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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2251
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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41.  さよならみどりちゃん 《ネタバレ》 
不幸体質の女性の恋のお話。最初は、「そんなに辛い恋愛ならしなければいいのに」とか「この男、最低だな」とか思って観ていました。でも恋愛は理性でするものじゃない。そういうことを久しぶりに思い出しました。ゆうこからは、“理屈ではなく人を愛おしむ気持ち”を、ユタカからは‘人と深く交わることへの恐怖“”愛されることへの渇望と不安“が伝わってきました。2人とも器用に振る舞いながら、本当は不器用。それは理解できます。でも今2人の関係を”よし“としていいのか。今の状況からは光が見えません。やっぱり一歩前に踏み出すべき。自分はそう思います。「私を愛してよ」と本音を吐露したゆうこ。スナックを辞める決断をしたこと。頑なに拒んでいた歌を歌ったこと。満面の笑みで歌い踊るゆうこからは、恋する女性の切なさがにじみ出ていました。でも今の状況から踏み出す一歩、いや半歩も同時に見えた気がします。やっぱり女性は芯が強いのかもしれません。物語には痛々しいくらいのリアリティがありました。キャスティング的にはメインからスナックの客に至るまで良くはまっていたと思います。とくに星野真理は役を自分のものにしていたと思います。
[DVD(邦画)] 7点(2006-08-03 17:57:29)(良:3票)
42.  サイダーハウス・ルール 《ネタバレ》 
この作品、初見の印象はかなり悪いものでした。狭い世界を経験しただけで、主人公が何かを悟ったような気になっていること。自分の責任で招いたドロドロの人間関係から逃げたこと。自分を必要としている所へ戻るという安直な選択等に共感できなかったためです。タブーに触れたエピソードにも嫌悪感を抱きました。初見から2年。再見して、違う見方をするようになりました。この作品はとても現実的なのだと気付いたのです。個人差こそあれ、すべての人が限られた世界しか経験しません。経験する世界の狭さを否定するのは違うと感じました。また、自分の生きていく役割(作中では“仕事”という表現)を見つけることは必ずしも経験する世界の広さに比例しないとも思うようになりました。また、自分を必要としている所へ戻ることは安直なのか?人は生きている意味を見つけたい生き物です。それが分からぬ一生も、それを見つけた一生も共に尊いです。単に主人公は後者だっただけです。それでも結果的に彼女との人間関係から逃れたことには、不満が残ります。それが彼女の為であったとしても、ドロドロの中で生きていかざるを得ないのが人生だと思うからです。再見でこれだけ印象が変わった作品は初めてです。解釈の仕方は様々だと改めて思いました。それでもやっぱり、好きではない作品です。
[DVD(字幕)] 7点(2006-05-17 18:00:54)
43.  殺人鬼から逃げる夜 《ネタバレ》 
聴覚障害を持つ主人公と殺人鬼による命を懸けた鬼ごっこ。ハンディキャップがマイナスに作用するのは仕方がないにしても、登場人物の行動や選択が合理性に欠けることや、警察の無能ぶり、通行人の無関心さ等、終始イライラさせられっ放しでした。もっともこれは洋画の殺人鬼ホラーでお馴染みの「あるある」であり、ツッコまれることなど百も承知でしょう。それでもあえて採用したのは、観客にフラストレーションを溜めさせるため。ラストで吐き出させ、カタルシスを得させようという魂胆があるのは明らかです。あざとい手口で品が無いと思うものの、実際まんまと爽快感を感じましたし、エピローグも観客の期待に沿うものでした。悔しいかな(笑)エンターテイメントとして正解と言わざるを得ないでしょう。喩えるなら焼肉のタレで味付けしたようなサスペンスでしょうか(韓国だけに)。繊細さは皆無ですが、分かりやすい濃い口の味付けで、美味いのは間違いありません。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-09-08 20:24:01)
44.  ザ・ブルード/怒りのメタファー 《ネタバレ》 
本サスペンスの見どころは、コトの真相が明かされるまでの過程にありました。一体何が起きているの?殺人鬼は何者なの?様々な可能性に思いを巡らせます。いよいよ種明かしされた後は早仕舞い。それはもうアッサリしたもの。そういう意味では如何に真実をカモフラージュするかが重要でした。然るにこのタイトルはどうでしょう。完全にネタバレじゃないですか。ブルード=一腹の子。もっとも横文字が苦手な私は全く気づかす何の問題もありませんでしたが。もし邦題が『怪奇!黒雪母と7人の小人』だったなら、ボンクラな私でも流石に気付いたでしょうけども。見終えてみれば、雰囲気はあるけど、いまいち捉えどころのない映画。オープニングの音楽は如何にもサスペンスな趣で良かったです。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-04-16 13:50:17)
45.  サイレント・トーキョー 《ネタバレ》 
「日本を戦争が出来る国にする」という首相発言に対する憤り。平和ボケ極まれる日本国民に向けた警鐘。今回の爆破テロ事件は、主にこの2点が動機と思われます。大きく括れば、世界平和を望むが故のテロと言えましょう。主義主張と行動が噛み合っていないように感じますが、目的達成の為の手段として「テロリズム」を許容する立場であれば、何ら矛盾はないのだと思います。大事の前の小事。日本語本来の意味での「確信犯」です。ただ、今回の犯人に「政治的信条」があったとは思えません。犯人の胸の内にあったのは、今は亡きあの人に対する深い愛情でした。 長い年月をかけ熟成された亡き人に対する想いは、「故人の意思を受け継ぐ」かたちで顕在化したと考えます。ただし、「本当に爆破テロが故人の意思であったか」は議論が分れるところかと。故人が爆破知識を犯人に授けたのは「この技能を役立てて欲しい」でありました。伝統工芸の職人が弟子に技術を伝承するように。老舗のうなぎ屋が秘伝のタレを後継ぎに託すように。自分が消えて失われてしまうのは、その対象が希少で有益であるほど、それを獲得するのに費やした労力が大きいほど、耐え難いもの。自死を決意していた者にしてみれば、自身が持つ爆破知識が受け継がれれば、それで満足だった気がします。もし戦争になったら、この知識を役立てて欲しい程度の話。しかし受け継いだ方からすれば、そうは行きません。「秘伝のタレ」を家庭内で消費するなど許されません。「宝の持ち腐れ」は罪だからです。犯人は、受け継いだ技能を最大限発揮する場をずっと探していたのでは。冒頭に述べた動機は後付けであり、キッカケに過ぎないと考えます。あの人が病んだのは、非情な現実に心が耐えられなかったから。テロリストを育成する気などハナからなく、後に起こる「必然の悲劇」を予想できなかったからと考えます。甘いですか。甘いかもしれません。 もし現実に、本件のような予告爆破テロが日本で起きたとしたら。昨今のコロナ対策の現状を見る限り、あれほど大勢の野次馬が溢れかえるとは思えません。危険だから近寄るなと言われれば、近寄らないのが日本人です。鉄道も運休するでしょうし。実際には渋谷駅周辺はスカスカだと思います。ただ、立ち入り禁止の規制範囲は結構あんなものかもしれないと思いガクブル。爆破規模は、毎度お馴染み「想定の範囲外」であり、首相が責められるべきはテロリストと対話しなかった事ではなく、立ち入り禁止規制区域が適正ではなかった事だと思います。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2021-09-21 19:56:00)(良:2票)
46.  サニー 32 《ネタバレ》 
中盤以降の怒涛のカオス展開は、お話として成立しているのか微妙な気はいたしますが、勢いで押し切るスタイルと考えれば悪くはありません。また「お前が言うな」みたいな台詞ばかりな点も、これまた力技でねじ伏せており、私的には許容範囲と考えます。そこはかとない“悪ふざけ”も、重いテーマを扱う上での箸休めと捉えれば理解もできます。ただ、最終的に“消化不良”な印象は拭えず、一体何に起因するのかと自問したところ、それはやはり「北原里英」にあるという結論に辿り着きました。いや正確には「北原里英」と「門脇麦」のマッチングの悪さです。北原ぶち切れのツンデレ説教で“大転換”を迎えた物語は、真・門脇サニー登場でギアチェンジ。一気にクライマックスへ向かうワケですが、門脇の演技が圧倒的なのです。もう「脱帽」状態。この門脇とタメを張れる若手女優はそうは居ないはずで、北原では明らかに実力不足なのです。北原の起用ありきであるなら、実力のバランスが取れる“ほどほどの相手役”を選べば済む話。それも一つの正解例でしょう。しかし「門脇麦」という大正解、いや大正義を知ってしまった以上、その他の選択肢は選べるはずもなく。やはり「北原里英」では物足りないと思ってしまうワケです。彼女に恨みなどありませんし、ケチをつけるつもりは無いのですが、ごめんなさい。リアル北島マヤとは、門脇麦のような女優を差すのだと思います。
[インターネット(邦画)] 6点(2020-01-30 18:51:05)
47.  サイモン&タダタカシ 《ネタバレ》 
別の作品の感想でも書いたと思いますが、私はタナダユキや内田けんじを世に出した『PFF』ブランドを基本的に信用しています。本作を鑑賞したのも、PFFの看板があったからに他なりません。そういう意味では、『PFFらしさ』は確かにありました。青く、粗削りで、それでいて監督の色が感じられる作品。小田学監督にとっては、本作が長編映画処女作だそうで。いや、童貞作の方が相応しいかも知れません。如何にもチェリー中高生が思い付きと妄想で書いたようなテキトーな脚本と『尖ったヤツやってやりましたわ』な変化球演出。もっとも“突然の絵画転調”や“ミニチュア代用”については、意欲的というよりは予算的な問題からという気がします。苦肉の策。予算が潤沢でない新人監督の辛さが偲ばれます。しかし制約の中でベストを尽くすのは、どんな仕事でも同じ。批判覚悟であろう監督のチャレンジを私は支持いたします。というのも、ちゃんと笑えるコメディでしたし、しっかり青春もしていましたから。気に入ったのは、例の3人組を躊躇なく殺った点。こういうところに監督の人間性が垣間見えるものです。あと、ヤンキー姉ちゃんの圧倒的美少女ぶりと存在感も素晴らしかった!作品の中に光るものは確かにあったと思います。ただし、私のジャッジでは三振ではないものの、内野ゴロ。観ていれば解る背景を語り過ぎる反面、必要な説明を省いたり肝心な部分を偶然で処理したり。イマイチな部分も多々ありました。要するに可もあり、不可もあり、と。でも可もなく不可もなくな『無難な映画』より、何倍も良いことですよ。次回作はヒット、いやホームランを期待しましょう。フルスイングでまたお願いしますね。
[DVD(邦画)] 6点(2019-09-20 22:12:18)
48.  斉木楠雄のΨ難 《ネタバレ》 
山崎賢人の(心の中で)ツッコミまSHOW(あるいは橋本環奈の変顔で自惚れ妄想しまSHOW)。山崎のツッコミにフレーズの面白さやトリッキーさはないものの、タイミングと的確さは抜群。笑いのテンションの低さは『おぎやはぎ』を彷彿とさせるもの。それはまあ観ていて楽しいです。ただ、いつもの福田コメディの面白さではなかった気もします。あまりに一本調子。あの手、この手で、笑いを取りに来る福田監督の流儀とは違いました。石像の中の兵馬俑とか、ブッ飛んだヤツをもっと頂戴よという感じ。それに、福田組常連の芸達者さんの活躍をもっと観たかったですね。そんな中、一人気を吐いたのは賀来賢人。どこまでがアドリブなんでしょ笑。
[DVD(邦画)] 6点(2019-09-06 21:04:57)
49.  殺人漫画 《ネタバレ》 
漫画のストーリーどおり人が死ぬ?観賞前は『リング』の劣化二番煎じかと思いましたが、なかなかどうして、アイデアといい映像表現(演出)といい、見応えたっぷりのオカルトホラーで、十分に楽しめました。ただ、腑に落ちなかった部分が。それは“死者たちは呪い殺したい程、本当に相手を怨んでいたのか?”ということ。特に女編集者の場合、相手は愛娘でした。しかも“殺された”のではなく“自殺を止めてもらえなかった”という消極的な過失。これで相手を呪い殺すなんて逆ギレもいいところです。“霊が呪い殺した”ではなく“呵責の念で自ら命を絶った”が真相であれば、余程納得できたのですが…。このあたりの感覚はお国柄もあるかもしれません。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-03-12 21:59:24)(良:1票)
50.  サプライズ(2011) 《ネタバレ》 
先制攻撃のチャンスを棒に振り、止めを刺さずに逃げ出して反撃を食らう。被害者(主人公含む)の行動指針が“逃げる”に設定されているホラーが目につきます。逃げ惑う恐怖を描くワケですから不自然ではありませんが、正直ストレスが溜まります。その点、本作のヒロインは天晴れでした。チャンスは逃さず、止めは念入りに(←コレ重要!)。この主人公になら安心して感情移入が出来ました。さて、ラストシークエンスについて。客観的にみれば完全に過剰防衛です。というより、普通に殺人です。(本来善良であるべき)主人公にあるまじき行為。しかし彼女を責める気にはなれませんでした。奴の殺意は明白でした。仮に見逃したとしても、後々命を狙われる可能性は大。腐った人間性の持ち主です。どさくさに紛れて(その場の感情の勢いに任せて)、禍根を絶ったのは正解。殺人者は、逆に殺されても文句が言えないのは道理でしょう。ただし、現場を警官に目撃されていたのは誤算でした。裁判になれば有罪間違いなし。さてどうしたものでしょう。しかしこの問題も予想外の方法でクリアされました。やはり準備は大切です。警官はお気の毒でしたが、戦地に不用意に踏み込んだ甘さは万死に値するのです。面白かったですよ。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-11-27 19:53:02)(良:1票)
51.  殺人の告白 《ネタバレ》 
素晴らしいトリックほど、タネは意外なくらい単純なもの。真相が明かされた瞬間「何故気づかなかったのだろう」と思えるのは、筋書きの素晴らしさの証明に他なりません。時効延伸の件も切れ味抜群でした。ほんと、本筋のアイデアは秀逸です。だのに何故、こんなにフラストレーションが溜まるのでしょうか。ハリウッド大作と見紛うばかりのエンタメアクションなんて、この物語に必要ですか?殊更胸糞悪いサイドストーリーを挿入してくるのは、何かの嫌がらせですか?特に理解に苦しむのが結末です。亡き恋人からの、時効延伸のキラーパスを完全に無視して、怒りに任せた私刑なんてオチ、まったく芸がありません。それに恋人からもらった腕時計があるのですから、それを使ってもう一つドラマを魅せられるでしょうに。例えば「残念、今時効が成立しちまった。もう法律ではお前を裁けない。だから俺がお前を裁く」とか。あるいは壊れた腕時計を確認し「お前を逮捕する。時効成立の1分前だ。俺の時計ではな」とか。要するに、センスが致命的に足りないのです。言い方は悪いですが、安普請の悪い邦画(80年代)を観ているような感覚でした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-11-24 21:26:53)
52.  ザ・コール [緊急通報指令室] 《ネタバレ》 
鈴木雅之ではありませんが、『違う違う、そうじゃ、そうじゃない』と思わず口走ってしまいました(コレ、ホント)。ジョーダンがケイシーに呼びかけた“2人で戦う”とは、片や911オペレーターとして、片や犯人に一番近い場所にいる被害者として、協力して犯罪に立ち向かいましょうという意味では?主人公が現場に出向いて直接犯人と対決してしまう展開には興醒めしました。サスペンスは“制約”が肝。彼女には一歩もオペレーションルーム(蜂の巣)から出て欲しくありませんでした。ジョーダン出撃後の流れは、さながらスプラッターホラーの定番劇。敵に止めを刺すことなく逃げ出し形勢逆転。あ~あ、またいつものパターンかよと。修羅場を数多く垣間見てきたであろう主人公の判断にしてはお粗末でした。ラストはどう解釈したらよいのでしょうか。あのまま犯人を閉じ込めて私刑に処したということ?地下室が絶対に見つからない保障があるなら兎も角、奴が発見されたら(生きていようと、死んでいようと)2人の罪は露見してしまいます。そこまでのリスクを負う必然性は薄く、まだ正当防衛に見せかけて殺してしまう方が腑に落ちました。本作で消化不良を起こした方にはキム・ベイシンガー主演の『セルラー』をお勧めしておきます。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-11-09 20:24:06)
53.  ザ・ウォーカー 《ネタバレ》 
日本でリメイクするなら、主演はあの人以外に考えられませんが、オファー不可能により断念。となると、次の候補は巨匠かスマップという事になりますが、どちらもデンゼル・ワシントンのイメージには程遠い。というわけで、消去法により、主演はおっぱいバレーちゃんに決定。網走刑務所まで般若心経でも運んでもらうっていうのはどうでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-03-24 17:27:31)
54.  サンクタム 《ネタバレ》 
劇場の大スクリーンで観ていたならば、また違った印象だったのかもしれませんが、自宅TVでの鑑賞では想像していた程のスペクタクルは感じませんでした。冒頭こそ、森林奥地に突如現れた巨大洞窟の全景に圧倒されたものの、物語の殆どは洞窟内。息が出来ない恐怖と、陽の光届かぬ暗闇に終始苛まれました。密室型のホラーサスペンスの趣です。本作が実話との触れ込みは承知していたものの、『○ー○○○ォーター』等の例もあるため、予断は許されません。というか、とても生還が適うとは思えませんでした。それほどまでに、彼らが陥った状況は絶望的でした。本作を観て思い出したのは『ポセイドン・アドベンチャー』。スコット牧師と冒険家の父親の姿が重なります。この父親を見ていると、皆を励まし常に希望を捨てなかったスコット牧師の偉大さが分かるというもの。もっとも、だからと言って父親を批判する気にはなれません。彼は彼なりの責任を全うしたと思います。父親にとって、これ以上のハッピーエンドは無いでしょう。
[DVD(字幕)] 6点(2012-04-19 20:24:23)
55.  サロゲート 《ネタバレ》 
不老不死は人間の究極の願い。とりわけ“不老”は魅力的です。10代、20代の若さを維持できるとしたらどんなに素晴らしいか。ですから、もしサロゲートが技術的に可能になったら、それを拒否できるほど人間は賢くない気がする。本体の健康管理や生殖活動、サロゲートの犯罪使用防止策等の諸問題がクリアされれば、人類総サロゲートもあながち在り得ない話ではない気がしてきました。ただし、自分だったら主人公のように若かりし頃の自分を模したサロゲートは使わない。日々衰えていく自分とのギャップに打ちのめされるだけだから。全く別人のイケメンを操作して、社交的で積極的な「もう一人の自分」の人生を楽しむでしょう。現実の自分とは正反対の。あれ、でもそうなると何処に自分のアイデンティティを置いたらいいのか判らなくなりますね。シュミレーションすればするほど、怖くなってきました。やっぱりサロゲートはいらないです。物語の方も、全世界のサロゲートが活動不能になり、人生の主権が人類の手に戻りハッピーエンド。でも一度取得したテクノロジーを破棄出来ないのが人間の性。いや業です。歴史が証明している。だから後味は良いようでほろ苦いのです。
[映画館(字幕)] 6点(2011-01-31 18:28:27)(良:1票)
56.  サラマンダー 《ネタバレ》 
設定や物語の合理性を問うと、正直厳しいです。でも、そこを曖昧にして気楽に観ればそんなに悪くないかと。サラマンダーの造型は悪くないし、困窮した人々の描写もきちんと出来ている。怪物討伐のスカイダイビングなんて破天荒具合もマル。それにサラマンダーを悪の枢軸国やテロリズムに置き換えてみるとなかなか面白いです。(以下余談)サラマンダーの繁殖について。ロンドン地下から出てきた最初の1匹から瞬く間に増えたという設定。ということは、1匹目は雄と雌、両方の役割を担っていたのではないかと推測されます。性変換するタイプの生物(魚に多い)の可能性がある。せっかく雄を殺した訳ですが、サラマンダーが再び繁殖するのは時間の問題では…。
[地上波(吹替)] 6点(2009-05-18 18:57:28)
57.  最終絶叫計画
本家の知名度。それがパロディ作品の成否(興行上の成功)に大きく関わってくると思います。主たる元ネタは『ラストサマー』と『スクリーム』。ホラー映画好きなら必須ですが、『13日の金曜日』や『ゾンビ』ほど、一般層に浸透している作品ではありません。つまり一般ではなく映画ファン、それも一部のホラーマニアを対象とした守備範囲の狭いパロディだと思いました。一般ウケはそもそも無理な話。でも『ラストサマー』を“楽しめた”人なら、本作も楽しめる可能性は大です。自分もそう。かの作品はこれっぽっちも面白いと思わないけど、“楽しめた”クチではあります。バカ映画が嫌いじゃなくて、下ネタを嫌悪しなければ本作も多分イケるでしょう。そもそも、エログロと笑いの関係は密接ですし。ただマニアックな作品ながらハマリ度はイマイチでした。元ネタにパワーが無いからかな。こればかりは如何ともし難い。最後に本編で出てきた名台詞を紹介しておきます。「小さなトンカチだって上手く使えば釘は打てるんだよ!」この言葉に感銘を受けた野郎にだけお薦めします(泣)。
[DVD(吹替)] 6点(2008-11-05 18:54:19)(笑:1票)
58.  三十九夜 《ネタバレ》 
スピルバーグより、黒澤明より、先に覚えた映画監督の名前は、アルフレッド・ヒッチコックでした。極上のサスペンスの中にユーモアのエッセンス。そしてロマンス。エンターテイメントはかくあるべきと思いました。小学生の頃の話。本作は名作『北北西に進路を取れ』の原型と聞き、CSにて鑑賞しました。確かにヒッチコック作品に間違いない。でも粗さが目立ちます。洗練されているとは思えない。一番の難点は主人公に感情移入し辛いことでしょうか。無実の罪を晴らすために何をしたらいい?それが物語のキモ。でも自分なら途方に暮れると思う。事件解決のためのヒントや道標が圧倒的に不足しています。女スパイの地図は手に入れた。其処まではいい。目的地は決まりました。でもその後が続かないのはツライ。成り行きに身を任せるだけでは、ワクワクよりも不安が募ります。サスペンス一辺倒ならそれもいいですが、本作が目指すであろうエンターテイメントでは物足りないと感じてしまう。脚本に肉付けが欲しいと感じました。例えるなら、ピースが幾つか欠けているジグソーパズルの肖像画。その絵が“何か”は分かるけど、完成品としては今一歩。贅沢な意見を述べました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2008-10-24 19:19:55)
59.  THE 有頂天ホテル 《ネタバレ》 
キャストは豪華。エピソードも盛り沢山で飽きさせません。キーアイテムを介しながら、絶妙に各物語が絡み合っていく見事な脚本。さすが三谷幸喜。旺盛なサービス精神には頭が下がります。ただ思ったほど満足感が無いから不思議。まず思い当たるのが役者の問題。序盤からお馴染の俳優陣がぞくぞく登場。人気者の顔を拝めるだけでも有難い。でもメインディッシュばかりなので、気後れしてしまう。「そんなに沢山食べられないよ」と思ってしまう。食す前から胸がいっぱい。だから意外と箸が進まない。たまに知らない役者さんを見かけると、ホッとしてしまう。某プロ野球球団の話ではないけれど、やはり配役にもバランスが欲しい。無色で味のない役者さんの大切さを知りました。“自分らしく生きる”というテーマに沿ったエピソードの数々。奇跡に頼らない落としどころは自分の好み。個人的には松たか子の強さにグッと来ました。でも盛り上がりに欠ける。クライマックスのパーティ会場で、“締め”が欲しいと思いました。オダギリが書いた垂れ幕は、今宵の出来事全てを象徴する文字。これを効果的に使うのも手だったかと。画に魅力が出てくれば、三谷映画は鬼に金棒だと思います。
[DVD(邦画)] 6点(2008-02-02 18:22:40)
60.  酒井家のしあわせ 《ネタバレ》 
言った瞬間に「しまった!」と気付く失言。認識不足や思い違いからくる判断ミス。ちっぽけなプライドが邪魔をしてしまうこと。人生は“失敗”と供にあります。後悔しない日なんて無いくらい。心の傷、しこりになってしまう事も多々ある。重なると大変です。だから消化が必要。ユースケの消化方法は、笑化することでした。笑い飛ばしてしまおう。家族には不評のようですが、これがなかなか効果的。酒井家のしあわせの秘訣だと感じました。どうやらこの秘技は、息子にも受け継がれた様子。彼は失恋を引き引きずらずに済みそうです。(いや、やっぱ引きずるかな。スゲー可愛かったし。)誰でも経験するような、身近なエピソードの数々。ユースケの病気にしてもそう。お泣頂戴オチではありません。お話は悪くないと思いました。ただ物足りないです。映画としての味わいに欠けるというか。その理由を考えてみると、友近に行き着きました。彼女の演技は決して悪くありません。真摯に役と向き合っており、好感が持てます。でも、シチュエーションコントに見えてしまう。イロモノのイメージは絶大です。(それだけお笑いとして優れているということ。)彼女だけでなく、多くのお笑い芸人が俳優のポテンシャルを備えているのは明白です。キャラに付いているイメージを考慮した配役で、どんどん活躍して欲しいと願います。ただ本作の場合は、ミスキャストだと思いました。
[DVD(邦画)] 6点(2008-01-09 19:43:03)
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