1. ザ・ホエール
《ネタバレ》 終わってみると、ここに肉欲はなかった・・ しかし、苦悩する主人公の容姿は、肉の塊だ。 ここにアメリカ映画の深さを感じた。 健康的ではない。それは確かだ。 アランを放っておけなかったチャーリーが自己過信が過ぎたのだろう。 それも娘の愛ゆえなのかもしれない・・ 男が描けるカタギの女性の姿、ギリギリのとこまで描いたのではないか・・ 舞台劇という、この映画。 会話だけでは伝わらない、神々しさが感じられた。 唸りました・・ [DVD(字幕)] 8点(2024-06-16 23:51:58) |
2. 36時間(1965)
《ネタバレ》 騙し、騙され、の二転三転が面白い! ドイツの医学者が、人間味あるとこがポイント。 こういう展開の映画は、地味ではあるけど、いつの時代にも創られている。 映画が楽しいとは、こういう映画の事なのだなぁと思う。 しかし、時間がタイトルの映画って、12の倍数が多いよね。 「48時間」「72時間」「96時間」・・ [DVD(字幕)] 7点(2024-05-22 01:21:30) |
3. 座頭市 THE LAST
《ネタバレ》 阪本順治の「ザ・座頭市」ですね。 とても映画的ではあるけど、座頭市の映画ではないですね。 座頭市の魅力と言うのは、好敵手や敵とも言えない相手(時には愛する相手)と やむにやまれぬ決闘をするのが魅力です。 仲代達也と闘わせたりするアイデアも面白いですし、すべりやすい雪でのアクションのアイデアも 秀逸ですが、やはり阪本映画としてしか面白がれなかったですね。 このタイトルにめげずに、どんどん色んな監督が座頭市を創れればいいんじゃないでしょうか? 「座頭市~お終い~」「完結編」「さらば座頭市」とか。 なんちゃって最終回にして、また新しい座頭市が観たいです。 日本映画、得意じゃないですか、そういうの(笑) [DVD(邦画)] 7点(2024-03-31 02:52:14) |
4. THE FIRST SLAM DUNK
《ネタバレ》 え?ラスト・・ 流川じゃないんだ!? [DVD(邦画)] 7点(2024-02-29 22:29:14) |
5. 37セカンズ
《ネタバレ》 障がい者は、手がかかるから、じっとしてという考えは、 保護する側のイヤらしい考えなのかもしれない。 難しいことでしょうけど、 本人を信じて、他人を信じて、世界を信じて・・ 難しいことでしょうけどね・・ (やっぱりコワい(笑)) [DVD(邦画)] 7点(2024-01-14 20:16:55) |
6. 座頭市の歌が聞える
《ネタバレ》 傑作「座頭市物語」の敵友、天知茂の起用といい、 貫禄の琵琶法師といい、 話を盛り上げる役者が多いのに、 クライマックスがモンスターばりの座頭市では、ちとシラケる。 子母沢寛の原作「座頭市物語」は、討つもの、討たれるものへの敬意のこもった短編だった。 いくら非道とはいえ、こんなにバッサバッサ斬ったんじゃ座頭市の根底にある 世界観に疑問もっちゃうよ。 そろった役者がいいのに、残念! [DVD(邦画)] 7点(2023-07-01 01:04:48) |
7. ザ・フォッグ(1980)
《ネタバレ》 今では、当たり前の演出でもある映画の中の夜の霧。 スピルバーグもよく使いますよね。 「レイダース」の冒頭や「E.T」がそうですね。 でも「未知との遭遇」で、宇宙船から下りてくる宇宙人の演出は、 本作よりも前です。 案外、カーペンターもこの演出、温めていて、スピルバーグがやっちゃったから、 もういっそ霧だけの映画を創ろうとしたのかも(笑) 発明気質のカーペンター、先を越されて、はがゆかったのかもしれません。 [DVD(字幕)] 7点(2023-05-30 22:46:14) |
8. さがす
《ネタバレ》 いやぁ巧いなぁ。 タイトルの「さがす」も、冒頭の失踪シーンを心配する娘からの描写ではじまり、 妻のことがあってからの本当のお父ちゃんを探し出したラストで終わる。 見事な作品。 佐藤二朗も弱さがありそうなキャラで、殺人犯につけいれられそうな感じが出てて、見事なはまり役。 主演男優賞をあげたい♪ 島の事件があってから、幸せが訪れたかのような終盤。 あれ?これでいいの?観てる側は、そう思う。 そこに、娘がまた大きく存在感を出す。 凄いです。 凄い監督だと思います。 [DVD(邦画)] 8点(2023-02-18 21:29:00) |
9. さらば箱舟
《ネタバレ》 日本にこういう映画があったということが、まず驚き! ホドロフスキーに近い。 時間を所有する本家の男を殺した、分家の男が死ぬまでが、本編のメインストーリーである。 人殺しが死ぬまでに、どうなっていくのかを、寺山流に描写。 殺しの動機が、時間が無くなると、気持ちが静まらなくなるというとこが面白い。 その分家の男の妻が貞操帯を持っていたというのも動機の一つだろう。 (何故?貞操帯?許嫁が他にいる女だからか?) 演劇的な意味合いは良く知らないので、細かいところは分からないが、 その分家の男が、時間を本家とは別に持つことで、殺され、その妻の貞操帯が外れ、 それを本家の隠し子の男がモノにして、現代社会が生まれるという話は、いかにも一時代を湧かした作家らしい発想。 さらには石橋演じる分家の人間がやってくるあたりから、もうついていけましぇ~ん!(泣) 作家らしい発想としか言いようがありません。 ただ、神話を勉強したら意味が分かるかなとは思いました。 しかし、日本神話に真っ向勝負をかけた、寺山現代神話とも言えそうな気もします。 あの世の風景が現代社会というとこが面白く、ラストは高層ビル背景に記念写真で終わり♪ とてもユニークな作家が日本にいたというとこが発見でした。 [DVD(邦画)] 7点(2023-02-04 23:44:48) |
10. サイクリスト
《ネタバレ》 すべてのイラン人が観たと言われるほど、彼の国では大ヒット作。 「カンダハール」のマフマルバフ監督作品。 妻の入院費を稼ぐために、ただひたすら止まらずに広場を自転車で回るという 見世物を行う。 イラン版「ひとりぼっちの青春」といったところ。 ただ、主人公がこれにより人生を振り返るというより、周囲が勝手に大騒ぎ。 大物興行師が絡んで来たり、遂にはお前はスパイだと阻止するグループが出て来たり、 審判役の目を盗んで休んだり、体に悪いと救急車がやってきたり、とにかくウルサイ(笑) 単調な画面になりそうなところをスペクタルな音楽で最後まで引っ張る。 アジア映画も面白い。 [映画館(字幕)] 7点(2022-11-20 18:43:52) |
11. 百日紅 ~Miss HOKUSAI~
《ネタバレ》 よく江戸時代を勉強してるな~と感心する絵作り。 画狂人北斎の造形がいささか物足りない気もするが、 お栄の話なので、これでいいのだ。 原作も買いました。 是非、読書の秋の一冊になれば・・ [DVD(邦画)] 7点(2022-11-19 19:06:04) |
12. 桜の森の満開の下
《ネタバレ》 見応えある! 平安時代、女性の地位が下がりつつある時代を 日本女性の代表として、岩下志麻が堂々と演じている。 時代考証が興味深くて、平安のカラーの時代劇は、自分には初めて。 日本映画史の中でも珍しいんじゃないか!? 何よりよく国宝の中で撮影許したなぁ・・ 邦画の中ですごい作品と言える!! 興味深かったのは、検非違使の下で働く、江戸の目明しみたいな人たち。 う~ん、日本の警備史もひも解けば奥が深そうだ。 桜と女性。まさに日本の時代劇の傑作である。 日本の女性映画の大事な作品ともいえる! こんな作品があるなんて・・ だから映画鑑賞は止められない(笑) [DVD(邦画)] 8点(2022-08-23 00:42:56) |
13. THE BATMAN-ザ・バットマン-
《ネタバレ》 バットマンワールドの人間関係がわかりやすく描かれていた。 各キャラクター、それぞれの置かれている状況がわかる。 面白い! それにしても、これにジョーカーが加わるのか・・ バットマンもしんどかろうぜ。 [DVD(字幕)] 8点(2022-07-23 13:30:31) |
14. サテリコン
《ネタバレ》 この頃のフェリーニは、武の映画が笑いで観るのを止めさせないように、映像演出で見せ続けていく。 今では当たり前の手法だが、この頃は新しかった。 ところが、この映画はそれだけではない。 中盤、あたりから、これはドエライ映画を観ているのでは・・と思い始める。 そうなんです。 フェリーニの凄さは「道」でも「8・1/2」のお洒落な感じでもなく、 この映画ではなかろうか!・・と思ったくらい、僕も多少、フェリーニを舐めてました。 多分、これを観て、キューブリックは「時計じかけ~」を思いついたのではないかと思うくらい。 ホドロフスキー、大友克洋、メビウス・・・たくさんの作家が この映画でインスピレーションを受けたのではと思うくらいの衝撃! まぁ休憩しながらでも、最後まで観ましょう! きっと何かが残るはずです♪ [DVD(字幕)] 7点(2022-06-26 20:52:48) |
15. サマーフィルムにのって
《ネタバレ》 何も言いますまい。 奇跡のラストに、ただ感涙、そして祝福の拍手。 [DVD(邦画)] 10点(2022-06-05 23:02:09) |
16. さらば愛しき大地
《ネタバレ》 柳町監督作品が好きだ。 中上健次と組んだ「十九歳~」「火まつり」が特に好きだ。 さて、本作は・・ モンスターのようなダンプに乗って、上から見下ろすような立ち位置が 主人公の気持ちをよく表している。 子を失った悲しみのあまり、浮気をし、やがてシャブ中になっていく。 観客はいたたまれない気持ちのまま、秋吉久美子と同じ目線で、 この根津の演じる男をただ見守るしかない。 段々ラストになるにつれ、根津の目力が変わっていくのがスゴイ。 この変化がわかりやすいように、木村拓哉にも似た目力の強い根津を選んだのではないか? 柳町監督の新作が観たい。 [DVD(邦画)] 7点(2021-09-18 16:13:53) |
17. 佐々木、イン、マイマイン
《ネタバレ》 佐々木には幸せになってほしいいいい! 心に残ったぁ! [DVD(邦画)] 8点(2021-08-08 01:41:57) |
18. ザ・マスター
《ネタバレ》 孤独なフレディを見守る、ちょっといかがわしそうな(?)集団。 独特の心の癒し法で、多くの共感を生んでいく。 教祖の化けの皮がはがれる映画かなと思って観てたら、 フレディが新たな幸せをつかむとこで、映画は幕。 支えだった女友達が、実は既に結婚していた。 でも喪失感におぼれるフレディを、怪優シーモア演じる教祖は、 見捨てなかった。 ラストのエンドロールで流れる、運命の出会いを祝福するかのような やさしいメロディに泣けてしまう。 [DVD(字幕)] 7点(2021-03-28 21:54:34) |
19. 最強のふたり
《ネタバレ》 気持ちのいい作品に仕上がってる。 これは、ドリスの気持ちのよさから来てる。 ズケズケ言ったりもするが、基本、頭のいい好青年である。 フィリップも、もともと人の上に立つべき教育を受けてる、頭のいい人だ。 頭のいい二人が波長が合って、いいコンビになったんだろうね。 障害者としてではなく、人と接したから、というより、頭のでき具合がピッタシだったという要素が強い気がした。 最後、文通の女性があらわれて、コンビ解消か・・ ちょっと寂しかったね。 [DVD(字幕)] 7点(2021-01-30 02:43:50) |
20. サッドティー
《ネタバレ》 面白い! 今泉監督は、ワンルーム映画と言える 日本ならではの、ラブストーリーを綴るのが上手い! 令和(創られたのは平成だけど)時代の若者がよく描けてる。 一言で言うと、令和日本のエリックロメールだ! [DVD(邦画)] 7点(2020-03-07 17:31:19) |