビジュアルだけではない素晴らしい演技でした。これぞ熱演。すごい女優さんになったものです。 『レナードの朝』を思い出します。あちらが病気のアフターを描く映画なら、これはビフォーを描いた作品。病気になっていくまでの過程がやたらリアルで残酷で恐ろしくて・・・健康であることがいかに幸せかってことを再認識します。これが実話とゆーから驚きです。 あらゆる症状が紹介されていましたが、脚色ってどれくらいされているのでしょう。それとも関係者から聞いた話を忠実に再現したのでしょうか。気になるところです。 けいれん発作が起こっていなければ、最悪誤診されたまま精神病院に入れられてそのまま亡くなった可能性もありますね。最悪バッドエンドも覚悟していたのですが、回復して良かったです。とゆーかあの状態から90パーセント以上のところまで認知機能が回復するというのだから医療の力は本当にすごい。 恋人のスティーブン、離婚してそれぞれの家庭を築いている両親、厳しいだけの上司。最初はあまり良い印象を持っていませんでした。ですがスザンナの病気が進行し、病状が明るみに出るにつれ、少しずつみんながスザンナのことを第一に考えるようになり、手をとりあうようになるのが凄く良かったです。 同僚のマーゴは特に良かった。マーゴが病室を後にしたときにこらえきれず涙するシーンももちろん良いのですが、スザンナが回復したのち、スザンナが少しでも会社できつそうな表情を見せると本気で心配しているシーンに胸が熱くなります。ちょっと間を置いて、『ほんとに大丈夫?』と聞いてきたときなんか泣きそうになりました。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2022-04-24 03:57:13) |
12. GANTZ:PERFECT ANSWER
《ネタバレ》 前作よりかはかなり面白かった。思い切って完全オリジナルストーリーにしちゃったのが功を奏したのかもしれない。 特に序盤の地下鉄バトルは最高。黒服星人たちは本編のヴァンパイアをモチーフにしているのでしょう。GANTZメンバーVS黒服星人バトルを見ごたえ抜群。文句なしで面白いです。一度地下鉄の外に吹き飛ばされたくろのが、電車の中に多恵ちゃんを見つけて再び地下鉄に飛び込むまでのシークエンスが邦画とは思えないくらいかっこいい。 ただ中盤以降は冗長。特にVS偽加藤のバトルがくどすぎます。 今作はかなりバトルに力を入れているようですが、そればっかりにしちゃうっていうのは逆に刺激も面白さも損なってしまうようです。どーにも映画全体のバランスが悪い気がしてなりません。 それに、せっかくのGANTZなのに同士討ちをメインに据えるってのはもったいない。 もちろんエピソードの一つとして小島多恵編をもってくることに反対はしません。だけどやはり鬼星人、恐竜、大阪と面白いエピソードが原作にいっぱいあるんだから、もう一つくらいエピソードを突っ込んでほしかった次第です。 最後の近距離からの掃討戦は良かったです。映画の一番最後に最高に血生臭い見どころをもってきたのは良かったと思います。このシーンだけ壮絶の一言です。ちょっと眠気がきていたんですが、一気に目が醒めました。 くろのくんが次のGANTZになってみんなを生き返らせちゃうっていうのもまあ良かったんじゃないでしょうか。 そして何気に感じる反戦のメッセージも良かったと思います。 ただみんなから『何でそんなに強いの?』と言われていたくろのくんが、それ以降あんま良い見せ場がなかったのはちょっと残念。偽加藤にやられすぎです。 [ブルーレイ(邦画)] 7点(2022-04-16 03:48:42) |
13. 岳-ガク-
《ネタバレ》 原作未読なのが幸いしたのかもしれません。悪くなかったです。 『退屈で地味そう。』これが見る前の印象。山にも興味なし。でも長澤まさみが出ていたのでなんとなく・・・。 序盤から展開がスピーディでスリリング。更には三歩というヒーローの存在がエンターテイメント性を強くしています。 エピソードも盛りだくさん。ただし山岳救助のお話なので、どうしても辛いエピソードが多くなりがち。 特に前半は結構きつい。立て続けに二人も亡くなってしまう。 父と死に別れてしまう息子。息子と死に別れてしまう両親。泣き崩れる親族はたとえフィクションでも見ているのがとても辛かったです。 その一方、三歩と久美のやりとりはコメディタッチで面白い。辛いエピソードの合間に入れる二人の漫才のような掛け合い。緩急のつけ方が上手。ただ中盤から後半にかけてはシリアスな展開が多く、二人のやりとりも真面目な話ばかりになっていきます。ずっと雰囲気が重くて疲れちゃいます。そしてそのせいか、二人のシーンが前半は楽しかったのに、後半になるとややだれるんですよねー。 最後にこの映画を見た感想ですが、 『山なんて登るもんじゃねーな。』この一言に尽きます。 『また山においでよ。』はクレイジーの一言に尽きます。 [ブルーレイ(邦画)] 7点(2022-04-12 09:15:15) |
14. GANTZ
《ネタバレ》 それぢわちいてんをはぢめる。 ねぎせいじんへん。3てん。 たなかせいじんへん。2てん。 おこりんぼうせいじんへん。1てん。 TOTAⅬ6てん。 すとーりー。かけあしすぎ。 えぴそーど。つめこみすぎ。 かとうときしもと。それどころぢゃなちすぎ。 せんじゅかんのんもまってあげすぎ。 こぢまたえ。かわいすぎ。 がいや。なにもしなちすぎ。 てきのかずすくなすぎ。 しゅぢんこうのきゃすてぃんぐ。ぢゃにーずにたよりすぎ。 みんしねのひゃうか。からすぎ 『ちっ。たった5点かよ。』by西くん。 [ブルーレイ(邦画)] 6点(2022-04-07 04:46:27)(笑:1票) |
15. 神様のカルテ2
《ネタバレ》 前作より辛く重い話になりましたねぇ。まさか貫田先生が倒れてしまうとは。進藤先生のエピソードもなんかとてもありそうな話で他人事とは思えませんでした。 私も若いころはひどい仕事人間で、結果体を壊してしまい持病を3つも患うことに。1つはおかげさまで完治しましたが、あと2つには今も苦しんでいます。まあ今のご時世と違いブラックなんて当たり前でしたから。 この映画の宮崎あおいや市毛良枝を見ていると、自分も随分妻に支えられてきたなーとしみじみ。感謝せないかんですね。 前作より見ごたえはあるのですが、なぜか満足感は今ひとつ。感情論ばかりをゴリ押しされて、根本的な解決が何一つされていないような気がするのですが。特に医師や看護師の労働環境問題に切り込んでおきながら、劇中でこれといったアンサーが提示されないままおわっちゃうってどーなんでしょう。大事なところを雰囲気でごまかされちゃった気がします。 ってゆーか、進藤先生がこのまま地元で働き続けるのっておかしくないですか? 東京に戻って家族3人で再スタートすれば、今回のテーマへのひとつのアンサーになったと思うのですがいかがでしょう。 [ブルーレイ(邦画)] 7点(2022-03-22 15:05:12) |
16. 神様のカルテ
《ネタバレ》 原作未読。映画しか見ていない人には若干不親切かも。 栗原夫婦が住んでいる場所。同居している人々。明らかに説明不足。にもかかわらず、学士さんの門出をドラマチックに演出し結構な尺を取る。いやいや。例えば連続ドラマなんかで登場人物たちに愛着が湧いていれば感動もするんでしょうけど。そもそも学士さんがどーゆー人かもよく知らない人たちにそれを見せてどーすんの。一緒に感動しろってか?無理無理。 オープニングは最高に良かった。次々に運ばれてくる救急患者に緊迫した雰囲気。医療ドラマの魅せ方を心得ていると思いました。 その時には、『この映画なんでこんなに評価が低いんだろう?』と思ったものでした。 で、見ているうちにその理由が少しずつわかってきた気がします。製作者。原作を知っているお得意様。なんか内輪だけで楽しんでいる感じです。 加賀まりこの『それは私にとって神様のカルテでした。』は凄く感動します。オープニングしかり。要所要所では良いシーンもたくさんある映画。 医療ドラマだけに絞って、1時間30分くらいにまとめれば、もっと多くの人に受け入れられるドラマになったかもしれませんね。 櫻井君演じる栗原はかなり好きなキャラクターです。クールで冷めているように見せかけて、実は誰よりも人情家。そして仕事ができる。彼の実力に気づいている人たちもたくさんいる。そんなシチュエーション好きです。栗原一止をもう少し見ていたいので、次作も見ようと思います。 [DVD(邦画)] 6点(2022-03-03 13:47:34)(良:1票) |
17. 神様メール
《ネタバレ》 何だか自分が期待していたものとは全く違うものを見せられた気分です。 導入部分はとても良かったと思います。 神様のイメージを最低最悪の下衆野郎にしちゃうっていうのは斬新。 横暴だったり、冷酷だったり、そーゆー神様は結構描かれがちですが、ただただ低俗っていうのはあんまりなかったんじゃないでしょうか。 人類の寿命をメールで一斉送信しちゃうっていうアイデアも大変面白い。 ただ良かったのはその2点くらいでしょうか。 まず主人公エア、この神様の娘がいったい何をしたかったのかがよくわかりませんでした。なぜ人類のためを思うなら『寿命をメール送信』になるのか。また、なぜ使徒を6人集める必要があるのか。その理由がよく理解できませんでした。 動機が不明瞭だとなかなか物語に感情移入できないんですよねー。 そしてこの使徒探しというのが決定的につまらない。1人1人の背景を見せられても全くと言っていいほど興味が湧かない。とゆーか魅力的な人物が全然出てこない。 結局見ていて面白かったのは、寿命があと62年だからとやたら高いところから飛び降りる青年。少女がときどき見せてくれる小さな奇跡。人間界でひどい目にあう神様。そしてこの神が作った『不快の法則』。お気に入りは『バスタブに浸かったとたん電話が鳴る法則』と『隣のレジのほうが早く進む法則』。こーゆーのって万国共通なんですね。 [DVD(字幕)] 4点(2021-11-15 02:38:35)(良:1票) |
18. カウボーイ&ゾンビ
《ネタバレ》 2010年の作品ですが、作風はもう1980年代くらい。とにかくゆるいです。しょぼいです。でもなんとなく昔のB級映画ってこんな感じだったなーと懐かしくなります。出演者も知らん人ばかりです。 主人公のカウボーイ。なかなかのセリフ棒読みです。私はネイティブな英語なんてわからんのに、そんな私が棒読みってわかるくらいの棒読み。この人がなんか話すたんび気が抜けます。 ストーリーもザ・B級。謎の隕石みたいなのを掘り起こし、そこから緑のガスが出てきて、住人はみんなゾンビに。でもよくいるゾンビじゃなくてデスメタルの手抜きバージョンみたいな人たちがたくさんいる感じです。もちろん全然怖くない。 ところがそんななか、一体だけ気合の入ったのがいます。目の見えない女ゾンビ。そしてこいつが出てくるシーンだけやたら怖い。ヒロインが宿で一人寝ていたら、床下から女ゾンビの手が這い出てくるんです。なんかこのシーンだけえらく気合の入ったホラー映画になっています。油断していた分、なかなかのスリルが味わえました。 それにしてもラストでまさかのカウボーイがゾンビに喰われちゃって、忘れかけてたドイツ野郎がおいしいところを全部もっていくっていう展開はちょっと面白かったです。 [DVD(字幕)] 5点(2021-10-10 22:44:26) |
19. 完全なるチェックメイト
《ネタバレ》 伝記ものなので予想はしていましたが、堅苦しくて面白味に欠けます。 また、ボビー・フィッシャーが精神に異常をきたしていったというエピソードを知らないまま鑑賞してしまったので、あまりに横暴なボビー・フィッシャーにさすがにイライラさせられます。 弁護士や神父が、イライラしながらも、大人の対応でボビー・フィッシャーを支え続けてくれるので、まだなんとか我慢して見ることができました。彼らもボビー・フィッシャーという人間ではなく、彼の類まれなる才能に魅了されてしまったが故に、多少のことは我慢することができたのかもしれません。それほどの才能を生まれながらにして持っているというのは羨ましい限りです。 また、ボビー・フィッシャーがスパスキーに初勝利を収める卓球室での第3局。史上最高の試合と評される第6局。チェスのことをよく知らなくても、この2試合のシーンは否が応にも盛り上がります。音楽や雰囲気、演者の演技によって『何かすごいことが起きている』というのが誰が見てもわかるように演出されているようです。 実話をベースにしているらしいので、限界はあるかと思いますが、ボビー・フィッシャーが精神を病んでいく様子ばかり見せるのではなく、もっとチェスプレイヤーとしての活躍を見せてほしかったものです。『完全なるチェックメイト』という邦題から、バリバリのサクセスストーリーを期待してしまいました。 [DVD(字幕)] 5点(2021-09-19 16:28:18) |
20. ガリバー旅行記(2010)
《ネタバレ》 ジャック・ブラックがそもそもちょっと苦手。『スクール・オブ・ロック』も自分の肌には合いませんでした。 ですので見ようかどうしようか正直迷いましたが、『そもそもガリバーってどんな話だっけ?』と急に気になりだして結局見ることに。 映画は面白かったです。アドベンチャー要素もあります。とは言え、航海のシーンがピークのような気もしますが。波にのみこまれていくシークエンスはすごい迫力です。 そこから先はおとぎ話へと突入。小さな人たちが住むリリパット王国へとやってきてガリバー旅行記の始まり始まり。 で、こっから先はジャック・ブラック演じるガリバーの人柄を許容できるかできないかで評価が大きく変わることでしょう。 私はぎりぎりアウト。ガリバーは悪い人間ではありません。ですがどんどん思い上がっていく様子がどうしても好きになれません。あんな小さな人間たちに自分用の豪邸を建てさせただけでも人間性を疑います。 次から次に嘘をつくのもアウト。 そもそもの嘘の始まりは人間世界でのガイドブックの引用から始まっています。この時点ですでに眉をひそめていたのですが、その嘘がばれるやいなや、元の世界に帰るのが嫌になって『ここに残ってもいいかな?』と言い出す始末。挙句の果てにはニューヨークの街並みを再現させ自分の欲望を次々と実現させてしまう。思考回路が独裁者と一緒。 ラストで今までの自分を猛省。生まれ変わろうと決意して、なぜかロボットとタイマン。なんだかんだでハッピーエンド。だからまあ映画としては悪くないのかなあ・・・ [ブルーレイ(字幕)] 7点(2021-09-07 13:37:37) |