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アングロファイルさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1000
性別 男性
年齢 60歳
自己紹介 レビュー数が1000に達したということで、活動を停止します。(今のところ)仕事がひじょうに忙しいので、映画を楽しむゆとりがありません。落ち着いたら再開するかもしれませんが、とりあえず未定です。

皆さま、ありがとうございました。縁があったらまたお会いしましょう。

※変更要望は出すかもしれません。

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1.  500ページの夢の束 《ネタバレ》 
自閉症でトレッキーの女性が、シナリオコンテストに応募するためにひとり(いや、犬も連れて)ロサンゼルスに向かう……というお話ですが、これを聞いただけでだいたい話は想像できますし、実際の作品もおおよそそういったものです。そういう点では珍しくないのですが、主人公が『スター・トレック』のマニアというのがミソでしょう。というか、完全にスタトレ頼み。なので、やはり『スター・トレック』が好きだったりする人は喜ぶかもしれませんが、残念ながら私は身近に自閉症の知り合いもいないし、『スター・トレック』(というか、映画はまったく見ていないので『宇宙大作戦』?)にも思い入れはないので、「こういうものか」という感じでした。題材の時点で観客層を限定してしまうのは、いかがなものかと思います。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-04-09 21:41:49)
2.  殺したい女 《ネタバレ》 
のちに『裸の銃を持つ男』シリーズを作るザッカーズ&エイブラハムズだけあって、爆笑の傑作。バーバラ誘拐の顛末がメインのはずですが、脇で出てくるポルノビデオの誤解の連続がおかしすぎ。ああいうのがコメディの基本ですよね。最初はワガママだったバーバラが、痩せてサンディと仲良くなっちゃう展開がなかなか良いです。犯罪ものなのに最後が爽やかなのも好印象。とにかく面白い傑作です。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2020-01-13 20:39:04)
3.  ゴジラ キング・オブ・モンスターズ 《ネタバレ》 
IMAX3Dで鑑賞。  うーん、こいつは厳しい。この映画をひとことで言えば「ゴタゴタしている、とっちらかっている」ということ。とりあえずお話の方は完全にモナーク中心なのですが、中盤まで後手後手に回っているので行き当たりばったりな感じ。まとまりというか、芯の通った流れが感じられません。こういう行き当たりばったりが延々と続くためか、途中でだれてしまいました。地球環境の問題、とりわけ自然と人間との関係が扱われてたりしていますが、それが行動づけの理由に使われているだけで、浅いので印象に残りません。  あと、どこかで見たようなパターンがかなり多いというか、そういうのばっかり。たしかに今どき映画を作ろうとしても、だいたいのパターンは過去に作られてしまっていて前例は多いと思いますが、ちょっと多すぎというか、寄せ集めのツギハギに思えてしまいます。これは、ストーリー進行に芯が感じられないことと、無関係ではないのではないかと思います。この監督はゴジラ映画が好きらしいので(ただし本作を見る限りでは、平成のシリーズが好きなようだ)、オマージュというかサービスのつもりでやっているのかもしれませんが、どうもサービス過剰。こういうのはポイントを絞ってやるから効果的なのではないでしょうか。「過ぎたるは猶及ばざるがごとし」という感じです。  むしろ怪獣たちの方ががんばっていて、怪獣が暴れ回る映画としては魅力的なのですが、ただ暴れ回るだけでは面白くない。やはりそこに至るプロセスが重要だと思うのですが、今回はそこのところがおざなりにされたような気がします。いろいろな要素を取り入れながらも、一点に集中しているのではなく、むしろ拡散している印象。要は、監督が取り集めた要素をうまく捌けなかったということなのでしょう。自分の実力以上の力は、発揮できないものです。  それとあちらでは、暴れ回る怪獣の足下で右往左往する人間を描かないとダメなようですが、これも効果的とは思えない。この方が迫力が出ると考えているのでしょうが、動きがめまぐるしすぎてどうも落ち着かないのです。遠くから怪獣の戦いを眺めるという図の方が、じっくり画面に集中できてよいと思いますが。
[3D(字幕)] 6点(2019-06-03 21:31:08)
4.  ゴジラVSビオランテ 《ネタバレ》 
最初に見たときはかなり面白かったのですが、改めて見直すとアラが目立つ。とりあえずビオランテというか、ゴジラ細胞の設定がムチャクチャ。「自己再生能力を持つ」って、なんですかそれは。放射能を浴びただけでそんな性質を帯びるのか、はたまたもとから持っていたものなのか。いずれにせよ、ビオランテの設定を正当化するためのご都合主義にしか見えません。あと、ビオランテが勝手に宇宙に登ったり降りてきたり、ほとんどファンタジーとしか思えません。のちの『ゴジラvsデストロイア』でも見られる、大森一樹の「一見すると科学的でもっとらしいが、よく考えるとわけがわからない(ご都合主義)」という特徴が、すでに出ています。さらに、最後にゴジラと戦ったのは、ゴジラの原発進行を止めるためだとしか思えないのですが、そうする理由(恵理加の意志が戻ったわけ)がまったく不明。そこを説明するために三枝未希を出しているはずなのに、これでは意味がありません。全体的に、本作での彼女は単に道具として使われているだけで魅力がない。本領発揮は奇しくもベビーが登場する『ゴジラvsメカゴジラ』以降になったようです。  あと、抗核バクテリアが「核兵器を無効化するので、それ以上の脅威を生み出すもととなる」ということで問題視されていますが、これはかなり強引な考え方でしょう。1作目の『ゴジラ』と同様なテーマを盛り込んだのでしょうが、かなり不自然な取り込み方となってしまいました。そもそも「科学の暴走」というのならば、ゴジラとビオランテがそれを象徴しているはずですから、この2体を派手に暴れさせればいいようなものでしょう。しかし本作では白神博士(親子)を悪役として描けないため、結果的にビオランテにも悪役を振れず、それに代わって抗核バクテリアとそれを巡るバイオメジャーを仇役に仕立てた模様です。このあたりが、非常にバランスが悪く感じてしまいました。それに、「恐ろしいのはゴジラでもビオランテでもない、それを作った人間だ」というのはもっともなのですが、よりによってあんたが言うなよ、と突っ込まざるを得ません。どうも本作も前作同様、意欲ばかりが空回りしたという印象です。とはいえ、後続の作品よりは楽しめる内容になっているでしょう。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2017-07-03 22:18:18)
5.  獄門島(1977) 《ネタバレ》 
原作は横溝正史の代表作……のみならず、日本探偵小説のベスト1に推す人も少なくない作品ですが、個人的にはいまいちでした。トリックはまあいいとして、最大の問題点は動機。網元の方はともかく、本人の死後それを実行してしまうというのがどうも納得できません。わざわざ俳句に見立てるというのも、必然性が感じられませんでした。  しかしこの映画では、嘉右衛門老の“他国嫌い”がかなりしつこく描かれていて、説得力を与えています。早苗が「島から出たことがない」と言うのも、獄門島という「小宇宙」の閉鎖性を強調していました。どうもこういうものは、短時間に凝縮した方がかえって理解しやすいように思えます。映画の限られた時間に事件に関する情報を詰め込むのは大変でしょうが、本作ではかなり成功していたと思います。特に冒頭、戦死・生還・鐘という、事件発生に必要な三要素をちゃんと出すだけでなく、復員詐欺を暗示させるところまで入れたのはおみごとでした。「キチガイ」もしっかり出てきますし。とはいえ、話を追うのに忙しくて、情緒面に欠ける部分もありました。  そのあたりは最後に母子の要素を入れることで対処していているようですが、これは『犬神家』の焼き直しのように見えて、ちょっとどうかと思います。勝野の動機にしても、子供に家を継がせたいということよりも、和尚との間に何かあるのかと思わせて暗示にとどめるという、スッキリしないままの終了で不満が残ります。とはいえ、全体としては見ごたえがあり、充実したできだったと思います。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2016-11-25 21:11:29)
6.  コンドル(1975) 《ネタバレ》 
謎の追跡自体は面白味があるのですが、肝心の真相が肩すかしというか、はっきり言ってよくわからない。当時は切実だったのかもしれませんが、いまだにガソリンで走る車が街中にあふれているのを見ると、まったくリアリティのない動機だとしか思えません。それで殺し屋を雇ってあれだけ始末するとか、無茶苦茶すぎ。もしそれを「頭がおかしいから」ということで理由づけようとしているのであれば、ますますお話にならない。CIAの組織ぐるみだと思ったら、実は数人しか関与していなかったというのも、針小棒大。というか、誰が計画を知っていたのかということ自体、判然としない。そのため、最後に「組織対個人」みたいなことを持ち出しても、説得力がありません。途中でフェイ・ダナウェイといい仲になるのも、強引すぎてついて行けませんでした。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2016-11-13 20:46:30)
7.  荒野の七人 《ネタバレ》 
改めて考えたらまだレビューしてませんでした。ということで久しぶりに見たのですが、ちょっと微妙。面白いのはハリーとリーという、『七人の侍』にはいないオリジナルの人物。特に一攫千金を狙っているというのは異色ですが、考えると逆に西部劇的な設定かとも思えます。個人的には、「男気」を感じさせないリーが好きです。彼だけ衣装がキッチリしていて洒落者って印象ですね。  時間の関係もあって人物設定・物語共に薄味で、特に後半農民が裏切ったりするのは、独自の展開を考えたのでしょうが、あまり面白くない。最後にバタバタと4人死ぬのもあっさりしすぎで、むしろとってつけたよう。このあたりがよければもう少し高得点でした。娯楽映画として楽しいことは間違いないですが。  あとこの映画、スティーヴ・マックィーンが格好よすぎて、ユル・ブリンナーはお気の毒さま。序盤の霊柩車で準備するところを見ても、2人が違いすぎ。このマックィーンはほとんど反則ですわ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-11-28 21:05:15)(良:1票)
8.  ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃 《ネタバレ》 
怪獣映画は通常SFに分類されることが多いのですが、本作はほとんど科学的ではない。むしろオカルトの要素が強く、その点で異色の怪獣映画になっています。つまり正統派ではない。監督が平成ガメラシリーズの人であるためか、特に『ガメラ3』との共通点が見られます。「封印されていた伝説の守り神が復活する」というのはレギオンそのものだし。どうもこの方、こういう伝奇的な要素が好きらしいですね。ゴジラが日本を襲う理由とか(個人的には、そんなものどうでもいいんですが)、伊佐山老人の顛末とか。しかし、それらで話が面白くなったかどうかは、正直微妙。  あと、ゴジラに立ち向かう人や被害者を救う人を讃えていましたが、これも『ガメラ3』でありました。しかしそういうことにこだわるのであれば、地震や津波や火山の噴火など、自然災害を題材にした映画を撮ればいいのではないか。その方がリアリティがありますし、共感も得やすいでしょう。わざわざ怪獣映画でそこを強調する必要があるのか(これがあるようなのですが、それは後述)。  終盤横浜での怪獣対決は、妙に長ったらしく感じました。ギドラがパワーアップして復活することが主な原因でしょう。こうした、漫画かアニメに影響を受けたのかと思えるような展開も、どうかと思います。怪獣同士の戦いは、適度の長さでないと飽きてくるんですね。ここは長すぎます。あるいはしつこいというか。これもマイナス点。  主演の新山千春は科白回しがたどたどしいし、宇崎竜童はどう見ても軍人、しかも准将なんていう高官には見えません。軍人役なら、葛山信吾の方がよっぽどそれらしかったです。  さて、護国聖獣でも勝てなかったゴジラを最後に倒すのは、人間の作った兵器。要するにこれは、「人間の叡智は素晴らしい」という映画なのでしょうか? どうも先の「人間讃歌」と併せて考えると、あながち見当違いだとも思えません。しかしそうなると、人間を誉め称えるために怪獣を暴れ回らせたということでしょうか。どうもこの映画を見ていると、怪獣映画を見てよく感じるドキドキ・ワクワクする感じがあまりないのですが、そういうことであれば納得できます。たぶんこの監督さんは、怪獣よりも人間が好きなんでしょう。まあそれならそれでいいのですが、何にせよ本作にはさして面白味を感じませんでした。ツッコミどころのない、整合性のとれた話だからといって、面白いとは限らないのです。少なくとも、私が見たい怪獣映画というのは、こんなものではないですね。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2015-06-10 22:33:04)
9.  荒野のストレンジャー 《ネタバレ》 
なかなか意味深な終わり方ですねぇ。いろいろと解釈できそうな話なのですが、私は「持たざる弱い人間」と「武器を持った強い人間」を対比した物語だと思いました。持たざる町の人は武器を持っても弱い。そのあたりが、「武器を持ったら強行になる」アメリカ的な行動原理とはズレていて、興味深かったです。一見平穏な町の人間にも裏があるとか、なかなか一筋縄ではいかない。ああいう一見無害な人間が実は一番やっかいだったりするわけです。とはいえテンポはあまりよくなくて、とくに序盤はしんどいですし、ストーリー自体はそれほど面白いとも感じられませんでした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-06-07 22:02:30)
10.  婚期 《ネタバレ》 
小姑姉妹がなぜ兄嫁をあれほど嫌うのかいまいちよくわからないので、意地悪な行動に説得力がありません。とはいえ、動機づけは映画的には重要ではないのでしょうが(あれこれ言っているけど、本人たちもちゃんとわかっているか疑問)。本作では言葉のやりとりと、そこから来るおかしみがポイントでしょうから。それにしても、いちいち面倒くさい人たちですなぁ。途中で嫌気がさししてきました。しかしその頃には次女の結婚話が持ち上がり、うまく話の方向が変わってうまく最後まで持って行っています。  それにしても最後になると、結局小姑姉妹が同居していたことがすべての元凶のように思えるのですが、それでいいのでしょうか。愛人問題も片付いたのかどうかわかりませんし。どちらにせよ、バカな人間たちがバカやっているのを笑う映画ですが、観ているこちらは笑いながらもだんだんとバカバカしくなってきました。面白いんですが、どうでもいいと言えばどうでもいい。ワイドショーでの芸能ネタがどうでもいいのと同じです。北林谷栄の婆やが一番まともに見えるというのは、皮肉が利いています。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-05-10 14:50:45)
11.  ゴー!ゴー!若大将 《ネタバレ》 
次作『リオの若大将』で若大将は卒業することになるわけですが、本作が作られた時点で、すでに決まっていたかのような印象を受けます。澄子を結婚相手として家族に紹介するとか、江口と照子の仲が明白に描写されているとか、終幕へ向けての伏線でしょう(とはいえ、各作品はそれぞれ独立しているわけですが)。江口は前半のラリーでナビゲーターを務めていることもあり、これまでになく出番が多いのも、若大将とのコンビを強調しているように思えます。そのラリーのシーンがなかなか面白く、いつもの展開になる駅伝よりよほど楽しめました。それと、これもおなじみ(?)岩内監督の凝った演出、今回はなんと歌のシーンで群舞が登場し、完全にミュージカルのノリでした。夜の公園での場面ですが、フィルターなど使わず実際夜にロケーションしたようです。噴水の照明が色鮮やかで、これもなかなか見ものでした。 このあたりになるとスミちゃんのライバルであるサブヒロインはほとんどゲスト扱いなわけですが、今回は浜木綿子が芸者役という、やたらと濃いキャスティング。若大将と合うのかと思ったら、田能久に乗り込んで久太郎と仲良くやる場面ははまっていました。さすがにうまく考えてあります。 そんなこんなで、これまた楽しめるエピソードでした。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-12-09 21:35:15)
12.  ゴジラVSデストロイア 《ネタバレ》 
スペースゴジラとコレは、だいぶあとになってDVDで見ました。前者は劇場まで足を運ばなくて正解でした。 で、本作のミクロオキシゲンとかデストロイアとか、劇中で一応説明されていますが、わかったようなわからないような。ゴジラの暴走を含め、とりあえずそれらしければまあいいかと。一応、行き過ぎた科学が人間にもたらす災厄とか語られていますが、上っ面だけで非常に薄い。だから最後のゆかりのセリフも浮きまくっていて、つけ足しとしか思えません。これじゃあ河内桃子さんも出てきた甲斐がないってもんでしょう。未希と芽留の葛藤も抑えぎみで、やはり本作は怪獣バトルが見もののようです。 前半での、小型デストロイアと特殊部隊の戦いは、暗い上に着ぐるみの動きがそれっぽくなく、あまり成功していません。緊迫感も足りませんでした。この小型デストロイア、あとのシーンでも出てくるのですが、今見ると人形丸出しでかなり苦しいです。CGが自由に使える現代なら、もう少し見ものになったっと思います。それにデストロイア自体、「対ゴジラの切り札であるオキシジェン・デストロイヤーの化身」にしては、弱すぎ。ジュニア戦はともかく、ゴジラとの戦いはそれほどいいところなく、自衛隊にとどめを刺される始末(しかし最初に見た時は、あれで死んだのかどうかわかりませんでした)。 結局、本作での見どころはゴジラのメルトダウンくらい。ここは音楽も相まって荘厳な美しさがあり、名場面となりました。そのあとのジュニア復活は……ある意味予想通りですかね(この場面、ゴジラに気づくのが芽留というのも暗示的)。あとで田中友幸さんがゴジラを殺すのに反対していたと知り、その意をくんだものかとも思います。これはこれでよかったのではないでしょうか。映画自体のできは、思わしくないものでしたが。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2014-12-01 17:55:04)
13.  ゴジラVSメカゴジラ 《ネタバレ》 
封切り当時見に行って、ゴジラ映画に見切りをつけた記念すべき(?)作品。ということで、約20年ぶりに再見。そういえば、今はなき京都宝塚劇場で最後に見たゴジラ映画でもありました。 なにがひどいって、最後のゴジラ復活はないでしょう。伏線らしいものもなく、突然ラドンのエネルギーを吸収して復活って……。ご都合主義もここまで来ると、開いた口がふさがりません。ラドンがパワーアップした理由もまったくわからない。あと、「植物から発せられている音楽」が、便利な万能道具のように使われていて、これも疑問を感じます。 一応最後には「自然の怪獣VS人工物のメカゴジラ」みたいなことを言っていて、自然界には人間に解明されていないことがあるから、問答無用で復活したとか? 脚本家がそこまで考えているとは思えませんが、仮にそうだとしても、最後に申し訳程度に出してきたのでは、説得力がありません。もともとメカゴジラありきの作品なわけで、後付けでもっともらしいことを言ってもダメなんです。全体のテーマとなっている親と子の情愛については、まあよかったのではないでしょうか。 ドラマ的に一番よかったのは、三枝美希の心境の変化。シリーズものならではの展開ですし、観客であるこちらにもゴジラとの関係を問い直すという、重要なファクターとなっていました。小高恵美さんも、シリーズではこれが一番魅力が出ているのではないかと思います。 本作ではゴジラやラドンの出現が比較的早く、怪獣の登場場面も多くなっていて、派手さはありますが、やはりそれを支えるドラマ部分がしっかりしていなければ、作品として高く評価はできません。特撮というのは、あくまで全体の一部分なのですから。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2014-11-30 10:47:32)
14.  ゴジラ(1984) 《ネタバレ》 
公開当時から、かなり評判は悪かったですね。まああの時はチャンピオンまつりの反動から「悪のゴジラ」が期待されていたので、その点からするとやはり物足りないです。本作でのゴジラは、エネルギー補給のために原潜や原発を襲ったり、帰巣本能を利用して三原山に誘導されたりと、生物的な側面が出ています。いわばモンスターではなくクリーチャーとして描かれているわけで、そのあたりも従来のゴジラ像と異なっていたと思います。 ドラマ的には「もしゴジラが現れたら」というシミュレーション・ムービーという発想で作られていて、その点は高く評価されてもいいと思います。その割には、スーパーXのような超兵器が登場していて、違和感を感じるのですが。また、政府側と牧たち民間人との描きわけ・コンビネーションもうまくいっていなかったと思います。 本作の最大の欠点は、とにかくテンポが悪いこと。全体としてもっさりとした印象を受け、緊張感もありません。核ミサイルが迫って避難命令が出たはずなのに、ゴジラのまわりに群衆がいるとか、わけがわかりません。また、パニック映画の要素もあるようですが、そのあたりの段取り(宅麻伸のヘリの場面や、そのあとの崩壊しそうなビルからの脱出)も悪い。しかし一番ひどいのは、出なくてもまったく関係のない浮浪者。このあたり、「映画会社の思惑」が透けて見えすぎて、観客としては白けるしかありません。 ということで、アイデアはいいと思うのですが、どうも映画製作側のノウハウが、それを表現できるだけのものではなかったという気がします。しかしまあ、今でもそれほど低くは評価できない作ですね。内容自体は好きなもんで。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2014-11-29 10:45:25)(良:1票)
15.  GODZILLA ゴジラ(2014) 《ネタバレ》 
2D字幕版で鑑賞。正統派のモンスター映画で、かなり楽しめました。ただ、タイトルがゴジラなのにムートー中心でゴジラの出番が少ないことが、やや不満。そのせいかどうか、「これ、別にゴジラでなくてもいいんじゃない?」とも思えます。ムートーとは逆に、生態がほとんど説明されていないので、実質「正体不明の存在」ですが、デウス・エクス・マキナとしては、それでもいいかと思います。あっさり核爆弾を使うのがいかにもアメリカ的で、正直いい気持ちはしませんが、これは特にゴジラ映画だからというわけではなく、どんな映画でも一日本人としてそういう思いを抱くことでしょう。  以下余談。当サイトでの低評価のレビューを読んで、ゴジラ映画が日本でダメになった理由がなんとなくわかりました。ゴジラというものに固定観念を持ちすぎなんですね。どうも近年、60年前の第1作をことさらに持ち上げる、ある種神格化するような気配が感じられますが、個人的には賛同しかねます。たしかにあの映画は傑作だと思いますが、それがゴジラのすべてではない。日本のシリーズ自体、『キングコング対ゴジラ』以降の娯楽路線や、東宝チャンピオンまつりでのヒーロー化など、時代と状況に合わせてゴジラ像が変化してきました。それが当然でしょう。だから、いつまでも第1作にこだわっているというのは、いいことなのか。ミレニアムシリーズはことごとく第1作を前提とした物語になっているようですが、それは大きな問題ではないのかと思います。 やはり2010年代には、その時代にふさわしいゴジラ映画が作られるべきでしょう。本作は、その一つの例をきちんと示してたという点で、高く評価したいと思います。  原発の崩壊や津波の場面など、製作側としては日本での公開にいろいろ思うところがあるのかもしれませんが、こういう映画を作ってくれてありがとう。東宝チャンピオンまつりで育った世代の日本人から、お礼を申し上げます。  *東宝チャンピオンまつり世代というのは、1969年から1975年までの間に、昭和ゴジラ映画の大半を劇場で見たわけで(リバイバルは短縮版ですが)、今振り返るととすごい経験をしたものだと思います。
[映画館(字幕)] 8点(2014-08-13 20:13:01)(良:2票)
16.  荒野の1ドル銀貨 《ネタバレ》 
マカロニ・ウェスタンというのは、時代や国・地域があいまいというか、どこでもいいというイメージがあります。しかし本作では、南北戦争終了後のアメリカ西部が舞台。それはいいのですが、セリフがイタリア語なので違和感があるなぁと思いつつみていたら、最後にやられました。あれがあるから南北戦争後だったのですね、納得。ほかの方のレビューにもありますが、こうした小道具の使い方がうまいです。それ以外では、主人公が妻帯者であるためか、ちょっと甘い雰囲気があるところが異色です。しかし主演がジュリアーノ・ジェンマですから、それはそれでいいでしょう。紳士然とした悪役のピエール・クレソワも魅力的。銃撃戦だけでなく肉弾戦も十分楽しめます。主題曲もマカロニらしくていいですし、娯楽作品としてはなかなか楽しめました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-07-12 17:18:41)
17.  コレクター(1965) 《ネタバレ》 
この映画、やはりテレンス・スタンプに尽きますなぁ。あのイっちゃった目つきがこわい。「愛している」と言いながら、相手をたいして信用せず支配しようとするのは、結局愛しているのが自分自身だけだからでしょう。題材からすると下世話な話にも持って行けますが、サリンジャーやピカソを使ってハイブラウな雰囲気をかもし出しています。原作者がイギリス人であることを考えると、イギリスでの階級間の違いが表現されているのかもしれません。そういったあたりにも文芸的な香りがして、俗なショッカーとは一線を画していたのが、ひとつの魅力でした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-06-24 22:14:21)(良:1票)
18.  ゴジラ(1954)
久しぶりに見ました。この頃の映画の常として、時間が比較的短い(その中では長い方かも)。なので特に前半はポンポン話が進みます。このテンポ感がいい。ムダな説明を省いて観客にちゃんと話を理解させるところが、本多演出の真骨頂でしょう。 内容的には改めて言うことはないですが、一部大仰な演技のところがあり、全体がリアルなタッチで描かれているだけに、妙に浮いてしまっていたのが残念でした。しかしそれ以外は、今見てもよく作ってあるなぁと感じさせます。  それにしても、子供の放射能を本当に測定するような時代が来るとは、考えてもみませんでした。最後の山根博士の台詞にあるように、21世紀のゴジラもあれが最後の一匹というわけではなさそうです。そう考えると、この作品の存在意義は60年経った現代でもあるというか、ある意味時代がゴジラに追いついてきたと言えるかもしれません。なんという予見性か。〔レビュー600本目〕  [2014年06月13日追記]劇場で「60周年記念リマスター版」を鑑賞してきました。映像はもちろんのこと、音声が非常にクリアになっていて感動的でした。現在では機器の性能が向上していますから、音に関しては初公開時以上かも。リマスター版制作に拍手を。
[DVD(邦画)] 9点(2014-03-15 21:27:52)
19.  コント55号とミーコの絶体絶命 《ネタバレ》 
『ワン・ツー・パンチ』ほどではないですが、これもそこそこ面白い。病気だと勘違いするパターンはよくありますが、それがきっかけで起こるてんやわんやがなかなか笑えました。しかし中盤は、海に飛び込んで金を全部なくすとか、ちょっと強引な展開が目につきました。倍賞美津子とのエピソードも、必要というわけでもありませんし。まああれは、田中邦衛の寅さんのパロディが眼目なんでしょうけど。後半の香典集めあたりは楽しめました。脇役陣では、太地喜和子のワガママ娘が可愛くてよかったです。 しかしこの映画、欽ちゃんを寅さん、二郎さんをマドンナの父親あたりに置き換えれば、そのまま『男はつらいよ』シリーズにもなりそうです。おそらくは松竹の伝統的な喜劇の作法にのっとっているのでしょう。そのためかある種の安心感があります。55号の映画はほかにも見てみたいですね。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2014-03-12 22:08:23)
20.  コント55号と水前寺清子のワン・ツー・パンチ 三百六十五歩のマーチ 《ネタバレ》 
ドリフの映画が残念な内容だったので、これもあまり期待せずに見たのですが、なかなかよかった。とりあえず、欽ちゃんと二郎さんがそれぞれを彷彿とさせるような役柄ではまっています。2人のコントもなかなか楽しい。メインのお話はアパート立ち退き問題ですが、それに恋愛話や2人が店を買う話もからめつつ、非常にテンポよく進行して飽きさせません。タレント映画の常として脇役にはいい俳優をそろえているのですが、敵役の花沢徳衛と谷幹一が楽しそうに演じていました。最後は憎めない悪役になりますし。チータは一応マドンナのポジションですが、むしろ夏子役川口恵子のかわいらしさが印象的でした。演出はスチルを使ってうまく仕上げていたと思います。 ちなみに、ゲスト的ポジションで塚田茂と前田武彦が出ています。コント55号はテレビで人気者になりましたし、テレビつながりでしょう。そのマエタケ演ずる客に「僕はテレビが嫌いなんだよ」と言わせているのは、なかなかワサビが利いています。このあたり、普及してきたテレビに対する活動屋の矜持のようなものが伺えて、面白かったです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-03-08 20:56:52)
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