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1.  グエムル/漢江の怪物
今、世界中から最も熱い眼差しを受けている韓国の社会派ポン・ジュノが、いわゆる大娯楽作品に挑戦したのが本作である。本国では当たらないとされているジャンルであるにも拘らず、大ヒットを記録したこの作品は、紛れもなく“正しい怪物映画の作りかた”的な面白さに満ち溢れていて、今後、亜流作品が続出することは間違いない。  本作の最も注目したい点は、政府や軍隊あるいは科学者といった、市民(=弱者)を守り、本来立ち向かっていくべき組織が怪物を生み出す原因を作り、そればかりか、自ら闘う事を余儀なくされる市民の足枷にまでなってしまうという、今までの怪獣映画の常識を覆す逆転の発想にある。冒頭の在韓米軍研究所から薬物を廃棄処分するシーン(いかにもB級っぽい!)や、政府による妨害工作など、反米・反政府といった社会派としての一面を覗かせてはいるが、実のところ余り深読みするほどの面白みは感じない。それは怪物に攫われた娘を、家族が力を合わせて救出するというストレートなドラマツルギーのほうが勝っているからに他ならない。それは一方で、さながら街をジャングルに見立てた、サバイバルゲーム的な面白さとでも言えるだろうか。怪物と国家の両方と闘わなければならない家族には、悲壮感や深刻さを余り感じさせず、どこまでもカリカチュアされた描写を貫く事で、大騒動を繰り広げる人間たちの滑稽さと悲しさを浮き彫りにしている。それにしても、韓国映画の生々しさは本作でも健在で、黒くヌルっとした物体が橋の欄干から、(まるでウ○コのような)いかにも排泄物の塊のように垂れ下がる姿で登場する怪物と、“ん?あれは一体、ナニ?”と、一瞬わが目を疑うような反応をする人々の描写が秀逸で、そのあとにくる河川敷でのパニックへと波及していく転換の面白さは比類のないものである。カメラの遠くから近くへの遠近法と、「ジョーズ」を参考にしたような横移動との巧みな組合せによる視覚効果は、緊迫感を伴った極めて精度の高い迫真の映像であり、中でも、次々と人々を襲う怪物が土手で足を滑らせるマヌケぶりなどは、まるで本当の生き物のような錯覚を覚えさせるほど芸が細かい。この序盤の圧倒的な素晴らしさに比べると、クライマックスは少々呆気ないが、ジャンルを問わずとも質の高い映画を描出するポン・ジュノの才能も然ることながら、映画製作に於ける柔軟な姿勢と懐の深さには敬服せざるを得ない。
[映画館(字幕)] 8点(2006-12-02 16:39:36)(良:3票)
2.  グッバイ、レーニン!
一つの国家が、紛争あるいは統合などといった歴史的なターニングポイントを迎えたとき、国民は如何にそれに向き合い、どのような行動をとって生きていくのだろうか。本作は東西ドイツの統合が、とりわけ旧東ドイツにとっていかに驚天動地の出来事であったかという事を、ひとつの家族を通して描いたものだが、遠い国の出来事と無関心ではいられないほど、当時の彼らの心情が痛いほど伝わってくる秀作である。物語の発端は、主人公アレックスがある日デモに巻き込まれ、間違って補導されてしまい、その事がショックで母親が倒れてしまう。長期に渡る昏睡状態の後、奇跡的に回復するが、その最中に東西ドイツの統合という歴史的変革が生じてしまう。自国に誇りを持って生きてきた母親にこの事を知られまいとするアレックスが、あれこれと捏造を重ね大芝居を打つ姿を、映画は終始コミカルなドタバタ調で描き綴っていく。咄嗟の判断でその場を切り抜けたり、皆で寄ってタカって嘘を演出するというのは、洋の東西を問わずコメディの常套的手法だが、アイデアが少々お堅いのはお国柄だろうか。けれども、いかにも嘘っぽいそれらを彼らが大真面目にやるからこそ、余計面白いとも言えるのだが。アレックスたちの涙ぐましい努力と徹底した行動力というのは、あたかも旧東ドイツを象徴しているかのようだが、果たして彼らのとった行動にどれほどの意味があったのだろうか。虚構のシナリオが大袈裟になればなるほど嘘っぽさも増していくという皮肉とその虚しさ。すっかり新しい社会環境に慣れきった彼らに比べると、母親のブランクが余りにも大きいという事なのだが、人間とは本来社会の変化の真っ只中にいると、その変化に知らず知らずのうちに順応していくものでもあると、映画は語りかけてくる。ところで、息子の嘘つまりはドイツの変化に気づかぬ振りをしてこの世を去った母親の愛情を、アレックスは果たして汲み取ったのだろうか。急激な社会の変化に翻弄されても、現実に背を向けることなく生きていく為の一歩を踏み出すこと、そして家族の大切さを彼女に教えられたような気がする。
8点(2004-09-28 00:33:33)
3.  クイール
この世に生を受け、盲導犬として育ち、様々な人々との出逢いと別れを繰り返しながら、紛れもなく人間の役に立ったことを生きてきた証として生涯を終えたクイール。本作はそんな一匹の犬の生きざまを、周囲の人間たちとの哀歓を絡めながら克明に綴った秀作である。生まれながらにしてその素質を見込まれ、本人の意思とは関係なく人間の都合だけで盲導犬としての宿命を背負わされた訳だが、それだけに訓練させられる犬と言うよりかは生身の生き物といったあくまでも一匹の動物といった感覚で表現され、そのあたりが実に細やかに描かれていく。この作品が溢れんばかりの愛情をそそぐといった、単に可愛い可愛いだけの動物映画と一線を画するのも、実話に基づいて製作されているという現実感からくる重みという点にある。登場人物たちのクイールに接する距離感を微妙に違わせたり、言わば紋切り型の人間を登場させていないことなども、物語を説得力あるものにしている。椎名桔平はまさにハマリ役で、地味ながらどんな役柄でもその人物に成り切るソツの無い演技力は、もっと評価されていい。熊の縫ぐるみにじゃれついて遊ぶいじらしい幼犬から、今や老犬となったクイールがそのボロボロになった縫ぐるみを相手に余生を送る姿は、ただひたすらに愛おしく、切なさを感じずにはいられない。
8点(2004-08-30 15:59:53)(良:1票)
4.  クジラの島の少女
本作は、島の族長を男が継承するという伝統と古い因習の残る島で、女として生を受けた少女パイケアの「男として生まれたかった」ことへの苦悩と反撥を描くと共に、自ら運命を切り開いていき、やがてアイデンティティーを確立するまでの闘いの物語と捉えたい。ここでの女性たちは皆それなりに自己主張を貫き、決して男尊女卑といった単純な図式としては描かれてはいない。あくまでも島の伝承にのみ拘っているのだが、パイケアが島の他のどの少年たちよりも、族長を継承する能力に優れているかが痛快なほどに示される。それだけに「男として生まれてきて欲しかった」と、孫娘パイケアをこよなく愛する祖父の無念さもまた胸に迫るものがある。映画は島の人々の生活を現実感溢れた描写をする一方で、ファンタジックな味付けをも施している。終盤のエピソードがそれなのだが、このあたり宮崎アニメにでもなりそうなドラマツルギーではないだろうか。まさに1000年の時を経ての「鯨への恩返し」と相成った訳で、島の人々の思いと願いとが十分に伝わってくる感動的な幕切れであった。
8点(2003-11-13 23:54:55)
5.  クイルズ
この作品は、世の中の常識や道徳といったものが人間の想像と表現の自由を奪うという、このサド公爵の時代から現代にまで延々と続いている問題を、芸術的かつ官能的に描いていく。人々に影響を与え続ける為に書くことに執拗に拘るサドは、衣服まで剥ぎ取られるが、それでもあらゆる手段を講じて諦めようとはしない。極めて貴族的・紳士的であるものの自らの死をもってでも抵抗し続けた、狂気というよりは偏執狂的な難しい役どころを、J・ラッシュが貫禄の演技で見せてくれる。一方で正常と狂気の間で苦悶する神父という役どころは、まさにJ・フェニックスのハマリ役で、右に出る者なし!
8点(2001-10-07 00:44:29)
6.  クロスファイア(2000)
なかなか良く出来た面白い作品で、往年の東宝特撮変身モノの香り(主人公が胸に手を当てるところなどは、まさにそれ!)や、デ・パルマの「フューリー」を彷彿とさせるシーンなど、まさに過去の名場面を巧くアレンジしている。さらに炎の演出をさせたらこの人の右に出るものなしと言われるぐらい、金子修介は見事なスペクタクル映像の描出にも成功している。
8点(2001-10-06 00:35:36)(良:1票)
7.  グリーン・デスティニー
明らかにワイヤーワークだという事をこれほど"あからさま”に実演して見せてくれた作品も他に類をみないのではないだろうか。吊り下げられ尚且つ移動しながらも的確に技を演じるその見事さ。まさに計算され尽くしたこれは紛れも無く芸術で、それはあたかもバレエを見ているかのように華麗でもある。この点を評価するかしないかで、この作品の見方は大きく違ってくる。ストーリーには何のヒネリも効かせていない故に、よりアクションが際立ったという好例。
8点(2001-07-07 23:50:03)
8.  クリムゾン・リバー
昨今流行のサイコ・ホラーをテーマにしたフランス製のサスペンス・アクションだが、まず本来衝撃的であるはずの猟奇的シーン等は意外なほどインパクトが無く、むしろ或る種のわざとらしさすら感じられ、ハリウッドの模倣の域を一歩も出ていない。もはや殺伐とした現実社会に映画が追い越されてしまっているのである。さらにラスト、唐突に登場する犯人に「セブン」のK・スペイシーのような悪魔的な魅力がなく、犯行そのものや動機にまったくの説得力が感じられない。若手刑事のヴァンサン・カッセルに比べて、J・レノの老刑事のキャラは一本調子であまりにもパターン化され過ぎていると思う(のは僕だけだろうか?)。警察仲間を振り切ってまで二人が雪山へ向かったまではカッコ良かったのだが、そのあと雪崩に遭遇して、結局みんなに助け出されるというなんともシマラないエンディングだ。(期待していた作品だけに罪は重いゾ!)唯一この作品の救いは名手ティエリー・アルボガストの見事なキャメラにある。
6点(2001-02-15 16:11:52)
9.  グラディエーター
たしかに筋立ては目新しくもないが、数々のバトルシーンには現時点で考えうる技術を駆使して、さまざまな工夫がみられ観客を圧倒し続ける!でも、やっぱりと言うべきかラッセル・クロウの存在がこの作品のすべてだと思う。「L.A.コンフィデンシャル」「インサイダー」そしてこの作品と、それぞれの異なったキャラクターがすべてハマリ役となるほどの演技とその存在感!凄い俳優がまた一人大きな成長を見せつつある。
8点(2000-07-02 23:48:05)
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