1. 黄色い星の子供たち
《ネタバレ》 どこまで実話に忠実なのかはわからないが、煽情的ではなく、総じてドキュメンタリー風に落ち着いて淡々を描いているところにリアルさを感じる。ヴィシー政権下のある種の「グレー」さも上手く描けていたように思う。冒頭とラストでメリーゴーランドが出てくるが、最後の少年の「眼差し」が非常に印象的。政権や体制が変わったら豹変する大人たち、他方で他国の軍隊が駐留しているという状況は何も変わらないのにヘラヘラとしている大人たちに対する不信感や怒りの表現なんだろうか。冒頭で独軍にカメラ撮影された時との態度の違いが試練を潜り抜けた少年の成長を感じさせる。 [地上波(字幕)] 8点(2023-07-27 13:01:42) |
2. きみはいい子
原作未読だが、3つの短編を1つの作品として映像化するのは少々無理があったように思える。個々のストーリーはそれなりに印象的ではあるんだが。子供たちの演技は自然でよかった。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2023-06-15 00:12:54) |
3. キネマの神様
原作未読だが、コロナや出演変更等々もあって映画化には失敗しているように思える。何もかもが中途半端というか。原作は娘視点で見たダメ父ということになっているらしいが、そのダメ父を変に踏襲したまま、主人公にしてしまったのが大きな要因に思える。80近くになって見たら、また違った印象を持つのかもしれないが。女優陣は概ねよかったと思うが、男優陣がイマイチ。志村けんだったら、もうちょっと「喜劇」になったのかも。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2023-03-30 12:27:33) |
4. キャスパー
基本的に子供向けだが、ギリで大人も見られるかな。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2023-03-29 12:20:16) |
5. 漁港の肉子ちゃん
原作未読だが、少5にしては内面が大人過ぎて違和感。キャラクターの造形もいいんだか、悪いんだか。女の面倒くささは伝わってくる。 [地上波(邦画)] 4点(2023-01-10 00:37:32) |
6. 君も出世ができる
中身は殆どないのだが、まだ戦後20年も経っていない昭和30年代に、これほどのパワーと熱気と勢いがあったのかと驚かされる。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2023-01-07 18:14:12) |
7. 教誨師
死刑制度の是非を問うのがテーマなのだろうが、群像劇にしてしまったことで少々わかりにくくなってしまったような。かと言って、設定上、こうならざるを得ないのも仕方ないのかもしれない。語り中心なので人間ドラマとしても弱い部分もあるのだが、メインの囚人である高宮との対話を通じて、牧師の方も気づかされていく展開は興味深いものがあった。印象に残ったのは、子供をバカにされて殺人をしてしまった父親だが、人はちょっとしたことでカッとなって殺人をしてしまうものなのかもしれないなとあらためて思い知らされた。背景には経済的な問題があるようだが、人生はちょっとしたことで狂ってしまう危うさがあるのではないか。これから残りの人生、トラブルには巻き込まれないように気を付けたいという教訓にはなった。自分が加害者になるのか、被害者になるのかはわからないが、それも紙一重ではないのかと。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2023-01-04 00:48:44) |
8. きな子~見習い警察犬の物語~
無難にまとまっている王道系の展開ではあるが、終わり方がちょっと唐突。時制が前後するので子供には少々わかりにくいかも。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2022-11-09 11:05:09) |
9. 岸辺の旅
「夫婦とは何か」を問う作品だと思うのだが、死別してからでは遅いということだろう。死別しないとわからないこともあるんだろうが、後悔しないように生きてる「今」を大切にするしかないのかと。テーマ・設定は興味深いが、作品としてはイマイチかな。 [地上波(邦画)] 5点(2022-08-19 22:26:16) |
10. 紀元前1万年
紀元前1万年にここまで文明が進んでいたとも思えないが、単なる民族抗争だけではなく、もうちょっと政治色を強くすれば面白くなりえたのかも。 [地上波(吹替)] 4点(2022-07-31 12:43:24) |
11. 君の名は 第三部
《ネタバレ》 和解の過程がちょっと唐突ではあったが、この作品の陰の主役は浜口親子なんだろうな。もしリメイクするならこっちをメインにして描いた方が作品としては面白くなりそう。それだけ本シリーズでは主演男女に存在感と魅力が欠けていた。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2022-05-25 12:27:56) |
12. 君の名は 第二部
「戦後の混乱期における過去」という点では松本清張的なところもあり様々な人間模様が繰り広げられるが、基本はメロドラマなので物語に深みがない。野性的な北原三枝が印象的ではあるが、主人公の出番も少なく話はあまり進まない。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2022-05-24 12:17:02) |
13. 君の名は(1953)
感動モノだと思っていたら、まさかこういう展開だったとは。夫のヒネクレ具合は面白いので「お笑い映画」としてみればいいのかもしれないが。ただしそれも現代的な感覚であり、同時代的には違った見方(感動モノ?)がされたんだろう。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2022-05-23 11:57:24) |
14. 霧の旗(1965)
ストーリーはたいしたことはないんだが、やはり何と言っても倍賞千恵子のクールさの中に垣間見える小悪魔のような可愛らしい表情と演技が素晴らしい。リメイクドラマは何作か見た事があるが、初回作品がこの出来だと中々勝てないだろう。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2022-05-17 22:43:37) |
15. 飢餓海峡
中学時代に高倉健目当てで見て途中で挫折した記憶がありようやくリベンジ。ストーリーは単純なので中学生には映像表現が合わなかったのだろうと思う。しかも、肝心の高倉健が中々出てこないし。で、大人になってから見ると、どこかで聞いた事があるような松本清張ぽいストーリーだし(戦後の混乱という意味では『砂の器』よりも『ゼロの焦点』の方が近いような)、演者は悪くはないもののちょっと期待が高すぎたかなという気はする。例え犯罪でなくとも誰にでも多かれ少なかれ「黒歴史」というものがあり、それを知る者が現れた時にどう立ち振る舞うのかというのは、成り上がりであればあるほど結構厄介で難しい問題なのかもしれない。ヒロインの方も成功者にユスリタカリをするわけじゃないんだから、事情を察して立ち去れよと思うし、娼婦やってるなら人間の機微ぐらいわかりそうなものだが、その辺がちょっと鈍感だったかな。よく言えば素直で純粋だったという事になるんだろうが、見方を変えればそれはエゴでしかないということになるのかと。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2022-04-15 14:42:06) |
16. 疑惑(1982)
原作未読だが、本来は「司法の正義」と「マスコミの正義」の対比がテーマなのだろう。しかしながら、良くも悪くも2人の女優の演技力の高さに見応えがありすぎて、本来のテーマがわかり難くなってしまったように思える。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2022-04-14 12:25:15) |
17. キセキ あの日のソビト
《ネタバレ》 殆どフィクションだろうが、家族の物語としてみれば、そんなにヒドクもない。ラストの父息子の「和解」のシーンはいいね。本当にGReeeeNを知らないのか?トボケタのか?がちょっとわかりにくいけど。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2022-03-29 10:21:48) |
18. 斬る(1962)
《ネタバレ》 ある意味「女に翻弄」されてしまう主人公ではあるが、ラストは理不尽ながらも壮絶に死んでいく女達に比べて、簡単に自刃を選んでしまう男の弱さに気が付いて、つらくとも生きていく選択をしたという事だろうか。時代は幕末なんだが、幕末感がないのが難点。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2021-11-06 17:16:25) |
19. 禁断の惑星
《ネタバレ》 実験的な作品だとは思うが、潜在意識の力による復讐劇という小難しい設定内容なので、映像向きの作品ではないように思う。潜在意識の登場が唐突で説明不足だったので、もうちょと博士の人物像や過去(記憶)等々を掘り下げたほうがよかったのではないだろうか。妙にエロイ娘や乗組員達が作品をバカっぽくしているものの、ロボットがカワイくて、内容はシリアスという、全体的にアンバランスな印象のだが、不思議な魅力を感じる作品ではある。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2021-03-11 11:47:52)(良:1票) |
20. 恐怖の報酬【オリジナル完全版】
《ネタバレ》 穴に落ちた4人が必死に這い上がろうとするが、次々と力尽きて結局誰も這い上がれなかったという話。人生そんなにうまくはいかないというか、生きることの難しさを感じさせる作品ではある。ストーリーとしては単純なわりには、冗長でわかりにくい部分があるのが難点。4人の過去は回想形式で描いた方がよかったのではないだろうか。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2021-02-27 16:27:27) |