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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3885
性別 男性
年齢 53歳

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81.  金環蝕(1975)
古き良き、密室談合政治の時代。それなりに大らかで余裕のある時代だったから、こうういうのも裏で成立してたワケでして、“政権交代”とはつまり、社会から余裕が失われた証でもあったり。そりゃま、この映画で繰り広げられているのは、今の視点からだって当然、「醜悪さ」そのものであることは間違いないんですけど。ただ、奇妙な暢気さを伴う“切羽詰まった感”が漂う昨今、こういう映画にはどこかノスタルジーを感じてしまうのも事実であります。まあしかしこの映画。とにかく、ワルそうなヒト同士が集まり、ワルそうな会話を交わす、というシーンのひたすら繰り返し。会話、あるいは電話。事件ではなく、会話のやり取りが描かれ続け、ここまで徹底していると、いやスゴイ。後半、1時間を切るあたりから少し動きが加わってきて、「スーさん大いに吠える」あたりはなかなかに盛り上がったりもしますが。この映画、醜悪さのオンパレードの中で、巨悪との戦い―――これを「善と悪の対決」と呼ぶにはすべてがあまりにダーティなんですけれども―――があって、でもその本当の対決は直接は映画に描かれずに封印されている感じがします。周辺の小競り合いの数々を描きながら、巨悪のイメージを浮かび上がらせる。金環食において我々が目にするものとは、それは太陽の輪郭なのか、それとも月の陰なのか。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2011-05-28 00:24:27)
82.  キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン 《ネタバレ》 
いろんな撮りたいシーンをアレコレ撮るためにわざわざ散漫な内容にしたような印象すら受ける映画。そういう魅力的な数々のシーンの中でも、ディカプリオ演じる主人公が逃亡後、母の家で再逮捕されるシーンが、「こういう描き方があり得たか」と、めっちゃシビれました。惜しむらくは、主要な役に“2大スター”をあててしまったもんで、最初から二人ともスレてるように見えちゃう点ですが。両親の離婚を聞いてひたむきに走る主人公、少なくともこのシーンだけは、演じてるのがディカプリオで無ければなあ、と思っちゃうのですが・・・まあ、でも、全体的には、好演でした(なんだその予定調和のような結論は)。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-06-28 22:59:23)
83.  鬼龍院花子の生涯
登場人物は皆、いかにも類型的なんですけれども、仲代演じる鬼政に至ってはもはや、「ここまで類型的なヒトが本当にいたらコワいよね」というレベルに達しており、要するに、“類型”も極めてしまえば“理不尽”となり、ある種、形而上の世界へと繋がることがよくわかります。俳優座魂をかけた仲代のトリップぶりともあいまって、強烈な存在感、いやあ、実に絵になっております。彼の血の繋がらない娘である主人公の、これまた類型的なほどのマトモさ(ここまでくるとマトモではない、という話もある)が、これはこれで、異常な環境との対比、なんでしょうけれども。やはりただの「対比」では済まない訳で。「私は血が繋がっていません」では済まない訳で。「この環境へ引き取られてきた」という運命を背負わざるを得ない訳で。だもんで、アノ有名なタンカを切るシーンとなり、我々はその光景を観てゾクリとすると共に、自分の業の深さとも向き合わざるを得ない訳で。コワい映画です。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2010-06-19 14:01:47)
84.  吸血鬼ドラキュラ
ブラム・ストーカーの原作からしてそうなんですけれど、そもそも、ドラキュラって、「誰から血を吸うか」は気にするけれど、「誰の血か」は気にしないんですね。オッサンから輸血した血でも、いいんですね。それはともかく、本作ですが、非常にコンパクト。ドラキュラとの対決と関係のない要素は、ことごとく削ぎ落されている感じ。そもそもこの吸血鬼譚は、ストーリーの発端が“辺境の地”にあり、その未開の不気味さが疫病とともに“都会”に蔓延していく、というところに怖さがあったと思うのですが、本作にはそういうのが一切無いですね。ひたすらコンパクト。ダメとは言わないけど、何となく、ドラキュラとヘルシングの間に「ご近所さん」的な慣れ合いを感じてしまうんですけどね。ま、それでいいんでしょう。あと、ドラキュラの最期は、なかなかの見もの。
[DVD(字幕)] 6点(2010-05-05 11:03:00)
85.  ギャングスター(2006)
どうも「テレビドラマの総集編」みたいな感じ。NHK大河ドラマを、本放送を一度も観ないで年末の総集編だけを観てしまった、そんな感じですね。ひとつには、ビデオ作品だもんで映像の印象がすでにテレビっぽいんですけど、それだけじゃなくて。90分弱と、とっても短いのに、登場人物出てくるわ出てくるわ(正直、ついていけない。映画の展開も速過ぎ)。しかもヴァル・キルマーだとかガブリエル・バーンだとかいう、一応はスターと言えなくもない俳優が、まるで「この日だけだったら空いてるから、出演OKよ」と言わんばかりのチョイ役で出てくるし。ちなみに主演は、ミック・ロッシとかいうヒトで、脚本にも名を連ねてます。短い映画の中にひしめくチョイ役の俳優たちに囲まれ、主人公が一番貫禄が無い(笑)。しかしそれだけに、しがないチンピラの生きざま、みたいなものが、よく滲み出ていたのではないでしょうか。あとは、もう少し、物語をじっくりと描いてもらえれば・・・
[DVD(字幕)] 7点(2010-01-20 22:57:38)
86.  キング・アーサー(2004)
キングシーサーなら知ってるけど、キングアーサーってのはあまり馴染みがないもんで、前半は、へー、ふむふむ、で、だからどうなのよ、ってな感じだったのですが(要するに、やや、右から左に抜ける感じ)、後半になると、これでもかとノリノリの時代劇が展開。思わせぶりな煙モクモクの中、さっそうと現れるアーサー、そして繰り広げられるチャンバラ。おーこれは確かに万国共通のオモシロさ。しかし、何でもかんでもそういうノリでいいのかブラッカイマー、と、小声で言っておく。勿論、嫌いではないので、あんまり大声では言わない。他の騎士たちとの友情が感動を呼び涙を誘う。とは言っても本当にこんなので泣く人はいない訳で、だけれども、他人に紹介する時はやっぱり、「この映画、泣けるぜぇ」と言ってしまう(わかりやすいので、つい)。そういうタイプの作品。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-11-03 15:32:27)
87.  キー・ラーゴ
嵐の夜に、ギャングに立てこもられたホテル、というシチュエーションが、はっきり言って、ソソります、じゅるじゅる。舞台劇が元になっているそうですが(観れば明らか)、映画作品として見事に再構築されています。客の集う昼のホテルと、営業時間外の夜のホテルの対比。しかもその夜のホテルたるや、中はギャング、外は嵐と、そりゃもう大変。それを挟むように、映画の冒頭と終盤ではホテルの外が舞台となるんだけど、そこでも、のどかな海辺の光景と、船上の対決の緊張感が好対照。伏線も効いていて、なかなか秀逸なサスペンス。だと思ったんですけど、ダメすか?(もっと点数高いかと思ってた)
[CS・衛星(字幕)] 8点(2009-05-17 15:28:23)
88.  キングダム/見えざる敵
コマ切れ過ぎる映像、まるでコマーシャルの映像みたい(って言っても、15秒で必要なことを伝えきるコマーシャルとは、明らかに密度が違いますが)。映画に集中しづらいだけで、別に映画がこんなことで面白くなるわけでもなく、早くこの手の手法が廃れちゃえばいいのになあ、と思うわけですが。これはモハヤ“編集”と言うよりは、単なるザッピングですね。それでも、映画の中盤、泥さらいするあたりから、映画が本当の意味で少し動き始めたような気がして、ちょっと面白くなってくる。これで、クライマックスの大バトルシーンで、突然カメラの動きを止めてくれれば、かえって刺激的だったと思うのだけど、最後まで同じ調子で映画が続いてしまいました。もしかして、編集作業は請負業者にでもやらせたもんだから作業を監督できなかったのでしょうか。オチも驚くにはあたらず。アクションシーンは、確かにすごかった。アクション映画よ、もっと地に足をつけ、もっと頑張ってくれ!
[DVD(字幕)] 6点(2009-01-11 18:57:00)
89.  奇跡(1955) 《ネタバレ》 
映画の結末において、“奇跡”は起こるのか、起こらないのか。正直、途中までは「起こってほしくないなあ(ベタ過ぎるもんなあ)」と思っていたものの。いったいこの、“奇跡”を観終わったときの納得感、充実感は、一体何なのか。やはりこの映画のもつ説得力、なんですかね。厳密に、ひとつのシーンをワンカットで撮影、というわけではないけれど、かなりそれに近い構成。やや大げさにいえば、1シーン=1エピソードという印象すら持つ(シーンはしばしば、部屋に誰かが入ってくる光景で始まったりするもんだから、「前の場面からのつながり」よりも、「新しいシーンが始まった」という印象が強い)。部屋の中での人物の配置、人物の動きに合わせ、カメラがゆっくりと動き続ける場面が多いのだけど、その中で、ところどころでは細かいカットが使用され、これにハッと息をのむ。ヨハネス失踪の場面もそうだけど、やはり、インガがよみがえるシーンの緊張感(印象的な少女の表情!)。これで“奇跡”が起こらんかったら、そりゃサギやで、ってな気分にもなろうもの。ま、実は、ホントの奇跡は、人と目も合わさない頑固ジジイが宗派を超えて和解するあたりですでに起きていたのかもしれませんけどね。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2008-09-07 22:32:52)(良:1票)
90.  恐怖の岬
2大スターが対決するサスペンス。狙う側も狙われる側もオッサン同士、そんなんで盛り上がるのか?と思いきや、家族をつけ狙う、という恐怖と、後半は趣向を変えてハウスボートでの攻防、というのが、印象的。できれば、せっかく後半は非日常的な場所を舞台にしたのだから、ここでワンクッションおいて、静かな田舎の不気味さみたいなものをもう少しじっくりと出してくれてもよかったかも。狙う側と狙われる側が、結構バランスよく描かれてる気がしますが、これは両スターへの気兼ねなのだろうか?いや、悪くないですけどね。特にクライマックスの対決におけるシツコサなど、ワタシは結構好きですけどね。まあちょっと気になった点といては、ロバート・ミッチャムの肉体美、見ようによっては、無理に腹を引っ込めているように見えちゃうのだけど(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-08-17 10:37:02)
91.  恐怖の報酬(1953)
スピードとかクラッシュとかを売りにするカーアクション映画はよくありますが、本作のスリルは、どちらかというと、「坂道発進」「縦列駐車」等といった、あの、教習所でのスリルに近いものがありますね、ああ、ドキドキ(←ペーパードライバーのつぶやき)。ニトログリセリンを積んだトラックが、そろりそろりと進む、ただそれだけなんだけど・・・観ればわかる、やっぱり「ただそれだけ」なんてもんじゃない、このサスペンス。圧迫感のある映像、見せ方のうまさ、ってのもありますが、やはり、出発に到るまでの1時間で描かれるドラマと、出発後の人間模様との対比が、実によく効いております。たった4人の行程が、重厚な人間ドラマにもなっちまうのです(映画後半の物語だけを見れば、結構ベタな話かもしれんなあ、と、後で思い返せばそんな気もするけど、観てる間は決してそう感じさせない、この上手さ。実に絶妙)。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2008-03-01 07:41:15)
92.  Kids Return キッズ・リターン 《ネタバレ》 
冒頭、マーちゃんがふらっと現れるシーンがとにかく印象的。ふらっと、唐突に、まるで空中から現れたかのように、それこそ“幽霊”みたいに。そのまま舞台は主人公二人の高校時代へ。 その後展開する物語と、冒頭の雰囲気とを合わせると、悲劇的なラストを予想せずにはいられない、マーちゃんはいずれ、命を落とすのであろうと。しかし、この映画は、そんなお約束的な描き方はしない。私の安直な想像を嘲笑うかのように、ラストにおいて校庭の二人は、学校の窓から森本レオによって「実在のもの」として認識され、しっかり溜息をつかれちゃうのだ。過去というものの“苦味”をそのまま“苦味”として、ヤンチャに、肯定的に描く。さらには「不死身宣言」とも言うべきラストによって、カッコ悪かろうとなんだろうと、とにかく何度でもやり直してやるぜ!文句あるか!と言わんばかりのエネルギッシュな存在感を示した北野監督には、勇気づけられずにはいられない。迫真のボクシングシーンも文句無しで、作品のエネルギーを見事に体現し、映画を盛り上げる。
[地上波(邦画)] 9点(2007-08-28 00:33:00)(良:3票)
93.  キング・コング(2005) 《ネタバレ》 
『ロード~』で好きホーダイやり過ぎ、一方的過ぎてちょっとついていけない面もあったが、今回は“キングコング”というSFスペクタクルの原点、いわば共通土俵での勝負。これが結果的にいい方に転んだ気が。冒頭の見通しのよいNYの光景→閉塞感に満ちた船内の光景→ついにドクロ島に到着!良くも悪くもピーター・ジャクソン語法が炸裂するゲーム風スペクタクル→再び見通しのよいNYを舞台に最後のバトル! ってな感じの“映像的起承転結”が、流れとして悪くない。33年版の流れに沿ってこれを利用しながら(露骨に彷彿とさせる、パロディ的シーンも)、「今だからこそ作れる映画」としての味付けもまた、行き届いております(ケーハクな時代のケーハクな映画。ケーハクさを徹底的に追い詰めたなら、それもまた時代のモニュメントたりうる、のかも)。まず、コングに囚われたヒロインが、徹底的に振り回される。これは表向きはコングが彼女に愛情をまだ持っていない証なんだろうけど、こんなことされたら普通死んじゃう(33年版も76年版も表現できなかった点)。でも死なない。これはいわば「これから映画の中でムチャクチャしまっせ」宣言。宣言どおり、この後はデタラメなモンスターがデタラメに登場しまくる、デタラメな展開。これが楽しくって楽しくって、しょうがない。白眉は3頭のゴジラ(?)との対決。さすがの円谷英二もここまではできなかった(バカバカしいから?)。ヘッドロック、フライングメイヤー、キャメルクラッチと、基本に忠実、地味なワザのオンパレード。勝った後のコングの表情、つい「ヨッ、いいオトコ!」と声をかけたくなる、なかなかの男前。ヒロインの目もハート型(ウソ)。彼女を守りつづけるコングが、エンパイアステートビルでの最後の戦いでは、彼女を手放し、下に置く。彼は死を決意したのだ。コング転落後に写るヒロインのドレスは、まったく汚れの無い純白。こんなことは勿論ありえない。ここでは、彼女がまさに「守られた」ことが象徴されているのだ⇒いやあ、なんと直接的なワカリヤスイ表現でしょう。深みが無いですね。はっはっは。 ※ところで囚われのヒロインがコングの前で芸をするシーン。子供の頃、動物園で見かけた光景を思い出した。檻の前でゴリラをからかうオッサンがいた。ゴリラは非常に興奮してた。
[DVD(字幕)] 9点(2006-12-10 22:28:29)(笑:1票) (良:2票)
94.  キャンディマン2
都市伝説の殺人鬼・キャンディマン。って言っても、見るからにフツーの黒人の兄ちゃんだしなあ。キャンディマンの哀しい生い立ちが明らかに! 観てて思わず涙が。出る訳ないってば。これじゃますますフツーの兄ちゃんです。でも、よくあるタイプの無機的な殺人マシンみたいな殺人鬼(←よくあるタイプって何だよ)とは一風異なり、もっと有機的な「怨念」のようなものが背景にあるのが、日本人にも馴染みやすい普遍的なところ。過去の怨念は時代とともに風化し、一見、現代の都市とは無関係に見えるが、その痕跡はちゃんとそこかしこに残っていて、現代人の心に引っかかり続けている。過去、すなわち「済んでしまったことの重み」という呪縛。いいぞ、クライヴ・バーカー。ぜひ日本を舞台に怪談映画を作ってくれ。ところで音楽は、現代楽壇随一のヒットメイカー、フィリップ・グラス。いつも通りのミニマルミュージックで・・・もう飽きたよ(笑)
[地上波(吹替)] 5点(2006-08-19 13:05:55)
95.  キングダム・オブ・ヘブン
モーレツな合戦シーン、いやはやご苦労さまでした。でも、「この合戦シーンを盛り上げるには映画の長さはこのくらい必要だナ」「じゃあ脚本をもっと水増ししないとナ」「でもネタがないナ」みたいな感じがして。スペクタクルシーンを見せたいというのが目的なんだったらもうちょっとドラマをまとめてよ、とか、ドラマを見せたいんだったらこのハデな合戦シーン本当に必要だったの?とか、でもこのイビツさもまたそれなりにオモシロかったりするんだよなあ、とか色々無責任なことを考えてしまうわけですが。映画はもっともっと、「理不尽」でよいと思うぞ。冬木を見倣え(←誰だよ)。
[DVD(字幕)] 7点(2006-05-02 22:34:56)
96.  巨人の星 大リーグボール
何で登場人物みな、始終泣いてばかりいるのかと思ったら、そうか、そういうことだったのか。泣いてない時は瞳の中に炎が燃え上がっているので、時々涙で延焼を防いで調節しているんだね、きっと。ところでワタシは子供の頃「侍ジャイアンツ」派だったこともあり、どうもこの一連の「大リーグボール」と言うヤツに馴染めませんでした(強いて言えば消える魔球が好きだったかなあ、野球盤にもあったしなあ)。さて、今回は大リーグボール一号を編み出すオハナシですけども、今回改めて観ますと、ウン、まあ、アニメで見たら、それなりにオモロイ魔球ですな。でも実際の野球でこんな魔球使われたら、かなりツマラン試合になると思うが、どうか。今回描かれる、魔球を生み出すまでの過程はまさに壮絶(若干意味不明の部分も)。画家のミロはシュールレアリズムの作品を生み出すために、自らを飢餓状態に追い込んで幻覚を見たとも言われるが、飛雄馬にもそれと同じくらい鬼気迫るものを感じる。いや、魔球の実験台にされる伴宙太の方がスゴイかもなあ。しかしやがてこの苦痛が、飛雄馬に対する倒錯した愛へと変貌し・・・・という展開ではなかったので、安心、安心。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2006-04-02 23:03:02)(笑:2票)
97.  巨人の星 行け行け飛雄馬
巨人軍入団最後のチャンスに賭ける飛雄馬、その壮絶な闘いを描く感動のアニメ巨編! 各方面より絶賛の嵐! 「類を見ない心理描写」(ウシントン・ポスト紙) / 「むくつけき男たちの情熱、そして熱い友情。これが真のベースボールだ!」(NYタ仏ズ紙) / 「日本野球快進撃の秘密が、ここにある」(ホヒー・ハレンタイン監督) / 「巨人軍の監督としてただ一人、チームを優勝に導けなかった堀内。今にして思えば、当時から詰めが甘かった」(続売新聞)・・・・・・すんません勿論ウソですけども。で、私の感想ですが、そうですね、登場人物みんな、本当によく泣きますねえ。情緒不安定なんでしょうなあ。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-04-02 22:50:09)(笑:1票)
98.  キャバレー(1972)
ストーリーはと言うと、「汽車に乗ってやってきて」「汽車の下で叫んで」「汽車に乗って去っていく」というだけの、取り留めの無いオハナシなんですけども、これが一筋縄ではいかない。第二次大戦を前にしたドイツを舞台に、猥雑で混沌とした退廃の世界が繰り広げられていくのですが、この世界観は主に、キャバレーのショーに投影されており、実際の物語の場面は、むしろ「静的」に描かれて、この対比が印象に残ります。ナチ批判を声高に訴えるわけではなく、そういうもの一切合財を含めてのアブノーマルな歪んだ世界の描写が、我々を幻惑すると同時に、人間の持つ光と闇を、より直截的に感じさせる映画となっています。で、この映画の結論はと言いますと・・・やはり「3Pは素晴らしい」ですかね。違いますかね。
[DVD(字幕)] 8点(2006-02-27 23:08:17)(笑:1票)
99.  キングコング対ゴジラ
哺乳類の王者・キングコングと、爬虫類の王者・ゴジラはどちらが強いのか?という誰しもが決して考えない夢の対決が、ここに実現。ついでに軟体動物頭足綱の王者・大ダコまで登場というのがたまらない。前半の冒険物語のショボさは涙が出るほどだけど、それでも大ダコ大暴れシーンでは、ストップモーション(とおぼしき)特撮を(ごく一部に)駆使し、なかなかの迫力、うれしくなっちゃいます。後半にはいよいよキングコングとゴジラの死闘!キングコングの造形美には、これまた涙が出ちゃいます、ああ、ショボい。北京原人の逆襲なみ、クイーンコングなみ、キングコング(’76)なみ。じゃあ、標準レベルじゃないか・・・。それはさておき、この両者の死闘が、まさに日本中を股にかける、といった感じのスケール感あふれるダイナミズム。細かいカット割のスピード感。スーツアクターの大熱演もあって、ああなんでこんな変な戦いに興奮してしまうんだろう、とつい悔しくなっちゃうほどの興奮を呼びます。ゴジラの尻尾による「水面蹴り」など心憎く、もしかしたら故・橋本真也も参考にしたのか?とすら思えてきたりすると言えばウソになるが(どっちやねん)。実は昔は、キングコングの造形のヒドさ故、拒絶反応が出て、どっちかというと苦手な作品の部類だったのですが、久しぶりに観たら、いや、観ててちょっと燃えちゃいましたよ。ところでなんでもいいけど、この映画の結論が「人間は改めて、動植物の自然に適応する生命力に学ぶべきだ」というセリフだなんて、これまた一体、どうしたらそんな結論が出てくるんだ???
[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-12-17 23:49:15)(良:1票)
100.  キートンのハード・ラック(悪運)
うひゃ、なんじゃこのオチは。もしかしてこれがウワサの「チャイナ・シンドローム」ってやつですかね。はははは。でもこの飛び込みシーンには思わず「あっ」と言ってしまいました、もうビックリ。この映画、4コマ漫画を継ぎ接ぎして作ったような(それもオチがどれもこれもヘン)、行き当たりバッタリの内容ですが、キートンの驚くべき身のこなしが、ここでもたっぷり味わえます。このヒト、ほんとうに「体重」というものがあるのだろうか。オモチャみたい。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-10-25 22:23:19)
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