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プロフィール
コメント数 450
性別 男性
自己紹介 大阪府出身、岡山県在住、阪神・下柳と同年月日生

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1.  グリード(1924)
デスバレーのギラギラした太陽や、鳥かごを見つめる猫のアップのショットやゴールドや調度品を愛でる手のイメージショットなど、グリードを象徴的に見せるシーンがさりげなくそこに治まっているかのように、フィルム全体がグリードに染まっていますが、けっしてどぎつくなく、人間を根源的に見つめる真摯な視線を感じます。食べる飲む、愛憎、金銭、乗物、鳥の解放・・・様々な次元が絡み合い人は生き、いつの時代も人が人であることに変わりなし。
[ビデオ(字幕)] 10点(2006-10-02 11:16:11)
2.  グエムル/漢江の怪物 《ネタバレ》 
生きるとは食べること。本能的な機能に擦り寄れば、生きるとは食うこと。グエムルはなんのてらいもなく人を食う。パク一家はインスタントラーメンをぱくつく。唐突に姿を現したヒョンソに食べ物を与えることで家族の根源的な機能を画面に焼き付ける。これはヒョンソを助けるために奔走する家族の本能的な物語ではないか。本能ならばこそ、走る行為、食う行為のその美しさと醜さが同居する。きれいはきたない、きたないはきれい・・・それは無垢な少女ヒョンソの下水溝のドロに汚れた顔のクローズアップとタクシーから降りた時に夕日の逆光に照らされる野宿者のカットに象徴される。ラストシーン、ソン・ガンホの髪が黒いことは、それまで徹底してガンホの顔を覆っていた消毒剤などの遮蔽物が晴れて拭われ、生まれたままの姿での彼の再生を謳っている。ヒョンソが命をかけて守った男の子はヒョンソの生まれ変わりであり、必然そのシーンは「めし」となる。雪の暖かさが涙を誘う家族の物語である。
[映画館(字幕)] 10点(2006-09-07 19:46:08)(良:2票)
3.  ぐうたらバンザイ!
盆休みの間に見てしまい、職場へ復帰するのに随分と精神的苦痛を強いる原因となった作品。主人公のぐうたら賛歌にはパラダイス座のアルフレードも苦笑いでしょうな。そしてこれは見事な“いぬのえいが”で、主人公に仕えるワンちゃんの愛くるしい忠犬ぶりには頬も緩みますが、バクテン連発にゃ驚きました。で最後までその犬は「ワン公」・・・名前すら付けないぐうたらさ。ただ魚を釣り、ただ玉を突いて、食べて寝る。文部科学省選定映画です。
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-08-18 21:48:04)
4.  黒の試走車(テストカー)
「タイガー」自動車が開発中の新車は「イタリア」でデザインされた「パイオニア」号、ライバル社は「ヤマト」自動車で、そこの部長はバー「パンドラ」の常連ときている。とくれば、これはイタリアで学んだ増村保造が、ヤマト=日本映画を打ち破ろうと、自らがそのパイオニアとなり、まさに虎としてパンドラの箱をぶっぱなしてやろうという意欲に満ちた作品と見ることができる。湿った情感をいささかも露呈させることなく、産業スパイ、からむ女たちを捉えたフィルムは、船越英二のとった行動になんの表情も変えない連中をもってピークに達する。ここでようやく田宮二郎に亀裂が生じるもつとめて冷静である。ストーリィには突っ込みを入れたくなりもするが、このクールな文体・・・まいったな~こりゃ。
[映画館(字幕)] 9点(2005-06-16 21:23:19)(良:1票)
5.  くちづけ(1957)
松竹大船調に代表される日本的ホームドラマの湿った情感を引き剥がしにかかった増村保造さんの監督デビュー作。お互い父が投獄された川口と野添の両人がそれを機に出会い、お金の工面に苦労しながら互いを求めるという設定は、慎ましさ、思いやり、支え合い、けなげさ・・・などといったヒューマンな内容に落ちかねないところです。しか~し、競輪場で大穴を的中させた両人は、海水浴→ローラースケート→酒場とあっけらかんと金を散在することを楽しみ、倹約の美学などは見せません。踊り疲れた野添が「わたし喉渇いたわ」、間髪を入れずに川口が「ハイボール2つ」・・・ためらいのないこのリズムなんです。アンチロマンチックな工事現場で交わされるくちづけのムード、このムードこそが増村保造のムードであり、時に無性に増村作品を見たくなるムードなのです。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-06-14 17:03:43)(良:1票)
6.  くたばれ!ヤンキース
センバツが始まりパ・リーグは本日開幕、野球好きにとっては口笛を吹きながらスキップ、軽やかに心はダンシングといった季節ですね。さてこの映画、ワシントン・セネタース狂のおとっつぁんが悪魔に魂を売って若返り自ら選手となって打倒ヤンキースに大活躍するというファンタジー。ジョーという名からシューレスジョーとあだ名され、最後はちゃんとレフトを守っているのも嬉しいところ。実際の野球シーンはあまりないのですが、木製バットのカ~ンという乾いた音はたまりませんね~。あ~たまんない。フォッシーも自ら登場しグウェン・ヴァードンと軽快なステップを踏み、ヴァードンは妖艶にソロでも魅せますが、やはり楽しいのは野球場での選手達の群舞で、滑り込んだりベンチの上に乗ったり、グローブ、バットで大はしゃぎ。少し冗長に流れ、「パジャマゲーム」に比すると小粒ですが、家族を棄てて魂まで売ってしまうおとっつぁんのセネタース愛、野球愛にはシンパシーを感じまくりです。そろそろわたくしも六甲颪に魂をゆだねる時期となりました。たのんまっせ!タイガース。
7点(2005-03-26 08:56:24)
7.  群衆(1928)
アメリカ映画、サイレント期の傑作と称される今作は、日常誰もに起こり得る人生の禍福をスターではない二人を起用することにより、より無色へと近づけることを狙いとした映画です。見ている観客のすぐ隣りの人かも知れない手の届きそうなドラマを切り取っていくという手法を映画に取り入れたキング・ヴィダーとゴーサインを出したタルバーグにはやはり感嘆符をつけずにはおれませんね~。ビルの外観から窓へと流れ、フロアへと吸い込まれていくカメラは、多数の机が整然と並べられたオフィスを捉え、主人公が群衆のワンオブゼムに過ぎないことを印象づけます。それは赤ちゃんが生まれた時の多数のベッドを捉えたショットに受け継がれ、累々とした歴史が刻まれていることを語ります。2階建バスの2階からサンドイッチマンを見下ろしあざ笑うシーンを伏線とした浮き沈みを際やかに描きあげるセンス、ナイアガラの滝でロケーションされたラブシーンも楽しく、ラストの劇場で主人公のアップからカットが割られるごとに大勢の観客へと引いていくカメラは、彼らがたんなる群衆であると同時に、かけがえのない人生を生きる個人の集合体が群衆であることを語っているようで、それぞれに生きる意味と希望を高らかに謳いあげた本作はやはり傑作なのであります。
10点(2005-01-16 08:58:06)(良:1票)
8.  国定忠治(1958)
国定忠治といえば赤城山ですが、赤城山といえば栃赤城という力士がおりました。土俵際に追い込まれてのサーカス相撲が人気で、やたら〝とったり〟や〝さかとったり〟を連発していたような印象があります。さて、この国定忠治さんも相手に強気に攻め込ませておいて、土俵際から、やいやいやいやい!と体勢を立て直し一気の寄り、見ているものはすかーっ。栃赤城の苦し紛れのとったりとは少し違うところですな。それから国定忠治の名刀が「小松五郎義兼」ということを学びました。職場の女子社員にはさみを借り返す時に「流石は小松五郎義兼よく斬れる」「あっ、それ国定忠治ですね」とそんな会話からロマンスが生まれる可能性が出ました。うっ、こんな妄想している私が一番土俵際に追い込まれていますな。それにしても山中貞雄の「国定忠治」が見たーい、ぞ。
6点(2004-09-16 23:06:51)(笑:1票)
9.  孔雀夫人
ワイラー初期の作品。伝統格式、気品、上流階級ってなものに憧れを抱く夫人が旦那をけしかけ、ヨーロッパ旅行に出かけます。さてさてそこでの夫人の色恋沙汰やいかに、というお話。旦那はそのうち彼女も気付いてくれるやろ、と20年の結婚生活を大切に考えるのですが、彼女は懲りない。伝統に憧れる彼女、目の前に結婚生活という歴史、伝統を大切に思う旦那という恰好の対象がいるのにねー。また伝統というのは年を重ね刻まれていくのですが、自ら年をとることを極端に恐れる彼女というのも滑稽です。そんな自己矛盾に満ちた彼女ですからついに最も大切な人を失ってしまいました。夫人=アメリカ、旦那=ヨーロッパの象徴と置き換えて、その国にはその国の振る舞い方がある、と勝手に解釈させていただきました。
7点(2004-06-06 17:43:44)
10.  黒の報告書
佐賀潜原作の「華やかな死体」はかなり前に読んだのですが、正直内容をまったく覚えていないのが幸いして、ストーリィそのものを楽しめました。忘れっぽいというのもいいものですね。さて、カメラはあいかわらず手前に人物の背中や頭や、静物をバーンと据えてその向こうで会話する人物が配置されるパターンが多いですねー。さすがの私でも一目見て増村だと分かります。しかし女性のうなじなどは色気もあっていいのですが、頭髪の薄くなりかけたおっさんの後頭部などが写ると苦笑してしまいますね。まーそんなことはおいといて、宇津井健扮する検事が、誠実に一生懸命に殺人事件の犯人を挙げ、起訴し、公判に臨むのですが、敏腕弁護士及び生活を優先する人間たちの前に・・・という話です。その検事がエゴを貫くところや殿山泰司扮する老刑事がいい按配に配置されていてなかなか見ごたえあるテンポのいい作品でした。
7点(2004-05-21 20:46:53)
11.  グランド・ホテル 《ネタバレ》 
グランド・ホテルの回転ドア(この時代にもうあるのね)をくぐると、それに呼応するかのように、それぞれの人生も回転します。社長は犯罪者へ、帳簿係は絶望から希望へ、踊り子は陰鬱から高揚へ、タイピストはお金から情へ、盗人は恋を覚え、生から死へ。そして、元の回転ドアをくぐり戻っていきます。犯罪者は横の戸口から、死者は裏口から出ていくのもどこか暗示的。その様子を何事もなく眺めるような円形ロビーの俯瞰ショットが「人生はめぐる、いい事があれば悪いこともあるさ」とささやいているようでなんとも象徴的でした。形式としてその名を残すだけでも誉れ高い作品です。
8点(2004-05-04 17:42:15)(良:3票)
12.  グッバイ、レーニン!
ベルリンの壁崩壊という大きな歴史のうねり。ロケット打ち上げ成功という宇宙ロマン。そんな壮大な時間軸と空間軸で繰り広げられるちっぽけな家族の物語。しかしその家族には壮大な物語。無数にきらめく星のごとく、世界中の家族にもこんなきらめく物語が無数にあるんだろうなー。ラストの母の「素晴らしいわ」は、周りの人達の彼女への愛、その愛に対する感謝の表情ではないだろうか。目の前のニュースが本当であろうが嘘であろうがもうどうでもよくて。西や東や、右や左やもうどうでもよくて。
8点(2004-04-19 21:44:05)
13.  草の上の仕事
ごちゃごちゃ背景を描かずにただ草を刈る1日。その中で、ひたすら2人の心と言葉のやりとり、その雰囲気を感じるという作品ですね。なんか篠原さんがこんなの撮りてーな、みたいな感じがよく出ていて、コマーシャリズムを感じさせないところがいいですね。お金はなくてもいい映画は撮れる、という典型的な映画かな。
7点(2004-03-24 14:01:13)
14.  クレイマー、クレイマー
子どもの親権を前妻と争いながら、これはテッド対テッド、前の自分対今の自分との闘いではなかろうか。焦げたフレンチトースト対出来のいいフレンチトーストとの闘いと言いかえるとどこかチャーミング。
7点(2004-03-12 19:49:54)
15.  グリーンマイル
死を目前にしたコーフィのセリフはよかった。
7点(2004-03-03 22:31:38)
16.  群青の夜の羽毛布
物語の流れに乗りそこねた私は、痛い家族をただ眺めていた。そのことが茨の海だった。この日は、この映画を見た後、鬼束のコンサートへ行った。「茨の海」が心に溶け込んできた。
4点(2004-03-01 23:24:25)
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