21. 重力ピエロ
《ネタバレ》 弟が放火犯であることはかなり早い段階から予知できるものの、それが強姦魔の犯罪現場の浄化であることまでは読みとけなかった。春を産もうと決意した父、母。そして、二段ベッドでの兄弟の「ファンタグレープ」の会話から見える兄の優しさが印象的。父親の『お前は俺に似て嘘が下手だな』のシーンで、うるっときた。 [インターネット(邦画)] 7点(2017-02-02 22:38:34) |
22. ジュラシック・パーク
《ネタバレ》 10年ぶりくらいに鑑賞。特に前半らへんが記憶に無いシーンが多く、いろいろと復習できた。子供の頃に見た本作と、おとなになった今見る本作はやはり印象が異なる。恐竜をDNAレベルから復活させて、それをテーマパーク化して利益を得ようという考えは大変斬新だが、イアン博士が蚤→恐竜へと対象物を飛躍させすぎなのも気になる。そして、最も気になったのが、登場人物が身勝手な行動をとりすぎること。アラン・グラント博士がツアー中、急に車を降りだしたり、エリー博士は病気の恐竜が気になるから残ると言い出したり、子どもの女の子はTレックスを目の前にライトをわざわざ点灯する。プロットをすすめるための、かなりのご都合主義がそこに感じられ、どの登場人物にも感情移入することが難しい。頭をからっぽにすれば楽しめる映画だが、なかなかそのような細部に気が散ってしまった。収穫は、子供嫌いだったグラント博士が、今回の査察を通して子供と心を通わせるようになれた点だろうか。 [DVD(字幕)] 5点(2015-12-29 23:22:36) |
23. ジュラシック・ワールド
《ネタバレ》 ジュラシック・ワールドが娯楽化し,子どもたちや家族が気軽にテーマパーク的になっている時代設定が面白い。恐竜の動きのリアルさや凶暴さ,知性が表れるのはさすがで,映像や効果音も臨場感があって楽しめた。しかし,やはりプロットの流れ(人間が支配下に置いていたはずのハイブリッド恐竜が,高度な知性を身につけて人間を襲撃する)が容易に想像がつくもので,終始「予想外」の展開がないことに不満が残った。恐竜の死に方も雑である。 [映画館(字幕)] 5点(2015-08-15 02:31:06) |
24. 情婦
《ネタバレ》 プロットがすごい。練られた巧妙なストーリー。鑑賞し終えた後は「すごい」の一言。テンポよく話が進むのと、ウィルフリッド卿のユーモアセンスや見事な弁護術に圧倒されてどんどん続きを追いたくなる。最初の10分ほどの展開だけを見ると、ボールが怪しい犯人だと思うのだが、その後の展開を弁護側から追っていくと「ボール以外の何者かによる犯行に違いない。ボールは無実だ」という視点にいつしか思わされた。それゆえに、証人台に立った使用人が「難聴で、証言が頼りないこと」や、あれだけ冷静だったクリスチーネが泣き崩れるところは爽快感にあふれるのだが、まさかそれすらもまだこの事件の真相の始まりに過ぎなかったとは・・・。一番の黒幕がボールだという最後の展開は見事で、どんどんと新事実が明るみに出てくるところは鼓動が止まらなかった。クリスチーネが裁判後にボールを刺し殺したことに対して、使用人が"She killed him."と言ったことに対して、ウィルフリッド卿が"No, she executed him."と返したことが「ボール無罪」という裁判所が出した最大の過ちを解きほぐしてくれる。 [DVD(字幕)] 9点(2015-07-31 15:48:40) |
25. シャッター アイランド
《ネタバレ》 67番目の患者は誰なのか。その真実が、連邦捜査官として島に調査をしに来たはずの「自分」であるという設定には驚いた。途中までは、島自体が何者かによる統制が敷かれていて、院長が黒幕と錯覚させられていた節があった。映画の尺の大半(島の探索、調査)がテディが作り上げた架空の職業・妄想をベースに進行してゆくという視点が斬新であった。そういった意味では、主治医であるチャックの演出がごくナチュラルであり、いい意味でミスリードしてくれる。舞台設定は、トルネードが迫っている悪天候であったり、謎の灯台が存在したりと、ミステリアスな雰囲気が演出されていて個人的に好みであった。偽の回想でありながらも伏線が多かったので、もう一度見たら新たな発見があるはずだ。ラストはテディが確かにもはや「患者」にしか見えなくなり、どんでん返しにやられた。 [DVD(字幕)] 6点(2015-03-07 14:13:18) |
26. ショーシャンクの空に
《ネタバレ》 なんといっても作品を通して描かれる重厚でシリアスな雰囲気がたまらない。 「刑務所内での1コマたりとも無駄な部分がない」と他のレビュワーの方が仰られていたが、まさにその通りだ。一息たちともつくことなく映画が終了した。緊張感とともに。 脱獄をするという情報なしで鑑賞したので、社会的には厳しく罰せられべき脱獄という「偉業」を成し遂げた時の最後の爽快感を共に味わうことができた。 [DVD(字幕)] 9点(2014-12-06 20:51:22) |
27. ジャンゴ 繋がれざる者
《ネタバレ》 レオナルド・ディカプリオ演じるカルビンの迫力。ヒトを人と思わない冷酷な扱いにスリルを味わえた。 そしてあの豪邸。ヤバイ金持ちの楽しみ方は、やっぱりぶっとんでるなーと。 オープニングを見たときに「映画のチョイスを失敗したか?」と正直思ってしまったが、いい意味で裏切られました。 後半は、相手が女性であろうと敵を討つ徹底ぶりにジャンゴの意志の強さを感じた。 ただもう少し後半はコンパクトにできたかな? [DVD(字幕)] 7点(2014-12-03 10:07:40) |