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アンドレ・タカシさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2127
性別 男性
自己紹介 2022/3/26に以下のような自己紹介文をアップしました。
ロシアのウクライナ侵攻が始まってひと月経過。
映画は観ていますが、侵略戦争のせいでレビューする気になれません。
私の映画レビューと戦争は直接関係しませんが、
楽しく文章を考える気分じゃない、ってことですね。
ロシアが撤退するか、プーチンがいなくなったら再開します。


そして、
侵略戦争が膠着状態に入り、
いつ終わるか識者にも判断できない状況になりました。
まぁ正直、痺れを切らしたので、レビューを再開します。
ウクライナ、頑張れ!

2024年3月17日更新

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21.  キャデラック・レコード ~音楽でアメリカを変えた人々の物語~ 《ネタバレ》 
自分が物心付く前のアメリカ音楽シーンを見せてもらえるのは興味深かった。「サーフィンUSA」が盗作だったなんて初めて知りました。「ドリームガールズ」や「レイ」などと同じで、昇り調子の時は全能感を覚えるほど全てが上手く転がって行くようだけど、芸能世界の人気は下降線を描くもの。そのときに人間ドラマが始まるって感じでした。みなさん書いてますが、ビヨンセの歌唱力は流石でした。これ、いい映画だと思ったんだけど、レビューが少ないですね。周りに吹聴します。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-10-13 21:15:53)
22.  君に届け 《ネタバレ》 
原作は知りませんが、楽しませていただきました。多部未華子は注目している女優さんです。冒頭から中盤まで続くしつこいくらいの「貞子」ネタがとても愉快。本来は可愛い顔なのに、三白眼と豊かな黒髪が怖くて、それがエンターテイメントとして成立しています。彼女の予想外の考え方や反応の仕方も良い意味で期待を裏切ってくれるので全く飽きなかった。ストーリーはありがち、と最初は思いました。コンプレックスを抱えているけれど心根が優しい少女と、それを理解する男の子の学園ラブストーリー。でも、そんなありがちなお話とは違った新鮮さを覚え、それはなぜかと考えて気付いたのですが、爽子(貞子ではなく、こちらが正しい名前)ってコンプレックス少女じゃないんですね。自分の性格や容姿を嫌っている訳ではない。ただ、極端に素直で謙虚で健気。周囲と普通の会話が成立しないくらいにその性向が際立っているので、どうしても浮いた存在になるのだけど、心が悪い方向へ歪んで行かないのはコンプレックスが無いからです。だから「もっと頑張らなきゃ」とか「お役に立ちたい」なんて前向きに対応できるし、少数でも理解者がいると良い関係が築いて行ける。かなり悲惨な境遇なのに作品全体が爽やかさに満ちているのは、その特殊な爽子の性格設定のおかげだと思いました。実際には、ここまでの人はいないでしょうね。少なくとも私は会ったことが無い。だからあくまでフィクションですが、ピンポイントで発せられる言葉や行動には心が洗われるようでした。多部未華子は期待通り。
[映画館(邦画)] 7点(2010-09-29 23:13:35)(良:1票)
23.  キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン 《ネタバレ》 
実話らしい。ディカプリオは立派な犯罪者だけど、家族を大切に思い続けるから憎めない。被害に遭った人たち(主に銀行)の描写がないから犯罪感が希薄で、それは狙ってやっていますね。ちょっと視点が偏った作品ですが、ハリウッド作品らしい割り切りがあって気持ち良い映画でした。スピルバーグ作品という気負いなど無しで見るといいですよ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-09-23 23:26:48)
24.  機動警察パトレイバー 《ネタバレ》 
本作の製作年度は1989年だから、20年以上前。まだ携帯もインターネットも普及していなかった時代。当時は10年ほど先を描いた近未来ものとしてそれなり仕立ててあるという印象だったが、観直して驚いた。個別の事象を正確に予言している訳ではないが、その後に社会を賑わした事柄が散りばめられている。OSが脚光を浴びたウインドウズ95が1995年。コンピュータ・ウィルスで侵略者をやっつけた「インデペンデンス・ディ」が1996年。アクアラインの開通が1997年。そして、9/11が2001年。それらを意識していたかのようなストーリーだ。OSに忍ばせたウィルスによるサイバー・テロを、都市の高層化を利用した大規模破壊テロへ繋ぐ計画の現実味には疑問符が付くが、発想は白眉である。IT環境と変貌する都市とこのシリーズの要であるレイバーが有機的に組み合わせてある。物語の中でそれを企てた帆場の真意は語られないが、彼が住いにしていた木造の廃屋から望む東京は、50階建ての「住宅」が林立するまさに現代の東京。20年以上前の描写に既視感を覚え、なぜか背筋に冷たいものが走った。都市開発というより文明に対するアンチテーゼ的な視点を漠然と感じたが、そこは台詞などで深堀りせずにレイバーのアクションで締めたことが却って余韻を残す結果になったと思う。幼稚な感のするキャラにこそ時代の流れを感じるが、内容は現在でも見応えのある普遍性を携えている。
[ビデオ(邦画)] 7点(2010-07-03 21:22:56)
25.  記憶の棘 《ネタバレ》 
人が死ぬと、肉体と一緒に精神も滅ぶ。あたりまえだ。主人公が夫を失った心の傷を癒せたたのは、それが取り返せないものと諦めたから。この映画の論点は、少年ショーンが本当に生まれ変わりだったのかと云うことより、愛しかった人の精神がこの世にあるならば、宿っているのが10歳の少年であっても、それに縋ってしまった事実にある。少年ショーンが夫ではないと認識した主人公は婚約者との関係を元に戻すが、その気持ちが二番煎じであることを自覚しているのがラストの途方に暮れた描写である。生まれ変わりの真偽は別にして、彼女にとってショーンが唯一絶対の存在だったことが証明されてしまった訳だ。特定の記憶が新しい生活へ踏み出せない枷になっているなら、それは確かに「棘」かもしれない。終わった恋愛が全て「棘」になるとは思わないが、彼女のそれはもはや抜くことが出来ない。超常現象に気を取られるが、喪失感を見据えた作品だと思う。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-05-20 22:07:23)(良:1票)
26.  キューティ・ブロンド 《ネタバレ》 
昭和のスポ根アニメで育った私は、成功には努力と根性で勝ち取る「巨人の星」的な情景を思い浮かべるのだけど、そんなものを軽やかに気持ちよく笑い飛ばしてくれる映画でした。いや、彼女も努力はしているし根性もあるのだが、あのピンク・スタイルのおかげで根性ものにありがちな悲愴感が皆無なのが面白い。最初は金持ちのおバカ娘にしか見えないんだけど、好きな男を追いかけるうちに無自覚に磨かれて行く。あの元彼と同様に彼女を侮っていた観賞側の視線を、共感と応援に変えさせる見せ方に感心します。やがて恋愛がらみだった当初の目的とは違う次元に成長する結び方が爽快です。テーマという言うには大袈裟だけど、それはエルのスタイルが終始変わらなかったことだと思います。周囲が奇異な目で見ても、彼女には大好きなピンクを止める理由はないし、それは彼女の能力とは関係がない。スタイルとはそれ自体を侮られるべきものでは無いということでしょう。冒頭部分で彼女をバカにしていた自分の視線も啓蒙された気分で、それを嫌味じゃなく感じさせるこの映画はかなり筋が通っています。快作です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-02-10 01:25:56)(良:2票)
27.  奇談 キダン
原作は「妖怪ハンター」シリーズの中でも出色の一篇です。稗田礼二郎を沢田研二がコミカルに演じた「ヒルコ」よりもずっと原作に近い空気感があって楽しめました。神隠しに遭った女の子を主人公に持ってきている脚色は、演じている藤澤恵麻の可愛さも手伝って、違和感なく観れました。自分は原作者の大ファンなのでちょっとコメントしておきたいのですが、諸星大二郎氏は1970年代から伝奇的な漫画を描き続けている方で、当時はそんなジャンルで説得力のあるストーリーを構築できる人なんていなかった。あの手塚先生や宮崎監督も一目置いている方です。今作にしても、映画化を知った時は嬉しかったんだけど、同時にどうして今頃になって…とも思いました。デビュー直後の「暗黒神話」などは「ダヴィンチ・コード」より30年近く前に描かれた作品だけど、大胆な仮説や謎を秘めた構成、スケールの大きさで見劣りしません。その当時にエッセンスを損なわずに映画化されていれば、過去に類を見ないタイプとして傑作になっていたと思います。
[DVD(邦画)] 7点(2009-11-09 01:00:55)(良:1票)
28.  キャバレー日記
この映画は新鮮でした。ロマンポルノ作品なので、10分に1回はそいういうシーンが織り込まれる。でも、そんな制約(?)を物ともせず、観賞後はひとつの青春を綴った映画として爽やかな余韻が残りました。当時、自分はにっかつの直営館でアルバイトをしており、ポルノ作品見放題という恵まれた環境(?)を享受していたのですが、実はストーリー的に見どころの無い映画がほとんどのロマンポルノに辟易していました。でも、このジャンルも作り方によっては見応えがある映画になるということを、初めて教えられたのが今作でした。根岸吉太郎の名前も同時に記憶されました。これは性春映画ではなく、青春映画ですよ。
[映画館(邦画)] 7点(2009-11-02 23:42:07)
29.  ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一発 《ネタバレ》 
こりゃー楽しかった。ギララは松竹唯一の怪獣だけど、東宝・大映・円谷プロのネタが伊福部モドキの旋律も含めてふんだんに使われていて、最後まで突っ走ってくれました。分かりやすいネタから、カルト級まで。いくつ分かったか、誰かと自慢し合いたくなりました。自分が一番笑ったのは、ギララの命名にG8の議場にいきなり現れた少年。あれは「ギャオーと鳴くからギャオスだよ」ですね。神社の軒下に彫られたギララとタケ魔人はゴメスとリトラ。自分にとっては、ひょうきん族や各国首脳ネタはモノクロ世代の特撮怪獣ネタまで遡れない若い世代向けのサービスのような印象でした。そういえば、一瞬だけオリジナルの「ギララ」の映像がそのまま使われていました。あれも、監督さんの遊びのひとつなのでしょう。中年が飲み屋で昔に観た怪獣モノや特撮モノをネタに盛り上がっている気分をそのまま映画にしている。こんな思い切った企画は過去に無かったと思います。怪獣好きの中年必見。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-10-16 00:36:00)(良:1票)
30.  恐竜100万年 《ネタバレ》 
↓で【S&S】さんが仰っている通りです。自分は数十年の時を挟んで、子供の目と大人の目の両方で楽しみました。初見は新聞のテレビ欄がやっと読めるようになった頃、「恐竜」という単語だけに反応してテレビにかじり付きました。大満足。そのときは恐竜しか目に入らなかった。先日、チョー久しぶりに観たら、今度はラクエル・ウェルチです。再び大満足。苦労してコマ撮りで動かしている恐竜たちにも感心はしたけど、やっぱり爬虫類より哺乳類。あのプロポーションは驚異的だ。スタイルが良い人は何人もいたけど、その中でも群を抜いていた。ラムちゃんを思わせる毛皮のビキニで、潤いを振り撒き続けてくれました。無きに等しいストーリーに、それでもいいじゃんと思える映画は滅多に無い。「美女と恐竜」。一粒で二度美味しい映画でした。
[地上波(吹替)] 7点(2009-09-04 03:34:56)(笑:1票) (良:1票)
31.  キッド(1921) 《ネタバレ》 
チャップリンの映画って、これまでちゃんと観たことがなかった。無声映画なりのシンプルな構成だけど、テーマが明確で入って行きやすかった。あの少年の可愛いこと。警官から逃れるために子供を蹴っ飛ばすシーンに感じ入りました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-05-17 14:52:55)
32.  ギルバート・グレイプ 《ネタバレ》 
内容は愉快なお話じゃないんだけど、気持ちの良い映画だった。これは監督の手腕ですね。土地や家族とのしがらみを断ち切ってしまえない若者の苦悩が深刻にならずに、優しく表現されていました。ディカプリオの知的障害児演技はすごかった。
[DVD(字幕)] 7点(2008-10-04 03:26:22)
33.  虐殺器官 《ネタバレ》 
伊藤計劃アニメ化3部作の中ではこれがいちばん良かった。分かりやすいです。他2作は難しい映画になっていました。 (子供も含めて)人殺しのシーンが多くて気分良くは観られません。でも、そのこと自体がテーマに直結しているので目を瞑る。そのうえで、しっかりサイエンスフィクションとして成立している映画だと思います。 以下はほとんど原作への感想です。国内で殺し合いをやっている国を報道で見ます。対して、現在の日本は世界で最も平和な国のひとつ。そのギャップはどこから来るのか? 伊藤氏のスタート地点はそこだったと思います。地政学や宗教、最近ではテロ絡みで説明されることが多いけど、彼はSF的な説明を試みて、彼が興味を持つ(と思われる)脳機能に関連付けて書かれたのが本作。それは勿論フィクションですが、平和な国で安穏としている私には直感的に腑に落ちると云うか、納得しやすい設定でした。優れた視点とスケールの大きさに感心しました。私も「メタルギア5」にはオマージュが入っていると思います。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2018-02-27 02:21:52)(良:1票)
34.  寄生獣 完結編 《ネタバレ》 
田宮(深津絵里)の台詞「私たちをいじめるな」は原作を読んだ時にも響きました。地球にはヒト以外に言葉を喋れる生物はいません。寄生生物の言葉は、ヒトの所業を客観視しながら、ヒトを除く地球の全生物の想いを代弁しているようにも聞こえました。主人公の味方であるミギーもヒトの特殊性に言及していましたが、それが伏線として生きるテーマ的な台詞だったと思います。原作には文明批評の風格がありました。 で、本作ですけど、その田宮の台詞が比較的あっさり流れて行った印象でちょいと残念でした。もうちょっとやり方なかったかなぁ。この監督さんの演出は、悪い意味での邦画的な湿気が時おり顔を覗かせます。それと最強パラサイト後藤の凄みが原作ほどには伝わってこなかったことも残念でしたね。指摘している方もいらっしゃいますが、後藤がなぜ暴れているのかもよく分からない。後藤を倒した放射性廃棄物は映画用のアレンジですが、時勢を見合わせても安直に感じました。 最後に、人口が減り始めた現在に映画化したのは、やはり機を逸したという意見です。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2017-05-04 15:19:40)
35.  奇跡の2000マイル 《ネタバレ》 
まず、無理に感動させようとしていない構成が好感でした。資金援助をしてもらってるカメラマンを邪険にしたり、人恋しさからエッチしちゃたりと、とても凡人らしい面があります。実際に起こったことを正直に描いているのだと思いました。 この種の旅がもたらす意義や感動はやった本人にしか分からないと思います。6ヶ月以上の時間を2時間で見せられる訳で、実質的には極端に端折ったダイジェスト。ほとんどの時間は歩きと野宿の繰り返しで極めて単調だったはず。 私に浮かんだ言葉は「自然の独房」でした。とんでもなく広くて何もない場所は、コミュニケーション的には一種の牢獄。独房は牢獄の中でもさらに周囲から切り離された場所で対話対象は自分だけです。意識は自ずと自身の内面へ向かいます。独房は反省を促す場所ですが、本作の荒野や砂漠は内省を促す場所だったと思います。過去の記憶は何度も反芻されどこかへ辿り着く。それは諦観なのか達観なのか…。彼女の当初の目的は「チャレンジ」だったと思いますが、内実は「修行」でした。一人旅は自分を振り返ることにも意義があると思っておりますが、本作はその究極版でしょう。 余談。旅と旅行の違い。一人旅とは言うけれど、一人旅行とは言わない。観光旅行とは言うけれど、観光旅とは言わない。かわいい子には旅行をさせよ、とは言わない。日本人は旅と旅行を明確に使い分けていますね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-09-04 16:53:25)(良:1票)
36.  キック・アス ジャスティス・フォーエバー 《ネタバレ》 
めちゃくちゃ面白かったタイトルが、フツーに面白くなった印象です。見事に纏まった初作の後日談として、同レベルのテンションを保つ状況を設定するのは至難だろうし、同じことをやられてもつまらない。「2」ではこの辺りが限界でしょう。 本作の主人公は間違いなくヒット・ガールで、彼女を活かす為に周囲のキャラがいる訳ですが、彼女を解放させるまでの「もどかしさ」がしつこくて、爽快感が低めです。ラストの闘いも団体戦にして欲しくなかったですね。このタイトルに正義や道徳は期待していなくて、むしろその逆をあけすけにやりまくって欲しいと思っています。「3」に期待したいです。 ちなみに、巨漢のロシア姉ちゃんがスネーク・プリスキン(@「NY1997」)にそっくりで、カート・ラッセルが胸に詰め物をしているのかと思いました。しかも、スネークより確実に強い(笑)。パトカーを相手にした暴れっぷりが本作のベストバウトで、ヒット・ガールファンとして口惜しいです。
[映画館(字幕)] 6点(2014-02-27 20:32:35)
37.  キャリー(1976) 《ネタバレ》 
リメイクを観に行く前に予習しました。その昔、劇場で観た時の自分はローティーン。当時は話題の超能力映画を観た、という以上の感想は無かったです。友人たちはラストの墓場シーンに心臓が止まりそうになった、とか言ってましたね。 再見の印象をひと言で言うと「青臭い映画」でした。映画が稚拙と云うことではなく、未成熟を描いた映画と云う意味です。 冒頭のシャワールーム。若い女性のハダカがたくさん映っているにも関わらず、ウハウハした気分が皆無で、ムチムチに乳臭い煩わしさを覚えました。ナマ肌が露出している分だけ、イジメも生々しく感じられます。振り返ると、この映画は終始そんな未成熟に支配されていたと思えます。 イジメを受けるキャリーに同情するかと云うと、むしろ逆。なんか見ていてイライラします。キャリーの主体性が未成熟なのです。男に捨てられた過去を極端な教訓として刻んでいるキャリーの母親は成長がストップしていて、特殊なタイプの未成熟でした。 そんな人達の感情が行き過ぎた結果がこの映画の結末です。未成熟ゆえに歯止めが効かない。キャリーをイジメるバカップルの計画は明らかにやり過ぎ。プロム参加を認めない母親は異常だけど、その母親を磔にするキャリーも充分に異常。そして、キャリーの暴走は「逆上」以外の何物でもありません。先生まで殺す描写には驚きましたが、爆発したキャリーの視界には、全員が彼女を笑っているように映ったのでしょう。全員のネガな感情が行動を肥大させて行く訳ですが、超常的な能力が見栄えに拍車を掛けます。 誰かの台詞を借りると、若さゆえの過ち、くらいしか言っていないと思うのですが、その一点に限り充分な見応えを持つ秀作という意見です。 ちなみに、本作でイチバン感心したのはトラボルタとナンシー・アレンのバカップルぶりです。見事なキャスティング。特に悪意を剥き出しにするナンシー・アレンの憎ったらしさは尋常じゃありません。クルマが横転炎上するシーンに思わず快哉を叫びたくなります。
[映画館(字幕)] 6点(2013-11-23 01:59:18)
38.  清須会議 《ネタバレ》 
三谷的言葉遊びコメディは抑え目で、真っ当な歴史作品だったと思います。歴史には詳しくないけど、信長亡き後、柴田勝家と羽柴秀吉が対立したことくらいは知っています。その認識を肉付けしてもらった感じです。 秀吉の人物像は至るところで表現されているので特に新しい部分は無かったけど、秀吉と対照的に描かれる柴田勝家が面白かったです。歴史的には典型的な戦国武将で、戦場でこそ器量が生きる人。だから、本作のような会議工作は大の苦手。でも、周囲から「おやじ様」と慕われる人柄が表現されています。秀吉が主人公の物語では、織田家の古参として成り上がりの秀吉を目の仇にする設定が多いけど、嫌いになれない人物像が新鮮でした。池田恒興を新潟の米やカニで買収しようとする朴訥さに脚本的な創意が見られます。 その勝家をフォローする丹羽長秀も秀吉とは違うタイプの事務屋として描かれていて、ここでも勝家との対照が描かれます。生真面目な長秀と鷹揚な勝家の落差のある遣り取りがとても可笑しい。役所広司と小日向文世のキャストがピタッと嵌っていましたね。個人的には、秀吉や長秀との絡みを通して勝家を楽しむ作品でした。
[映画館(邦画)] 6点(2013-11-11 21:10:34)(良:1票)
39.  恐怖のメロディ 《ネタバレ》 
怖いです、あの女。バーでの登場シーンでは魅力的に見える。その下心が火種になります。あの女を魅力的と思わせることで、観る側も主人公と一緒に後悔し、恐怖を味わうことになります。まだ「ストーカー」という言葉も存在しない時代、「危険な情事」や「ミザリー」から20年近く遡る作品としては、かなりイイ線行ってます。イーストウッドの初監督作。シンプルなストーリーだけど、怖さはしっかり演出できています。
[地上波(吹替)] 6点(2013-08-14 18:52:39)
40.  キラー・インサイド・ミー 《ネタバレ》 
主人公は障害があれば殺人で解決します。腕に止った蚊を叩く行為と大差無い。そのハードルがとても低いから、殺すことが最良の選択になるようです。頭が良いから隠蔽も周到だけど、罪悪感が希薄だから必死に隠すという訳でも無い。中学生がベッドの下にエロ本を隠している程度のヒミツです。 彼の性向が最も特徴的に見えたのはジェシカ・アルバに対する態度でした。彼女を殺しておきながら、それを後悔する。でも正確に言うと「後悔」では無く、彼女を懐かしんでいるようでした。惜しいことをした。あれは大好きだったおもちゃを失くした感覚だと思う。単純な形容になりますが、自分勝手ってことですね。 この種の「変人もの」はその変人具合をユーモアとして楽しむ映画が多いのですが、大好きなジェシカ・アルバをタコ殴りにした時点でそんな気分は無くなりました。サスペンスとしては見応えがありますが、変人指数は低めだと思います。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-02-16 14:51:41)(良:1票)
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