21. いとこのビニー
《ネタバレ》 ビニー役のジョー・ペシはどう見たって小柄、おそらく日本人男性平均よりも低いだろう。それに比べ裁判長(判事)役のフレッド・グウィンはモンスター役をやっただけに2メートル近い大男。この好対照がたまらなくおかしい。この裁判長、最初はビニー主張をことごとく退けていたのに、リサがむくれて証言席から降りようとすると今度は許可なく降りちゃいかんとビニーに味方するのがおもしろい。マリサ・トメイの助演女優賞だけが話題になりがちだが、この裁判長、なかなか味のある所を見せたと思う。 [DVD(字幕)] 7点(2012-12-13 21:30:51)(笑:1票) |
22. インデペンデンス・デイ
おもしろかったのは最初の30分くらい。その後は全然ダメ、安易すぎるというか、くだらない。未知の物体、生物であれば予想外の展開になるのが普通。米国万歳ではいけない。それこそ全世界が一致協力すべきことなのに。 [DVD(字幕)] 2点(2012-11-18 15:37:09) |
23. いわさきちひろ ~27歳の旅立ち~
誰もが知っている絵本画家いわさきちひろの、知られざる波乱の人生をドキュメントで綴る。個人的には、ネットその他で調べるだけ調べたあげくの鑑賞だったので驚くことはなかったのだが、興味ある人にはぜひ見て知ってほしいドキュメントだ。ドキュメントだからして点数で表すのはむずかしい。(一応平均でということで) [映画館(邦画)] 6点(2012-10-21 16:56:59) |
24. イタリア的、恋愛マニュアル
《ネタバレ》 オムニバスの形式ながら時間と空間は同じ、見事につながっている。それぞれがまるでリレーのバトンタッチのようだ。そして第四話の海岸の家まで来て、もしやと思ってみてDVDを第一話に戻してみると、そうあのレストラン?なのだ。ということは・・・。 この見事な作りに拍手、そしてイタリア的恋愛マニュアルにも。 [DVD(字幕)] 7点(2012-10-06 21:31:46) |
25. 生きとし生けるもの(1955)
主人公の三國連太郎がどうもすっきりしないサラリーマンを演じている。会計課の女性菅沼民子に真相を言えず、ずるずると愛し合うような仲になるのも妙な話なのだが・・・。 それに比べると北原美枝の社長秘書は明るく快活で気持ちがよい。 さてさてこの映画のテーマはよくわからずじまいだった。紀貫之の歌など持ってきても、私にはさっぱり。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-09-26 12:29:51) |
26. 石内尋常高等小学校 花は散れども
《ネタバレ》 良人、三吉、みどりの3人の子供たちと市川先生夫妻を中心にした前半の物語は非常におもしろい。これが90を過ぎた映画監督の作だろうかと疑いたくなるほど実に若々しい。中盤は30年ぶりの同窓会、戦争を挟んでいることと広島ということもあり、戦争の痛々しさを感じずにはおれない。ここまでは高得点、だが市川先生が倒れて亡くなるまでがどうも冗長に思う。ここで老監督らしいゆっくりとした時の移り変わりを感じなければならないのかもしれないが、私には不向きだ。特に言語障害でものが言えないと言いながら「やーまーざーきー、こーいーのーはーつーたーびー」と一語一語はっきり言うのには参った。これじゃ通訳も何もいらずにわかるじゃないか。それから良人に関して、ぐずで決断力がないままうじうじするのも好きじゃない。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-09-05 21:34:54) |
27. いつかA列車に乗って
《ネタバレ》 雰囲気がとても良い。「実は・・・」「うそ!」「ばれたかあ」は最高、特にラストがこの会話で終わるのが何と言ってもほほえましい。こういった群像劇は好きだし、シーンのひとつひとつに情感がこもる。音楽も良さそうなのだが、ジャズが苦手の私にはちょっと・・・。もしジャズが好きだったら、満点になる映画かもしれない。 [DVD(邦画)] 8点(2012-07-30 06:16:11) |
28. いま、会いにゆきます
見ているときは、突っ込みどころがたくさんあるような映画に思えた。しかし見終わった後はそれがすべて消えていた。それは決して理屈で解消されたわけではなかったのに・・・。 後半どんどん感情が高まっていって最後は涙ぼろぼろだった。でもそれは切ないとか悲しいという涙ではなかった。究極の愛というか、何か心に響くものを感じたからだった。 結子さんに惚れてしまった。佑司くんがとてもかわいかった。獅童さんがとてもうらやましかった。 自分でもまさか10点をつけるとは信じられない映画だった。 [DVD(邦画)] 10点(2012-05-25 16:27:05) |
29. 一枚のハガキ
《ネタバレ》 どんな賞に輝いたかではなく、これぞ新藤兼人監督人生100年の集大成と言える映画だ。一切の無駄がなく、粋を集めたような画面やストーリーは、人間を追求してやまなかった男の神髄を見たような気がした。 戦争はいろいろな形で語られるが、これは監督自身が主人公松山啓太同様、くじという幸運に恵まれ帰還できた体験によるものだろう。 戦争は多くの悲劇をもたらした。長男が戦死し、その嫁が次男と結婚し、その次男も戦死する。子どもを戦死させた老夫婦が後を追ったように亡くなる。そういった不幸もあったろう。あるいは夫が戦死したと思っていた妻が他の男と一緒になっていたということもあったろう。この映画はそういった不幸を淡々と物語っている反面、鋭い叫び声を上げ、残された人間が強く生きていく姿も描いている。シンプルな作りと舞台劇のような台詞は、あたかも上質のお芝居を見ているようだったし、満を持して見ただけあって、実に見応えのある映画だった。 [CS・衛星(邦画)] 9点(2012-04-23 09:02:03) |
30. 愛しのローズマリー
《ネタバレ》 少々品のないスタートだったけど、徐々に映画の魅力にはまってしまった。最初のうち笑ってばかりいた自分も、途中から笑えなくなってしまった。人を外見で判断してはいけないと誰もが知ってはいるが、実際となるとむずかしい。映画はあっさりとやってのけたし、ラストも良い。 やせた美しいローズマリーも太ったローズマリーも同一人物(特殊メイク)と知り、大変驚いた。 [DVD(字幕)] 7点(2012-04-21 22:46:24) |
31. E.T.
私の若い頃は、スピルバーグはSFファンタジーの代表的な存在であり、ジョーズ 、未知との遭遇、E.T.とヒットを飛ばしてきた。そしてE.T.と言えば、満月を背景にシルエットとして浮かぶ空飛ぶ自転車の映像が大変話題になった。(今でも超有名) そんな大評判の中で見たE.T.だったが、大感動を受けるには年がいっていた。(もっと昔に制作されていたならばと思う) しかし子ども時代の素直な心を持つ年少者には、良い映画なのではと思う。 [映画館(字幕)] 6点(2012-04-12 19:06:00) |
32. いつか晴れた日に
英国貴族のハッピーエンドなロマンス物語だが、いかにも品があって格調高い。原作小説が素晴らしいからだろうが、脚本も優れている。これが主役をつとめたエマ・トンプソンの脚色だというのはすごい。 映画は理性的な姉と感情を素直に表す妹との対比がよく出ていて、これが原作の“Sense and Sensibility”ということか。 [DVD(字幕)] 7点(2012-04-11 07:19:04)(良:1票) |
33. いつか読書する日
ラジオで美奈子の葉書が読まれ、リクエスト曲がかかる。「雨の日と月曜日は」だ。一般にはカーペンターズの歌として有名だが、元はといえばポール・ウィリアムズの作った曲であり、彼自身の歌が聞こえてくる。それが美奈子さんの心境と重なってくるようでもあり大変懐かしい。 映画は主役の二人とその周辺の人たちの心遣いが感じられ雰囲気がとてもいい。坂の長崎、長崎の雨という雰囲気も・・・。 [DVD(邦画)] 7点(2012-04-04 19:41:44) |
34. いそしぎ
クレオパトラで共演しロマンスとスキャンダルを巻き起こした二人が共演。(予期せぬ出来事は見逃した) 不倫ものには違いないが、教会への信仰心や自由な精神など、二人の会話は結構レベルが高く興味深い。傷ついたいそしぎが介抱され、空へ飛び立つシーンが二人の将来を暗示させ印象的。割と良い映画だった印象があるが、他の人たちの点数が低いのにびっくり。 [映画館(字幕)] 6点(2012-03-30 09:08:46) |
35. いつでも夢を(1963)
橋幸夫と吉永小百合のデュエット「いつでも夢を」は、私の少年時代に大ヒットした曲である。そのヒットにあやかって翌年製作された映画だが、やはり橋幸夫を出演せざるを得なかったんだろ。歌はうまいが演技はライバルの浜田光夫と比べようもない。 しかし、この点をのぞいてもまずまずの映画だと思う。三角関係になるところを、平等の権利とやらのデモクラシーに立った青春映画となった。それに定時制高校に対する偏見克服についても・・・。 主題歌だから「いつでも夢を」のメロディーが音楽の主になるが、吉永小百合のデビュー曲「寒い朝」も随所に使われていて良かった。 なおこの後吉永小百合はスター家業の忙しい合間を縫って、大学の二部(定時制)に合格し見事に卒業する。文字通りの実践だった。 [映画館(邦画)] 6点(2012-03-20 12:32:09) |
36. いちご白書
《ネタバレ》 スタートの主題歌「サークルゲーム」は良く印象的、だがいちご白書の若者たちと同年代を過ごした私にとっては、大いに不満の残る映画だった。前半の恐ろしく退屈な青春ドラマと、後半の講堂での警察との衝突が、あまりにも不釣り合いというかかみ合わない。 講堂での衝突シーンはおそらく現実に起こったできごとをそのまま表現したものだろう。無抵抗の学生を強権発動でもって排除していく様子がリアルに描かれている。 しかし、なぜそれほどまでして学生が立てこもったのかが描かれていない。これでは経験に乏しい現代の若者が見ても疑問に思うだけだろう。 毛沢東やゲバラの写真が掲げられてあっても、中は至って平穏。議論も活動も何もない。理想に燃え激論を戦わせた私たち日本の学生運動とはまったく異質、「革命ごっこ」にしか見えず、ずいぶん甘い学生運動だ。やはり資本主義大国の米国ゆえだろうか。 唯一おもしろかったのは食料調達係と雑貨店主人のシーン。 [映画館(字幕)] 5点(2012-02-14 17:51:07)(笑:1票) |
37. インドへの道
支配する側英国と支配される側インドとの確執が基盤にあるのだろうが、私にはいまいち理解不足。主人公とその周りの人たちの心情がピンとこない。これはもちろん映画が悪いのではなく、私の能力の問題だろうけど・・・。 D・リーンの映画は大作が多いし、戦場に架ける橋からライアンの娘まで映画館で見てきたのだが、これはDVDで初めて鑑賞。そうか14年ぶりの映画だったのだ。 [DVD(字幕)] 7点(2012-02-05 16:45:04) |
38. 命果てる日まで
テレビがラジオに取って代わっていった時代、ホームドラマや恋愛もの時代劇とたくさんのドラマがテレビ番組として登場してきた。この映画出てくる俳優さんや女優さんたちも皆テレビでおなじみの人たちばかり、それだけに映画も非常に親しみやすかった。この映画は三角関係というメロドラマの典型だけど、やはりそんじょそこらのものとは違う。原作があのラジオドラマ「君の名は」の菊田一夫、監督が松本清張の数々の名作を映画化した野村芳太郎ともなれば、映画としても完成度が高い。私もとても強烈な印象として残っている。香山さんが好きで都はるみの映画(アンコ椿、馬鹿っちょ出船、涙の連絡船)を立て続けに見、そしてこの映画も見たのだが、他の映画のストーリーはほとんど忘れてしまったのに、これだけはしっかり覚えているほどだ。香山さんが演じる和江が、本当に哀れで切なかった。学生の頃は、小説やドラマ、映画で愛というものを頭ではわかっていたが、こんなに胸を締め付けられるものとは知らなかった。そういう思いを与えてくれた映画だった。 [映画館(邦画)] 7点(2012-02-04 09:35:29) |
39. インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説
昔映画館で見たときはずいぶん興奮した記憶があるが、DVDで再度見てみるとこんなものだったのかと拍子抜け。それに気持ち悪いものも結構出てくるし・・・。若い人の冒険ものとしては良いかもしれない。 [映画館(字幕)] 5点(2012-01-19 21:50:20) |
40. インディ・ジョーンズ/最後の聖戦
前作「魔宮の伝説」はドタバタが過ぎてたが、こっちの方は比較的落ち着いて見ることができる。父親が出てくることも前作の登場人物より良く、脚本も練られていると思う。 [DVD(字幕)] 6点(2012-01-19 21:44:28) |