1. ギター弾きの恋
フェリーニの『道』を連想させようが、何だろうが、良いものは素直に良いといった感じがしましたね。W・アレンの繊細な演出のおかげで小じんまりとよくまとまっている(誉め言葉です)。天才的なギター弾きも恋を知ってしまうと、ただの男。出会うはずの無かった一人の女性を真剣に愛していることに気づいた時の主人公のさり気ない仕草などは胸にジンワリと暖かくなった。また「食べる」という行為がいかに人間を喜ばせるかということも上手く演出している。サマンサ・モートンがケーキを食べるのがどれだけ可愛いことか。とにかく素敵な映画だと思います。こういう映画なら何回観たって良い。 9点(2002-04-19 00:25:08)(良:1票) |
2. 恐怖の報酬(1977)
W・フリードキンの実力がいかんなく発揮された作品。W・フリードキンは続編をやらない主義でもあるのかという程、続編&リメークというのはやらないディレクターですが、数少ないリメーク作。90年代に入ってから「十二人の怒れる男」のリメークもやりましたね。実はW・フリードキン、リメークも凄く巧い。何気に「十二人の怒れる男」のリメークもTV用だったらしいのですが、なかなか面白かった。で、この「恐怖の報酬」もオリジナルに負けじと劣らず面白い。緊張感あるスリルとサスペンス、特に崩壊寸前の桟橋のシーンはオリジナルの転回所のシーンの迫力をも超えた感すら。ですが残念ながらドラマ性ではオリジナルにかなわない。 8点(2002-04-14 01:24:37) |
3. 恐怖の報酬(1953)
巨匠アンリ・ジョルジュ・クルーゾーの傑作サスペンス。これぞと言わんばかりにハラハラドキドキのサスペンス描写は秀逸そのもの。仕事を受けるまでのドラマ性は、そのまま仕事中のハラハラドキドキ感の中にも取り入れられていて、それだけにラストの主人公が倒れこむシーンも意味深になっている。これだけ緊張感の張り詰めた映画なのに、不思議と疲れない映画でもあった。この辺は、最近の映像作家にも見習って欲しい。 9点(2002-03-31 21:18:35) |
4. キャスト・アウェイ
時間の無駄なんて思わなかったけど、正直言ってあまり面白い映画ではありませんでしたね。全体的に薄くて、薄くて。全然心に迫るものが無かったのが一番残念。確かに映画の半分を占めるT・ハンクスのサバイバル生活の演出は見ものと言えば見ものなのですが、やはり単調。実際のサバイバル生活も確かに音楽なんてかかるはずないし、話し相手もいないから静かだからリアリティに基づいた演出なのは分かるけど、サバイバル生活をもっとコンパクトにして欲しかった。飽きたとは言わないけど、少し冗長。一番凄かったのは、確かに飛行機の墜落シーンだったかもしれません。 6点(2002-03-30 16:53:52) |
5. 奇跡の海
最初に言うと、私は登場人物の行動に共感なんて、これっぽっちもしてません。でも何故だろう、胸に熱いものが込み上げてきた。トリアー監督独特の毒はあるけど、こんなに素晴らしい映画を手持ちカメラとデシタル処理された美しい風景描写で綴るなんて、トリアー監督にしかできない芸当だ。確かにヒロインの行動は不快に映るかもしれない。でもどうなのかな、序盤の遅れたヘリコプターから降りてくるヤンを待つ、ウェディングドレス姿のベスは瑞々しい魅力を持つ純真な女性だった。けど病床のヤンが言ったように「愛の力は偉大だ」によく表れる、やがてはベスは様々な男たちを誘惑し、関係を持つ。このヒロインにとってヤンとの愛が神様の実像だと思ってたんじゃないかな。当然、「愛人を作れ」と言ったヤンだって苦渋の選択だった。ツラい、本当に愛する女性にあんな事を言うなんて・・・。でもベスへの愛が強いゆえ、あんな事を言えたんだと思うな。ヤンとベスの愛の強さを神の存在の強さに象徴させて描いたトリアー監督の傑作だと思います、私は。 10点(2002-01-05 22:37:38) |
6. 救命士
確かにスコセッシとシュレイダーのマッドな世界を今になって見せられても、“フーン...”という風に、さして刺激的なものとして映らないけど、それにしてもこれだけの人数がReview投稿していて平均点4点台とは勿体ない作品。スコセッシの歯切れのいい演出はすこぶる絶好調で、近年数多く公開される“衝撃作”とは名ばかりの“ふぬけ映画”とは明らかに一線を画すほど、骨のある映画だと思う。 7点(2001-11-17 16:49:05) |
7. 金融腐蝕列島[呪縛]
これは久々に頑張ったと胸を張って言える日本映画の傑作でしょう。確かに人物描写は甘いかもしれない、「お堅い話し」かもしれない。でも、そんな難点をスピード感あふれる演出を施すことにより見事に吹き飛ばしている。ハリウッドだったらオリバー・ストーンとかが、ドロドロした映画にしそうだが、この映画はアッサリさせて刻明に事件の経緯を映し出している。私はこの映画、強くお勧めしていきたい。 8点(2001-10-10 23:57:16) |
8. 疑惑の幻影
うーむ別につまらないとは思わなかったけど、何かが足りない。演出も特に冴えてるとは言えなかったし、役者陣も目立って熱演している人もいなければ、ストーリーも比較的単調である。しかし車に備えているハイテク機器、それどころか裁判に持ち込まれるハイテク機器。こういった点ではなかなか関心を引くものがあったと思う。それにしても、オチをああいう風にしてしまうのは観客の意表を付いているつもりなんだろうが、結構不自然な気がするんですけど....... 5点(2001-08-02 19:22:50) |
9. 危険な動物たち
公開当時酷評されたらしいけど、個人的にはパイソンズ・ギャグは大好きなもので。それでも関連性のない前作「ワンダとダイヤと優しい奴ら」よりも少しギャグがマイルドになってしまったのが、マイナス材料。ケビン・クラインも前作でオスカー獲ったから、もう辞めたのかと思ってたのにも関わらず頑張って今回は二役やってたし(でも二役は必要なかったのでは?父親役は誰か他の役者がやれば良かったのにとは思ったけれど)。それでも結構面白かった。 9点(2001-08-01 20:07:56) |
10. ギャラクシー・クエスト
面白すぎて死ぬかと思うほど笑ってしまった。主演のティム・アレンにシガニー・ウィーバー、それにアラン・リックマンはそれぞれの役どころをキッチリおさえた演技をしているので、好感が持てる。また脇で出てきたキャラもいい。未見の時点ではとりあえずSFテレビ・スターの珍冒険とだけ知っていればいいと思います。それ以上余計な知識を入れると、笑いが半減します。いやぁ、それにしても面白かった。 9点(2001-06-20 22:03:04) |
11. キャット・ピープル(1982)
<ネタバレあります>最初この映画を観た時、私はかなりのショックを受けた。「タクシードライバー」の脚本家ポール・シュレーダーの映画なのである程度ショッキングな内容だったのは想像ついたものの、動物園の飼育員が兄扮するヒョウに腕を食われ失血死するシーンとか全体的にショッキングなムードが漂っていた。後はエンディングのデビッド・ボウイがアンバランスな感じで忘れられない。 7点(2001-06-17 13:48:37) |
12. キンダガートン・コップ
えっ!?私はこの映画は結構楽しめたんですが...しかもヒロインの女優ペネロープ・アン・ミラーという人も、メチャメチャ良かったと思う(でも「カリートの道」で凄いコトになってたね) た・だ・し、激しく笑えるシーンもなければ、別にラスト大感動というわけでもない。それは認めます。でも私、そういう子供が登場する映画に弱いんですよォ~。 6点(2001-06-09 19:18:01) |
13. キャデラック・マン
すみません、この映画一応“コメディ”に分類されてたんですけど、どこがどう笑うトコでどういう風に面白いのかよくわかりませんでした。ロビン・ウィリアムスにティム・ロビンスとキャストは良いんだけど、私は上映時間2時間弱どーもこの映画の雰囲気に乗れずに過ごしてしまいました。 4点(2001-06-01 19:23:09) |
14. 奇蹟の輝き
視覚効果は最高、言うことなし。でもストーリーが臭すぎる。話しに起伏がないので、かなり退屈なお話しでした。もっと“何か”が欲しかった(その“何か”がなんなのかわからんけど)。 5点(2001-03-19 16:47:08) |