41. 刑事コロンボ/溶ける糸<TVM>
コロンボが犯人に対して怒りを爆発させる珍しい姿がこの作品でも見る事ができます。ラスト、溶ける糸が容易に見つからないのは当然として、糸が全く見つからないのもおかしいと思うのですが。手術室に乗り込んだ時点で勝負ありなのに、警部、負けたフリは人が悪いです、と申し上げたいです。 6点(2005-03-21 22:17:23) |
42. 刑事コロンボ/断たれた音<TVM>
デューデックは本当に温厚な人物なのか、クレイトンに見せる優しさは負けないという絶対の自信からくるもので、見下しているように見えました。クレイトンはコロンボにネチネチからまれても、あくまでも冷静に対応し、知力対知力の火花が飛び散る様子は見応えありました。ラストもあれだけでは決め手に欠けるので、冷静さを失わなかったら切り抜けられたはずで残念です。警部、今回はギリギリの勝利でしたね、それとデューデックにとどめをさしに来る事が予想されるであろうに、死なせてしまったのは失態ではないですか!と申し上げたいです。 6点(2005-03-21 08:36:02) |
43. ゲッタウェイ(1972)
妻のとった行為に、怒りからか、嫉妬からかこだわりを捨てられない器の小さいマッコイですが、逃げる、生き延びるという本能の部分の凄みは、マックィーンの身のこなしの鮮やかさと相まって魅了されます。子供や孫を儲けて穏やかに過ごす事はなく、その時、が来るまで、ゴミとともに転がり落ちたように何としてでも逃げ続けるのでしょう。報いであっても二人一緒なら幸せなのでしょう。余韻の残るラストでした。 7点(2005-03-19 12:57:51) |
44. 刑事コロンボ/権力の墓穴<TVM>
どうして友人を助けるのか理解出来なかったのですが、助けたのではなく利用したしたたかさには感心しました。しかし、コロンボのしたたかさの方が桁違いに上で、警部、ちょっとやり方が汚いじゃないですか!と申し上げたいです。真面目一点張りの考え方では仕事の成果が出ない場合もある事を感じた作品です。 7点(2005-03-18 09:11:54) |
45. 刑事コロンボ/自縛の紐<TVM>
パチーノの赤ジャージ姿と同様、衝撃(見てはいけない物を見てしまったような)の青ジャージ姿は強烈な印象です。汗だくになって走っていましたが、考えに考えて脳も汗だく状態なのでしょう。哀れな未亡人を思ってなのか、犯人の厚顔さに思わず激昂する姿に、彼が実は激しい気性の持ち主で、その激しさは何時もは執拗に食い下がるという形となって現れる事が想像できます。それと、受付で待たされている時のイライラした様子から実は短気なのだという事も分かりました。彼の違う一面を知る事の出来る作品でした。決め手の鮮やかさを絶妙なタイトルが言い表しています。 6点(2005-03-14 18:17:54) |
46. 刑事コロンボ/野望の果て<TVM>
上院議員を目指す者らしく目的の為には手段を選ばず、周到な計画で犯行に及び、発覚の恐れを微塵も持たないヘイワード。コロンボは一歩一歩追い詰めて行き、詰めの部分は「果報は寝て待て」とばかり彼が墓穴を掘るのを待っているようでした。ヘイワードが自分から動いてしまったのはコロンボを恐れてなのか、見くびってなのか、ラストのぐうの音も出ない表情から自分は後者だと思います。自分は愛人は若いだけでヘイワードがそうまでしても失いたくないという魅力を感じる事が出来ませんでした。コロンボは犯行の動機も見抜いていたようで今回の犯人は相手にとって不足があったのではないでしょうか。 6点(2004-12-10 23:31:13) |
47. 刑事コロンボ/別れのワイン<TVM>
コロンボシリーズは、子供の頃放送が楽しみで欠かさず観ていました。毎回、犯人を応援していたのは言うまでもありません。この作品は犯人がワインを海に投げ捨てるシーンが強烈に印象に残っていました。30年振り位に観ました。何時もの、芒洋とした姿で覆い隠した、深い洞察力と権威に臆することの無い強靭な意志で犯人に食らい付いてゆくコロンボとは趣きが異なっています。人生でワインしか愛せなく、愛するものを守るため凶行に走ってしまったエイドリアンを見つめる眼差しに思いやりと敬意、悲しみを感じました。エイドリアンの完全犯罪の破綻がワインであるのも自縄自縛とはいえ悲しいです。コロンボの「自供してくれますね」「なによりも嬉しいお褒めの言葉です」には酔いしれました。上質なワインのように味わい深く、心地良い余韻が残る素晴らしい作品に乾杯。 9点(2004-12-10 06:21:08)(良:3票) |